※この作品はR-18です。

ようこそ発情ヒロインがいる教室へ   作:御米粒

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75話 櫛田桔梗のオナニー

 翌日。恵と平田が別れたことはクラス中に知れ渡り、放課後までには他のクラスにも広がることになった。

 イケメンランキング2位の平田が彼女と別れたことはそれなりに大きいニュースだったようで、放課後すぐに帰ろうとしたところ、廊下からCクラスの教室を覗く女子たちの姿があった。

 このままでは教室から出れないので、退いてもらおうと声を掛けたところなぜか逃げられてしまった。逃げた女子の一人が「妊娠しちゃう」と言っていたが空耳だと思いたい。

 

「上里くん、一緒に帰ろうっ」

 

 下駄箱で靴に履き替えてると櫛田が話しかけてきた。

 俺を走って追いかけてきたのか、若干息が乱れていてエロい。

 

「……俺を誘ってるの?」

「そうだけど?」

 

 櫛田は違う意味で捉えてるらしい。知られたらまた変態と罵られるので黙っておこう。

 

「それじゃ一緒に帰るか」

「うん。よかったらカフェに寄ってかない?」

「櫛田の奢りなら」

「なんでよ!」

 

 文句を言っていた櫛田だが、俺に話があったようで、奢ってくれることになった。

 櫛田が連れてきたのは女子に人気のカフェだ。

 

「上里くん、何にする?」

「ホットミルクで」

「コーヒーじゃないんだ?」

「コーヒーは苦くて飲めないんだよ」

「くすっ。お子様だね」

「あそこはお子様じゃないけどな」

「訊いてないよ!」

「櫛田のおっぱいもお子様じゃないな」

「うるさいよ!」

「褒めてあげたのに怒鳴るなよ」

「全然嬉しくないからっ!」

 

 櫛田は最近怒りすぎじゃないだろうか。

 もしかしてストレス発散が上手くいってないのかもしれない。

 

「……もしかしてオナニーが気持ちよくないのか?」

「上里くんは私に殺されたいのかな?」

「いや、俺に被虐趣味はない」

「性癖は訊いてないんだけど……」

「どちらかというと嗜虐趣味だな」

「だから訊いてないってば!」

 

 櫛田とやり取りをしていると店員さんから注意されてしまった。

 まったく店内では静かにしてほしいものだ。

 

「上里くんのせいで注意されちゃったよ……」

「櫛田がうるさいからだろ」

「上里くんが私を怒らせたのが原因でしょ!」

 

 櫛田は頬を膨らませて、私怒ってますアピールをしてくる。

 可愛らしい言動だが、周りにお客さんがいるから猫を被ってるのだろう。

 櫛田が本当に怒ったときはブラック櫛田の顔になるからな。

 

「それより俺に話があるんだろ」

「……うん。軽井沢さんと平田くんのことなんだけど」

「あー、別れたらしいな」

「うん。私の勘だけど……上里くんも絡んでるよね?」

 

 櫛田には恵が俺の部屋から出るところを見られたことがある。

 勘のいい腹黒女なので、それからずっと疑っていたのだろう。

 

「二人に恋愛相談を受けていたからな」

「そういう意味じゃないよ。軽井沢さんって上里くんといい仲だよね?」

「親友の彼女だからな。いい関係を築いてると思うぞ」

「……ふーん、とぼけるんだ?」

 

 櫛田が訝しげに顔を覗き込んでくる。

 

「私、見たんだよ。軽井沢さんが上里くんの部屋に料理を作りにいったところ」

「……そうか」

 

 あの時か。

 もしかして櫛田は恵の姿が見えたから俺を抱きしめてから帰ったのか?

 だとしたら恵に櫛田の本性(一部だが)が知られたことになる。

 クラスのリーダーである恵にそんなリスキーな行為をするのに意味はあったのだろうか。

 櫛田が何を考えてるのかわからなくなってきた。

 

「軽井沢さんは上里くんに好意を抱いてる。私はそう思ってるんだ」

「……俺ってイケメンだからな」

「そうだね」

「……否定しないんだな」

「事実だからね。中身はDV野郎だけど」

「おい」

「事実でしょ。それともう一つ」

 

 人差し指を立てて不敵に笑う櫛田。

 なんだか探偵っぽく見えてきたぞ。

 

「そもそも平田くんと軽井沢さんは付き合ってなかったんじゃないかなと思ってるんだ」

「理由は?」

「二人の距離感かな」

「人前でもイチャイチャしていたと思うぞ」

「そうだね。でも私が知る限りは人前でしかいちゃついてないんだよね」

「人前だけって……。あいつらが二人っきりでいるところを観察したわけじゃないだろ?」

「したよ」

 

 したのかよ。怖い。怖すぎるよこの子。

 

「あ、もちろん盗撮したわけじゃないよ?」

「してたら通報するところだったよ」

「たまにこっそり平田くんと軽井沢さんの後をつけて二人きりでいるところを観察してたんだよね」

「……もしかして平田のストーカー?」

「違うから」

「はい」

 

 ブラック櫛田の顔で否定されてしまった。

 いきなり変身しないでほしい。こっちだって心の準備があるんだから。

 

「私は最初から疑ってたんだ。理由はわからないけど恋人のフリをしてるんじゃないかって。だから二人を観察してたの」

「なるほど」

「本題に戻るけど、二人きりのときは一切いちゃついてなかったの」

 

 そりゃ偽の恋人なんだからいちゃつかないだろうな。

 平田はわからないけど、恵は初心だからてんぱっちゃうだろうし。

 

「それに最近まで名字で呼び合ってたのも疑う理由の一つかな」

 

 やっぱり名前呼びにするのが遅すぎたか。

 付き合って5ヶ月前で名前呼びは遅いよな……。

 

「以上が私の推理かな。合ってる?」

「俺に答えを求めるなよ」

「求めるよ。だって上里くんなら知ってるって信じてるから」

「そんな信用はいらないんだけどな……」

「そんな冷たいこと言わないでよ」

 

 さてこのまま誤魔化すか。……無理だな。櫛田の情報力は半端ない。ここで誤魔化してもいずればれることになるだろう。

 

「……オフレコで頼む」

「もちろん」

 

 俺は恵と平田が恋人のフリを演じていたことを素直に打ち明けた。

 ただ理由を教えるわけにはいかないので、お互いに恋愛トラブルが原因でトラウマを抱えており、異性除けをするために恋人を演じていたと説明した。

 

「そういうことだったんだ」

「ああ。平田は平和主義者だし、軽井沢もなるべく男子と関わりたくなかったようだ」

「確かに平田くんはモテるから女子同士でトラブルは起きそうだよね」

 

 そういえば俺は今のところトラブルは起きてないな。

 ヒロイン同士で喧嘩したって話も聞いてない。

 もしかして俺ってクソ兄貴と一緒で複数の女子と付き合う素質があったのだろうか。

 

「でも二人は別れることにした。それだけ軽井沢さんが上里くんを好きってことだよね」

「……どうだろうな」

「だって平田くんの彼女というステータスを捨ててまで、上里くんと一緒にいたいってことでしょ?」

 

 そう言われると、俺って恵にそうとう愛されてるように聞こえるな。

 

「私じゃ出来ないことだよ」

「櫛田はみんなのアイドルだからな」

「恥ずかしいからやめてよ」

「間違えた。みんなのオナペットだった」

「ぶっ殺すよ」

 

 笑顔で殺人予告をするなよ。

 いつか本当に人を殺しそうで怖いな。

 これからお願い事をするのに怒らせすぎたかもしれない。

 からかうのはお願い事をしてからにすればよかった。

 

「悪い。もう人前でオナペットと言うのはやめるよ」

「二人きりの時もやめてほしいな?」

「それより話が変わるんだが」

「思いっきりぶった切ったね……」

「櫛田にお願いがある」

 

 俺は真剣な表情で櫛田を見つめた。

 

「な、なに……?」

「櫛田って龍園から大量にポイントを貰っていたよな」

「うん。それがどうかしたの?」

「俺に寄越してくれないか?」

 

 

☆☆☆

 

 

 19時半。部活帰りの平田が部屋にやってきた。目的はもちろん恵の話である。

 

「ごめんね。こんな時間にお邪魔しちゃって」

「いや。平田こそ部活終わりで疲れてないか?」

「大丈夫だよ。夕食も済ませてきたしね」

 

 この学校の部活動の活動時間は平日は16時半から18時半までと決まっている。

 筋肉量をアップするには運動後30分以内の食事の摂取が必要なので、部活の活動時間は理にかなっていると言えるだろう。

 

「それで軽井沢さんのことなんだけど」

「ああ。平田から振ったことにしたんだろ?」

「うん」

 

 平田の性格からして自分が振られたことにするかと思ったので驚いてる。

 

「僕が振ったことにしたほうが彼女のためになると思ったんだ」

「恵の?」

「そうだよ。軽井沢さんは僕に振られた女子だ。だからほかの男子と仲良くなっても非難はされづらくなると思ったんだ」

「なるほど」

 

 確かに平田を振って俺に近づくより、振られたことにしたほうが非難の声は少なくなるだろう。

 

「……でもいいのか? フリーになったことで平田に近づく女子が増えると思うぞ」

「どうだろうね」

 

 苦笑いしながら肯定も否定もしない。

 

「でも僕は誰とも付き合うつもりはないよ」

「つまり好きな女子もいないってわけか」

「そうなるね」

 

 平田なら選び放題だろうにもったいない。

 女子高生の肉体は今じゃないと味わえないんだぞ。

 大人になってからだと犯罪になってしまう。

 

「今はクラスのみんなでAクラスに上がることに集中したいんだ」

「平田は俺たちCクラスがAクラスに上がれると信じてるんだな」

「うん。僕たちならA、Bクラスにも勝てると信じてる」

「うっ」

 

 笑顔が眩しい。俺のような汚れた男には眩しすぎる微笑だ。

 

「と、とりあえずA、Bクラスもいいけど、龍園には要注意だな」

「そうだね。彼の性格上諦めることはしないだろうし」

「これからいろいろと仕掛けてくるかもしれない。平田からみんなに忠告しておいてくれ」

「もちろんだよ」

 

 平田は柴田あたりから龍園の手口についていろいろと訊いているだろう。

 俺は伊吹、帆波から情報収集しているので、対策はばっちりだ。

 

「それじゃそろそろ帰るよ」

「ああ」

 

 平田は俺に気を遣ったのか、用件が済むとすぐに帰っていった。

 帰り際に、恵のことをよろしく頼むと言われたが、言われるまでもない。

 恵は綾小路ルートから完全に脱線してしまった。

 だから俺が恵を守るしかないのだ。

 

「……て、言っても龍園から狙われることはないだろうけど」

 

 狙われるとしたら龍園を見限った櫛田が一番可能性が高い。次点で鈴音だ。

 櫛田には忠告済みなので迂闊な行動は取らないと思う。

 

「その櫛田は今頃何をしてるんだろうな」

 

 もしかしてストレス発散のためにオナニーをしてたりして。

 本人は否定していたが、あの焦りようからオナニーを試したのは間違いないだろう。

 俺としてそのままはまってくれれば抱きやすくなるからありがたいんだけど。

 

 

☆☆☆

 

 

「……んっ……はぁ、あんっ♡」

 

 上里くんと別れて部屋に帰った私はストレスを発散させるため自分を慰めていた。

 

「あっ、あんっ……♡ 乳首っ、気持ちいい♡」

 

 私は下着姿で床に座りながら、自らの秘部を指で弄んでは悩ましく身をよじらせている。

 

「あっ、ああぁあッ♡ 声でちゃうっ♡」

 

 私が初めてオナニーをしたのは中二の夏だった。

 興味本位で試した私は思ったより気持ちよくなれず、こんなものかと落胆した覚えがある。

 それからたまに自分を慰めていたけれど、今では毎日淫らな声を上げてしまっている。

 

 原因は上里くんだ。

 

 高校に入学してからの私のストレス発散は大声で愚痴を吐くことだった。

 この学校の寮は防音がしっかりしているので、隣の部屋に聞こえることはない。

 

 だから自室だけでストレスを発散しておけばよかったんだ。

 

 一学期。私は屋上で堀北の悪口を叫んでいた。

 それを目撃した綾小路くんに脅され、私は彼の駒になった。

 あれが私の高校初めての失敗だった。

 

 それから私はクラスのみんなにいい子を演じること、綾小路くんに利用される屈辱でストレスが溜まる一方だった。

 

 二学期。私は綾小路くんを通して上里くんと協力関係を結ぶことになった。

 それからだ。

 彼が私をぞんざいに扱うようになったのは。

 

 彼によると私は一年男子の中で一番の性の対象らしい。

 そんな私を彼はオナペット女王(クイーン)と呼ぶようになった。

 最低だ。

 いくらクラスを裏切ったクズな私だけれど、こんな美少女にオナペット女王(クイーン)はない。

 それ以外には腹黒女だの、外見だけは最高だのと中傷され続けた。

 

 そんな最低な彼からアドバイスされたのがオナニーでストレスを発散することだった。

 

 最初はくだらないと思った。

 性欲を処理するだけで、ストレスはなくなるとは思えなかった。

 

 けれど私の予想は外れた。

 

 試しに彼に犯されることを想像しながらしてみると、大声で叫ぶより明らかにストレスが軽減されたのがわかった。

 

 なんで上里くんに犯されるのを想像したのはわからない。

 きっと一番ムカつく男子だったからだと思う。

 

 それから私はオナニーが日課になった。

 

 オナニーをしていると気持ちよくて頭が真っ白になる。

 快感に集中すると、何もかもどうでもよく思えて気が楽になる。

 

「はふんっ……あっ、やぁん♡ はぁ、ひぅんんっ♡」

 

 指であそこをかき乱すたびに、いやらしい水音が室内に鳴り響く。

 床が愛液だらけになっているけど、それが気にならないほどに私は快感に集中している。

 

「あはっ、ンンッ♡ だめ……気持ちいいよ、どんどん溢れてくる♡ ああっ……ふあぁぁ、これっ、とまらないよ♡」

 

 秘部をいじる指の動きが激しくなっていく。

 左手で乳首を捻り、右手でおまんこをかき乱す。

 

「あひいいいいいいいんっ♡」

 

 私は一気に絶頂まで駆け抜けてしまった。

 気づくと潮を拭いてしまったようで、テーブルもいやらしい液体でびちょびちょだった。

 

「あぁ……はぁ……♡」

 

 まさかこんな乱れた生活を送るとは思わなかった。

 オナニーはあくまで性欲処理。

 なのにいつの間にか私はオナニーをするのがメインになってしまっている。

 学校で授業を受けるより、放課後に友達と遊ぶより、オナニーが一番青春をしている感じがする。

 

(オナニーでこんな気持ちよかったんなら、セックスはどれだけ気持ちいいんだろう?)

 

 初めては痛いって聞くけど本当のところどうなんだろう。

 痛いのは好きじゃない。

 好きじゃないけど……オナニー以上に気持ちよくなれるなら我慢できると思う。

 

「……でも相手がいないよね」

 

 この学校に私に見合った男子はいない。

 ただいるとすれば……

 

「いやいや、ないない! 上里くんはないって!」

 

 彼は外見は好みだけれど、中身は最悪だ。

 いろんな女子に手を出してるし、私のことをぞんざいに扱うし、いいところなんて一つもない。

 けれど一番楽にお話できる相手ではある。

 だって素の私と接してくれる数少ない男子なのだから。

 それに……

 

「けっこう雑に扱われるのも新鮮でいいかも……」

 

 って私は何を考えてるんだろう……。

 これじゃ私が上里くんに好意を持ってるみたいだよ。

 上里くんはあくまでパートナー。

 ……あれ? パートナーって結構親密な関係なんじゃ……。

 

「そういえばなんで私はあの時軽井沢さんを挑発したんだろ……?」

 

 あそこで軽井沢さんを挑発するメリットなんてなかったはず。

 ただ買い物袋を持って幸せそうな顔をしている軽井沢さんを見て不快になったのははっきり覚えている。

 

「……」

 

 よくわからない。

 頭がこんがらがってきた。

 こんなもやもやするのも上里くんのせいだ。

 だから責任を取って、また彼で妄想をさせてもらおう。

 別に彼のことを性の対象として見ているわけじゃない。

 彼で妄想をするのが一番捗る。

 ただそれだけ。

 

 その日。私はオナニーの最長時間を更新した。

 




アンケートの結果、佐藤がメインヒロインのが次に投稿する作品に決まりました!
投票してくれたみなさん、ありがとうございました!
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