戦姫コレクション チートな勇将に転生してイチャラブな旅 作:たくと七星
「煙が出てる?」
「そうそう、山の所に何か怪しそうな感じの煙が出ててさ、何か嫌な感じがしてね・・・」
五右衛門がイノリ達に山で出ている煙を伝えた。
「あれ、絶対何かあると思ってさ、信道にも、あれ?」
空から煙の塊が次々と落ちて来る。それは形を変えていき・・・。
危ねえ、間一髪で助ける事が出来たぜ。義元、泣いてやがるな。余程、怖い思いをしてたんだな。
「ぐぐぐ・・・」
「ダーリン・・・」
何だ、豪、おっと、敵のお頭か・・・。すげえ睨んでんな。
「貴様、よくも俺の顔に傷を!」
札術か、空間から触手が出てきやがったな。
「ああ、来る!」
「心配すんなって、おらよ!」
義元の頭を撫でてやると、早速、飛んで来る触手を切り裂いてやる。まだまだ来るか、けど、素早さじゃ俺が上だ!
ちょちょいとかわして、まとめて切り刻んでやる。豪と義元を守る様に群がる触手を切り刻む。おっと背後から出たな、しかも二人を・・・!」
「きゃあ!」
「やあああ!」
バック転して即、切断だ。
「へへ・・・」
「ダーリン、カッコいい・・・」
「さあて、まだやるか?」
コキコキと指の骨を鳴らして義元の兄貴を睨む。
「ぐぐぐ、何故俺の邪魔をする?義元を当主にするためか?」
「それもあるにはあるけど、一番には義元を助けるためだな・・・何より、可愛い妹に酷い事するバカ野郎に、一発ぶちかましてやろうと思ってな!」
「妹だと、くだらん、周りにちやほやされてる様なお姫様が可愛い妹だと、その陰で日の目を見ない者がどれほど苦しい思いをしたのか、そいつには解るまい!」
お姫様、義元の事か。こいつの言う事も解らない事は無い、実際に俺も・・・けど、大事なのはそこじゃねえだろう。そこからどう努力して這い上がって何を手にするかじゃないのかよ!
「お前がどう言う事をして来たのかは俺は知らねえ、けどな、自分の苦しみを誰かにぶつけて傷付けていいはずがねえだろう、強くなりてえんだったら、大事な肉親を泣かせるような事してんなよ!」
「肉親?」
「義元も、お前も、兄妹だろうが!可愛い妹を泣かせるような事してんじゃねえぞ!!!」
握り拳を作ってこいつに言う。俺もこいつみたいな扱いをされていた、だから義元には俺みたいな思いはさせたくない。
「ふん、くだらん、余所の奴に俺の何が解る。義元の全ては気に入らん、全てが憎い、全てがカスだ!俺は恨みの力で強くなれたのだ。俺は強くなる、憎しみの力で!そして俺は手に入れたのだ!妖達を従える力を!」
札を使って触手を飛ばしてきやがった。だが全て切断してやる。
「これだけ言っても通じないか、なら、ぶっ飛ばすまでだ!」
「邪魔者は潰してやる!」
札で拳に力を込めてきやがったな。俺とこいつ、良真の拳がぶつかる。かなり強化されているな、凄い衝撃がしていやがる。豪が結界を張って義元を衝撃から守ってる、豪、よくやってくれてる。
良真が光弾を飛ばして来る、だが避ける速さは俺が上だ!すらりとかわして次から次へと拳を打ち込んでいく。そしてこいつを外へとぶっ飛ばした。
「さあ、観念しやがれ!」
「ふん、これで終わりではないぞ、今、この国に怪物を生む煙をばらまいた。今にここも地獄になるだろう!」
「待て!」
くそ、札の術で消えやがったか・・・。だがあいつは怪物たちをばらまいたとか言ってたな・・・。
「信道!」
「五右衛門、どうした?」
「大変、怖い化け物が出て来て皆を襲ってるの!」
「何?!」
「はあ、はあ、助けて、ご主人様・・・」
館の近くでは、イノリ達が倒れ込んでいた。無数の鬼と異形の化け物達に襲われていた。目の前で紫色の鬼が咆哮を上げていた。
「ああ、こ、怖い・・・」
高虎が背を震わせて怯えていた。
「ご主人様、ああ、早く、え?!」
「たあ~♪」
見ると可愛い我が子が手を叩いて鬼を見て笑っていた。自分に薄気味悪く笑う鬼に向かってハイハイして向かって行く。
「ダメ、ダメ!ダメよ信乃、逃げるの、逃げて、逃げて信乃!」
「ど~ん、ど~ん」
地ならしの音を声で上げて貼っている。母のイノリが逃げる様言うが可愛い我が子はどんどん進んでいく。
「お願い逃げて、食べられてしまうわ。このお腹で産んだ貴方をこんな展開で失うのは・・・お願い、早く逃げて!」
鬼の手が可愛い我が子に迫って来る。我が子は両手を広げて大きく見せようとした。
「信乃、いやあ信乃ーっ!」
我が子が食べられる、最悪の展開がよぎり涙が溢れて来る。その時、何者かが素早く現れて我が子を救い、飛んでいる状態で剣から衝撃波を飛ばして鬼を消し去った。着地して信乃に微笑んでいたのは・・・。
「ああ、ご主人様・・・」
彼女の愛する夫で信乃の父親、彼だった・・・。