※この作品はR-18です。

果てなき夜で、貴方に愛を   作:毒蛇

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第三十話 雨がやんでも

 乃木若葉という人物は男女問わず人気のある美少女である。

 才色兼備、文武両道な彼女に隙はない。否、特定の相手とコツが分かれば簡単に堕ちるようなチョロい女騎士みたいな少女だが、神に見初められた凛々しさと天然によるギャップが讃州中の一部女子たちを狂わせるのだ。

 同性だろうと関係ない。強引な策を打ってでも若葉とお茶をして、あわよくばその先へ。

 そうした想いで集った熱烈なファンクラブの対応はひなたが行っている。

 

「“私の”、若葉ちゃんにお友達が増えるのは大変喜ばしいことなのですが、若葉ちゃんの優しさのついつい勘違いしてしまう方が増えてきたので……」

 

 増えてきたからなんだと言うのか。いったい、何をしたのか。

 それは聞かずとも、知らずとも、後悔することはないだろう。

 

 いつかのお茶会。勇者たちの戦闘中にひなたが話題に出した若葉について。

 勘違いしないようにと周囲に若葉の正妻扱いされるひなたを勇者部でも恐れる者は多い。

 マネージャーなのか、保護者なのか、そんな巫女が愛する勇者に取り入る自分は──、

 

「さながら、間男になるのだろうか」

 

 多くの人に愛され、期待に応え、努力し、誠実であらんとする金髪の少女。

 その圧倒的な光に多くの人が吸い寄せられ、平伏し、そして嫉妬する影も生まれるのだろう。 

 そんな少女は白磁の肌に汗を浮かばせ、自らと男の体液で濡れた裸体を見せながら肉棒を扱く。愛液をコーディングした怒張は吐精後も相まって若葉の手の中で下品な水音を奏でる。

 

「何か言ったか?」

 

「いや、……ほら、また手が止まった」

 

「……その、音が、な」

 

 多くの人が、男に奉仕しようとする若葉の姿を知らず見ることもない。

 にじゅ、にちゅ、と淫音を聞く度に上下に扱く手の勢いが止まりかける。それを指摘する度に恥じらうかのように自らが奉仕する雄棒からは目を背けると、若葉は一心不乱に扱く。

 口数を減らし、肉棒を手での奉仕する彼女の姿に頬が緩む。

 

「俺の剣はどうだ? 普段使うのより握り甲斐あるだろう?」

 

「は?」

 

「うッ」

 

「──あっ! す、すまない。痛かったか?」

 

 膣や乳とは違う、彼女の掌による柔らかさと圧が怒張を包む。

 中途半端に聞きかじったような奉仕はやや乱雑に力が籠められ、適当に揶揄うだけで顔を羞恥で染め上げて握力に物を言わせようとする程度の稚拙な物だ。

 反り立つ肉棒の硬さも長さも、彼女が掌でそれらを覚える程度の時間は経過していた。

 

「なんで」

 

「ん?」

 

「……なんで出さないんだ」

 

 どこか不満気な表情を浮かべる若葉。 

 脳裏に思い浮かべた予想では既に俺は果てていたのだろう。最初は気恥ずかしそうに背けていた顔も時間経過と共に慣れてきたのか、何故なのかと忌々しそうな表情で肉棒を睨みつける。

 自分がこんなにも奉仕しているというのに、と言わんばかりだ。

 

「────」

 

 女性と違い男性は果てると一度リセットされる。

 絶頂に至った後に勃起しようと、二度目の絶頂は容易ではない筈だ。

 少なくとも俺にとっては出してすぐということもあり、若葉の奉仕がどれだけ優れた物であったとしても簡単には果てない状態であった。

 そんな男性的な事情を一から十まで説明する気にもなれなかった。

 形の良い眉をひそめ、早く果てろと俺と肉棒を交互に見上げる反抗的な紫紺の瞳に、

 

「次は口でするものだろ?」

 

「え? く、口でか!? ……それは、なんというか……」

 

「さっき俺がしたことの逆なのに、出来ないのか?」

 

 先ほどまで自らの最奥に子種を放った雄棒。

 それを目の前に突き出し、当たり前のように告げると、逡巡の果てに俺の股座に這いよる裸体の少女はおずおずと顔を近づける。

 さらりと垂れ下がる髪の毛が先に怒張に触れ、若葉は慌てて髪の毛を払った。

 

「これを……咥えるのか」

 

 俺の前に膝をつく彼女は思わずと言ったように呟く。

 濃厚な雄の香りを放つソレは臍にまで反り立つ。すんすん、と無意識に嗅ぐ若葉は髪を耳に掛けて、その小さな口を開くと、躊躇うことなく竿にキスをした。

 

「む、ぐ──」

 

 僅かに歯を立てながら亀頭に吸い付き、ゆっくりと竿を咥えていく。

 じわじわと根本に向かうように、濡れた肉竿を口に含んではチロチロと舌を動かす。

 淑やかで稚拙な口腔奉仕に上目遣いが加わる。

 

「ん、っ」

 

 手だけではなく口も使って、男に性的奉仕をしている。

 その事実が浸透するかのように、僅かに俺を睨む紫紺の瞳には屈辱と羞恥が綯交ぜとなる。見上げる反抗的な眼差しは俺の加虐心をくすぐり、思わず両手で彼女の頭を掴んだ。

 

「ん、……ふー……ふー……」

 

 睨むように目を細める若葉はたじろぐも、手を振りほどこうとはしない。

 怒張の根本に鼻息を吹き掛け、歯茎と頬肉が肉棒を味わうかのように動く。雁裏を舌で舐めながら竿を擦る歯の感触は、未熟さを感じさせながらも確かな奉仕だ。

 何よりも、若葉に奉仕されていることこそが最大の快感であった。

 

「ぁ、ぅく……」

 

 無意識に漏らした声に、若葉が腿を掴み赤黒い肉竿を頬張る。

 まるで勝機を見たかのように弱い場所を探して彼女の舌が竿を這う。

 濃厚な雄臭に酩酊したかのように亀頭を独り占めし、赤い舌に雄汁を染み込ませる若葉の姿が脳裏に刻み込まれるのを感じながら、寝台の上で跪く彼女の乳房を鷲掴みにする。

 

「んぶっ!?」

 

 それなりの大きさがある乳房を掌で包み、指で乳首を挟む。

 牛の乳を搾るようにクリクリと乳首を刺激すると身をくねらせて嫌がる素振りを見せるが、弄り、揉まれ、愛撫されると肌に更なる熱を帯びていく。

 餅のような質感は掌を楽しませ、彼女に甘い呼気を漏らさせる。

 

「んっ……っぐ!!」

 

 それでも肉棒から口を離さないのは意地なのか。

 目を伏せて奉仕に耽る若葉の乳肉を掌に乗せて乳首を弄ばれる度に若葉は口腔を変化させ、身を震わせた。

 乳房を好き放題されながら口腔奉仕をする若葉は腿をくねらせ、湿った呼気を漏らす。

 

 こくん、と先走りと唾液の混ざり物を若葉が嚥下する。

 顎が疲れたのか肉茎からその口が離れ、唾液がシーツに落ちた。

 

「しゃぶってどうだった?」

 

「……まずいな」

 

 その一言は予想出来て、思わず苦笑した。

 無造作に口元を手の甲で拭う彼女は瑞々しい唇を舌で舐め、

 

「……だが、まあ、バーテックスほどではないか」

 

「比較対象。味は慣れたら美味しいらしくタンパク質が含まれているから健康にも良いらしいよ。良薬は口に苦しと言う」

 

「薬……こんなのに慣れる気がしないな」

 

 

 

 

 

 乃木若葉は流鏑馬も出来る勇者だ。

 馬に乗るテクニックは一流なのだから、人間はもっと一流だろう。

 

「ふざけたことを言うなよ……」

 

 嚇怒に染めた朱色で羞恥を誤魔化すように怒気を見せる。

 寝台に仰向けで倒れた俺に跨ると、大きく脚を開いて自らの恥部を若葉は見せつける。腹部に手を置き、散々触った肉竿を手に取り、浮かばせた腰を自ら下ろしていく。

 既に彼女の中では情事をやめるという選択肢は無いのだ。

 

「ん……ふ……」

 

 ちゅぷ、と亀頭が恥部を擦れる。何度も挿入を失敗しては恥部を亀頭で擦らせる快感に身体を震わせる。気持ちよさそうに目を細めては何度目かの騎乗位に挑戦しようとする。

 湿った吐息を聞かせる若葉は、はしたなく脚を開いて雄を受け入れようとして──、

 

「あ……! ……み、見るな!」

 

 ふと肉棒を掴む手に力が籠る。

 余裕がない、屈辱と恥辱と喜悦に塗れたような表情を見られたくないかのように彼女は顔を背けた。そのまま挿入寸前だった肉棒から手を離し、背中を向ける。

 

「……顔を見ないでくれ」

 

 何か機嫌を損ねたのかと密かに焦る俺を他所に、背中を向けた若葉は腰を浮かせる。

 仰向けで寝転んだ状態の俺の肉棒を手に取る少女、その恥部が尻肉越しに覗けた。

 ぷるりと揺れる尻肉と恥毛、割れ目から垂れる蜜が亀頭をコーティングする中、若葉は顔を伏せて恥じらいを見せると、今度こそ自らの媚肉に挿入させて腰を下ろしていく。

 

「ンっ!」

 

「ぐあ……ッ」

 

 思わず声を上げたのは濡れた膣襞がぎゅううっと収縮したから。

 ぬぷぷ、とより深くまで肉竿が貫くほどに若葉の身体は震える。彼女の媚肉は怒張を待ち構えていたかのように肉茎を締め付け、精を搾り取ろうとしていた。

 膣襞が怒張に吸い付く中で、ゆっくりと根本まで若葉の腰が下ろされる。

 

「はぁっ……ぅ、んんっ……ふぁ……!」

 

 僅かに若葉の全体重が俺に乗り、互いに呼気を漏らす。

 鼠径部に乗る弾力のある尻肉が形を変え、彼女は髪を揺らすと、

 

「く、ぅぅ……」

 

 ぷるりと尻肉が揺らしながら腰を動かす。

 顔を隠して尻を隠さず。結合部はぐぷっちゅぶっと卑猥な水音を立て、繋がり抜かれる度に竿部分に泡立った蜜が絡むのが見えた。

 主導権を握りたくてたまらない彼女は必死に腰を浮かせては下ろす。

 

 根本までの挿入は最初の一度きり。

 竿の途中までを若葉は浅く味わう。

 

 にゅぷ、ぬちゅ、と出し入れする度に快楽は得られる。

 ただ、どこか快楽を味わい過ぎないように、過度な快楽を恐れているかのような遠慮がちな抽送は若葉がペースを掴み始めたところで腰を掴む。 

 

「お、おい!」

 

 邪魔をするなとばかりに若葉の腿が締め付けるように腰を挟む。

 恍惚に震える彼女の膣が生む快感に、ぱんッ、と俺の鼠径部が勇者の尻を叩く。

 

「ぅあ!? ま、まって──」

 

 艶めかしい背中に髪が張り付き、肩甲骨が動く。

 俺の突き上げに慌てたように若葉が腿を掴み、腰を浮かせる。

 それを追いかけるように、媚肉から抜けかけた竿がぬめる膣へ押し込まれる。

 

「ゃぁぁっっ!!」

 

 一突きごとに。

 背中を向けた彼女の腕が何かを止めようと胸元に伸ばされる。

 

「はぅぅっ! やめっ、……ぁああ!!」

 

 一突きごとに。

 背中を向けて顔を隠したことを後悔するように俺の腕を少女の手が掴む。

 

「んんっ、ンくぅッ!!」

 

 耳まで朱色に染まった顔を伏せ、若葉は気をやった。

 結われた髪が解けて下ろされ、汗の粒が飛び、僅かにこちらを振り向く。

 目端に涙を浮かべ、絶頂に達することを求めながらも怯える少女の表情を見た。

 

「────」

 

「わっ!? な、何を……」

 

 上体を起こすと若葉を背後から抱いて二人同時に仰向けとなる。

 撞木反りと呼ばれる体位で、若葉の肢体を、体温を堪能する。

 

 天井を見上げて、全身に乗った彼女の体重を推測しながら、汗を吸い解けた金髪が幾条にも分かたれ、端正な横顔が俺の頬に触れあうほどに近づく。

 上を向いた乳房を好きに揉みながら、俺は彼女を突き上げた。

 

「ぃぅっ! ん、んっぁ、ひぁぁぁっっ!?」

 

 先程とは異なる角度で膣壁を抉られた若葉の喘ぎ声。

 悲鳴に近い嬌声を上げる彼女の乳房に片手を、もう片方の手は肉芽を探す。

 

 ぱくぱくと口を開閉させる若葉は快楽に顔を歪ませる。

 隠していた顔は羞恥と喜悦に歪み、凛々しさの欠片もなく背を反らす。

 

「は……ぁ、ふぐっ……ッ!」

 

 汗と甘い香りを放ち、若葉の快楽に乱れる姿。

 普段とは異なる膣襞を擦り上げながら、茂みから探り当てた陰核を擦る。

 

「~~~~ぁぁっっ!!!」

 

 喘ぎ声を上げた若葉は俺の上で荒々しく呼吸をする。

 絶頂から逃れようともがく柔らかな肢体を腕で押さえつけると、乱れる髪が俺の顔を叩き、雌臭が広がる。

 脚をばたつかせ、瞼を閉じる彼女の身体はのけ反り、ぷしっと潮を噴いた。

 

「ぅ、ぁ……ぁー……」

 

 小刻みに震え、恍惚とした若葉の顔が肩に乗る。

 上唇と下唇の間に唾液の橋が渡り、瞼を閉じて体重を預ける。

 

 膣の収縮と共に上下する乳房はツンと上向いている。

 射精を堪えた俺は彼女の拡縮する膣に愛撫されていた。

 

 とろけた表情の若葉が薄っすらと瞼を開けて、瞳を見せる。

 彼女を仰向けで乗せたまま、乳房を揉み、腹部を撫でまわし、恥毛を手でなぞる。細い腰をベルトのように抱き、貫いたまま唇を奪おうとすると若葉は少しだけ顔を背けキスを避けた。

 

「さっき……口で、したから」

 

 口腔奉仕を気にしているのか、唇を避けようとする若葉。

 彼女の気遣いを感じながらも俺は構わず唇を奪った。

 

「ん……」

 

 しっかりと飲み込んだからか、俺の味はしなかった。

 若葉の弾力のある唇を唇でなぞり、舌を這わせると、彼女も舌を絡め返す。

 トロトロになった表情を見ながら腰を突き上げるとキスが中断された。

 

「ぁっ! ぁぁっ、ぃぁっ!!」

 

 抵抗のない彼女は、与えられる快楽にただ悶えるだけ。

 最奥に子種が注がれるまで、スローピストンで膣内の弱点を穿られ弄ばれる。

 

 凛々しさの欠片も無い女の嬌声は上下の肉の粒を指で弄る度に聞こえる。

 トントン、と優しく竿を突き上げる度に、結合部からは生暖かい蜜が陰嚢を伝う。 

 優しく優しく、優しく抱いて、突き上げる。

 

「は……ッ、ぁ、はぁ……ッ」

 

 喘ぐ喉がのけ反り、剛直を甘く締め付ける膣に誤魔化しは効かない。

 ぷるりと揺れる乳房を好きに揉み、はしたない表情を見せる若葉の首筋を噛む。

 

「ぁぁ……、んんっ」

 

 甘じょっぱい若葉の肉に歯形を残し、唇で吸い付く。

 肩を、首筋を、うなじを、頬を、そして耳を甘噛みする。

 

「気持ちいい?」

 

「……ッ」

 

 角度を変えて突く。

 ぱんッ、と肉が尻とぶつかる度に彼女の耳元で囁き、犯す。

 

「気持ちいい?」

 

「ぅぁ! みみ……ひゃめ……きもちいいから……」

 

「どう気持ちいいの?」

 

「おなかが……りょうのすけの形になって……ぐりぐりしてぇ……」

 

 二度目の質問にただ首肯を返す彼女を突く。

 切なげな喘ぎ声を聞かせた若葉に三度目の質問は必要無かった。

 膣から理解させるように、ゆっくりと竿を引き抜くと、弱点を亀頭で擦る。

 

「俺は若葉が好きだけど、若葉は俺のこと好き?」

 

「──! ………」

 

「答えて」

 

「んんっ! ……すき、だ」

 

「聞こえない」

 

「ぁ! ……すきぃ、しゅ、き、だ……ぁんッ!」

 

「そっか。じゃあ、相思相愛だ。なら、若葉のこと、もっと教えてよ」

 

「わ、たしの……? なんで……」

 

「いいから」

 

 携帯端末を手に取るとおもむろに俺と彼女の自撮り写真を撮る。

 ついでに録画モードを起動。

 それを見て必死に腰を浮かせ逃げようとする少女の白い肢体を押さえつける。自分が撮られていることを察したのか、怒張を包む襞が蠕動し思わず呻き声を漏らした。

 

「ま、まてっ、撮るな! 消せぇ……っ!」 

 

「ちゃんと管理するから。……取り合えず、年齢とスリーサイズ教えて」

 

「……そんなこと言う訳ひぅ!? やめ……覚えてないから……ひなたなら多分、知って……」

 

「そんなにひなたさんに依存して恥ずかしくないの? 靴下も履けないって……」

 

「うる、さいっ……! 靴下ぐらい履ける……!」

 

「あっそう。なら、クリクリしようね~」

 

「んぅぅ……! ぁっ……それっ、ダメ……!」

 

「若葉の中、すっごいトロトロしてる」

 

「いうなぁ……、……ッ!」

 

「イきまくっている顔可愛いよ。ほら、カメラ見て」

 

「~~~~っっ!!」

 

 いや、とか。だめ、とか。

 そんな拒絶の言葉を聞く度に彼女を天国へと昇らせる。

 口を噤む度にツンと震える乳首や、硬くなった陰核を指で弄ぶ。

 ちゅぷちゅぷと耳を口で犯しながら、下腹部を押して中と外から子宮口に刺激を与えるとポロポロ、ポロポロと若葉の口から言葉が漏れる。

 彼女の身体のことから、自慰などの恥ずかしいことや隠していたことを聞き出す。

 

「よしよし……若葉も結構なスタイルですな。若ちゃんのスリーサイズゲットだぜ」

 

「変な呼び方をするな……。無駄に器用な測定をする前にいい加減に下ろせ……!」

 

「今下ろすと暴れそうだから。そんなに怒るなよ。こっちはトロトロの癖に」

 

「う、うるさい……ッ! ひぁぁ!!?」

 

「風雲児の抱き心地最高なんよ。 ……ここも触られると弱いんだ」

 

「……! ま、待て! 待ってくれ! まッ──、───!!」

 

 ──乃木若葉という少女を知っていく。

 

「……小学4年生の頃には……こんなことを聞いてどうしたいんだ?」

 

「休憩がてらなんとなく。別に嫌なら答えなくて良かったのに」

 

「答えなければお前が……そもそも、なんとなくで振る話題ではないだろ。ただのセクハラ……お、おい、そこを引っ張るなっ! ……ま、まて……耳とそこを弄るのはダメだ……」

 

「じゃあ、喉乾いたから水頂戴? 口移しで」

 

「……自分で飲めば良いだろ変態。というか、いい加減にこれを抜け……んッ」

 

「まあ、不器用で下手くそな若葉にはそもそも無理か」

 

「あまり私を馬鹿にするはにゃああぁ!? ふ、不意打ちはズルいぞ!」

 

「水飲ませて」

 

「……、ぐっ……し、仕方ないな」

 

 ──乃木若葉という少女を知っていく。

 

「じゃあ、ひなたさんと初めてキスしたのは、放課後に……空き教室で?」

 

「そうだ……。言ったから、もう……みみは、ひゃめてくれ……」

 

「本気にさせた若葉が悪いから。それで? 夜な夜なひなたの部屋で……? もうちょっと大きな声で……うんうん。ローターとか使うんだ? えっ、ひなたさんにも……エッチだね」

 

「ぅぅっっ!! 頼む、ひなたには言わないでくれ……!」

 

「それは若葉の態度次第だから。ところで、こういう玩具ってどう思う?」

 

「態度って……ぁぁ、奥をグリグリするな……分かった、分かったからっ!!」

 

 はーっ、はーっと荒い息を吐きながら若葉は果てる。

 甘い悲鳴を部屋中に響かせて、長い髪を振り乱す。

 

「若葉って、髪を下ろすと園ちゃんに似るよね。イった時の顔もそっくり」

 

 園子の面影を感じさせるから、こんなに加虐心を煽られるのか。

 もしくは、若葉に園子を重ねてしまったのか。

 それとも単純に反抗的な少女を屈服させたいと血肉が沸き立ったからか。

 汗と涙と体液でドロドロになった女の姿に鼓動を高鳴らせながら、

 

 ──乃木若葉という少女を知っていく。

 

「ほら……また若葉のナカがキュッとした」

 

「……ッ」

 

「隠そうとしても無駄だから。隠したからもう一回しようね」

 

「い、いやだ! また、アレが来るのは……! ぁ、ぁぁ……!! ──ッ!」

 

「いい加減、俺の形は覚えた?」

 

「おぼえ……からぁっっ!! ぅ、ぁ~~~~ッ!!」

 

 シーツを握る若葉の愛液はすっかりと白濁し、陰唇を伝い落ちる。

 唇を奪い唾液を啜りながら、様々な体位を変えて獣のように腰を振る。

 

 ──乃木若葉という少女を知っていく。

 

 携帯端末の前で背面駅弁、立ちバック、騎乗位。時々休憩と質問を記録した。

 彼女から許可を貰い様々な体位に臨み、若さと体力に物を言わせて獣のように貪り合う。

 

「寝バックも好きなんだ。動けないように手錠で拘束されてこんなに濡れちゃって……耳を弄られながらならなんでも良いの? こんなトロトロにして……」

 

「ちがっ! ちがう……、っぁ、ひぁ~~〜!!」

 

「こんな玩具で気持ちよくなるなんて……変態」

 

「──!」

 

 唾液を馴染ませ甘噛みした耳元に小声を流し込む。

 びくっと震えた若葉の肢体に熱が籠るのを確認すると、ゆっくりと腰を動かす。

 

 手錠で拘束された哀れな女に振動する玩具を与える。

 耳の穴を舌で穿られながら凹凸の付いた指サックで乳首や陰核を擦られるのが大層気に入った若葉。それを指摘して否定する彼女を責めながら戯れに玩具も使った。

 玩具の好みは言葉ではなく彼女の身体が教えてくれた。

 蕩けた表情を隠そうと枕に押し付ける若葉の尻を叩くと、パンと音が鳴る。

 

 ビクッと膣を収縮させた彼女に背後から圧し掛かり、長い髪ごと頭を抱く。

 赤らむ耳を甘噛みしながら、言葉を耳朶に響かせながら、ゆっくりと腰を揺する。

 

「もう漏らしたのか分からないくらいにシーツがびしょびしょ……中学生にもなって粗相しちゃダメだろ?」

 

「おまえが……! ンんッ!! と、とるなぁ……」

 

「イけ! イけ!」

 

「──ぁっ! ぁぁっっ!!」

 

 

 

 獣のように女体を貪り、快楽に浸し込む。

 イヤだ、イヤだ、とうわ言のように呟く少女の身体は与えられる快楽に悦びを示す。

 徐々に緩慢となる若葉を抱いて、湯を張ったバスタブの中で対面座位で愛し合う。

 

「悪かったよ。機嫌を直せって」

 

「…………」

 

「若葉が可愛いから少し強引にしちゃった。嫌だったならごめんな」

 

「……」

 

「……」

 

「……ぃ、いやじゃ……ない」

 

「そっか。じゃあ、仲直りのキスね」

 

「んむ──」

 

 酩酊したように、ただそれだけを呟く若葉。

 それを告げた褒美として唇を重ねながら、射精衝動に身を任せて貫く。

 

「キス、少し上手くなったな」

 

「はあっ……はあっ……、そ、そうか?」

 

 すっかり解れた若葉を抱くと、彼女は素直に全身で応じる。 

 腰に脚を回し、腕を背中に回し、無意識なのか自ら腰を揺すり快楽に耽る。

 

 涙と汗は既に流し、ふやけた顔を見せる若葉とディープキスをする。 

 コツを覚えたのか絡めた舌を器用に動かす彼女は虚ろな目をしていた。

 

「っ! ……っ!」

 

 じゃぷ、じゃぷと湯が跳ねる。 

 かき混ぜるようなピストンに胸板に押し付けられた乳房が潰れる。

 

「ぅぁあ! また! ぁ、ぁっ……あ!」

 

「っ……! 射精すぞ──」

 

 目尻に涙を浮かばせ若葉の爪が肩に食い込む。

 彼女の肉体が俺を求め、耳を甘噛みすると鼻を肩に押し付け甘い声を聞かせる。

 小細工も何もない、雄々しい抽送に互いを強く抱きしめ合う。

 

「くっ……ぁあああっっっ!!!」

 

 若葉の身体が二度跳ねた。

 恐らく同時に法悦の高みに上って、吐き出された白濁が彼女の大事な場所を汚した。

 

「っぁ……」

 

 余韻を十分に味わい尽くして、脱力した彼女は俺に身を預けた。 

 情欲や感情を全て吐き出した心境で、俺は暫くの間彼女と共に湯舟に浸かった。

 

 

 

「…………」

 

「…………」

 

「……覚えておけよ」

 

 帰りの電車の中で若葉が呟いた。

 ホテルの退室時間になるギリギリまで彼女と楽しい撮影会を繰り広げた。最後にはヤケクソなのかピースと強張った笑顔を見せた写真はきっと世界で一枚だけだろう。

 飲酒した訳ではないので本人も忘れることはなく、今日の出来事は最初から最後まで覚えている訳だが、それを口にすることは許さないとばかりに半眼で俺を睨みつける。

 

「あんなに乱れた若葉のことは絶対忘れないから」

 

「……うるさい。次は亮之佑のことをもっと教えて貰う」

 

「────」

 

「私ばかり知られるのは……ズルいだろう。お前は友奈みたいにあまり自分のことを話さないからな」

 

 電車の窓からは雨が止んだ世界が広がって見える。

 隣に座る少女に目を向けると、着込んだ衣服の中に隠された下着や色白の肌を思い出させる。露出は一切していないが、それがかえって先ほどの情事を鮮明にさせる。

 決してこちらを見ようとはしない若葉、その上着から覗く白い首に微かに赤い痕が覗いた。

 

 一言では表せない複雑な表情を浮かべた彼女の瞳には微かな敗北感が残っていた。

 ただ屈服したかというと、まだ折れ切ってはいない、そんな意思の強さを感じさせる。

 そんな横顔をジッと見ていると、根負けしたように若葉が俺に顔を向ける。

 

「──なら次は、どこに行こうか?」

 

「────」

 

 夕焼けに照らされた凛とした顔立ちと、睫毛の長い紫紺の瞳。

 無言で此方を見やる若葉、その膝に置いた手を再び握った。

 

「……つ、次は変なことはしないからな」

 

「そもそも今日も変なことはしてないからな」

 

「…………」

 

 ──たっぷりと数分ほどかけて、ゆっくりと指が絡みあっていった。

 

 

 

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