戦姫コレクション チートな勇将に転生してイチャラブな旅 作:たくと七星
井伊直政に連れられて俺達は盟主がいると言う都へと向かうことになった。船に乗って移動することになったのだが、
「ち、こいつは酷いぜ・・・」
移動して早々、大きな嵐がやって来た。強風と大雨が吹いて俺達の体を濡らしていく。直政も目を閉じているのがやっとの状態だった。
「きゃああああああ!ご主人様ーーーーっ!」
まずい、イノリがバランスを崩して、
「イノリ!」
水に落ちそうになるイノリの手を繋ぎ、自分の胸に寄せる。
「ご主人様・・・」
「俺から放れるなよ・・・」
「・・・・・・・」
別の船でその光景を見ている者がいた。二人は気付いていはいなかったが、イノリを放さぬよう抱き締める青年をうっとりと眺めていた。
「いやあ、参ったぜ」
船が水辺に着いた所でようやく嵐が収まった。全くたまったもんじゃないぜ、お陰で衣装がびしょ濡れになっちまった。
「ご主人様、凄い雨でしたね・・・」
「ああ、イスケもすっかりずぶ濡れだな・・・」
イノリの胸の中にいるイスケは体を濡らしていて体を震わせていた。
「ご主人様、この子をかわかしたいのですが・・・」
「ああ、何か燃える者でも探して・・・」
「このバカ船頭、嵐が来るなんて聞いてないわよ!!!」
うん、何やら向こうが騒がしいな。別の船で騒動が起きているみたいだな。
「ふむ、何やら諍いが起こっているな・・・」
直政がつぶさに見ている、角が付いた鉢金に胸がはだけている鎧にミニスカートの槍を持った戦姫が船頭を威圧するように仁王立ちをしていた。
「イノリ、ちょっと行って来る・・・」
「え、ご主人様?」
嫌な予感がするな。場合によっちゃあ・・・。
「あんたが嵐を予見しないせいでこっちはずぶ濡れよ!どう責任とってくれるのよ!」
こいつ、物凄く怒ってるな。周りの連中も及び腰の状態だ、皆完全にビクビクしちまってる。
「ご勘弁ください、いくら我等でもお天道様のことは知りませんのです!」
船頭が頭を下げて必死で謝ってるな、けどこいつ、全く怒りを収めないな・・・。
「はあ?!知らないで済むと思ってんの!言い訳してんじゃないわよ!船頭なんだから天気ぐらい読めるでしょうが!」
「そんな無茶苦茶な、私等にはどうこう出来るものでは・・・」
「やかましい!ああ、腸が煮えくり返る思いだわ、こうなったらあんたをここで・・・!」
こいつ、槍を船頭に突き付けてきやがったな。まずい、確実に相手を殺すつもりだ。
「ひいい!」
寸での所で俺は船頭の前に立ち、槍を掴んだ。
「な、何なのよあんた?!邪魔すんじゃないわよ!」
「刃傷沙汰するとはいい度胸だな、理不尽なこと言ってんなよ・・・?」
「く、何こいつ・・・」
人睨みすると、相手の女は一歩下がった。
「いくら人間様でも天気を予測するのは不可能ってもんだぜ、濡れたからってわめくなよ」
「うるさい!あんたには関係ないでしょう、邪魔すると刺すわよ!」
「やってみろ、只じゃ済まさねえぜ?」
「な、こいつ、正気なの・・・?あ、あれ・・・?」
槍を動かそうにも動かせない、それはそうだ、俺がかなり握力を掛けているからな、力の差では俺が上だ。
「どうした、ほどけねえのか?」
「う、うるさい!!!調子に乗ってんじゃ・・・!」
槍を投げ飛ばして、こいつを羽交い絞めにする。
「ちょ、何すんのよバカ!放しなさいよ!」
「そうか、だったら船頭のおやっさんに謝りな、そうしたら放してやるぜ」
「く、何であんたに指図されなきゃ、ぐうう・・・!」
「まだ言うのか?場合によっては腕をへし折るぜ?」
「く、脅すなんて・・・」
「どっちがだよ?早く言わねえと・・・」
力を込めて関節を攻めていく。
「ひ、ひいい、い、痛い、痛い!ごめんなさい!言います、言いますから放して!!!」
「解った、謝ればいいんだよ」
腕を放してやるとそいつは船頭に深々と頭を下げて謝った。
「くう、これでいいんでしょう・・・!」
「何だ、敵を見るような目して・・・」
「この福島正則にこんな屈辱な目に合わせて、次会った時、覚悟していなさいよ!」
「さあな、俺はその時にはお前の事なんか忘れてるかもな?」
「きいいいい!覚えてなさい、今にあんたなんか叩きのめしてやるんだから!あんたには絶対に負けないわよ、解ったわね、忘れんじゃないわよ、私は覚えてるんだから!」
そう言って正則と言う奴は後ろ向きに歩きながら俺を睨んで散々に捨て台詞を履いて去って行った。
「絶対に、負けないわよーーーーーーーーーっ!!!覚悟してなさいーーーーーーーーっ!!!」
最後に凄まじい絶叫が飛んでいったのだった。
「やれやれ、面倒な相手に因縁を吹っかけられるなんてな・・・」
溜息を吐いてイノリ達の元へ戻る。
「ご主人様!」
イノリがうっとりした顔で俺を見ていた。
「ご主人様、とても素敵でカッコ良かったです・・・」
「そうでもないさ」
「イスケ、貴方のお父様の勇姿、見た?」
イスケの方に目をやり濡れたイスケの頭を撫でていた。
「見事だ、一つの血も流さず、船頭を救う活躍、さすがだ」
「けど、あいつに目を付けられちまったな。多分節操なく俺達に勝負を挑んで来るかもしれないな」
「ふむ、だが所詮は負け犬の遠吠え、匹夫の勇にすぎぬ。いらぬ心配であろう」
「だと、いいけどな・・・。さあて、早くこいつに暖を取らせてやらねえとな・・・」
濡れている可愛い息子を撫でてやる。さて、どこかに木々や火打石は無いかな・・・。
「・・・・・・素敵」