床に正座をしている。手首には手錠、背中の後で拘束されている。額を床に着け、この後の行為に期待して、全身がゾクゾクしている。
腰に彼の手の平が…腰を持ち上げられ、先端が沢をなぞる。じめじめ加減を確認しているようだ。ミカンを指で割る様にお尻の肉を掴み、左右へ広げ、彼が入って来た。興奮する私の身体は、乳首がそそり立ち、口元から唾液が漏れていく。気持ちいい…
ゆっくりと前後する彼。もっと虐めて欲しい。もっと、惨めにして欲しい。もっと、アレコレして欲しいという欲求で満ち溢れていく。
「美和子、口で綺麗にしてくれるか?」
頭を掴まれ、顔を上げられた。口先にアレが…舌で舐めて綺麗にしていく。そして口の中にほおばっていき、舌で転がすようにマッサージをしていく。
◇
朝、日差しが眩しい。昨晩の余韻に浸っている。彼は隣で寝ている。朝ご飯の準備をしなくちゃ。彼を起こさないようにベッドを抜け出し、エプロンをして朝食の準備をしていく。
「う~ん、美和子、おはよう~」
珈琲の香りで目覚めた彼。
「おはよう。ご飯できたよ」
「ありがとう」
ベッドを抜け出し、彼が食卓に現れた、
「今度の非番こそ、お外でディナーをしましょ」
「非番の日って、休めないんだろ?」
昨日も休めなかった。この1年休みが無い気がする。う~ん…
「無理はしなくていいよ」
「無理じゃないって…ねぇ、本当だよ」
刑事には休みが無い。彼も分かってくれている。だけど、お外でデートしたいのだ。
「じゃ、今度の非番の日も、空けておくよ」
「ごめんねぇ…」
◇
彼と出会ったのは、半年くらい前…ある事件の犯人を、高木君と追い詰めていた時だ。地下駐車場に追い込んだと思ったのだが、罠だった。犯人は一人では無く、集団だったのだ。高木君はボコられ、私は拘束され、全裸にされ、彼らに…
って、時に、彼が現れた。
「みんなで回し食いか?」
「なんだ、貴様は?」
パン!
乾いた音…威嚇射撃だ。
「次は外さないよ。どうする?」
「舐めるなよ!」
武器を手に彼に襲い掛かる集団。だけど…パン!パン!パン!パン!と、乾いた音がし、次々に倒れていく犯人グループ。
「弾切れだろ?ふふふ」
バァーン!
「1丁とは限らない。次はどいつだ?風穴を開けたいのは?」
「貴様…サツか?」
「名乗る必要性を感じ無い」
バァーン!
44口径か?相手の肩口を貫通した。
「大丈夫か?」
彼はコートを脱いで、私に被せてくれた。
「おい!被害者から聴取しておいてくれ」
同業者か?
「はい!」
刑事らしき女性が2名、私を肩に担ぎ、救急車へと運んでいく。
「後、頼めるか?」
「タバコですか?」
「いつものサテンにいる。何か起きたら呼んでくれ」
彼は現場を去っていった。
◇
それから3ヶ月後、彼と再会した。内偵先で、彼も身分を偽って内偵をしていた。
「コイツ、刑事か?」
「身体に訊いてみるか?」
「なぁ、その女、貰えるか?」
「はぁ?新入りは黙っていろよ」
パン!
「うっ!」
足の甲を撃ち抜かれた団員。
「まだ、なんか、文句ありますか?」
「いえ…無いです…」
彼に別室に連れて行かれ、全裸にされ、天井から吊された。
「少し、いたぶりますが、手加減します。演技してください」
って、耳元で囁いた彼。
彼のいたぶりに、演技無しで喘ぐ私。
「アニキ!持ち帰っていいですか?」
「あぁ、いいぞ」
毛布に包まれ、車のトランクへ投げ込まれ…彼の息の掛かったホテルに連れ込まれて解放された。
「面が割れている。もう関わるなよ」
彼は私の前から立ち去った。
◇
そして2ヶ月前、彼と再会した。庁舎の中で…
「2度も助けてもらい、ありがとうございました」
「あ?あぁ、あの時の…もう、潜入は止めた方がいい。君みたいな美人は面が割れやすいからな」
彼が立ち去ろうとして、咄嗟に腕をつかんだ。
「私の家に来て下さい。お借りした物を、お返しします」
コートを口実に彼を家に呼び、私を堪能してもらった。それがお付き合いの始まりである。
「警部!次の非番は休みますよ!」
上司である目暮警部に宣言した。
「事件は絶え間なく起きるからな…」
「非番の日は休ませてください。私だって予定って物があるんですよ!」
「そうだろうけどね…」
---江川拓也---
資料の山と格闘中である。新たな潜入先の資料である。頭に叩き込んでいた。
「室長、珈琲をここに置きますね」
「あぁ、サンキュ」
「今度はどこへ、潜入ですか?」
「学校だよ」
部下の平井千紗に答えた。
「そういうのって、部下が行くのでは?」
「上からの命令だよ」
俺の表向きの上司である野上冴子警視は、俺使いが荒い。警察庁の室長である俺は、警視庁でいうところの警視正なので、本当の階位的には俺の方がエラいはずである。俺の正式の肩書きは、警察庁広域捜査室室長であるのだが、野上警視の犬と言われている。
「また、あの女ですか?」
平井が呆れたように言った。
「で、何の先生ですか?」
「保健室だって…」
「…室長、セクハラはダメですよ」
ですよね…はぁ~。
◇
冴子の部屋…俺の下で喘いでいる冴子。
「で、捜査内容は?」
冴子の洞窟探検中の俺。
「ダメ…思考力が…」
目の前にそそり立つ乳首を甘噛み
「いい…」
恍惚な表情を浮かべ、達した冴子。更に突く。明日、仕事が出来ない位に突きまくる。
で、仕事内容は聞けなくなり、後日書類が送られてきて、資料の山と格闘する嵌めになった俺。
「学校内に蔓延しだした薬物の摘発と、ルートの解明かぁ。平井!各地の捜査員に学生の間で流行っている薬情報を集めておいて」
「了解で~す」
◇
学校の保健室って、なんで、消毒薬臭いのだろうか?暗いし、じめじめしているし。はぁ~、俺の潜入先って、日の光が当たらない場所が多いよな。
初日からぼやく俺。そもそも、男の保健医を頼る生徒っているのか?
午後になり、初めてのお客さん、いや生徒がやって来た。
「どうした?」
「急に、顔色が悪くなって」
黒髪の生徒の顔色が悪い。ベッドに横にして、脈をチェック。血圧が低そうだ。腕をチェックするが注射痕は無い。
「過呼吸だ」
紙袋で口と鼻を覆い、ゆっくりと呼吸をさせていく。徐々に穏やかな表情になる生徒。
「スゴい…治療も出来るんだ」
「これくらい、当然だろ。保健医なんだから。あぁ、この書類に学年とクラスと名前を書いて。君が代わりにね」
「前の先生は、救急車呼んでいたよ」
「自信の無い人ならば、それは正解だ。誤った判断は、危険だからね」
で、結局この1名だけしか利用者無しだよ。で、今日の利用者は毛利蘭って女子である。クラブは空手部かぁ。付き添いの生徒は鈴木園子。どちらも薬物使用は無しのようだ。全員調べるのに、何年かかるんだ?
勤務時間が終わり、近くの喫茶店巡りへと向かう。いつもの喫茶店が遠いので、近場でお気に入りの店を見つける事にしたのだ。
3軒目で知り合いにであった。
「あれ?」
「え!江川さん?」
相手も潜入中かもしれないので、名前を言えない。ここではなんと呼べばいいんだ?
「安室と呼んでください」
安室と名乗った降谷。公安ゼロ課の捜査員である。
「江川さんは、どこに転職ですか?」
「学校の保健室の先生だよ」
「はぁい?江川さんがですか?」
「似合わないだろ?あの鬼上司が…」
「あぁ、野上さんですか…」
「ケーキセット、ブレンドで…おぉ、ナポリタンがある」
「3点注文ですね」
「ここ、禁煙か?」
「裏口の外で吸って下さいね、先輩」
裏口を出て、タバコを咥え、火を点けた。あぁ、仕事後のタバコが上手い。
「あれ?江口先生?」
上から女性の声が…見上げると毛利蘭がいた。あぁ、これは奇遇である。彼女の家はここかぁ。
「喫茶ポアロにいるんですか?」
「あぁ、店内禁煙だって…」
「じゃ、今から行きますね」
奢ればいいのか?教師と生徒の癒着か?吸い終わり、店内へ戻ると、蘭が俺の席の隣に陣取っていた。
「今日はありがとうございました」
「もう、いいのか?」
「えぇ、おかげさまで」
「そうか」
俺の目の前にナポリタンが出て来た。ソレを頬張る。
「俺はもう少し炒めた方が好きだな」
「そうなると、もう少しソースを濃くした方がいいかな?」
「あれ?安室さんの知り合いですか?」
蘭に訊かれた。
「あぁ、そうか。先輩の勤務先って、蘭ちゃんの学校だったんですね」
って、安室。まぁ、本業では先輩であるけど…
「江川先生って、安室さんの先輩なんだ…」
この子、安室が好きなのか?そうだ、早く帰って、今日の分の報告書を書かないと…完食をして代金を払い、店を出た。
「先生の家って、遠いんですか?」
俺の家?あったけ?
「まぁ、ここから1時間くらいかな。食事に気を使えよ」
蘭と別れて、庁舎へ急ぐ。そうか、住んでいる場所を用意しないとダメか。今回は堅気の職業だし。職場に戻り、俺の住処の住所を訊いた。
「え?室長って、家が無いでしょ?」
平井が笑っている。
「ここに住んでいるもんなぁ。学校の先生が警察庁に住み込みはマズいだろ?」
「そうですね。わかりました。至急、用意します。マンションとアパート、どっちがいいですか?」
「マンションがいいかな…あっ!彼女の家に転がり込めばいいのかな?」
「ヒモですか?」
「ダメ?」
「学校の先生がヒモはまずいでしょう。マンションを用意させます」
平井が施設部へ連絡をして、保有している拠点の1つを俺の住処にしてくれた。
「美和子さんの部屋の隣をゲットできましたよ」
って、平井が笑っている。何故、部下に笑われるのだ。美和子の隣か…
「ぐっじょぶ!」
と、平井を褒めて上げた。
---佐藤美和子---
彼の潜入場所が変わり、何故か私の部屋の隣に越して来た。なのに、毎日逢えないとは…
「非番は休めそうか?」
「あぁ~、私はダメ女です。躾てください。今度の非番もダメみたい」
彼に縋り付く。胸の谷間に顔を埋める彼。
「休めないんじゃ、しょうがないだろ」
「そうなんだけど…デートしたいよ~」
彼にダダを捏ねる私。
「ねぇ、拓也さんの配属先って、どこ?転属願いを出すわ」
「俺の配属先?危険だぞ。ダメだ、美和子を危険に晒す訳にいかない」
私の心配をしてくれる彼。潜入が多い彼だ。転属したら、私も潜入捜査に回されるのかな。
「ねぇ、どこに配属されているの?」
「警察庁の広域捜査室だよ」
え?!警察庁…転属出来ない…引き抜きされるしか、手が無い気がする。警視庁の親会社みたいな場所である。
「転属は無理だろうな。引き抜くか?」
◇
翌日、転属の夢を絶たれた私は、凹み気味であった。
「美和子さん、何か逢ったんですか?」
高木刑事に訊かれた。
「あぁ、転属の夢が絶たれたのよ…」
「え!転属ですか?どうしてですか?」
「彼と同じ部署に行きたかった。非番が無いって辛いよね」
「か、か、彼ですか?」
外野が五月蠅い。私にだって、彼くらいいるんだよ。
「どこの馬の骨ですか?」
白鳥刑事が出て来た。あぁ~、うざいなぁ。
「誰でも良いでしょ!」
「良く無いですよ。美和子さんは捜一のアイドルです。彼氏なんかつくったらダメですよ」
「私の自由でしょ。そう、自由が無いのか。なら、退職しようかな。彼と結婚する」
「「え~!!」」
「まったく、一人の女性に皆で惚れるって、クソみたいな職場ですね、目暮警部」
女の私ですら惚れてしまいそうな女性が目暮警部のデスクの前にいた。確か、あれは野上警視…特捜部の捜査官である。
「何かご用ですかな、野上警視」
「肥だめから花を救出しに来ました。あぁ、これ辞令です。刑事局長のサイン入りですよ」
辞令?
「佐藤美和子警部補を、警察庁広域捜査室への異動を命じます。荷物を箱に詰めて、警察庁へ引っ越しなさいね」
あ!引き抜いてくれたんだ。手を回してくれたのかな…
「ちょっと待ってください!どうして佐藤君なんですか?」
目暮警部が、私の転属に待ったを掛けた。
「大丈夫です。俺達で美和子さんを守ります」
みんなして、私の転属を阻止する構えのようだ。どうして…
「刑事局長の決定に刃向かうんですね。わかりました。警察庁にはそう伝えておきます」
野上警視が、辞令を目暮警部の目の前で破り捨てた。酷い…私の望んだことを…私の夢が潰えたことに歓喜の声を上げる捜一の捜査員達。私は、彼らのペットでは無い。彼のペットになりたいのに…
◇
事件が発生して、高木君と共に現場へと急行した。目の前の事件に集中する。そして、事件を解決して、警視庁へ戻ると、私の席に彼が座っていた。
「おい!お前は誰だ!関係者以外立ち入り禁止だぞ!」
って、高木君。
「俺は美和子の同棲相手だよ」
「なんだと?嘘を吐くな!えっ!」
銃口を高木君へと向けた彼。
「1発目から実弾だよ。試すか?」
首を横に振る高木君。
「なんで、美和子の辞令を拒否したんだ?お前達は、警察庁刑事局長より、エラいんか?」
「うっ!」
答えられない高木君。
「美和子、荷物を箱へ詰めろ」
彼の指示通り、荷物を箱へ詰めていく。
「拓也さん、終わりました」
「じゃ、箱を台車に載せて」
台車へ箱を載せた。
「じゃ、引っ越すか」
高木君を牽制しながら、エレベータに乗り込み、扉を閉めた。上昇していくエレベータ。なんで、上昇?って…屋上からヘリで、真向かいのビルへ移動した。そうか、地上での移動だと、ジャマが入るからかぁ…
---高木渉---
エレベータに乗った二人。帰ってきた捜査員達に、エントランスにて緊急配備をして貰った。二人を逃がさない為の処置である。警視庁のアイドルを、警察庁に奪われる訳にいかないし、美和子さんをあんな男には渡せない。
だけど、エレベータは上昇していった。どこへ逃げるんだ?俺は二人を追って、屋上へ行くと、ヘリが離陸し、真向かいのビルに着陸した。ヘリで引っ越したようだ。読まれていたのか…
翌日、目暮警部に、警察庁へ抗議をして貰うよう、皆で署名を集めた。刑事部、交通部の総意として、目暮警部に集まった書名を託した。
---江川拓也---
捜一は暇なのだろうか?美和子を返せって署名を集めて、刑事部、交通部の総意として、辞令の撤回を求めて来た。
「キモい」
平井が呟いた。確かにキモい。美和子は青ざめているし。美和子を飼い殺しにしているって、実感が無いのだろうか?
「どうして、あんな暇な部署なのに、彼女には非番が無いのですか?」
刑事局長に質問した。
「指揮が悪いんだろうな。拓也なんか、どんなに忙しくても、時間を作って、彼女に逢いに行くもんなぁ」
って、俺に感心しているようだ。
「刑事局長である俺よりも、捜一の班長の方がエラいと思う捜査員はダメだな。再教育は必要だと思う。拓也、頼めるか?」
「もう無理です。せっかく手に入れた彼女と、アレコレする時間がなくなります」
「そうか…さすがの拓也でも、そこまでは無理か」
「学校の潜入を止めれば可能です」
「いや、そのまま、潜っていてくれ」
「本当に薬物が蔓延しているのですか?」
「していないのか?」
「ガセっぽいです。う~ん…気になる生徒はいますけど」
「もうリストアップ出来たのか?拓也は仕事が早いなぁ」
「在籍しているが通っている形跡の無い工藤新一と、ホテルを転々として住んでいる世良真純の二人です。資料を集めてもらえませんか?」
「分かった。集めさせるよ」