※この作品はR-18です。

果てなき夜で、貴方に愛を   作:毒蛇

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【番外】東郷さんと爆弾管理

 目覚めの瞬間とはいつも、水面に顔を出す感じに似ている。

 ふわふわしていながらも身体が確実に覚醒に向かって上昇しているような感じだ。そんな中で、徐々に目覚めようとする俺の耳に届くのは、

 

「浮気禁止、浮気禁止、浮気禁止、浮気禁止、浮気禁止──」

 

 お経だった。

 いや、細かく意味を理解すれば違うのだろうが、なんとなく理解しようとするのを頭か心が阻止していた。薄く目を開くと、目の前には誰もいない。では隣はどうだろうか。

 

「浮気禁止、浮気禁──あ、おはよう」

 

 黒髪の少女が添い寝していた。

 深緑の瞳には光がなく、豊満な肢体を俺の身体に寄り添わせていた。

 

 東郷美森。彼女は優し気な表情を浮かべている。

 俺と目線が合うと同時に大きな瞳に光を宿していたが、先ほどのは何だったのか。

 少しだけ過激な子守歌だったのかもしれない。忘れよう。

 俺の肌に自らの肌を重ね、人肌で温もりを与えてくれる東郷は小さく微笑む。

 

「ああ……えっと……呪文よ」

 

「呪文か」

 

「そう。素敵な旦那様が調子に乗らないで欲しい。そういう思いを込めた呪文」

 

 見た目と振る舞いは大和撫子。中身は護国思想と面白さで構築されている少女だ。

 そんな少女は、学校指定の体操服を着ていた。

 ジャージは脱いで、白い半袖シャツに、紺色の半ズボン。普段は黒いストッキングで包まれていた足は露出しており、何かを訴えるかのように俺の脚に絡みついている。

 

「というのは冗談で」

 

「冗談か。お茶目さんめ」

 

「──昨日までの出来事は全て夢です。しかし、私があなたの妻なのは事実です」

 

 唐突に彼女は翻訳したような言葉で、そんなことを言った。

 

「……催眠の本でも読んだ?」

 

「亮くんが須美ちゃんに5円玉を使って弄んでいるのを見たけど、そのことなら」

 

 ゆっくりと上体を起こした彼女はおもむろに俺の頭を持ち上げて膝を差し込む。

 冗談、と言いながら微笑む東郷を見上げる。

 残念ながら彼女の顔は半分ほどが豊かな物で見えなかった。

 東郷はゆっくりと俺の頭を撫でる。髪の毛に指を通し、愛おし気に撫でる指の動き。見上げると肩から垂れ下がる黒髪と、星を内包したような深緑の瞳が輝いている。

 本当に、いつ見ても綺麗な目だなと思った。

 

「この世界に来てから」

 

「うん」

 

 なんとなく上に突き出した手、その手の平に彼女は頬を宛がう。

 もっちりとした肌と柔らかさは東郷がそこにいることを確かにさせる。

 

「治療目的で色んな人に手を出しているけど、やっぱり止めて欲しいなって定期的に思うことがあるのよ」

 

 その言葉もまた確かな物で、俺は息を止めた。

 ずしり、とした乳房が顔に当たる。

 フカフカな感触が顔に広がるのは、良妻賢母と母性の象徴だ。当然のように俺に膝枕をして乳房を押し当てられた俺の視界は真っ黒に染まる。

 その中で、東郷の手がさわさわと俺の胸板を触る。

 

「それは……、ほら、この世界限定でって話を前にもしたような……」

 

「うん。分かってるよ、亮くん。でも、感情と理屈は別物だよ」

 

「そっか、ごめん。不安にさせちゃったね」

 

「駄目。許さない」

 

 ぽよんぽよん。俺が興奮することを無意識レベルでしているのか、半袖シャツ越しに乳房を顔に押し付けてくると呼吸が大変だ。

 東郷の甘い体臭と僅かな汗の匂い、そしてブラジャーは外しているのか、生乳の感触が下腹部に血を巡らせる。

 

「あなた」

 

「うん?」

 

「私に許して欲しい?」

 

 肩から黒髪が流れ落ちる。

 少女の瞳は妖しく光る。俺の頬を撫で膝枕と双丘で奉仕しながら、言葉を待つ。

 何も言わなくても奉仕し続けてくれる。そう思うのは甘えだろう。

 言葉にしなくては伝わらない。だから俺は彼女に言った。言うことにした。

 

「許して欲しい」

 

 東郷はくすりと笑った。

 けれど返事はなく、平然とした顔でズボン越しに竿を弄る。かりかりと亀頭部分を擦り、俺の性感と苛立ちを煽る東郷は自らの乳房を顔に押し付ける。

 ずっしりとしていて、餅のような感触は何にも代えられない。育った少女の乳房に鼻を埋め、ゆっくりと呼吸すると、ふと気づいた。

 

「東郷さん」

 

「なあに?」

 

「ここはどこ?」

 

「保健室よ。急に具合が悪くなって倒れたのよ、亮くん」

 

 そうだったのか、全く記憶にない。

 今がいつで、昨日は何をしていたのか、晩御飯も思い出せない。少女たちと戯れていたような気もするし、そうじゃない気もする。

 

「なんか勇者部の皆とパーティーをしていたような。いや風呂場で何かしてたっけ?」

 

「それは夢よ。そんなことより……はい」

 

 そんな考えも東郷からブラを渡されると吹き飛んだ。

 俺が寝ている間に外したのだろう、他の少女の物よりも大きなサイズでほんのりと温かい。

 そっと口元を覆い視線を上げると白いシャツに突起が見える。

 

「ん、ふっ」

 

 小さく身体を揺らす東郷は目を細める。

 ほんのりと白い頬が赤く染まっているのは興奮か羞恥によるものか。

 口元を緩めつつも、俺の視線に乳首の突起を隠すことはない。むしろ喜ばせたいのか、僅かに身体を震わせてシャツ越しに乳房を揺らす。

 

 目の前で行われる挑発的な仕草に肉棒が反り立つ。

 彼女はそれを見逃さなかった。

 

「あ……もう硬いよ」

 

「東郷さんの所為だけど?」

 

「私? そう……なら、責任を取らないとね」

 

 蠱惑的な表情で俺のズボンのウエストに手を掛けて脱がす。

 彼女の目の前で剛直が露わになる。それをジッと見てから東郷はゆっくりと手で扱く。白く細い指が竿に絡みつくと、ひんやりとしていながらも独特の緩急が俺の神経に刺激をもたらす。

 小さな吐息をかけて、指を蠢かせる彼女は妖しい笑みを浮かべていた。

 

 とはいえ、ここは保健室だ。

 そんな場所で随分と大胆不敵な行為をしているな、と頭の隅で思い至る。

 

「大丈夫よ。今は誰もいないから。それにカーテンも引いてる」

 

「用意周到だ」

 

「当然よ」

 

 興奮しているのか熱い吐息を漏らす彼女が囁いた。

 

「どうして体操服なのに体育倉庫じゃないかって? それはね……埃が凄いから」

 

「埃かー」

 

「うん。亮くんが昔持ってたいかがわしい本にも、金髪の子と体育倉庫で体を重ねるような内容の物があったけど、ここ最近掃除されてないみたいだし、すぐ人が来るからダメよ。今日も他の人たちがいたから」

 

 一瞬、目から光が消えた東郷の言葉に反対はない。

 清楚な少女の乳房を薄い布越しに押し付けられる俺は彼女の意見に賛同する。

 すると、ゆっくりと東郷は自らのシャツの裾を捲り上げていく。

 

「だから……今回はこれで我慢して?」

 

 捲り上げたシャツを、彼女は俺に被せる。

 一瞬暗くなる視界だが、すぐに慣れた。シャツの襟ぐりが伸びて彼女の顔が僅かに覗き、その下には豊満な乳房が存在感を主張していた。

 

 ぷるん、と揺れる生乳。

 白く形の良い双丘にはツンと尖ったピンクの乳首が自己主張している。散々揉まれてきたからか、呼吸の度にぷるぷると震える柔らかさなのが見ているだけで理解できる。

 思わず吐息が荒くなったのか、俺の息が吹きかかると東郷が小さく呻く。

 

「こういうのが好きなんだよね?」

 

「好き。東郷さんのだから好き」

 

「……そんな風に煽てても駄目よ」

 

 サービス精神旺盛なのか、襟元から覗く彼女の口が小さく緩むと、挑発するように乳房を片手で寄せる。

 シャツの中で卑猥に形を変え、深い谷間が生まれる。

 むわりと漂う雌臭が俺の射精感を刺激し、彼女の程よい手淫の刺激に腰が揺れる。

 

「……触っていいよ?」

 

 刺激的な誘いに俺は従った。

 手を伸ばす。顔を押していた乳房は俺の手の上で艶めかしく左右に揺れた。

 

「あっ……んっ……っく」

 

 柔らかい乳房を揉み、乳頭を人差し指で優しく弾く。

 小さく喘ぐ彼女の声に怒張は涎を垂らし、東郷が扱く手との潤滑油となっている。

 

 指先でコリコリと乳首を擦る。

 根本から左右に擦ると彼女の呼気が乱れる。中指と人差し指の間に挟んで転がすと少女の口からは溜息が漏れた。

 手は止まらない。重さを測るように肉果を揺らしながら、かりかりと爪で乳首を引っかく。

 

「ぁん! ゃ……だ、だめ……っ……」

 

 甘く蕩けた東郷の声。

 前屈みの姿勢になると同時に生乳が顔に落ちてくる。俺はその甘い果実を口に含み、舌で乳頭を転がす。

 慎ましい乳輪を舌でなぞり、モチモチとした柔肌を唇で甘噛みする。

 

「ッ……んぅ……」

 

 喘ぎを色づかせながらも、彼女は我慢強く俺に奉仕を続ける。

 自らの吐息を聞かせ、ぬめる肉竿を優しく扱く。

 しゅ、ちゅ、と擦り下ろす。

 ぬめった怒張を手の中で弄びながら、東郷は俺に口づけする。

 

「気持ちいい?」

 

「……うん」

 

 そう答えると今度は竿を扱く手の動きが不規則に上下する。

 刺激を変え、裏筋を指でなぞり、雁を指の腹で擦る。

 

「ぁん! ふふっ……そんなに吸っても出ないよ?」

 

 当然のように俺は東郷に授乳手コキされていた。

 気を抜くとすぐに甘やかして骨抜きにしようとするので気を付けなければいけない。支配欲と嗜虐心をそそって人を虜にしようとする。

 これでは勇者ではなく、まるで悪の手先だ。魔王軍の女幹部だろう。

 

「ひゃ!? ゃぁ……んっ、ふっ……!」

 

 反省を促す為に乳房に荒々しく噛みつくと東郷は悦びの声を上げた。

 優しさだけではない、男らしく荒々しい攻めも彼女は求めるのだ。

 そうして主導権を奪おうとすると、

 

「だーめ♡」

 

「ッ!?」

 

「動いたら駄目よ」

 

 きゅ、と細く白い指が膣の蠕動のように竿を締めつけ、俺は思わず呻いた。

 緩急をつけて締め付ける東郷の指先。

 繊細な動きは、その深緑の双眸で俺を観察しているから成り立っているのだろう。

 どこが気持ちよくて、どこを触れば一層の快感を得られるのか。それを学び取ろうとする彼女に見つめられながら、俺の意識は快楽に溶け始める。

 

「ふふっ……いいよ、いつでも射精して」

 

 はーっ、はーっと呼気が乱れる。

 俺の腰はいつの間にか浮き、竿の涎に塗れた東郷の手で快感を与えられる。荒く呼吸を繰り返し、開いた口には東郷の乳房が押し付けられる。一心不乱に乳首に吸い付き、腰を揺する。

 

「う……ッ! ぁ──」

 

 そして、俺は彼女の手の中に白濁を吐き出した。

 隙間から飛び出る白いソースが周囲を汚し、俺は法悦の空に昇る。

 意識が白く染まる中、東郷は自らの手に付着した汚濁を見つめて、ゆっくりと舐めた。

 

「熱っ……すごく飛んだね」

 

 勢いよく白濁が噴いたからか東郷の顔や乳房を汚していた。

 彼女は自らについた精液をぺろぺろと舐め取る。

 白磁の肌と黒髪に男の汚濁はよく似合っていた。

 

 わざわざ流し目で俺を見る東郷に肉棒が苛立つも、まるでそれを予見していたかのように東郷は長い睫毛を瞬かせる。

 

「あっ!」

 

 気がついたら俺は東郷をベッドに押し倒していた。

 正常位で俺に圧し掛かられた東郷は僅かな驚きの後、抵抗なく受け入れる。

 

 半ズボンを脱がすと、薄い水色のショーツが目に付く。

 クロッチ部分が湿ったソレを引き下ろすと、既に濡れそぼった媚肉が俺を待ち構えていた。

 

「亮くん……こんなところでしたら見つかるよ?」

 

 自分から誘っておいて何を今更だと思う。亀頭を秘裂に宛がう。

 にちゅ、と水音が響く。保健室のベッドで見る東郷の秘所は普段よりも卑猥に感じる。

 足を広げ、そんな恰好をする自身を恥じらうように腕を顔に置く東郷。

 

「……はやく」

 

 気づいた時には剛直で東郷を貫いていた。

 一息で、熱くぬめる媚肉に挿入すると、ぎゅうっと肉竿を締めつける。

 

「ぁ………ぉ、く……」

 

 パクパク、と金魚のように唇を開閉する東郷と口づけを交わす。

 そうしてピストンを始めると彼女は腰を浮かせた。

 

「~~~~ッッ!!?」

 

 寝台の上で東郷の白い肢体が跳ねた。

 

「あっ! ぁ、っ、んっ……!」

 

 雄竿を締めつけながら、彼女の脚が俺の腰に絡む。

 正常位のまま深く繋がり、互いの身体を密着させる。ぱん、と鼠径部と鼠径部が密着するほど深い場所で俺と東郷は交わる。

 

「んぅ……!」

 

 ぷるん、と乳房が震えるから思わず手に取る。

 随分と柔らかい肉果は手の平の上で揺れ動き、汗を浮かべる。

 

「りょ、くんっ……はげしっ……!」

 

 まるで性行為を覚えたての学生のように俺は東郷と交わる。

 子種を求める媚肉から竿を引き抜く。

 ぱん、と竿の根本まで入るように深く挿入する。

 

「は、はっ、ぁ、ッ……あぁ……!!」

 

 感じ入るように背中をのけ反らせて東郷は達する。

 シーツに乱れた髪の毛を広げ、ふるると首を振った彼女は俺の耳に甘噛みする。

 

「ぁ……もとの、はぁ……世界でも、こんなことしてなかった……?」

 

 甘ったるい声音が俺の鼓膜を震わせる。

 こんなこと──保健室でこんな獣のような交尾をしただろうか。そもそも慎重な俺がこんな場所でするとは思えない。大抵は家とかだろう。

 何度も同じ時間を繰り返している内に退廃的になって、何より淫らな東郷にこうして誘われたからしているだけで。快感と苛立ちをぶつけるように、東郷の肩や首元に甘噛みすると、彼女は嬌声を撒き散らした。

 声を隠すつもりもないのか。あるいは唇を塞いで欲しいのか。

 

「──ん、ふっ! んぅぅッ……ん……っ」

 

 間違いなく後者だろうから唇を重ねる。

 濃厚な口づけを交わし、俺と東郷は身体を密着させる。

 

「……ッ!」

 

 荒い息が頬に触れる。乱れた黒髪が額に張り付き、とろんと濡れた深緑の瞳がもっと強くしてと懇願する。だから亀頭で最奥をぐりぐりと擦りつけると結合部から飛沫が散った。

 

「あぁぁぁッッ……!!」

 

 元の世界でこんなことをしたかどうかなんて、覚えていない。

 ただ、こうして触れる肌の柔らかさや、体温とか、甘い匂いとか。

 重ねた手とか、唇とか。

 胸板に押し潰されてむにゅむにゅと形を変える豊かな胸とか。

 

「どうだったかな?」

 

 過去の快楽は、東郷を抱く度に、新しい物に塗りつぶされている気がした。

 俺の回答に続けて東郷が何かを言おうとしたが、激しくなるピストンに身をのけ反らせて達した。

 

「ぁぁ~~~ッ!!」

 

 奥から溢れる新鮮な蜜液を潤滑油に、俺は腰を振る。

 ただの性欲、射精衝動に突き動かされる。

 俺の背中に腕を回し、ぎゅっと俺を抱く東郷は余裕のない吐息を漏らした。その唇を塞ぎ、締め付ける膣に竿を突き下ろす。

 

「だし……て……」

 

 恥毛が擦れ合う。

 蜜穴に肉竿の根本まで押し付けて、俺は東郷の最奥に精液を注いだ。

 

 俺と東郷は無言で絡まり合い、しばらくの間、互いの鼓動を重ねた。

 

 

 

 俺としては精神的に満足だったが、彼女はそうでもなかったらしい。

 少し休息を挟んで、汚れた肉竿にフェラチオで奉仕した東郷は体操服を着直した。その着替えを見ていた俺は有無を言わさずに讃州中学校の校舎裏に連れて来られた。握った手は柔らかく、俺を見上げる東郷の瞳には光が宿る。

 どうやら、精神的な安定は取り戻せたようだ。

 無事に爆弾の解体は成功した。爆発すれば修羅場になるのは避けられなかった。

 

「ここら辺って人、来ないよね」

 

「そうだね」

 

「特にこの時間は誰も来ない……ふふっ」

 

 柔らかく微笑む東郷に俺は頷く。

 手入れは行き届いているが人は通らない。用も無いからだ。大抵は運動部が走る為の道であり、たまに若い生徒が告白の場として選ばれていることが多い。

 

「今日の東郷さんは大胆だね」

 

「もう……からかわないで」

 

 壁を前にして短パンをショーツごと引き下ろしていたタイミングだった。

 小さな振動音を感じて、目を向ける。

 

「東郷さーん! 亮ちゃーん!」

 

 タタタッ、と走り寄ってくる少女。

 薄紅色の髪を揺らし、サイドテールの髪の毛が尻尾のように動く。あどけない表情は天使のようで、体操服を着用した結城友奈が両腕を広げて俺と東郷を抱き締めた。

 

「ゆっ、ゆ、友奈ちゃん!?」

 

「はーい! そうだよっ」

 

 ハイニーソにジャージという恰好。

 ほんのりと汗ばんでいながらも、全身から『元気』が伝わってくる言動。慌てて短パンを引き上げようとする東郷と共に友奈に抱かれながら、どこか舌たらずな声を耳にする。

 

「どうしてここが分かったの?」

 

「匂いかなー? それより、二人で何してたの?」

 

「え、えっと……」

 

 若気の至りと、思春期の衝動に任せて、外でエッチな事をしようとしていた。

 とは東郷も流石に言い難いのか友奈の肩付近に口を押し付けてモゴモゴとしている。ここは俺が何かを言って誤魔化す場面だろう。では何か、奇術で可愛い友奈の気を引こうと──、

 

「ん?」

 

「どうかした?」

 

「……いや、友奈は部活が終わったってことでいい?」

 

「うん! 二人と一緒に帰れるよね?」

 

「そうだね」

 

 どこか残念そうな顔を見せる東郷は自身の表情を友奈には見せない。肩に顔を埋め、クンカクンカと匂いを嗅ぐ少女とニコニコしている少女を今度は俺が抱く。

 ポケットを叩いて何故かあった玩具を彼女たちに見せる。

 

「それは……うずらの卵?」

 

「……ッ」

 

 コテンと小首を傾げる友奈に対して、東郷は僅かに動揺を瞳に見せる。

 それはピンク色の小さな卵状の玩具だ。

 二つある玩具と連動する小型のリモコン。

 

「友奈ちゃん、それはね……」

 

 こしょこしょ。東郷が耳元に小声で囁くと友奈の顔が赤くなる。

 そんな彼女の小さくも柔らかい手にローターを持たせると、小さく震える。付属の遠隔リモコンのスイッチを入れると微弱に震えるのが分かった。

 

「これを付けて帰ろうか」

 

 そう言った瞬間、二人は小さく喉を鳴らし、無言で俺を見上げた。

 そっくりな反応は、いずれも否定するものでは無かった。

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