※この作品はR-18です。

果てなき夜で、貴方に愛を   作:毒蛇

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番外蛇足編
【番外】ウサギの夢


 吸って、吐いて、肺に空気を取り込んで。

 生暖かい空気を吐き出しては、周囲を見渡す。

 

「学校か」

 

 讃州中学校。見覚えのある場所にいた。

 日々勉学に勤しみ、宿題面倒くさいねと言い合い、昨日見たSNSの内容を友人と語り合い、気になるあの子とイチャイチャして、早く大人になりたいと漠然と考える現実を知らない若人たちが通っている場所だ。

 人生二週目であっても通わざるを得ない学校である。

 もう始業式から修了式までのセットを何回行っただろうか。

 

 ふとした時に考えては憂鬱になりそうな頭を振る。

 周囲を見渡すと目に映るのは変わらぬ校舎。まるで今この瞬間から意識が始まったかのように、少し前に自分が何をしていたのか曖昧な状態で、立ち止まった廊下からは陽光が窓から差す。

 暑くもなく寒くもない、そんな季節であるのを肌で感じた。

 そんな風に物思いに耽る俺に声を掛けてくるクラスメイトたち。

 

「あっ、おはよう亮さん!」

 

「おはよう加賀くん!」

 

 学校である以上、俺以外にも生徒は多数いる。

 無論、勇者部の見目麗しい少女だけではない。顔面偏差値の高いクラスメイトや、オタク趣味を隠しながらも日々努力し続ける顔面偏差値の高い友人たち。高い声、低い声、可愛らしい声が挨拶を送ってくれる。その一つ一つに丁寧に返す。

 挨拶は勇者部五箇条にも書かれている程に重要な行為だ。

 社会人、前世でも重要な基礎的なスキルなのだ。

 

「おはよー」

 

 笑顔で挨拶を返しながら、クラスメイトや後輩たちに目を向ける。

 何故か彼ら彼女らは、一人残らず笑顔で露出の高いコスプレで登校してきた。

 

 ──誰もが『逆バニー』と呼ばれている衣装に身を包んでいた。

 

「うーん。タマげたな!」

 

 西暦時代のワンパク勇者ではないが、口にしてしまうのも無理はないだろう。

 セクシーな衣装として有名なバニースーツはご存じだろうか。肩紐のないハイレグタイプのレオタードと兎耳のヘアバンド、カフス、襟付きの蝶ネクタイという恰好だ。布地は股間から胸元まで、肩や腕、脚は露出することになり、男の目を惹く古き良き衣装だ。

 逆バニーはその真逆で肩や腕、脚は布地やタイツで覆われている一方、股間から胸元まで全てが丸出しとなる。全てだ。下品と言えば下品だが、最初に考えた人は天才だと思う。

 思わず自分の頬を思いっきりビンタしてみて現実かどうかを疑うくらいには素晴らしいと思う。

 

「みんな、その恰好についてどう思う?」

 

「どうって……制服だなって」

 

「……そっか。良いよね制服って。今しか着られないから」

 

 ──今度は世界に置き去りにされてしまったのかもしれない。

 『逆バニーが当たり前の学校に転生したが興奮してももう遅い』という世界への異世界転生を疑ってみたが、そんな簡単に転生などしないだろう。そんな簡単にトラックに轢かれてたまるか。

 明らかに異常事態だと理解しながら、俺は現状に対して指を鳴らして結論づけた。

 

「これはアレだ。夢オチのパターンだな」

 

 だって、世界はそんなに俺に優しい訳がないのだから。

 嫌な確信を得ながらも、もしくは日々頑張っている俺に対してどこかの神様が恵みをもたらしたのかとも思う。そんな神が中立神の中にいたのならその神に魂を売りかねないだろう。

 もしくはエッチな方面でのバーテックスの襲撃の可能性も考えられるが、わざわざそんな回りくどい真似をする必要があるのだろうか。常識改変が可能ならば殆ど確定で敗北は必須だろう。前座として勇者にグヘヘな展開をするつもりなら混ぜて欲しい。

 ──という訳で夢なのだろうと考えて、俺は肩の力を抜くことにした。

 

「メイドビキニ……神樹の恵み……うっ、頭が……ちょっと失礼」

 

「ええっ!? だ、大丈夫?」

 

「ほら朝って眠いから目覚ましに。ところでもう少しキミのことを見ていて良いかな? ──うん、ありがとう」

 

 真顔で己にビンタをする俺を不思議な目で見つめるクラスメイトの女子たちの頭から爪先までを一人残らず確認する。乳房の大きさから乳輪の色、肉付きから陰毛の生え広がり、秘所の色まで、年頃の少女が秘めていたいであろう箇所に目を向ける。

 誰一人隠すこともせず、そのことに違和感を覚えてないことを確認する。

 友人はいるが男には目を向けない。衣装について男女平等にする必要は感じなかったから。

 念のためにとみんなで笑顔のダブルピースで写真を撮り終えると、感謝の意を示しながら教室を出た俺は部室に脚を進めた。

 なんとなく誰かはいるだろうという勘は当たった。

 

「あら? カガフレッドじゃありませんの?」

 

「第一勇者発見」

 

 村人ならぬ勇者に遭遇した。

 白い丸テーブルに同色の椅子。狭い勇者部部室にそれらを持ってきてティータイムを開こうとしていたのだろうか、手伝っただろう勇者たちが数人ほど椅子に座り談笑していた。

 弥勒夕海子、郡千景、犬吠埼風の一歳年上の少女たちだ。

 いずれも自身のあられもない状況に疑問も抱かず、カツオのたたきを口にしている。

 恐らくは夕海子が家庭科室か寄宿舎で作ったのだろうソレを風が貪り食う。

 

「うーん、なんか違うんだよな」

 

「あら? カツオはお嫌いですの?」

 

「いや、乳を出しても恥ずかしがらないと慣れてきそうで」

 

「相変わらず何を言っているんだか……。確かにお茶会でカツオのたたきはどうかと思うけど……加賀くんの分もあるわよ。一緒にどう?」

 

「早く食べないとアタシが食べちゃうわよ~? 女子力の高い女に胃袋の限界が無いってこと見せてやるわよ!」

 

 年上の少女だけの集まりに歓迎されながら椅子に座る。

 口数少ない千景も、頬一杯に頬張る風も、優雅に紅茶のカップを傾ける夕海子も、逆バニーの姿であるにも関わらず自然体だ。視界に異常があるのではないのかと風の腹部を摘まんでみる。

 むにっと柔らかい感触の代償に無言の腹パンを貰った俺は無言でテーブルに顔を伏せた。

 

「乙女のお腹になに触ってんのよ!」

 

「うごごご……」

 

「何してるのよ……犬吠埼さんのお腹を摘まむなんて……」

 

「ハア!? 摘まめるほどある訳ないでしょ!」

 

「だって……」

 

「だっても何もないでしょう?」

 

 乳房を放り出している少女が腹を摘ままれて顔を赤くするとは思わないだろう。少女特有の繊細な感情によるものなのか、掃除機のようにカツオを咀嚼していく風を横目に見ていると、目の前にカツオが一切れ差し出される。

 

「まったくカガフレッドは……あれほど女心と秋の空と言いましたのに。大体わたくしの茶会に入っておきながら一口も食べないなんて執事らしからぬ行為ですわよ」

 

「その言葉ってこういう風に使うんだっけ? ならお嬢様が食べさせて下さい」

 

「カガフレッドは甘えん坊ですわね。しょうがないですわね。この弥勒夕海子自らが食べさせてあげましょう。光栄に思うと良いですわ」

 

 茶会の主自らが箸で差し出した新鮮なカツオのたたきを口にする。

 ゆっくりと咀嚼し一息入れる俺を見る千景がボソリと呟く。

 

「二人はどういう関係なの?」

 

「そうですわね……余所の家の執事がときおり弥勒家に応援に来てくれる。……そう、最初はあのクッキーから、カガフレッドが作ってくれた菓子からわたくしとの関係が始まったのですわ」

 

 懐かしいですわね、と遠い目で虚空を見る夕海子。

 彼女の脳裏には当時の記憶が蘇っているのか、箸を止める夕海子から千景に目を移す。

 ゲームではなく箸を手に取る黒髪の少女は俺の視線に気づく。食べさせて、と上目遣いをすると気持ち悪いモノを見たような顔をしながら、箸でカツオのたたきを突き出すように差し出す。

 

「当時アルフレッドの仕事がお休みでわたくしが一人であった時……園子さんの執事であった亮之佑さん、いえカガフレッドにお茶会の手伝いをして貰いましたの」

 

「……美味しい? 加賀くん」

 

「おいちー! 千景先輩に食べさせて貰えるとよりおいちー!!」

 

「……気持ち悪いから止めて」

 

「あの、わたくしの話を聞いてますの? ここから涙あり笑いありの冒険譚に繋がるんですの」

 

「え、ええ……聞いてるわ。B級映画みたいな話?」

 

「映画にありがちな執事とお嬢様の濡れ場もあるよ」

 

「濡れ……ッ!」

 

「要するに色々あって、確か事あるごとに亮之佑を執事認定してパシってるってだけでしょ? 千景が嫉妬するほどの話じゃないわよ」

 

「別に嫉妬しているとかじゃ……!」

 

 美少女に食べさせて貰いながら小腹を満たす。

 そもそも、何故部室でカツオのたたきを食べているのかは些事でしかない。

 

 ややポッコリとした腹を撫でる風がニヤリと笑みを見せながら千景を揶揄い、虚飾の令嬢は聴衆の有無にかかわらず楽し気に余所の執事との馴れ初めを語らい続ける。

 脚本に過剰な演出が加わり原型のない話だったが、俺と夕海子の関係は特別ではない。防人組である亜耶から夏凜と繋がる形でリーダーである芽吹を経由する形で知り合った。

 そこからはゆっくりと彼女のポンコツな所も良い所も知っていっただけ。それだけだ。

 

「千景が人の過去に興味を抱くなんて、あの頃からは変わったわね。もちろん良い意味でよ」

 

「犬吠埼さん……」

 

 勇者部部長は伊達ではない。

 どれだけの個性豊かな少女たちを束ねてきたのか。暴食暴飲もその過程で発生する無意識のストレスの解消なのかもしれないと思うと、愛おしいとすら感じる。

 単純に食べるのが好きなだけなのかもしれないが。

 風の言葉一つに僅かに俯く千景のタイツに包まれた腿を撫でる。

 

「……加賀くん?」

 

「触らせて」

 

「……好きにしたら」

 

 太くはないが柔らかい腿肉は黒色の化学繊維に包まれている。

 爪が引っ掛かれば容易く裂けるだろう、柔らかなタイツに包まれた脚の付け根に手を伸ばすとピクリと身体を震わせる千景は大きな瞳で俺を見る。何かを言いたげな唇を彼女たちの目の前で塞ぐと、千景の身体に熱を帯びていく。

 奥ゆかしいいつもの彼女に公衆の面前で行えば、恥ずかしがって突き飛ばす場面だ。それが今はどうだろうか。あっという間に蕩けた表情で唇を重ねて男に肌を触れさせてる。

 

「──んむっ、ぷ……ん。もっと触って……」

 

「どこを?」

 

「……言わせないでよ、変態。……ここ、よ」

 

 慎ましい千景の胸肉を掌で揉みながら彼女たちを観察する。

 怒張を柔らかい掌で包む発情した千景、エロを肴に残りのカツオを平らげた風と、誰も聞いてない話を口にし続けた夕海子がジッと俺に目を向けては口を開いた。

 

「積極的ですわね」

 

「何よ亮之佑。欲求不満なら早く言いなさいよ。可愛い後輩のために一枚脱いであげるわ」

 

「まったく、しょうがないですわね。風さんはシたいだけじゃないですの?」

 

「え~……バレちゃった?」

 

 一枚脱いだら全裸確定のほぼ全裸の少女たちが椅子から立ち、近づいてくる。

 部室での行為への不快感を露わにする訳でも、突然千景とキスをして激しいスキンシップをしたことへの苦言でもない。 

 男女の営みが当然であり、そのことに何ら疑問を抱いてないような口調だ。

 

 食欲の次は性欲か。

 自然と反り立つ肉棒に揶揄の目を向けながらも風は俺の股の間に屈み込む。何ら躊躇うことなく先端を口に含んでは、一度離して豊かな双丘で挟み込む。

 

「ほれほれ~、こういうのが好きじゃろ?」

 

「執事を労うのも弥勒の務め。さあ、わたくしのパーフェクトボディを好きにすると良いですわ!」

 

 ニヤニヤと笑みを見せながら積極的に自らの身体で奉仕する風。

 当たり前だと言わんばかりに自らの乳房を俺の顔に押し当てる夕海子。

 

 形や柔らかさの異なる豊かな双丘を顔と怒張で味わいながら、左右の千景と夕海子の秘所に指を挿入する。ショーツなどの隠す物などなく晒される陰毛を撫で、濡れた媚肉がそれぞれ指に吸い付いては蜜をこぼす。

 硬度を増す乳首を肌に擦らせて切なげに吐息をこぼす彼女らの恥部を、指でかき混ぜるように抽送を繰り返す。

 太腿が震え、床に雫を垂らして、最初に崩れ落ちたのは夕海子だった。

 

「ぁッ……ィく……っ!!」

 

 挿入した指から逃れるように小刻みに震える腰を引かせる。

 そのまま膝から座り込む夕海子に続いて、俺に抱き着くように千景が倒れ込む。

 

「……ッッ!! ~~~ぁぁっ!!」

 

 腰を逃がすことはせず俺の肩を掴んだ千景は絶頂に震える。

 きゅうっと膣襞が指を締め付け、結合部からは新鮮な蜜液が腿を伝う。長い黒髪を垂れ下げたまま虚ろな目をした千景は口端から涎が垂れるのも構わず余韻に浸る。

 やがて、何かを言うまでもなく彼女らは肉竿や陰嚢に舌を這わせ奉仕を続ける。

 むわりと周囲に淫臭を漂わせて雌の顔を見せる彼女らを前に、さてどうしようかと思考していると、ガラリと背後の扉が開いてひなたが入ってきた。

 

「……こんにちは。愉しそうですね」

 

「ひなたさん」

 

 巫女である上里ひなた。彼女なら或いは。

 僅かながら希望が差したかと思ったが、続く言葉で気のせいだったと悟った。

 

「──私も混ぜて頂けますか?」

 

「んむっ……ほら見てひなた。アタシの舌テクでこんなになったのよ」

 

「まあ、それは凄いですね。流石風さん!」

 

「これが女子力よ」

 

 口腔奉仕で反り立った怒張が風の頬を叩く。

 血管が浮き出るほどに硬くなった肉竿に視線が刺さる中、風の言葉に両手を叩く巫女の背後から続々と若葉や高嶋、夏凜や芽吹といった少女たちが部室に入ってくる。

 彼女らはいずれも逆バニーの姿で、上から下まで隠すことなく平然としていた。

 その姿に絶望を感じるも俺は屈することなく話しかける。

 

「ひなたさん」

 

「どうしましたか? 亮之佑さん」

 

「何か変だと思わない?」

 

「変……ですか?」

 

 可愛らしく小首を傾げる巫女。

 ふるりと豊満な乳房を揺らす彼女は形の良い眉をひそめるも正解には至らない。

 

「例えばどういった事が変とかありますか?」

 

「ほら、この状況とか」

 

「……変ですか? ……若葉ちゃんは何か思い至りますか?」

 

「いや? 強いて言えば弥勒さんのカツオパーティーとかだろうか?」

 

「どういう意味ですの!?」

 

 確かに部室で行為に至ることは決して珍しいことではない。だがここまで堂々とすることはない。隠れながらする方がスリルはあるし、秘密を分かち合う快感があったのだ。

 それが今はどうだろうか。誰もかれもが平然と部室での行為を当たり前だと思っているのだ。

 都合の良い夢だと言えばそれまでだろう。

 ただ、違うのだ。これが俺の作った夢ならば、そうではない筈だ。

 

「どれだけ裸よりも恥ずかしい恰好をしていても、恥ずかしがらない姿はエロさが半減してしまうんだよ。恥じらう姿が無くて堂々とされるとなんか……悲しい」

 

「はあ……」

 

「その割には勃起しているじゃないか」

 

「若葉だってそのつもりがないのにエッチなことをされたら濡れるだろ?」

 

「ぬ、濡れるとか言うなあ!」

 

 俺を囲むようにあられもない姿をしたバニーたちが並び立つ。いずれも平然とした様子で乳房を隠すことも恥部を隠すこともせず、恥ずかしがることもしない。それが不満だった。

 これでは少し特殊なプレイをしているだけではないか。

 男子の少し難しい精神的な事情だ。思いの丈を語った後には少女の困り顔が残った。

 

「その……少し考え過ぎではないのでしょうか?」

 

「ひなたさん?」

 

「おかしいことなんて何もありませんよ。特に神託があった訳でもありません。今日も一日平和で……そして亮之佑さんから子種を頂く。いつもの毎日です」

 

「ほう」

 

 何やらおかしなことを平然と告げる巫女に、俺は眉を顰める。

 なんて都合が良いのだ。最高ではないか。どこかの神が遂に俺に忖度してくれたのか。

 そもそも考え過ぎだっただけなのか。

 頭がグルグルと回転を始める中で、明確な答えを導き出すように慈愛の笑みを見せるひなたは、俺の目の前にまで来ると優しく触れる程度の口づけを唇にする。

 そのままおもむろに部室の床に仰向けで寝転がると、

 

「どうかあまり考え過ぎずに」

 

 長い黒髪が床に散り、豊満な乳房が横に広がる。

 肉付きの良い脚を大きく広げて、自らの手で恥部を開いて見せた。

 

「私にお慈悲を」

 

 白磁の頬に薄く朱色を差し、妖艶な笑みで男を誘う巫女は子種をせびる。

 これのどこが巫女なのか。娼婦と言っても間違いではないだろう淫靡な雰囲気を醸し出す女の恥部は自ら慰めていたのか、よほど雄が欲しいのか透明な愛液が大陰唇からとろりと垂れる。

 やや濃いめの陰毛から覗く媚肉から漂う雌臭に、雄竿から先走り汁が彼女の下腹部に落ちた。

 は、あ、と汚濁一滴で熱い吐息を漏らす彼女は両手を広げて、男を誘う。

 

「ぁ、ぁぁああっ……ッッ!!」

 

 誘いに乗って彼女を抱く。

 抱き心地の良い身体に覆い被さり、彼女の最奥まで腰を落とす。ぬぷぷ、と媚肉を割り開く感覚と挿入と同時に蠕動する膣襞が怒張に吸い付く。

 

「ぃ、ぅ~~~ッ!!」

 

 唇から舌を垂らし、だらしない顔で法悦に上ったひなた。

 彼女の身体が小刻みに震えるのを気にせず、俺は物を扱うように腰を叩きつける。背を反らし素直に快楽を享受するひなたの気持ち良い場所を雁で擦る度に腰に回った腿が締め付ける。

 全身で雄竿に、性行為に悦びを露わにする逆バニー巫女だったが、

 

「ぁひ!? ……ぁ、ぁれ、ここは」

 

 一突き。

 ぷるりと揺れ動く乳房を硬度を帯びた乳首ごと吸い付くと嬌声をこぼす。

 

「ぁッ! ンンッ……あ、あの、なんでこんな……ふぁぁっ!!?」

 

 大きな瞳に涙を浮かべ瞬きを繰り返すひなた。

 肉竿を呑み込みながら、周囲に顔を向けて表情を変えていく。

 

「部室? えっ、皆さんその恰好……!?」

 

 焦燥、驚愕、羞恥、喜悦。

 掌に余るまろやかな乳房を揉みながら、彼女の体温が上昇していくのを肌で感じ取る。その彼女の表情に何かが満たされるのを感じながら腰を揺する。

 

「いやッ! ぁっ、ま、待って下さっ……ふっ、ぅぅん!!」

 

「待たない! オラッ、恥じらうんだよ! そんな男を誘うような恰好しやがって」

 

「誘って、んん、なんか……ぁぁッ!! せめて人のいない場所でぁぁん!!」

 

「エッチな身体しやがって! ひなたさんが悪いんだから責任取れ! イけ! 孕め!」

 

「~~~~ッッ!!!」

 

 ぱんぱんと肉が肉を叩く音と共に結合部で淫液が絡む下品な水音が部室に響く。

 咄嗟に絶頂から逃れようとするひなたは俺の胸板に腕を伸ばして逃げようとするが、肉棒の貫かれた非力な少女の力では退かすことなど叶わない。

 真っ赤な顔で背中をのけ反らせる巫女は、その両腕を周囲の勇者に掴まれる。

 

「ほら駄目よ上里さん。加賀くんが困ってるでしょ?」

 

「千景さん!?」

 

「気持ち良いなら我慢しない方が良いよ、ヒナちゃん」

 

「友奈さん!?」

 

「ちゃんとみんなで見ていてあげるから」

 

「……! いやッ! 見ないで!! ゃぁっ、ぁぁぁっっ!!?」

 

 勇者部のみんなにあられもない姿を見られる。

 学校の生徒たちに見られながらではないだけ良かったのか。意識が変質したのか、部員の中で唯一恥ずかしがりながら喘がされ絶頂に達するひなたをみんなで見下ろす。

 普段の大人びた姿はどこにもなく、幼い悲鳴を上げる巫女。

 

 腕を押さえられ揺れる乳房。

 ばたつく脚と共に抽送の度に水音を奏でる。

 嫌々と首を振って長い髪を揺らすひなたの顔は赤らみ、汗と涙で汚れる。

 

「……このまま廊下に出てみる? 体調悪いようだから他の子にも見てもらう?」

 

「やめて下さい! そんなのっ……」

 

「でもさっきまでその胸も陰毛も全部同級生や先輩後輩、先生に笑顔で見せながら学校にいたんだよ?」

 

「え……」

 

「どうしたのヒナちゃん。制服がどうかしたの?」

 

「制服……っ、ぁ、腰、動くのやめっ……」

 

「さっきから締め付けが酷くて腰が止まらないんですよ。ひなたさんの所為ですよ」

 

「ちがっ、別に私は……若葉ちゃん!?」

 

 パシャっという音が耳朶に響く。

 二人で目を向けると、スマホを向けていた若葉が可愛らしい笑みを見せる。驚愕と羞恥の色濃い表情にカメラを向ける彼女は悪戯心が芽生えたのか、親友の痴態を撮った画像を見せる。

 幸いにも胸板と双丘が潰れるほど密着しており、彼女の表情がメインの画像だったが、

 

「ふふっ……ひなたもこんな顔をするんな。身体は素直という奴か」

 

「……若葉ちゃん。その画像を今すぐ消さないと後でゃんっ、ぁ、ぁぁっ……!」

 

「後でどうしたんだ? もっと撮れば良いんだな」

 

「若葉。写真よりもちゃんと動画で撮るのよ。声もあればエロいわよ」

 

「なるほど、流石風さんだ。ひなた、もっとエロい声を聞かせてくれ。頑張れ亮之佑!」

 

 嬉々としてカメラマンをする若葉。

 撮影に協力する周囲の女子と、ひなたの親友に応援を貰った俺もまた密着していた上体を起こす。柔らかい腰肉を掴んでは彼女の身体の全貌がカメラに映るようにする。

 乳首のみを的確に弄る少女たち。俺の背中に乳房を押し付ける高嶋は邪魔をしない程度にとひなたの生え揃った恥毛に覗く陰核を指で弄る。

 夏凜や芽吹は何が楽しいのか俺の耳や乳首を弄っては無言で射精を促す。

 

「ぁ、ぁ……! ィく──ぅ!!」

 

 俺もまた射精衝動に導かれるままにピストンを加速する。

 腰を浮かせて鼠径部を叩きつける度にひなたの尻肉が揺れ動く。

 

「ぁっ! ぁぁああっっ!!」

 

 汗と甘い体臭を巻き散らすバニー巫女は言葉少なく喘がされる。 

 背中を反らせ腰を浮かせる彼女の結合部からは潮が噴きひなた自身を濡らす中で、俺は衝動を放った。痙攣する肉体の最奥に肉棒を押し付けて白濁を注ぎこむ快感に目を閉じる。

 一滴残らずひなたの膣襞一枚一枚に刷り込むような感覚。

 高鳴る鼓動を抑えながら、肉棒を引き抜くと逆流した汚濁が愛液と共に床に垂れ落ちた。

 

「はぁー……ぁぁ……」

 

 掴まれていた腕を床に置き荒い呼気を繰り返す巫女。

 震える身体を起こそうとして失敗する彼女を抱き起すと、涙に濡れた瞳に光が灯る。

 

「……説明をして頂けますか? 亮之佑さん」

 

 明らかに正気な顔をしていた。明らかに怒っていた。

 慧眼は確かにこちらも同じ状態であることを察し、胸元を腕で隠し半眼で俺を見る。

 

「なんでこんな恰好をして……皆さんも誰も疑問に思わない。これは……」

 

 性行為に及びながらも頭を回す余裕があったらしい。

 そんな姿に心配に思ったのだろう。乳房を押し付け髪の毛が肌に触れるほどに近づく若葉がひなたを見ながら周囲のみんなに告げる。

 

「今日のひなたは一筋縄ではいかないようだから、もう一度してはどうだろうか?」

 

「さんせー!」

 

「ぁ、ぇ……」

 

  

 

 

 

 

 背面駅弁で、撞木反りの体位で、巫女の身体をみんなで好き放題にした。

 巫女の必死の抵抗に笑みを見せつつも羞恥に揺れる彼女をみんなで愉しむ。正常が異常で、異常が正常なのだということを、彼女の聡明な頭脳と身体が理解するのに時間は掛からなかった。

 全身から芳香を漂わせながら、怒る気力も無くしたひなたは全身を俺に預ける。首筋に頭を置く彼女は天井を見上げながら遠い目で俺の知る話を耳にした。

 

「……そういうことですか」

 

 腰砕けになったひなたはされるがままだった。

 腹部や乳房を撫でられ、恥毛を弄られながら、俺の言葉に耳を傾ける。秘所から垂れる白濁は啜って綺麗にすることに疑問を抱かない親友に目を向ける。

 

「ぁっ、若葉ちゃん……そこを弄られると濡れちゃうので」

 

「ああ、凄く綺麗だったからな。見惚れてたんだ」

 

「そんな風に言っても撮った物は消しますからね」

 

「ん? 何故だ。こんなに美しいんだ、きっとみんなも喜ぶぞ」

 

「……もういいです」

 

 どこか拗ねたように告げるひなたは、俺という肉椅子に身体を預ける。

 先ほど一緒に廊下まで出て現状を把握し、羞恥心を振り切った巫女は小さく唸りながら、

 

「……恐らく明晰夢か、他の神による仕業かは分かりません。ただ私が目覚めたのは亮之佑さんとの……その……シている最中、特に……」

 

「イっちゃった時?」

 

「……確証はないです。もしかしたら夢が覚めるまでこの世界のアダムとイブになるかもしれませんね。私たち」

 

「恥ずかしがるひなたさんは最高だったよ」

 

「恥ずかしがらせようとする亮之佑さんは最低でした。もし起きて覚えていたらお仕置きですから」

 

 結局分からないことだらけだ。

 彼女の端正な顔を見ながら、ひなたを抱いた上半身を起こす。

 

 ぴょんぴょんしている発情したウサギたちは次の番を待っている。

 その中の一人にひなたは呼びかける。

 

「若葉ちゃん!」

 

「うん? ああ……私の番か」

 

「ええ。あっ、ただ若葉ちゃんは力が強いですから拘束させて頂きますね」

 

「拘束? そんなものが無くても私は」

 

「いいえ、どうしても必要ですから。先ほどの分をお返しさせて下さい」

 

「……ひなたがそれでいいなら」

 

 スマホではなく本格的なカメラを構える巫女に首肯する勇者。

 もしかしたら挿入するか絶頂すれば元に戻るのかもしれない。確証はない。ひなたが特別なのかもしれない。

 なによりも、散々乳房も秘所も晒した場所で元の意識に戻るのが良いことだろうか。

 今からやろうとしていることは、ただ全員を羞恥の地獄に落とすだけかもしれない。

 

「全員を元に戻したら夢も覚めるかもしれませんね」

 

「散々ヤって元に戻んないかも」

 

「その時はその時です」

 

「ならその時はひなたさんに耳掃除をして欲しいな」

 

 ──それならそれで、きっと愉しいだろう。

 

 

 

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