戦姫コレクション チートな勇将に転生してイチャラブな旅 作:たくと七星
イノリと暮らすようになってから数日が立った。朝は目覚めのキスで彼女を起こして、朝食を済ませたら鍛錬を一緒に行う。そして昼は依頼を受けて討伐を行い、手にした判金で買い物する、ある意味充実した日々を送っていた、そしてイノリとのイチャイチャした甘い生活も普段通り、こんな可愛い彼女と暮らせるんならこの世界での暮らしも悪くは無いよな・・・。
「ふう・・・」
丁度、俺は薪を割っている所だった。背に背負った剣で叩き割ってひと汗かく。素人だったら簡単には割れないだろう木材をいともたやすく切れてしまうのもあの狐のような人に授かった能力なのだろう。
「結構な量を切ったな・・・」
山のように置かれている割った薪を眺めてみる。ここまでたくさん割って我ながらに凄いと思う。さて、そろそろあいつが・・・。
「ご主人様~」
お、帰って来た。市場に買い物に行っているイノリが猫を撫でるような可愛い声で俺に走って来る。
「只今戻りました」
「おう、買い物ご苦労さん」
「まあ、こんなにたくさん割りましたの?」
大量に置かれた薪を見て驚いているな、そりゃあ、俺が細かいことは気にせずある分だけ割ったからな、て、少し計算してやるべきだったかな・・・。まあでもイノリも嬉しそうだし結果良しでいいよな。
「まあな、俺にかかればざっとこんなもんさ、うん?」
よく見ると、腕に何かを抱いてるな。
「その猫、どうしたんだ?」
小さい体系からしてまだ生まれて数週間くらいの、乳離れしていない子猫だな。
「市場で見つけて拾って来たんです」
「そうか、で、そいつをどうするんだ?」
「あの、ご主人様、この子をペットとして飼ってもよろしいでしょうか?」
「別にいいけど、親から無理矢理引き離したんならダメだぜ?」
「・・・・・・・」
「ん?何で黙ってる・・・」
「実は、そのことなんですが・・・」
あの後、イノリは俺に子猫を拾った経緯を説明した。市場にあるはずれ、そこで無数のカラスが何かにたかっていた。見ると、刃物で切られて死んでいる猫がいて近くにいた子猫が今拾ってきた奴だと、餌にされそうだったのでカラス達を追い払い、川辺で綺麗にしてあげて戻って来たと言うのだ。
「死んだ猫はきっとこの子の親だと思うんです・・・」
「なるほど、それでいたたまれなくなって、か・・・」
「ご主人様、やはり飼うのはダメでしょうか?でも、親のいないこの子をことを思うとどうしても・・・」
目が潤んでるな、余程可哀相に思っているんだろう、それは俺にも伝わって来る。まあ、生まれてすぐに親を亡くすなんて辛いだろうし、放っておいていいはずはないよな。
「俺は別にいいって言ったぜ、猫の一匹や二匹、困らないし、俺はいいと思う」
「わあ、ありがとうございます、うふふ、良かったわね貴方・・・」
子猫を抱き締めて頬ずりする、綺麗で可愛い女の子と子猫か、中々いい絵図だな。
「ご主人様、この子の名前はどうします?」
「そうだな、どれどれ?」
まず性別を見ないとな、ふんふん、こいつ、あれが付いてるな。
「見る感じオスだし、イスケでどうだ?」
「イスケ?」
「お前の名前から取ってイスケ、嫌なら他に変えるけど」
「とてもいいと思います、イスケ、今日から貴方はイスケですよ」
子猫、イスケを抱えてイノリは喜んだ、新しい家族が出来たみたいで嬉しそうだな、一段と賑やかになりそうだし。
何はともあれ、こいつ、イスケは俺とイノリと暮らすことになった。イノリもイスケに夢中になってよく可愛がっていて、イスケの奴もすっかりイノリに懐くようになった。どっちにくるか誘う時も迷わずイノリに行くほどだからな。イノリも新しい家族が出来て幸せそうだ。だからって寂しい訳ではないけどな、決して。
「うふふ、よく寝てる・・・」
枕の上でスヤスヤ寝ているイスケを見てイノリは母親のように美しく笑って見ている。
「お前に遊んでもらってる夢でも見てるかもな」
「そうでしょうね、ねえ、ご主人様・・・」
「うん、どうした?」
「この子と暮らすようになって何日か経ちましたよね」
「ああ」
「何かこの子が遊べるようなものがあってもいいのではないでしょうか?」
ああ、猫が遊べるような物を買ってほしいって訳か、そうだな、判金も結構ある訳だし、何か買ってあげてもいいよな。
「よし、解った、じゃあ俺が行って来てやるよ」
「ありがとうございます、ご主人様」
「イノリはこいつの側にいてやれ」
「はい、じゃあご主人様・・・行ってらっしゃいの、ちゅ・・・」
そう言って俺の唇にキスをした。
「おう、じゃあ行って来るぜ」
イノリを庵に残して俺は市場に出掛けて行った。
市場はと言うとやはり時代劇みたいな街並みではあるが、どこか近現代みたいな感じがする。商品を見るとその時代には無いような物も置かれているし、やはりこの世界は戦国時代と良く似たパラレルみたいな世界なのだろう。
「さあて、あいつのために何を買ってやろうか・・・」
「やめてください、やめてえええ!」
うん、近くで女の悲鳴が聞こえるな。何があったんだ。見てみると茶色の髪に色白の肌、胸は大きく、白く透けた袖なしのミニスカの衣類、パンツは露出していてニーソックスの身長は俺と同じくらいの長身のスタイルのいいグラマラスな美女が、男たちに囲まれていた。両腕を掴まれて、無理矢理なことをされているではないか。
「お願い、放して・・・、そのお誘いは・・・」
「おいおい冷てえな、ちょっと飲みに誘おうとしてるだけなのにさ」
「俺達の仲間になってくれたら悪いようにはしねえよ」
一人の男が何やら金色の一枚のお金、大判を持ってるな。
「返して、それを返して・・・、それは大切な物なの・・・」
何も出来ない無力感からすっかり目が涙で濡れてる。こいつら、何か無性に腹が立ってくるな。
「へえ、こんな金一枚がお宝に見えるのか、それよりもっといい物、ぐはあ!」
まずこいつをぶちのめしてやって・・・。
「な、何だてめえ?!」
「放してやれよ、嫌がってるだろ?」
早速、俺に切りかかって来たか、一人を殴り飛ばし、もう一人の腕を掴んで刀を奪いそれをへし折る。
「あわわ・・・」
「さあて、折られたい奴から来い・・・」
怪力を見て連中はクモの子を散らすように逃げて行った。
「大丈夫か、うん?」
地面にあの大判が落ちてるな、拾って美女に差し出してやる。
「ほら、大事なものだろう?」
「あ、ありがとうございます・・・!」
大判を受け取るとその美女は大事そうに持って安堵の表情になった。
「ああ、良かった、何とお礼をしたらいいのか・・・・」
「礼なんて別にいいさ、ああいう奴等には気を付けろよ」
「はい、あ・・・」
腹の虫が鳴る音がした、聞く限り俺ではなくこの子のようだな。
「おい、腹減ってるのか?」
「はい、で、でも、大丈夫ですから・・・」
「大丈夫な訳ねえだろ、無理に我慢したら動けなくなっちまう、ちょっと来い・・・」
「あ、あの、きゃ!」
手を繋いで近くに餅屋へと連れて行った。余程お腹がすいていたんだろうな。頼んだ餅の三十個は平らげちまったもんな。
「ごめんなさい、私、こんなにたくさん・・・」
「いいんだよ、腹の足しになって何よりさ」
「でも、すみません。貴方に助けてもらったばかりか、食事まで・・・」
「困ってる奴は放っておけねえからな、もう、大丈夫か?金もねえんだろ、ほら」
取り敢えずこの子の袋に入る分の判金を渡してやった。かなりの依頼をこなしたからな、これでもまだ残っている。
「いいのですか、こんなに?」
「いいって、遠慮せずにもらっておけよ」
「・・・・・・」
あ、あれ、急に泣き出したぞ、どうしたんだ?
「お、おい、何泣いてんだ?」
「ありがとうございます、このご恩はいつか必ずお返しします」
「でも、その頃には忘れてるかもしれないぜ、俺」
「例え貴方は忘れても、私は決して忘れません、こんなにも優しくしていただいたこと無かったから・・・」
「そうか、お前、名前は?」
「藤堂高虎、私の名です、貴方は?」
「世良田信道・・・」
「信道様・・・、ありがとうございます・・・」