戦姫コレクション チートな勇将に転生してイチャラブな旅 作:たくと七星
開けた場所にある草原で宴会は開かれていた。猩々の猿達が紅葉を手に持って手を広げたりして踊っている、ああ、紅葉は扇子のつもりだろうな。円を書いては愉快そうに踊っているのを俺と皆が見ていた。
「まあ、猿の踊りって言うのも中々いいだろ?」
何か皆いまいちって感じだな。
「きゃ、きゃ、きゃい、きゃい」
「あら、信乃ったら。凄い喜んでますよ」
「おお、息子は解ってくれてるみたいだな」
何か行きたそうにしているな。
「イノリ、近くに行かせてみたらどうだ?」
「それはダメですよ、まだ信乃には踊りは早いですから・・・あら?」
信乃の奴がハイハイし出したな。猿達の近くまで来て手を叩いてるな。
「まあ、信乃・・・」
「気に入ってくれて猿達も喜んでるぜ」
「ダーリン、器が葉っぱだけど・・・」
豪、食器が葉っぱなのが不満みたいだ。
「しょうがないだろ、自然の生き物なんだから」
「でも妖怪だよね?」
「それだったら尚更さ」
「う~ん、何か物足りないなあ・・・」
義元が踊りのコツを教えに来たか。ほうほう、クルクル回ったりアイドルみたいなダンスで・・・。
「ねえ、貴方。貴方もこっちにおいでよ」
うん?俺に手招きしてるな。何だ、俺は踊りなんか出来ないぞ?
「おう、どうした?」
「折角だし、貴方も踊ってみてよ」
「ええ、猿の皆とか?おいおい、それは勘弁してくれよ」
「どうして?貴方の踊りも見てみたいな」
「そうは言ってもこれじゃ俺、猿山のボスみたいになっちまうじゃねえか・・・」
「いいじゃない、元々そんな感じだし~。やっちゃいなさいよ~」
「義母上!」
直虎が早速いじり出したな。
「私、信道様のダンスを見てみたいです」
「ほら~、見たいって言ってる子もいるんだから、ねえ?」
高虎、そこは普通俺に同調する所だろ、まあ、皆見たそうだししょうがねえな。拙いだろうが、
「は!」
剣を振るっての舞と行こうか。お、皆見とれてるな。イノリが息子を前に出して父親の踊りを見せようとしてる。信乃の奴、喜んでくれてるみたいだな。猿達も真似してるし、猩々の親玉さんも満足そうだ。けど、あのチビ達はあまり喜んでないみたいだな。特にあの佐助って奴、まるでこの俺をとんでもない悪人の様に見てる気がする・・・。
「はあ、疲れたぜ・・・」
さすがに踊り過ぎたか、木陰で休憩だな。ふう、あそこまではしゃいで動き回ったのは戦い以外じゃ久々かな。
「おい、侍」
「うん?」
あいつ、金髪の女の子の佐助か。俺を睨んでるみたいだがどうしたんだ?
「何だ、俺に用でもあるのか?」
「ある訳ないでしょ、用が済んだなら早く山を下りろよ」
「言われなくっても、信乃を取り戻したんだし、ここに長居するつもりはないさ。けどよ、子供を平気でさらっていいもんじゃないぜ。そいつにだって親はいるんだからな」
「けど、お前なんかにあの子を幸せには出来ないでしょ?」
それ、どう言う意味だ?まるで俺が子育て出来ない様な言い方だけど・・・。俺が父親に向いてないとでも?いや、息子はちゃんと守ってあげてるし、信乃も俺に懐いているよな。
「それはない、俺は信乃を大事にしてる。子供を大事にしないで親が務まるかよ」
「嘘だ、侍なんかに子供を幸せに出来るもんか!」
「何で言える?」
「自分達の勝手で戦を起こして、村を荒らして、人買いをして、そんな奴等が子供を幸せに出来るのか、出来る訳ないよ!」
おいおい、どっかに行っちまったな。
「もし・・・」
「あんた、見てたのか?」
親玉の姫さんが来たか。何か訳ありな感じだな。
「佐助が失礼な事を言ってしまったようですね・・・」
「いいさ、けどあいつ、まるで侍を悪者と見ている様な感じだったな。俺に対しても凄く睨んでたし・・・」
「あの子は、孤児なのです」
「孤児?」
姫さんが理由を放してくれた。佐助や他の子等、十蔵、六郎、甚八、鎌之助、小助、才蔵、そして佐助は戦で親を亡くした子供らで自分達はその子供を拾っては親代わりとして育てていたと、そして佐助はある城攻めで父親が戦死、母親と共に人買いに出された所、母が人目を盗んで佐助を逃がして、餓死しそうになっていた所を拾ったのだと。
「それ以来、あいつは・・・」
「はい、それ故に心を中々開きません、ですが育てる身としてはあの子を幸せにしたい、出来るなら多くの事を知って人を愛せる様な存在になって欲しい・・・」
ああ、そうだよな。俺よりもずっと可愛そうだ。あのままやさぐれたままにしていいはずがない。俺は急いで佐助のいる場所を探した。
そして、
「・・・・・・」
佐助はいた。木にもたれてこけしを抱いている。
「よう、こんな所で物思いか?」
「侍・・・!」
「怖がるなよ、何も手を出すつもりはねえさ。お前と、話がしたくてさ」
「侍の話なんか聞くか!」
まあ、まずはそう言うよな、けど、ここで引き下がったりはしない。こいつに俺の素直な気持ちを伝えないと。