戦姫コレクション チートな勇将に転生してイチャラブな旅 作:たくと七星
「政宗、入るぞ」
政宗から台所で手伝いをしてほしいと言われていたのでのれんを開けて中に入る。
「おお、我が夫よ。ようやく来たか、待っていたぞ」
政宗は既に調理を始めていて包丁で里芋を切っている所だった。
「昼飯を作ろうと思ってな。夫である貴様にも手伝ってもらうぞ」
「おう、切るぐらいなら出来るけどな」
政宗と並んで包丁で芋を切っていく。政宗の方を見るとかなり手慣れているのか素早く皮を切っていて、形もしっかりと丸く切られていた。
「器用だな、政宗」
「ふん、女子たるもの料理には精通しておらぬといかんからな。まあ、俺様の場合は好きでやっている訳だが」
「へえ、そう言えばあの時の膳もそうだったよな」
初めて政宗の領地や来た時も自分達の作った膳を俺に差し出していたよな。やはり相当、得意なんだな。
「貴様は俺の夫だ。男は胃袋で掴めともいう。こうして貴様にいい物を食わせてやっているのだ。光栄に思うがよいぞ」
「ああ、そうだな」
そうして切っていると政宗が俺の手付きを見て来た。
「どうした?」
「いや、切り方が雑だと思ってな」
「おい、何だよそれ。こう見えても一口サイズにはしてみたんだぜ」
「甘いな、切るなら転がりやすいように完璧な球体でないとな、見ていろ」
そう言って丸くなっている芋を転がして見せた。綺麗に真っ直ぐと転がっているのが解る。
「料理には見栄えというものが大事なのだよ。どんな小さなものでも手抜きはしない、そうだろう、我が娘よ」
「ちゃあ~」
政宗が後ろの方を向く。籠の上で小さな赤ちゃんが政宗の方を向いて手を叩いて笑っていた。
「おうよしよし、さすがは秀宗、母の器用さを理解しているようだな」
政宗が我が子を抱きかかえる。秀宗、俺と政宗との間に産まれた我が子だ。母親と同じ左右非対称の目の色だが政宗は忌む事無く愛情を注いでいる。微笑んで我が子を抱いている様は慈母のようにも見えた。
母親に疎まれていた過去がある。自分の子には不憫な思いはさせたくないと言う気持ちがあるんだろう。
「さあ、秀宗。母が自らの陣立ちで磨り潰した豆だ。味わうといい」
匙で擦った豆を掬って秀宗に食べさせる。一口食べて秀宗は嬉しそうだった。
「ほう、美味いか。産む前は感じなかったが、こうして見ると愛おしいものだな・・・」
「ああ、可愛いよな、秀宗」
娘の頭を優しく撫でて上げた。秀宗が手を動かして喜んでいた。
昼飯を食べ終えて館を歩いている。
「信道様!」
「おう、高虎!」
高虎が俺を呼んでいる、縁側の庭で俺の方を見ていた。
「お、こいつも一緒なのか?」
「はい」
腕に抱かれている子供の顔を見る。高虎と同じ髪型の色白の娘、名前は高次と名付けた。娘の高次は可愛く笑っている。
「とと~、だあ~」
俺の方に手を伸ばしている。
「あら、高次、とと様の所に行きたい?信道様、この子を抱っこしてあげてくれませんか?」
「ああ、ほら、高次おいで」
「さあ、とと様が抱っこしてくれますよ」
高虎から譲られるように娘を抱きかかえた。高次はとてもはしゃいでいて、俺に懐いている。親子揃って俺への好感度が高い。そう、高虎が俺の子を産みたいと言って、その約束をしてそして俺の娘を産んでくれた。
男でも女でも可愛い我が子には変わりないと、高虎は初めて産んだ自分の子を慈しんで可愛がった。愛情が伝わっているからか、高次は俺と高虎、どちらにも懐いている。
「よく似てるよな。髪の色、肌の質感とか」
「ふふ、子は親に似るといいますから。高次、とと様にたくさん可愛がられるのですよ」
「おう、高次、ととがお前を、いたた!」
後ろから誰かが頬を抓って来た。
「正則?」
正則が俺の方を睨んでいる。
「たく、そいつの子だけじゃなくて私の子も構ってよね」
そう言って抱いている娘、正之を抱えて言った。
「悪い悪い」
「あら、正則様も赤ちゃんを産んだのですね」
「しょうがないでしょ、こいつとこういう関係になったんだもの、ねえ正ちゃん」
抱いている娘、正之は俺の方を見て頬を膨らませていた。どうにも機嫌が悪そうだな」
「ほら、この子を抱いてやんなさいよね」
「ああ、ほうら正之、とと様がい~でで!」
抱きかかえるや否や正之が俺の頬を両手で強く抓って来た。なんか相当、気分が悪そうだな。正則に返してやるとふんすと鼻を鳴らした。
「偉いわよ、正之。下半身のだらしないとと様にしてやったわね、よしよし」
正則が娘の頭を撫でて俺の頬を抓った事を褒めていた。
「信道様、お怪我は?」
「ああ、平気だよ。全く、元気過ぎるじゃじゃ馬だぜ」
「信道様、気分転換に餅屋でも行きませんか、正則様も連れて?」
餅屋か、そう言えば高虎と初めて出会って連れてった以来、行ってなかったよな。昔に思いを馳せて行ってみるか。