戦姫コレクション チートな勇将に転生してイチャラブな旅 作:たくと七星
信長、謙信達に留守を任せた後、俺達は出陣した。近畿の大阪の港で二手に分かれる事になり、信玄達が四国で毛利に睨みを聞かせている間に俺と義弘、秀吉、そしてイノリを始めとする仲間を連れて九州へと向かった。
「風が涼しいな」
波に揺れる船の上で俺は遠くにある戦地を見つめていた。天気晴朗にして波静か、潮風の優しい香りに包まれている。
「信道様・・・」
「高虎?」
高虎が微笑んで俺の方へ歩いていた。風になびく髪を撫でて俺の隣に並ぶ。
「何だ、俺の所に来て?」
「信道様のお傍にいたいと思いまして・・・信道様は迷惑ですか?」
「別に、構わねえよ」
「ありがとうございます」
クスリと笑い、長手袋のか細い両手で俺の肩に抱き着いて来た。
「どうした、急にくっ付いてきて?」
「うふ、いいではありませんか、私達、愛し合う仲ですよ♡」
頬を赤くして可愛く笑みを浮かべる。俺の仲間になった時からこいつは俺の事が大好きだ。初めて会った時にガラの悪い奴等に絡まれていたのを救った事から俺に対する好感度は高かったのだろう。
「信道様、大好きです」
背を伸ばして俺の唇にキスをした。
「凄い甘えてるな、皆に見られたらどうすんだ。それにもうすぐ戦になるんだぜ?」
「でも、貴方様を目の前にしたらそうなってしまいます」
胸に抱き着いて頬ずりをして来た。
「信道様・・・!」
そして俺の顔を真正面から見て言う。
「お慕いしています、愛しています。他の誰よりも私は信道様が大好きです・・・!」
「ありがとう、高虎。で、何を望んでいるんだ・・・」
俺が言うと高虎は微笑を浮かべて細いウェストの腹を摩った。それを見て俺はすぐに察した。
「子供、赤ちゃんが欲しい、のか?」
俺が言うと高虎は無言で頷いた。
「イノリ様、景勝様はお子を設けました。でも私はまだ授かっていません。私も、信道様の赤ちゃんが欲しいです・・・」
「じゃあ、約束してくれるか。産まれて来た子は絶対に愛するって・・・」
俺が言うと高虎は頷く。
「信道様の赤ちゃん、決して冷たくはしません。精一杯愛して、愛情を注ぎます」
「ありがとな、九州の戦が終わったらな・・・」
「はい、でも、心が落ち着かなくて仕方ありません」
「そこは抑えろよ、我慢出来るだろ?」
「はい」
陸地が見えて来たな。さあ、この戦を終わらせるぜ。
北九州の戦いは俺の奮戦もあって立花道雪の居城までたどり着いた。俺達は今、城門の近くにいる。
「さあて、大将さんは出てこないのか・・・」
剣を回して相手の総大将を待つ。鶴が上を見上げている。そして何かに気付いたようだ。
「ご主人!」
「へえ、こいつは凄いな・・・!」
空には無数の雷状の槍が浮いている。それ等が俺達の方角に一斉に降り注いで来た。
「うわあ、来た!」
正則が慌ててるな。ここは落ち着いて避ける所だ。
「かわすぞ!」
俺達は素早く動いてこの槍をかわしていく。城の天辺に一人の女がこちらを見下ろしている。飛び降りて俺目掛けて雷の槍を飛ばして来た。
「信道様!」
高虎が危ないと叫ぶ。
「よっと!」
俺は剣を振り下ろして槍を叩き落した。
「流石ね、私の槍をかわすなんて、天下を取るなんて大ほら吹きを言うだけの事はあるわ」
俺達の前に現れた総大将、桃色の長髪に赤い瞳、黒いマントに鈴を付けた胸を布で隠しミニスカの片足だけのニーソックスに所々に包帯を巻いている。
「お前が、九州最強の立花道雪か?」
「そうよ、雷神、立花道雪とは私の事よ。ここへ来た目的は解っているわ。私を倒して天下を取ろうと言うのでしょう」
「ああ、大体あってるな。けど、お前の命までを取ろうとは思ってないぜ」
「何のつもり、さては私を生け捕りにして生き恥を晒そうと言うの?」
「馬鹿野郎、そんな事するかよ。命を奪いたくねえだけさ」
「ふん、敵に情けを掛けられるつもりなんてないわ。そんなの屈辱でしかない。私は最後まで抗い戦い抜いてみせる、そして華々しく散る、それだけよ」
「見事な心意気って奴だな。じゃあ、俺が下衆な奴かどうかを試してみるか?」
戦うしかないみたいだ。ならこいつに俺の強さを見せ付けた上で戦意を無くさせて味方に引き込む以外にない。ここは勝負だ。
「期待外れだったら黒焦げにしてやるわ。さあ、来い!!!」
道雪が多くの雷の槍を多く浮かべて俺目掛けて飛ばして来た。
「ご主人様、来ました!」
「イノリ、任せろ!」
舞を舞うように剣を振るって槍を落としていく。
「な、まだまだよ!」
道雪は槍を更に飛ばすがその都度俺はかわしていった。
「皆、ご主人を守って!」
鶴の声で義弘、豊久、昌信、高虎、正則達が動いた。昌信が剣を振るって槍を落としていく。
「せい!」
昌信が剣をブーメランのように飛ばした。道雪は槍を回転させて跳ね返した。
「やー!」
「せーい!」
義弘と豊久が武器を振るって突撃に出た。道雪が槍を持つとこれを振り下ろして唾競り合いになった。
「く、重い・・・!」
「さすがは立花道雪ちゃん、雷神の異名を持つだけあって強い・・・!」
槍の重みで何とか体を支えようとする。
「道雪、あんたと解り合えたならいい友達になれたのに・・・!」
義弘の言葉に道雪は首を振って否定した。
「鬼の友になるつもりはないわ。それに私は馴れ合いはしないの」
そう言って義弘達を突き飛ばした。
「しゃあああ、もらった!」
正則の奴が槍を振り下ろして来た。しかし道雪は素早くかわして槍先を正則の喉元に突き付けた。
「う!」
槍先から光が出てる。まずい!
「危ねえ!」
危険を察知するのが高くなっているのに感謝だ。素早く動いて正則をお姫様抱っこして高くジャンプした。案の定、槍先から光線が飛んだ。
「危なかった・・・」
「な、誰が助けろって言ったのよ馬鹿!」
正則が手をバタバタさせて暴れている。
「暴れんなよ、落っこちるだろうが。たく人が助けてやったって言うのに・・・」
「助けろなんて言ってないし!」
「けど、あのまま放っておいたら命が危なかったろ?」
「そ、それはそうだけど・・・何よ、私が鈍いと言いたいの馬鹿!」
「はいはい、勝手に思ってくれて結構、けどよ・・・」
「何?」
「仲間である以上、助けるのは当然だろ。お前がどう思うかは自由だけどさ、少なくとも仲間の危機にはすぐに助けるよう心掛けてるんだぜ、俺」
「・・・・・ふ、ふん・・・」
何だ、頬を赤くしてそっぽを向いて・・・。地面に着地して正則を下ろしてやる。
「見てろよ、数分で蹴りを付けてやるぜ」
正則にウィンクして俺は剣を振るって道雪に向かって行った。
「信道様、私も戦います!」
高虎が剣を抜いて加勢に入る。それを見た道雪が槍を飛ばして来た。
「きゃあああ!!!」
危ない、俺は高虎の手を掴んで抱き寄せた。
「信道様?!」
「俺から離れるなよ」
高虎をお姫様抱っこする。道雪が飛ばす剣を蹴りで弾き飛ばしていく。そして槍を足踏みしながらジャンプして道雪に向かっていく。
「信道様・・・」
「何だ?」
「とても、カッコいいです・・・♡」
「ああ、必ず勝つぜ!」
道雪が動揺している。俺は肩を足踏みして地面に膝を付かせた。起き上がろうとした所で剣を突き付ける。
「な、く!」
「はい、俺の勝ち。降参するんだな」
「くう、私の負けだ。素直に認めてやる・・・」
「よし、勝ったぜ、皆!」
振り向いて言うと仲間の皆が大喜びした。正則だけは何か言いたそうな顔をしていたが・・・。
「敗者に情けは無用よ。切りなさい・・・!」
道雪が俺に切るよう言う。けど俺は剣を鞘にしまった。
「どういう事?」
「切らねえ、あんたを失うのは惜しい」
「敵の慈悲なんていらない・・・!」
「道雪、俺は誰も処断するつもりはねえ。寧ろ仲間に引き込んで共存する道を探してえんだ。あんたの強さは充分伝わった。あんたの誇りも解っっているつもりさ。それに、俺は女に傷は付けたくないんだ」
「女に傷は付けない?」
「ああ、極力傷付けるのは避けたい。だって女を傷付けるなんて気分が悪いだろ。俺は女に傷は付けない」
「・・・・・甘い奴だわ。それで天下を取ろうなんて・・・。その甘さが危うい。解ったわ、貴方の言葉に従い、恭順する」
「それって味方になるって事?」
鶴が言うと道雪は頷いた。
「女を傷付けたくないなんて言う男の天下、どうにも心配ね。その甘さを払拭させるためにも私が付いた方がいいと思ったのよ。仲間になってあげるから光栄に思いなさい」
「ありがとうな、ようし、これで・・・」
道雪は味方になってくれた。これで残るは中国の毛利だ。