初めて怒られた。両親にすら怒られたことが無いのに…
「おい、王女の前に、お前は単なる子供だ。悪い事をしたら躾をする」
私を護るSP達は、私と彼のどちらに着くか悩み、右往左往していた。
「お前、平民のくせに生意気だな」
「生意気?お前のワガママより、罪は軽いと思う」
私の言葉に一歩も引かない男。
「拓也、その位にしてあげて」
女王である母が止めに入った。
「俺を雇うなら、俺のヤリ方を許可してくれ。出来ないなら、俺を自由にしてくれ」
女王に2択を迫る男。何様だ?
「拓也…やっと、我が国で働いて貰えることになったのよ。手放す訳にはいかない」
彼は母の希望で、この国にやって来たらしい。
「システィーナ、王女なんですから、無理難題のワガママは止めなさい。SP達は、お前の遊び相手では無いのよ」
女王が、目の前の男の言い分に折れた。それは、王宮で生きる私にとって、衝撃なことであった。この国で一番エライ母。その母に意見をした男。興味が尽きない。
「わかったわ。じゃ、私の彼氏になりなさい」
「はぁ?俺にも選ぶ権利はある。悪いがお子ちゃまは、興味は無い」
私からの求婚を蹴った彼。有り得ない。どうして、蹴るのだ?その夜、私は彼の寝室で、夜這いを掛けた。固まる彼。かまわず、初めてを捧げる私。翌日、彼はいなくなった。消されたのかな?
---江川拓也---
朝から無理難題がやって来た。MI6の辣腕エージェントのバンコランだ。
「どうにかならんか?」
「ならない。興味は無い」
「将来、英国の王にしても、良いと言っているんだが」
「ガキの戯言に振り回されるなよ。アイツはマリネラ王国の国王がお似合いだよ」
「それは、私もそう思うが、王女がどうしてもって、言うんだ。初めてを捧げた相手だしって…」
「捧げた?無理槍押し付けたんだろ?夜這いだぞ!俺の尊厳はどうしてくれる。って、いうか…成人していない王女の夜這いを、どう思っているんだ?」
話は並行線である。第七王女システィーナを俺に押し付けたい英国と、断固拒否の俺。
「なぁ、拓也。相手は相当折れるようだぞ」
って、仲介に入っている上司の局長。
「なら、局長が相手をすればいい。どうしてもって言うなら、バンコラン。今ここで俺を殺せ」
「死を選ぶのか?」
「当たり前だろ?アイツが傍にいる苦痛は味わいたくない。アイツのジェラシー感は半端ない。俺が他の女性と目が合っただけで、その女性を銃殺しかけたんだぞ。あのバカは…」
呆れている局長。
「アイツを国外に出すな。英国の恥だ」
「そう思う…」
バンコランも同意している。
「じゃ、話すことは無いだろ?」
「なぁ、拓也、お前を拉致をしていいか?」
「良い訳無いだろ?ICPOの俺を拉致って、それこそ、英国の恥を世界にさらすぞ」
「だよな…」
バンコランが無理難題を口にしている。相当、切羽詰まった状態か?
「俺は自由人がいいんだ。鳥かごで飼われるのであれば、死を選びたい」
「あぁ、分かっている。女王陛下も納得している。で、だ…何か代案は無いか?」
「マリネラ王国はダメなのか?」
「ダメだった」
アイツの好み…う~ん…そうだ。アイツはどうだ?戸籍が無い奴がいた。消えても問題は少ないし、犯罪にならないかも。俺の様にもの申すタイプだし、何よりも英国大好きだしなぁ。
「コイツはどうだ?」
バンコランにアイツの写真と住所、そして解毒剤を渡した。
「うむ…わかった。試してみよう」
一時的に危機を脱したようだ。
---江戸川コナン---
学校からの帰りに、拉致された。どこの奴らだ?気が付くと、知らない女性に抱かれていた。
「うむ、気に入った。お前を旦那にする」
流暢な英国式英語…ここはどこだ?
「お前は誰だ?」
「私はシスティーナよ。お前の婚約者よ」
何?どういうことだ?それよりも、俺は俺に戻っていて、彼女と交わっていた。
「バンコランよ。婚約の儀を行うぞ」
「はっ!王女様」
王女?まさか、英国の第七王女のシスティーナ王女か…すっぴんだと、こんな顔なのか…システィーナ王女は、人気の高い王女である。まだ、未成年であるが、他国の重鎮が英国入りした時に、同席している。今の女王の後継者とも言われている王女である。
「工藤新一よ、お前は今日から私の婚約者だからな。24時間MI6が、お前の警護をする」
おいおい…マジかよ…なんで、俺なんだ?
「どこで見初めたんだ?」
「私の好みを熟知している拓也が紹介してくれた」
拓也?江川拓也か…アイツ、何しているんだ…蘭の代わりに王女を紹介してくれたのか?アイツの価値感がわからない。
---ベルモット---
あの薬を進化させ、狙った年齢に出来るようにしたようだ。彼のエロ心的探求心は半端ない。色々な年齢の私を試食した結果、私を21にした。
「う~ん、この歳が一番気持ちいいよな」
身体が彼専用になっていく。もう、彼無しでは生きられない気がする。口に頬張り、一生懸命に奉仕をしていく。
「で、ベルモット、仕事の話だけど」
「カルアの傍にいたい。どんな仕事でもする。だから…」
カルアとは彼のコードネームである。まさか、彼もモグラだったとは…準備の出来た彼のモノを体内にゆっくりと取り込む。彼専用な私の体内で、彼のモノはジャストフィットして、私にも快楽の恩恵を分けてくれていた。
「正規の組織だよ。日差しのある世界で生きられるぞ」
私の髪の毛を撫でながら、優しく語りかける彼。なんか嬉しい気分になれる。
「一緒にいられるなら、どこでもいいわよ」
彼は私から様々な呪縛を取り除いてくれた。恩人と言えば恩人である。
「じゃ、洋服を買わないとダメだな。年齢と体型が変わったから」
一緒に買い物に行けるんだ。心がときめいていく。
---江川拓也---
警察庁の庁舎内にある会議室。新しい組織のメンバーの顔見せと、組織の概要の説明会だと言う。俺の仕事と肩書きがまた増えるらしい。
「よく集まってくれたな」
ICPO、インターポールとも呼ばれる組織の日本支部長が司会のようだ。俺もICPOに籍を置いている。ICPOとは国際犯罪の防止を目的とした警察機構の国連版のような組織で、捜査権限は基本無い。だけど、一部のメンバーは国境を意識せずに捜査権限を持っていた。俺とか、さいたま県警の銭形警部とかだ。
「今回の新しいチームも捜査権、マーダーライセンス有りだ。その為、運用には注意して欲しい」
マーダーライセンスとは、直訳すると殺人許可権であるが、その行使は勿論、必要と判断される時に限る。ただ、威嚇射撃無しで、一発目から撃てる。上の許可は要らないなど、迅速に対応できる特権である。
「所属はICPOで、配属は特別捜査チームとする。チームの責任者は、カルアこと江川拓也警視正に委ねる」
ICPOで階級は無いので、これは配属している組織での階級である。俺の場合は警察庁になる。
「メンバーは、カルアが集めた精鋭だ。コードネーム呼びするが、バーボン、ライ、ベルモット、キール、マッドクッキー、シティハンター、ファルコンの7名を認定する。君達には、表立って裁けない者達を裁いて欲しい」
法の抜け穴をついた、罪を問えない犯罪者に対するチームになる。
「本名については、俺の方から、上に書類で報告済みだ。後…そうそう、各自の所属組織にも通達は出しているので、こちらでの捜査を優遇してくれるようだ」
一応、仕事をしないとダメだな。俺はパイプ役に徹したい。仕事を減らしたいからだ。
「今回、メンバー入りはしていないが、KGB、MI6も協力するそうだ」
それは世界規模の犯罪の抑止ってことか?
「銭形警部の支援も頼みたい」
「ルパンですか?味方にするって、手もありますけど」
ルパンとは、なるべく戦いたくない俺。
「拓也、伝はあるのか?」
「まぁ、知らない仲では無いですから。彼らは義賊に近い。コチラ側と考えます」
「わかった、拓也にまかせる」
各メンバーに、身分証明証を渡して、お開きになった。
「バーボン、わかっているな、過去のことは水に流せ」
「先輩…」
「ライは万能では無い、救えないこともある」
降谷の肩を抱きしめ、髪の毛をがしゃがしゃと掻き混ぜた。
「先輩、髪型がくずれますから、止めて下さい」
笑顔を浮かべた降谷。
◇
久しぶりに家に帰った。
「お帰りなさい」
美和子が抱きついて来た。蘭は食事を作ってくれているようだ。由美は書類仕事をしてくれていた。
「また、仕事が増えたの?」
「まぁなぁ…ICPOの仕事だよ。断れないよ」
「国際犯罪を相手にするの?」
「今までと、同じだよ。食後に診察をするよ」
そろそろ、美和子か蘭としたい俺。由美は重症なので、無理なのは確定だし。
---工藤新一---
王女の権限ってスゴい。ベーカー街に家を借り、二人で住み始めた。
「どう?私を見直したかな?」
「あぁ、すごいんだな、お前は」
問題は、彼女は俺の好みで無いことか…この体型はどうなんだ?灰原の背を高くしたような体型。いわゆるお子ちゃま体型である。で、歳は俺より上って…王女という仕事をするときは、胸パッドとコルセットは必須だと言う。確かに、仕事姿のシスティーナは美女である。が、すっぴんだと…
性格は温厚だが、夜は野獣になる。このギャップはどうなんだ?後、見張られているのも、頂けない。俺の行動は王女に筒抜けであり、蘭に連絡が取れない。いや、携帯端末は持たせて貰えない上、ネット使用は英国内に限定されている。カゴの鳥状態とも言え無くもない。脱走したくても、既に婚約の儀式を行われてしまい、下手に脱走なんかした日には、俺の両親の身の危険があるかもしれない。
なんで、こうなったんだ?江川拓也の策略か?アイツは、俺を英国に追いやり、蘭を得たってことか?そのメリットは小さすぎ無いか?何か裏があるのか?
---灰原哀---
工藤君が消えた。江戸川コナン君の両親から、毛利探偵へ養育してもらったお礼が、届いたそうだ。江戸川君は両親の元へ戻ったってことだけど、私は工藤君から何も言われていない。何かあったんだろう。あの組織に見付かったのか?そうなると、次は私かな…
「灰原さん、何か心配ごとでもあるの?」
若狭先生に声を掛けられた。
「いえ…江戸川君が突然転校したから…」
「そう、あなたも、裏が有るのか、心配しているのかな?」
あなたも?先生も?どうして、先生も…あの気配が先生から感じられた。一瞬だったので、気の性レベルではあるけど。
「ねぇ、彼の足取りを追ってみない?」
彼?まるで江戸川君が、工藤君って知っているようだ。
「どうしたの?そんなに怖がらないでいいのよ」
いつもの先生と何かが違う。咄嗟に逃げた。だけど、大人から逃げるのは難しい。直ぐに追い付かれてしまった。ダメだ…終わったかな。
パチン!
私を掴もうとした先生の手が、誰かに叩かれた。
「大丈夫か?先生が生徒を虐待って、良く無いだろ?」
知らない男性が、私を背中に隠した。
「アナタは誰かな?」
いつものかわいい話し方に戻った先生。
「お前、浅香だろ?」
先生がズボンの後ポケットを握り絞めた。
「何者だ?!」
「もう、演技しなくてもいい。残りは1匹だけだからな」
「必要悪の狩人…かっ…」
「どうだ、仲間にならないか?」
「スカウトだと…」
「お前を消すなんか、簡単だ。だが、その身体能力を消すのは惜しいんだよ」
何者だ?
「シェリー!見つけたわ」
えっ!
後には若返ったベルモットがいた。その手には注射器が…殺される。目の前にはバーボンとライが現れた。彼は組織の…
身体が熱い…これって、解毒剤なのか…服が切れていく。
「ベルモット、ここで使ったら彼女、全裸になるんだけど」
「試食するんでしょ?」
若狭先生は、バーボンとライに制圧されていた。
「ここで立ち話は目立つな。連れて行こう」
私も先生も麻袋に詰められた。殺されるのか…
◇
意識が覚醒すると、私も先生も全裸にされ、大の字で拘束されていた。
「やっと目が醒めたようだな」
あの男が、目の前にやって来て、乳首を舐め回している。
「若いっていいなぁ」
「私の方が若いわよ」
って、ベルモット。確かに…
「じゃ、これで全員捕まえたってことかな」
彼は何者だ?ベルモットが、気に入られようと、彼に纏わり付いている。
「浅香…もう、お前が復讐すべき組織は無い」
「お前が狩ったのか?」
「あぁ、そうだよ」
先生と交わる男。
「止めろ!ケダモノ…いやぁぁぁぁ~!」
先生を突き、先生の胸の揉み、先生の乳首を口に含み、上目遣いで先生の表情を見て楽しんでいる。そんな、アイツを誰も止めない。
「シェリー…宮野志保って言えば良いのかな?なぁ、灰原哀君」
正体はバレているのか…
「ねぇ、工藤君はどうしたのよ!」
「うん?工藤?新一か?優作か?」
彼の父親にも魔の手が伸びていたのか…
「新一君よ!」
「あいつは英国の第七王女と婚約したけど…ニュースで流れなかったのか?」
王女と婚約?どうして?
「お前、自分の身の心配はしないのか」
私の身体に指を這わせてきた。感じる…恐怖という快楽で濡れていき、立っていく。
「欲しいのかな?瞳も潤んでいるなぁ。あっ!タイムアップだ。帰らないと…ベルモットとキールに、後は頼む」
部屋から出て言ったアイツ。
「家で待っている人がいるから、勤務時間が彼にはあるのよ。今日は救われたわね。シェリー…」
サラリーマンのような組織の幹部らしき男。何者だ?