──遠くから雨音が聞こえる。
天気予報を嘲笑うかのごとく、本降りとなった雨は外にいたままなら濡れ鼠になっただろうことは想像に難くない。唐突な雨風から身を守る建物への感謝は金銭という形で支払った。
後払いではなく、事前に料金を支払う形式だ。
雨を嫌ってのことか、それとも別の要件か。
既に殆どの部屋が埋まっており、ホテルを訪れた俺と若葉に選択の余地は無かった。
「そ、その、わざわざ中に入らなくても雨宿りするだけで良かったのでは?」
「風も強いし、若葉を濡らしたくはないから」
「……そ、そうか」
「こっちの年齢を確認してこなくて良かった。互いに大人に見えるってことだろう」
「……そう、だな」
フロントで未成年の確認は特になかった。
そういった確認の有無はインターネットのレビューや実際に訪問して判明する。特に下調べをした訳ではないが、若葉と俺二人分の幸運がこの結果を手繰り寄せたのだろう。
もしくはこのホテルが大赦運営という可能性もあるが、過ぎたことを気にしても仕方ない。
問題なく、合法的に俺と若葉はラブホテルで休憩を取れるのだ。
「…………」
「…………」
普段の凛々しさ全開の態度から一変、暗がりを彷徨う子犬のような態度の若葉。
彼女の掌から伝わる熱と握る強さに思わず口を噤み、無言のまま指定された一室へと向かう。フロントで取得した鍵を持ち少女と部屋に向かう途中に会話は無かった。
他の使用者と遭遇しないという幸運もあり、やがて指定の部屋の前に到着する。
「……おお」
頑丈そうな扉を開けて少女を中に入れ、自らも室内へと入る。
扉が閉まる音を背中に受け、耳朶に届いたのは少女の声音だ。
驚愕と思わしき声色にチラリと少女に目を向けると、部屋の形状に対して物珍し気に目を向ける若葉。先ほどまで借りてきた猫のように大人しかったが、少し余裕を取り戻したようだ。
「意外と……、普通、だな」
若葉が思わずと告げた言葉通り、その部屋は『普通』だった。
小説で見かけるような分かりやすいピンクの装飾はない。床や天井と全体的に黒を基調とした部屋、柔らかそうなソファや設置された小物の一つ一つに確かなセンスを感じさせる。
大人の落ち着いた雰囲気を醸し出す室内に、若葉の強張った手から力が抜けた。
「どういうのを想像したんだ?」
「なんと言えば良いだろうか。こう……もっと露骨な感じかと……」
「普通のホテルと違って、コスプレとか女子会とかで使う用も考慮して、最初からオシャレなデザインにしているんじゃないのか? 勇者部には寄宿舎があるから必要ないけど」
「そういうものなのか……」
「じゃあ、ほら、脱げよ」
「え!? もっ、もうか!?」
「コート。濡れただろう?」
「あ、ああ……コートか……。そ、そうだな。すまない」
「いや、こっちこそ……」
一応納得したように唸る若葉にコートを脱ぐように告げる。
過剰に反応する若葉の慌てように此方まで妙な反応をしてしまいそうだった。咄嗟に己の身体を抱くような仕草を見せた若葉から栗色のコートを脱がせ、ハンガーに掛ける。
目を泳がせて自らの失言を悔いるように、白ニットとデニム姿を見せる若葉はフラフラとベッドに座り込んだ。大きな寝台は軋むことなく彼女を受け止める。
普段に比べて、どこか落ち着きのない様子の若葉は俺と視線を絡めたかと思うと目を逸らす。
「ん? どうした? ん~?」
「いや、何でもない」
「疲れた?」
「──。余裕だ」
ぶっきらぼうに告げる若葉はキョロキョロと周囲を見渡す。
寝台に座る彼女を他所に、俺は部屋の探索を行う。
センスの感じられるホテルの一室にはトイレと風呂が備え付けられていた。風呂の設定を行い、探索の過程で小棚に入ったマッサージ器具や皮手錠を見つける。
まるで使用を推奨しているかのように、電池や鍵も一緒に入っていた。
「……て、テレビでも見るとするか」
探索よりも休憩を選んだ若葉の声は静寂に包まれた部屋でよく聞こえた。
密室で年頃の異性と二人きりという状況の先にある物は堅物な彼女でも理解出来るらしい。ボソボソと独り言を呟く若葉は手元にあったリモコンを手に取る。
少しでも気を紛らわせようと思ったのだろう。
手に取る長細い黒色のソレは、明らかに眼前のテレビを操作する物だと分かる。
「────」
なんとなく探索していた手を止めて、俺は若葉の行動を見守った。
リモコンのテレビに向けて、彼女はスイッチを押す。
厭らしい嬌声が、淫らな水音が、卑猥な動画が部屋中に流れ始めた。
「なっ!? なな、なんだこれはぁぁ!!?」
その瞬間、ベッドの上で跳ねた彼女は慌てふためく。
咄嗟だったのだろう。声を出す間もなく、持ち前の反射神経で他のチャンネルに切り替えるも、その度に様々なシチュエーションの濡れ場が若葉に襲い掛かる。
かああっと赤面する彼女は現状をどうにかしようとリモコンを弄り、
「き、消えない!? なぜだ!?」
電池の問題か、リモコンが古いのか。
ボタンを押す度にコロコロと変わる若葉の表情は見ていて飽きないものだったが、テレビに向かってリモコンを投げつけようと勢いよく振りかぶろうとする体勢になり止めに入る。
「おい! 離せ! アレは消さねばならない……!」
「物理的に消そうとするなって。こういうのは大抵、優しく押せば消えるんだよ、貸せ」
羽交い絞め状態で涙目の彼女からリモコンを取り上げて、ボタンを押す。
何度も押さず、一度だけ押して数秒ほど待つと、テレビは静かにブラックアウトした。プツ、と電源が切れ、静寂が広がる室内に、気まずそうに咳をする若葉は俺を上目遣いで見上げる。
「あ、ありがとう亮之佑。……だが勘違いするなよ。好き好んで見ていた訳ではないからな」
「別に見てても良いけど。そんなことよりも」
「本当に! 本当だからな!」
あまり揶揄うと雨の中だろうと走って帰りかねない。
恥辱に震える彼女の思考を切り替えさせようと、彼女の隣に座る。
「どうどう、落ち着いて」
「む。子ども扱いするな。心配せずとも既に落ち着いて……あっ!」
ぎゅっと彼女を抱きしめる。
僅かに強張る肢体を男の力で抑え込み、背中を撫で、ベッドに押し倒す。
特に抵抗もなく、二人で寝台に倒れ込む。
柔らかなシーツの感触と、若葉の柔らかさを抱いた身体で堪能する。背中を抱き、目の前にあった形の良い耳に軽く息を吹き込む。
くすぐったそうに揺れる彼女は覆い被さる俺に困惑の声色を聞かせる。
「な、何を……」
「なんとなく」
「なんとなくだと言うなら、どいてくれ」
「そんな冷たいことを言うなよ……なら、そうだな。若葉とこのままイチャイチャしたいな。……嘘じゃないから、そんなに眉間に皺を寄せるなよ。ほら、くすぐって解してやろう」
「戯言を。大体そんなものは私には効かん。──ひぁぁ!? ま、待て耳はずるい……ん?」
「若葉?」
「今、何か……」
くすぐりへの報復を実行しようと俺を睨む若葉の目線が変わる。
宝石のような紫紺の瞳は部屋の壁の方へと向けられていた。無言になる彼女に続いて閉口すると静かになる部屋、視線を向けた壁の方から微かながらも明確な嬌声が聞こえてくる。
耳を澄ませると聞こえてくるのは男女の営みのようだ。
その官能的な悲鳴が、嗚咽が、嬌声が、ここがどこで、何をする場所なのかを自覚させる。
「ぁ……」
「…………」
「や、やっぱり帰ら──」
僅かに髪の毛を巻き込んで、肉の薄い若葉の耳朶を甘噛みする。
それを意識して身体を強張らせる彼女は、耳への不意打ちに甘い声を漏らして、
「ひぁ──ン……っ!」
両手で口元を押さえて声を我慢しようとして見せた。
目線だけで止めろと告げる若葉の耳たぶに吐息を吹き付け、はむはむと噛む。
唇で挟み、押し潰し、舌先で突くと若葉の頬が上気するのが分かった。
「ま、待て……亮之佑、待ってくれ……! ダメだから……んッ」
ベッドに押し倒された彼女の声に羞恥は宿れど、明確な拒絶はない。
長く艶めかしいブロンドの髪を手櫛で梳きながら耳肉を唇で味わっていると、悶えていた彼女は文句でも言おうとしたのか顔をこちらを振り向かせ、唇が一瞬だけ彼女の唇に触れた。
「……ぁ」
至近距離で視線が絡まる。
唇が触れたのは彼女も理解したのか、小さく声を発した若葉は潤む瞳を瞬かせる。
「────」
普段の凛々しさが鳴りを潜め、見上げる紫紺に一人の男が映る。
鼻が触れ合うような距離で、僅かに強張ったままの女体を抱く。
白い喉を鳴らして、端正な顔に熱を過らせる若葉は俺の顔を見つめる。
「──何を待つって?」
「こ、心の準備をだな……」
「ここに来る前になんでもするって言ったよね?」
「あ、あれは……、ここに来たことで果たしただろう!」
「俺は提案しただけでお願いした訳じゃないから」
「みみ……っ、手、手を離せっ」
柔らかな耳を指で撫でながら、若葉の顔と唇が近づいていく。
程よい弾力のある唇を颯爽と奪い、自らの唇を押し付け、囁く。
「だから、若葉の『なんでも』を今から実行して貰うから」
唇を下ろし、ちゅっと潤いのある唇と重ねる。
僅かに開かれた唇から内部への道を舌でこじ開き、唾液を味わう。俺の肩を掴み、強張った若葉の身体から力が抜けるまで、瑞々しい唇と唇を重ねる。何度も重ねる。
「普通に言っても邪魔が入るか、逃げられるだろうから」
「……んぁ、ん……っ」
「前に言っただろう?」
顔の角度を変え、徐々にキスを受け入れる若葉。
強張っていた身体から力が抜け、背中にゆっくりと彼女の手が回る。
唾液を奪い、与え、飲み、嚥下させ、若葉の香りに包まれながら、女を腕に抱く悦びを噛み締めて、濃厚に、情熱的になっていくキスを堪能する。
キスの合間に言葉を重ねる度に、透明な唾液の糸が生まれる。
「一生忘れられないほど気持ちよくさせるって」
蕩けたような顔で、濡れた瞳を瞬かせる。
唇の隙間から甘い呼気を聞かせる彼女を強く抱く。
その抱擁に応えるように、ゆっくりと若葉の腕が俺の背中に回される。
「……そういうのは自分が気持ちよくされたいものではないのか?」
「自分がされるよりも、若葉が気持ちよくなるところが見たいな」
「……変態め」
互いの身体を知るように、抱擁を重ねる。
互いの熱に縋るように、キスを求めあう。
「その……」
「ん?」
「……優しくしてくれると、助かる」
遠まわしに了承した若葉の呼吸は浅く、熱い。
覆い被さっていた体勢から寝台に横たわり、恋人が甘え合うように唇を啄むようにキスをする。姫君を抱くような、優しいキスは途中で止めると彼女から唇を重ねてくる。
「ん……」
はむ、と下唇を唇で挟むキスが好みか若葉は何度もキスを繰り返す。
頬に手を添えて、淡いキスを求める彼女は強い抱擁と共に甘えた声を漏らす。
セーターを脱がす。
日々の鍛錬で鍛えられた少女の身体は白く、程よい筋肉が乗っている。
薄い首に痕が残るように吸い付くと、首筋を反らす若葉は身を震わせる。
薄緑のブラジャー、その上から覗く雪肌と柔らかな乳房。
下着の上から乳肉を揉むと若葉は湿った吐息を漏らし、唇を噛み締める。
「ぁっ……! んっ、っ……!!」
もしかしたら他の部屋に自分の喘ぎ声が聞こえてしまうかもしれない。
そう考えても我慢出来ず、耐えられないように恥じらいのある嬌声が漏れる。
デニムを脱がせる。
上下の色を揃えて来たのか、薄緑にレースのあるショーツは若葉の選んだ物とは思えないほどに可愛らしく、クロッチ部分は小さな染みが見えた。
陶器のような滑らかさのある腿は白く程よい筋肉が乗っている。
「は……ッ」
若葉の鼠径部を手で撫でる。
薄手のショーツは手触りが良く、濡れた恥部の形が掌に伝わる。
淫らな温もりが手に伝わりながら手で恥丘を弄ると、若葉は顔を背ける。
「っ、ぷ……っ! んんっ───」
そっぽを向いた若葉の頬に手を添えて、唇を奪う。
酩酊したような眼差しで、肌を上気させる彼女の恥部を下着越しに擦ると、ちゅくちゅくと淫靡な水音が聞こえ始める。
染みの広がる下着、蜜に濡れた指先で恥部を擦ると若葉が脚をくねらせる。
「ぁ、ぁっ、んあ……~~~ッ!!」
耳まで赤らませた若葉はぎゅっと瞼を閉じて身体を硬直させた。
下着の中で主張する陰核と媚肉を指で執拗に擦り続けると若葉はあっさりと絶頂に達した。
キスしながら達した若葉は荒い呼気で胸を上下させ、呆けた表情を見せる。
「ぁ……はぁー……は……」
ガクガクと腰を震わせる若葉、その下腹部を隠す布切れを俺は脱がす。
するりと透明な糸がショーツと恥部の間を繋いでいるのを見つけながらも、その奥から覗く彼女の花園に目をジッと向ける。
少女の秘所。以前より整えられた恥毛と、蜜を垂らす媚肉が外気に晒される。
「んっ……、見すぎじゃないか……? もしかして……何か変なのか?」
「いや。エッチだなって。亜耶ちゃんに見せつけるくらいにおけけとか綺麗だよ」
「っ!? あ、あれは亮之佑がさせたことだろう! 別に私が見せつけた訳では……」
長く恥部を見ていたからか、やや不安げな表情を見せた若葉に曖昧な返事を返すと彼女の両足を持ち上げて貝肉に顔を近づける。
薄く開かれたピンクの秘裂からは清く澄んだ蜜が滲む。
「こっ、こんな体勢は──んんぅぅっ!」
じゅるるっと下品に音を立てて俺は若葉の媚肉に吸い付いた。
閉じられる脚を無理やり開かせると、まんぐり返しと言われる体勢になるように腰を持ち上げる。揺れる尻肉と菊座、陰唇を割り開き、彼女の目の前で蜜を啜る。
「ゃぁぁ! ゃ、え、汚っ……ぅぁ……!!」
流石の若葉も舌先で恥部を犯され、自らの味を知られるのは堪えるのか。
だが、体勢的に力が入り難いのか秘所への愛撫を止めさせるのは難しく、腰を前後に揺する彼女は哀れなほどに顔を赤らめ、嬌声を漏らし、俺の頭を掴んで身を捩らせる。
「まて! これ、動けなっ……ゃぁ、ぁぁっ……!」
愛液は雫を作り、白い腹部へと流れる。
舌を限界まで挿入させて媚肉を穿りながら、陰毛に埋めた鼻で陰核を責める。
髪色と同色の恥毛が放つ彼女の芳香に鼻孔を膨らませて、肉芽を鼻で擦ると彼女は悦んだ。
甘さと酸味控え目な愛液を啜られながら泣き声に近い嬌声を漏らす若葉は、俺の献身にへこへこと腰を前後させて小刻みに絶頂に達し続ける。
「ああっ……! ッ……! ~~〜! ……あ、は……ッッ!!」
奥から蜜を吸い上げると、若葉の膣は蠕動した。
大きな瞳から涙をこぼす若葉は声を抑える余裕を無くし、快楽を味わう。
腿肉は絶頂の度に震え、貝肉を舌で犯される度に脚の指がぎゅっと握られる。
「んぅっ! ゃあん!! も、もう十分らから! ぷぁっ!」
「────」
「亮之佑! 頼む! もうひゃめ……、ぁ、ぁぁ、また……、んぅ! ぅぅっ、くぅぅぅっっ!!!」
「────」
「はー……ぁっ、ぁ……亮之佑? 聞いてるのか? さっきから本当にっ、身体がおかしくなって……! 待ってくれ……な、なんでもするから……ぁ、ぁぁッ、また、イく……ッッ!!」
普段は絶対に拝むことの出来ない勇者の淫らな姿。
手足をガクガクと震わせ、力の抜けた脚から離した手を肉芽に添える。
性的快感を伴う奉仕を受けた若葉は、このあとに何をされるのかを理解して嫌々と首を振る。陰核に触れた瞬間、若葉の腿が俺の頭をぎゅっと挟む。
どこに力が残っていたのか、俺はその反撃を我慢してクリトリスを指で弾く。
「っい、ふぁぁぁっっ!!?」
指の腹で擦った。
秘裂から溢れる蜜は陰毛を濡らし、蜜に塗れた陰核を指の腹で撫でる。
「は……ぁ……ぅ、ぁ、ぁぁ──」
汗を浮かばせ、髪を乱れさせる少女。
懇願するように首を激しく振る彼女の肉芽を押し潰す。
「~~~~~ッッッ!!!」
ぷしゃっと跳ねる飛沫が俺の顔と彼女の腹部や顔を濡らす。
大きな声を上げて、腰を激しく揺すった彼女は、また達した。
恥部から噴き出した潮が自らを濡らす。
呆然とした様子で小刻みに絶頂する若葉の腰を寝台に下ろすも、理性も意識も遠のいたのか、下着が引っ掛かったままの脚は開かれたままで、陰唇が小さく開閉しているのが見えた。
法悦の空から戻るのは遅く、紫紺の瞳からは光が失われ、濡らしたシーツに横たわる彼女は腹部を上下させる。裸の下半身を俺の前に晒した若葉は快楽に震えていた。
ブラジャーのホックを外す。
最後の一枚、外された下着からはぷるりと乳房がこぼれる。
ホカホカの乳房は白く、ツンと尖った桜色の乳首は硬く、男を惑わせる。掌に収まる乳肉は甘い香りと弾力を返し、モチモチとした質感と共にいやらしく形を変える。
衣服を脱ぎ、脱力した若葉を下に正常位で繋がる。
挿入と同時に少女の膣肉が締まり、きゅうっと怒張に吸い付く。
「……ぁ」
トロトロの膣肉に怒張が包まれた瞬間、紫紺の瞳に光が灯る。
彼女の胸肉を揉みながら、若葉が何かしらの反応を示す前に唇を奪う。
「んッ──、ぁむ…………んンっ……」
ねっとりと唾液を絡めるキスを繰り返し、ゆっくりとピストンをする。
何も言わずとも、舌と舌を絡め、口腔を味わう若葉は甘えるように唇を窄める。
結合部は愛液と先走りが絡み合い、白濁とした泡がシーツを汚す。彼女の背中を抱き寄せ、胸肉を揉みながら、首を反らす若葉の耳を甘噛みする。
「……若葉」
「んっ……!」
「若葉の中、凄いトロトロだよ。気持ちいいんだ?」
「……いうなぁ」
ひなたにも見せたことのないような、女のはしたない表情。
彼女の腕が俺の首に回り、軽く腰を揺する度に鼠径部同士がぶつかる。
「ぁぁ……」
「じゃあ、もっと気持ちよくしちゃう?」
「……ンっ。気持ちいい……」
口端から涎をこぼし、背を反らす。
最奥まで突くと揺れる乳房を揉みながら、耳元で甘い言葉を囁き、耳朶を犯す。
「──孕め若葉。園子を産め」
「ぁ……あぁっ……!」
「イけ」
「ゃぁ……」
「イけ」
「~~~〜!」
一突きごとにぎゅっと吸い付く膣襞。
結合部からは下品な水音を発し、蜜を飛び散らせる。
ゆっくりと、ゆっくりと、執拗に彼女が好む場所を抽送する。
俺の下半身は限界に達しており、強い射精衝動がこみ上げる。
乳房を揉みしだき、最後の一突きと同時に彼女の最奥に擦りつけた。
「───! ──!」
背中に爪を立て若葉の肢体が震える。
本能によるものか、俺の腰に脚を絡みつかせ、絶頂に達する。
蠕動する膣襞に導かれるように、俺もまた若葉の最奥で果てた。
「く……っ」
どくどくと汚濁が彼女の媚肉に吸われる。
意識が白く染まり、目の前の少女を強く抱きしめ、十数秒の快楽に浸った。
乃木家の家訓に『何事にも報いを』という言葉がある。
分家である加賀家にもその家訓は存在しており、俺もその言葉に恥じぬ生き方をしている。
「ふっふっふ……」
本家の祖とも言える彼女の、若葉の暗い笑み。
腿を伝う男の証を拭い休憩をしている間に、先ほどの出来事を思い返したのだろう。
此方に這いよる裸体の少女はコロコロと表情を変えた後に、笑い出した。
されたままでいいだろうか? ──否だ。
辱められ、快楽を与えられたままで終わっていいだろうか? ──否だろう。
言葉にはしていないが、そういう表情をしていた。
報復思考に至った若葉は虚ろな眼差しにギラギラと光を灯し、俺の手を取る。
逃がさないようにと、ぎゅっと優しく力を籠める若葉は小首を傾げる。
「……休憩はまだ終わってない。そうだろう?」
雨音は耳を澄ませばまだ聞こえる。
指定された休憩時間もまだまだ余裕がある。
先ほどまで、散々淫らな姿を晒した癖に、鍛錬しているからか体力はまだあるようだ。
──先ほどの愛撫では満足できないらしい。
「……手加減は必要ないか」
「ん? 何か言ったか?」
「いや、何も。若葉は体力あるね」
「日々鍛錬を欠かさないからな。余裕だ」
「そっか。余裕か」
「ああ! 全然大したことはない」
「そっか。……そっかあ」
勇者を束ねるリーダー、やや髪を乱れさせたままの彼女は笑みと共に告げる。
自分が辱められたのだから同じくらいに辱めてやろう、感情的になった推定先祖である彼女は呼吸を整えた後に、体勢を変える。
即ち、自らが上になるように覆い被さると吸い付いた痕の残った乳房が眼前で揺れる。
回復力と体力に自信のある、エッチな身体をした若葉は俺の耳元で囁く。
「何事にも報いを。……次は私の番だ」
普段の彼女ならば恥じらい胸元を隠すだろうが、身体中余すことなく見られ、辱められた以上、抱いた羞恥よりも眼前の男を辱めなければという感情が優先されたのだろう。
目の前の男に負けたままでたまるかと少女が舌なめずりをする。
さらりと長い金髪が肩からすだれのように垂れ下がり甘い香りを放つ。
「見ていろよ。絶対に気持ちよくしてみせるからな」
チラリと男の怒張に目を向け、指を這わせる若葉。
彼女が回復したように、此方の準備は既に万端であり怒張は反り立っていた。剛直に指を這わせる仕草は卑猥ではあるが、同時に不慣れさと稚拙さも見え隠れしていた。
「まずは……」
「まずはキスかな」
「……ちょうど私もそう思ったところだ」
僅かな躊躇いを振り切るように、若葉は俺の頬に手を添えると瞼を閉じて唇を窄めた。