※この作品はR-18です。

アルフガン   作:もっち~!

2 / 72
プロローグ

アタッシュケースに組み込まれた赤いボタンを見つめている男。彼に近寄り、耳元で囁く異形なる者。

 

「ARの世界だし、リアルの世界のシミュレーションは有りだと思うぞ」

 

「う~ん…」

 

彼はここがリアル世界なのかAR世界なのかが、判断出来ないでいた。それ故、ボタンを押すことに躊躇していた。

 

「押せば、正解がわかると思うけど」

 

異形なる者の囁きが続く。

 

「そうだな。こういうのは先に撃った者、勝ちだよな」

 

自分に言い聞かせるように彼は言った。

 

「それでいいんですよ」

 

彼の指が赤いボタンを押した。

 

◇

 

世界各国の主要都市に向けて、水爆を積んだICBMが1000程、大空へと羽ばたいた。混乱する各国。迎撃ミサイル、反撃のICBMなどで、大空は埋め尽くされていく。

 

なんの前兆も無く起きた世界規模の核戦争。ある国では寝静まった都市に落ち、ある国では撃ち漏らした物が都市に落ち、ある国では、核弾頭だけ落ちてきたらしい。

 

異形なる物は、核を持たない国へ転移した。そして、巨大な魔法陣を大都市の上に発現させ、姿無きICBMを演出する為に、殲滅魔法を発動した。大都市を囲む中央環状線の内側だけ、粉砕されていく。崩れ落ち高層ビルやタワーマンションなどの高層建築。

 

中央環状線の外側に火を放っていく異形なる物。姿無き爆撃機から焼夷弾を落としたように演出していく。瞬く間に燃え広がる木造建築の建物群…

 

そして、中央環状線を小高い丘に一変させ、都心部を都心部外から隔離させた。

 

「さてと、我が城を呼び出すか」

 

異形なる物の呪文により、天空から杖状の物が落ちてきて、この国の城のあった場所に、突きささった。そこはパワースポットであり、杖状の物が何かを発動していく。

 

入城した異形なる物は、衛星軌道にある人工衛星を、まだ残っている大都市へと次々と落下させていく。飛来したICBMに対抗する為に、対空ミサイルの類いを総て撃ち終えた後の出来事である。人工衛星は燃え尽きる事無く、大都市へと落下をし、次々と大都市を壊滅させていった。

 

「これで、私に刃向かう勢力はないだろうな。ふふふ」

 

こうして、この星は、他の星から舞い降りた異形なる物1体により、征服され、異形なる物は自らを神と名乗り、生き残った者達からの信仰を集め、貢ぎ物を要求していく。

 

拒否した集落の男達は奴隷として重労働を課し、女達は人口増産計画の担い手として、人間牧場で子供を作り続けることになる。

 

応じた集落では、神の目に適った女性は貢ぎ物にされ、城への献上品となり、二度と城から出ることは無い。

 

◇

 

この星の危機を知った本来の神は、この星の天界で、昇華してきた魂を保護していた。それと共に、ある騎士団に応援を要請した。

 

だが、応援に来た騎士団員達は、異形なる物の術により、記憶を封印されて、時の狭間に投げ捨てられた。

 

 

 

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。