戦姫コレクション チートな勇将に転生してイチャラブな旅 作:たくと七星
「さあ、皆集まってくれたわね」
鶴が皆揃った事を確認していた。俺は上座に座っていて隣には佐助が、そしてイノリが信乃抱いて俺の側にいる。真ん中に鶴が、右側には豪、昌信、元親、鶴、五右衛門、直政、直虎、義元、村正、高虎、左側には信長、蘭丸、信玄、昌幸、謙信、絢御前、景勝、義弘、豊久が座っていた。
中央には全国図が広げられていて、皆がつぶさに見ている中、景勝だけはこくりこくりと顔を動かして居眠りをしている。さすがは眠り姫と言うべきか。
「さて、これから話す事は解るわよね」
「ええと、何だっけ」
五右衛門が首をかしげて忘れた様な顔をしていた。
「もう、ご主人の天下統一についてでしょ!」
「あ、そうだった!」
「危ない、忘れる所だった」
五右衛門、豪も忘れそうだったって、まあ、細かい事は気にし無さそうだから仕方ないか。
「さて、見ての通り至る所に天下に覇を競う勢力がいる。今、ご主人の味方になっているのは織田、武田、上杉、島津、それから今川と長宗我部がご主人の勢力に入った、西日本の半分、そして東海と北陸のほとんどはご主人の勢力圏と考えた方がいいわ」
「へえ、何気に天下の半分は味方になった感じだな」
六人の大名が味方になっている状況、それも有力な相手揃い、どこからでも戦いは仕掛けられるな。
「やれやれ、もう調子に乗っちゃってるよ」
「蘭丸、どう言う事だ?」
「信道よ、我等がお前の味方をしているのはお前に覇者としての器があるかを見定めるためだ、並みの器と解った時はいつでも見限る事が出来るのを忘れるな」
信長、手厳しいな、まあ、あいつ等から見たら俺は未知数の存在だ、だったら、俺の強さって奴を存分に見せてやればいいか。
「了解、そうならないよう胆に銘じるさ」
「言ってくれる・・・」
「まあ、私は貴方の味方だから大船に乗ったつもりでいなさい」
謙信はポンと胸を叩いて言った。謙信の明るいポジティブな振る舞いを見ていると気が楽になりそうだ。
「今、ご主人に組していないのは、東北の伊達政宗、関東の北条氏康、美濃の斎藤道三、三河の徳川家康、機内地方の足利義輝に豊臣秀吉・・・」
「ほう、秀吉か・・・」
「知ってるのか?」
「ああ、あいつは私の家臣だからな」
「そして、中国の毛利元就、北九州の立花道雪、これ等を叩きのめして味方にすればご主人の天下統一はなったも同然よ」
「鶴、それで、どこから攻めればいいんだ?」
「ご主人、私達の城は関東と東海の狭間にある、まずは東の地域を攻略するのがいいわ、ここからは各軍に分かれ遠征を行うの」
鶴が言うには軍勢を分け、短期間の内に各地を攻め取るというものだ。軍議の末、俺と上杉家は東北の伊達政宗の攻略に向かい、武田は北条、織田は斎藤、今川は徳川をただ義元は徳川家康と親交があるので交渉で味方にしたいとの事、信長は道三の娘の濃姫を伴侶にしており、これも交渉で決めると、只最後には話が纏まらなかった時は攻めるまでと言っていたけど・・・。そして近畿の足利義輝は秀吉に働きかけて、牽制する様話すと、これで話は纏まった。こっから俺達の天下を掛けた戦いが始まる訳だ。そのためにも準備が必要だ。
「ふう・・・」
兵馬や兵糧、軍の編成をしたけれど、中々骨が折れそうだな。元々こう言う経験をしていなかったわけだから尚更重労働に感じる、まあ、原因のほとんどは鶴の人遣いの荒さにある訳だが・・・。
「ねえねえ、ちょっとちょっと」
誰かが俺を呼んでいる、謙信が俺に手招きをしていた。
「謙信、どうしたんだ?」
「探したわよ、ちょっとお話がしたいんだけどいいかしら?」
「話?」
「そう、皆が作業している間に、ちょっと城を抜けて、お酒とおつまみを持ってお喋りでもいかがかしら?」
「おいおい、そう言う訳にはいかねえだろ、皆が忙しい仲で俺達だけってな」
「だってあの子手荒くこき使って来るんだもん、あんなんじゃ体が持たないわ。さあさ、せめてもの息抜きだと思って」
「ておい、引っ張るなって!」
謙信は無理矢理俺の手を引っ張って城を抜け出してしまった。
「おいおい、城を出ちまったぞ、後で鶴に何言われるか・・・」
「そう言う細かい事は気にしないの、はあ、重労働から解放されてホッとしたわ。さあてまずはお酒を買いましょっと」
そう言って俺の手を引っ張り酒屋に入る。
「店長さん、一番甘くて美味しい諸白のお酒はある?」
「お、謙信さんじゃないか、今日も来てくれると思って一本残しておいたぜ」
「ありがと店長さん、気が利くじゃない、愛してるくらい素敵よ」
酒をもらうと今度は梅干しの店に来て、
「旦那さん、梅干しをもう少しサービスしてくれるかしら、ここの梅干し凄く美味しいから、ね?」
「謙信さんにはかなわないよ、常連さんへのサービスだ、受け取ってくれ」
梅干しを沢山もらって上機嫌になった謙信と近くの小川で休憩を取る事になった。
石に隣同士で座って梅干しを一つまみする。
「う~ん、いい刺激ね、やっぱお酒のおつまみは梅干しに限るわ~」
「好きだな・・・」
「そりゃそうよ、梅干しは一番の好物だもの」
「けど塩分の取り過ぎは体に良くないぜ?」
「ちょ、お酒の席で野暮を言うんじゃないの!まあ、それは置いといて・・・」
「置いておくのかよ・・・」
「信道、景勝の事、ありがとう・・・」
「景勝の事か?」
「そうよ・・・」
そう言って謙信は景勝から聞いた事を話した。景勝は姉の絢御前さんの子で自分も娘の様に大事に育てて来た事、武者修行の旅に出させて、そして景勝を救ってくれた事、大事にしてくれていた事を話して俺に礼を言った。
「私はこの身を神に捧げた身、でもあの子の幸せと上杉の血筋だけは残していきたい。だからね、貴方になら、景勝を娶ってもいいと思うの」
「いいのか、俺で?」
「ええ、貴方見るからに強くて優しそうだし、景勝を大切にしてくれそうだもの。それに私は天下を取ろうなんて野心は無い。貴女が取って泰平に導いてくれるならそれでいいと思うの、だから、あの子の事お願い出来る?」
「・・・・・・」
景勝、おしとやかでどこかのんびりとした眠り姫。あいつを俺が。あいつと話してみようか。そこで俺の気持ちを伝えよう。