……………今の状況を整理してみよう。
未だに少し息が乱れていて、体を俺に預けている妹。履いている短パンは愛液で濡れていて、いやらしい匂いを漂わせている。
それを見つめる、妹を盛大にイかせた鬼畜な兄。
……………うん、完全に事案だわ、これ。
おいおいおいおい、まずいだろこりゃ。あれぇ?どうしてこうなった?
好奇心に負けたのがまずかったのか?でも淫魔導使えそうだったし?小町の体は触ってて気持ちいいし?いや、それだとまるで小町が悪いということになってしまうじゃないか!
小町は悪くない!つまり悪い奴は誰もいなかったんだ。いやーよかっ、
「お兄ちゃん。」
ビックーーーーーーン!!!!
まままままずい、このままだと俺の人生がここで終わっちまう!
「えーと、こ、小町ちゃん?あ、あのですね…。」
「……小町、シャワー浴びて寝るから。ご飯食べ終わったら片付けといて。」
「え、あ、ああ。」
小町は俺から離れ、そのままリビングを出て行ってしまった。雰囲気的には怒ってるような感じではない、か?
「あー、とりあえず家族崩壊の危機は免れたってことでいいのか?」
いや、小町がさっきのことを誰かに言わないとも限らない。冷静になった今、自分のしでかしたことが完全にアウトだったってことがよくわかる。わかってるのに。
小町から出て来た淫気を吸収する感覚が、乱れた小町の表情が、声が、匂いが、忘れられない。
「どーなっちまったんだ、俺。」
最初は確かに事故だった。けど、昨日までの俺は妹に手を出したりなんかしない。リスクだって考えられる人間だ。なのに、今の俺は気を抜くとまた小町に手を出してしまうかもしれないという思いが、どうしても抜けない。少しずつ変わっていっているような……。あ、そういえば。
「俺のステータスはどうなってるんだ?」俺はステータスオープン、と念じてみる。
そして、明らかに内容が増えていた。
淫魔:淫気を吸収しやすい状況を作りやすい体質となる。精力が向上する。
「どうすんだよ、これ…。」
状況を作っちゃう体質ってなんだよ。あれか?どこぞのハーレム主人公みたいになっちまったってことか?
学校行っちゃまずくね?あと最後のはスルーだな、スルー。
「しかし、変な渇き?みたいな感覚も少しあるんだよなぁ。」
ほんの少しではある。でもこれは多分…。
「女を、淫気を欲しがってるんだろうな。何となくわかるようになって来てる。」
小町とのことは何とかしないといけない。けど、今小町に近づくのはまずい気がする。
「はぁ、どんどん変質者みたいになってきてる気がするなぁ。」
食欲もなくなっちまったし、俺も寝るか。一晩経てば少しは収まるだろ。
なんて考えは、淫魔という存在を、淫魔導の力を、甘く見ていたようだった。
「全部、お兄ちゃんが悪いんだからね?」
真夜中、ベットに上がって来た人の気配で目を覚ますと、俺を四つん這いの姿勢で覗き込んでいる小町と目があった。
一瞬マジでびびったが、小町の顔見て息を呑んだ。
あの時の、『女』の顔をしていたから。
「ショックだった。けど、気持ちよくなることも我慢できなかった。何がなんだか分からなくなって、まずはお兄ちゃんから離れないと、って思った。でもね?ダメなの。」
俺の中の枷が外れていくのが分かる。流されそうになってる自分がいる。
「小町の中の何かがお兄ちゃんを求めてるの。触れ合いたいって思っちゃうの。」
ああ、どこまで我慢できるかなぁ、俺。
「おかしいのはわかってる。けど、今は。…………体が切ないの、お兄ちゃん。」