※この作品はR-18です。

アルフガン   作:もっち~!

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冴え渡る女難

 

 

 

妖精の国に着いて、まずツヴァイにウィスパーを飛ばした。

 

【ミリーさんと当分、パーティーを組むけど、了承してください】

 

と。ツヴァイから間髪を入れずに返信がきた。

 

【ミリーに伝えてくれ。ギルド脱退は認めないと。あと、ミリーと行動を共にするなら、エフも俺達のギルドに入ってくれ】

 

まぁ、入るだけならいいかな。

 

【わかった。ツヴァイの親切心には、いつも感謝している。ミリーさんと行動をする間は、ブルーカラーにお世話になります】

 

ツヴァイとの会話は切れた。

 

ミリーさんに、ツヴァイとの会話の内容を知らせた。

 

「いいの?それで?」

 

ミリーさんの表情は、きょとんとしていた。

 

「いいさぁ。ツヴァイには感謝しっぱなしだし」

 

で、家なのだが…

 

「なんで、エフとは違う家なのさぁ」

 

と、ミリーさんはクィーンに噛みついた。僕とミリーさんの家、僕達は一軒の家を想像していたのだけど、クィーンは僕に一軒、ミリーさんに一軒くれた。そして、なぜか僕の家の方が大きくて豪華だった。

 

「なんで?この差は?」

 

「私とエフが暮らす家よ。それなりの家で無いとねぇ」

 

え?クィーンと僕が暮らす家?貰ってくれの意味って…ちょっと待て~!

 

「僕の立場って…」

 

「私の旦那様♪」

 

「「え~!」」

 

驚きの声がハモった僕とミリーさん。

 

「貰うって、そういう意味?」

 

下僕契約で無く、婚姻契約だと…賞品にしては、重すぎないか?

 

「うん?」

 

はにかみ気味のクィーン。うぅ~、でもいいかぁ。

 

【クィーンでテストを重ねてみるよ】

 

と、ミリーさんにウィスパーした。

 

【ラスボス相手で萎えない?】

 

って、返されて

 

【ミリーさんが、安全に体験出来るように、がんばります】

 

と、返信をした。とは言え、やっている途中で人化が解けたら、萎えるかもなぁ…

 

そして、家の中に入り、家の中をチェックした。家の構造は問題無いが、立地はいかがなものかな?

 

「ねぇ、なんで、お城の庭に建てたのさぁ」

 

クィーンに質問をした。

 

「安全だから。仕事の合間に逢いに行けるから♪」

 

仕事の合間?あっけに取られていた僕達に、クィーンの側近の人が、腕輪を持って来て、僕とミリーさんの腕に嵌めた。

 

「その腕輪は、妖精国の城の者である証よ。どこの国でもそれなりの扱いは受けられるわ。冒険の役に立ててね」

 

これはありがたいが…そうだ、デメリットの件を訊かないと

 

「国政の手伝いって、何をすれば良いの?」

 

「私のストレスの解消よ」

 

おい…

 

「国政においては、国王代理って立場をお願いします」

 

はぁ?何か、重いハンディを背負い込んだ気分…

 

「国政で無い時は、一冒険者でいいよな?」

 

「うん♪あなたがストレスを溜めたら、困るからね。あと、ミリーさんには爵位を与えます。妖精国内において『レディー』の称号を用いることを認めます」

 

戸惑っているミリーさん。いや、戸惑うよな。僕に付いてきただけで爵位なんて。

 

「そうだ。僕の仲間を紹介しておかないと」

 

「「仲間?」」

 

ミリーさんとクィーンがハモった。

 

「僕の冒険の仲間だよ。ラピス、オニキスよ、人化してその姿を現せ!」

 

ラピスとオニキスが人化して現れた。銀髪で白いドレスの女性がラピス、黒髪で黒いドレスの女性がオニキスだ。二人ともクィーンよりも優雅そうなドレス姿で現れた。

 

「そこの狐の妖精よ、我らの主に無理難題を言うなよ」

 

「そうだ。身分をわきまえろ」

 

うん?あぁ、妖精より精霊の方が格上って言っていたっけ。クィーンとミリーさんが、目を点にして固まっていた。

 

「紹介するよ、銀髪が光を司る精霊のラピス、黒髪で暴言吐きが闇を司る精霊のオニキスだ」

 

笑顔のラピスとドヤ顔のオニキスが、クィーンに睨みを入れていた。

 

「えぇ~、エフって精霊使いだったの~」

 

「そこの狐の妖精よ。ここにいる鬼畜は、精霊使いなんて上等な者ではなくて、我らを下僕にした鬼畜だぞ」

 

オニキス…そこまで惨く言わなくてもいいじゃん。

 

「「鬼畜?」」

 

ミリーさんとクィーンの僕を見る目が変わったような…

 

「私達の主は、鬼畜ですよ。宝箱を前にして、中身よりも箱に興味を示すし、私達に土下座をさせたりもしたり」

 

ラピス…フォローしてくれ~それじゃ、僕は鬼畜に思われるじゃないかぁ~

 

「「だって鬼畜でしょ?」」

 

って、二人の精霊が声を揃えて、僕に宣告してきた。

 

「エフ、あなた…」

 

ミリーさんが後ずさりしていた。

 

「違うって。ほら普通に生活していなかったから…宝箱の素材で錬金して、しのいでいたんだよ」

 

必死にミリーさんに言い訳をした。

 

「錬金術師なんですか?」

 

クィーンに尋ねられた。言い訳をする程にドロ沼に…女難の相の影響かな。

 

「まぁ、そんな感じだ。宝箱に使われている素材って、結構希少な物が多いんだよ」

 

「で、鬼畜って?」

 

更にクィーンの追求が続く。精霊二人はしてやったり顔だ。

 

「いや、精霊と契約を交わらせないで…自分の物にした…というか…」

 

「有り得ない…契約しないで精霊を自分の物に?」

 

「そうカリカリするなよ、狐の妖精よ。我が主の鬼畜は、手順無視で我らを下僕にはしたが、恨んではいない。むしろ感謝しているんだ。封印を解いてくれて、我ら2名を、こうして色々な場所に連れて行ったり、鬼畜の鬼畜ライフを見ることが出来るからな」

 

オニキス、感謝している割には、トゲあるぞ、お前。

 

「そうなんですか…」

 

不安そうな顔付きになるクィーン。

 

「契約だと、私達の加護を与えるだけだが、下僕化だったので、私達も人格を得られたのよ。感謝しているわ、エフ」

 

ラピスからは、素直な感謝の言葉を貰えた。それに引き換え、オニキスは…

 

「オニキス、お前なぁ…存在を消してやろうか?」

 

オニキスを脅す鬼畜な僕。僕の言葉の意味を理解して、すぐさま土下座をして、謝るオニキス。

 

「あぁ、言い過ぎました…それだけはカンベンしてください。鬼畜様」

 

謝りながら鬼畜呼ばわりするなよ~

 

「エフ…精霊様に土下座させるって、どういう事?」

 

と、クィーンに問い詰められる。ドロ沼にズブズブ沈んでいく気がする。誰かぁ、助けてよ~と、口走ってみたら、天から声がした。

 

『フェアリークィーン、ラピス、オニキスよ。それくらいにしたあげてください。彼は私の古くからの友人で、恩人なんですから』

 

この声って、誰?名指しされた三名が声を揃えて、この者の名前を叫んだ。

 

「「「女神様!」」」

 

『彼は悪い者ではありません。まぁ、鬼畜なマネをするのは、全力を尽くした結果だと思います。心暖かく見守って、時には力を貸してあげてくださいね♪』

 

女神様…あぁ、マザーかぁ。僕の作った人工知能マザー。このシステムではNPC一人一人の人格を作り、この世界を作り上げた創世神だ。FDベースで作った時には、ここまで大きなシステムになるとは思わなかったけどね。

 

「マザー、フォローありがとう!」

 

『どういたしまして。私は遠くからですが、これからも見守っていますよ。またね♪』

 

マザーの声かぁ、初めて聞いた。なんか心が穏やかになれるなぁ。

 

「まさか、女神様との古くからの知り合いだったとは…それに、あんなに弾んだ声の女神様は初めて…いつもはもっと怖いのに…」

 

クィーンと精霊の二人が蒼い顔をして、僕を見ていた。

 

「今までのご無礼、失礼しました」

 

と、オニキスが、深々と土下座をしていた。

 

「エフ…いやエフ様、まさか、女神様の彼氏なんですか?」

 

クィーンは震えていた。畏怖なる存在を前にしているようだ。

 

「様呼ばわりはやめてくれ、クィーン。今まで通りで良いから」

 

彼女に近寄り、優しくハグをした。

 

「そこの二人も今まで通りで良い。あと、このことは口外は認めない。いいな!」

 

頷くNPC達。

 

「エフ…あなた…」

 

信じられない者を見たような表情のミリーさん。

 

「この世界の基幹システムを作ったプログラマーです。ミリーさん」

 

「そう…あなたが…この世界における神の手を持つ者ってことね」

 

◇

 

マザーの声を聞いた日以来、精霊に鬼畜呼ばわりは、されなくなった。クィーンが添い寝するとき、三つ指ををついて、『エフ様、今夜もよろしくお願いします』と、挨拶をしてから、横になっていた。

 

冒険の方は、ミリーとはお城の北にあるミミックダンジョンに遊びに行く毎日である。このダンジョンは人化したミミックが経営?しているアトラクションタイプのダンジョンで、罠やモンスターに倒されても、治癒をして入り口まで戻してくれる親切な鍛錬場所であった。入場料として、何かしらの食べ物を持ち込まないといけないのも、特別ルールかもしれない。

 

10階ごとに宝箱のある部屋があるのだが、僕はいつものように箱を解体して、中身を放置して箱だけ持ち去ろうとしたのだが、涙目の10歳くらいのミミックの女の子に

 

「箱は備品だから、持ち去らないで~」

 

って、注意されたり…その後、ここを運営するミミック三姉妹の長女の人と、話し合いになり、僕は出入り禁止となった。原因は、このダンジョンの目玉モンスターのマスターリッチを屠ってドロップアイテムをゲットしてしまったから。まさか、妖刀村雨の浄化能力で死んじゃうなんて…予想外であった。

 

ラピス曰く、『私達もレベルアップして強くなってきています』だと。普通は契約により加護を与えるだけのようだが、僕の場合、一緒に戦うことになり、経験値を稼いでレベルアップしているとのことだ。

 

近いうちに、妖精の国以外に冒険に出ることになるだろうな。クィーン、ごめんよ。

 

 

 

---ツヴァイ---

 

ミリーからの連絡によると、エフはミミックダンジョンの出入りを禁止された模様だ。あいつ、今度は何をやらかしたんだ?一度、顔でも見に行くかな。

 

 

 

---エフ---

 

ツヴァイから久しぶりに連絡をもらい、僕の家に遊びに来るという。ツヴァイ達と次のエリアに向かおうかな?クィーンに相談したら、龍の国で鍛錬してくれば良いと言われたので、そこに向かうことにした。

 

ツヴァイに妖精国の城下町に来てと、ウィスパーを飛ばした。数日経つと、ツヴァイから着いたと、ウィスパーが飛んで来たので、迎えに行く。

 

「ツヴァイ、久しぶり~」

 

「おぉ、エフ。久しぶりだな。カザミネとロナも一緒に来たぞ。入れるか?」

 

僕はカザミネとロナさんに挨拶をしつつ、ツヴァイに返事をした。

 

「大丈夫だよ。大きな応接間があるからね」

 

「ミリーはどうしたんだ?」

 

「家に残って、準備をしているよ」

 

「同棲しているのかい?」

 

とは、カザミネ。

 

「いや、ミリーさんの家は隣だからね」

 

と、返した。それから、一行をお城の正門に連れて行った。

 

「おい、エフ…お前、お城に住んでいるのか?」

 

ツヴァイ達が驚いたような顔をしていた。

 

「正確には違うけど」

 

僕は門番に挨拶して顔パスで、ツヴァイ達は僕の知り合いということで、簡易な入城手続きで、お城の中に入った。大広間を通過して、玉座へ向かう階段を通過して、中庭に出た。

 

「ここが僕の家だよ」

 

中庭に建つ家を紹介した。

 

「エフ…お城の中の中庭に家を建てたのか?」

 

ツヴァイ達は目が点状態のようだ。まぁ、そうなるよね。

 

「隣の小さい家がミリーさんの家。あっ、ここに建てたのは僕達の希望じゃないからね、先に言っておくけど。クィーンがここに建てたんだよ。もぅ…」

 

家の中に案内すると、ドアの傍にミリーさんがおり、ツヴァイ達を出迎えた。

 

「お久しぶりです~」

 

「ミリー、元気だったか?」

 

「ツヴァイ、泊まって行くだろう?」

 

「いいのか?」

 

頷いた僕。そして、召使いに、客人が泊まることを伝えた。テーブルの上には、おいしそうな食べ物が、既にセットされていた。お城の料理長に頼んでおいて正解だった。僕の<料理>スキルではここまでの物は調理が出来ないからね。

 

食事をしながら、近況報告会みたいになった。

 

「で、どうして出入り禁止になったの?」

 

ミリーさん、教えたんですね。あの件を。ミリーさんの方を見ると、笑顔を返された。はぁ、説明しないとなぁ。

 

「ミミック三姉妹の一番下の子を泣かせたからねぇ」

 

「なんで?」

 

「備品の宝箱だけを持ち去ろうとしたから」

 

「はぁい?」

 

「けっこう良い素材だったんで、宝箱の部屋にある宝箱を全部解体して、持っていこうとしたら、涙目で注意されて…お姉さんのお部屋に、連れて行かれて…」

 

「それは…普通しない行為ですよね」

 

カザミネが呆れている。いや、普通のプレイヤーから見たらそうなるかもな。

 

「エフ、もっと大事なやらかした理由は話さないの~」

 

ミリーさん、いつも通りの話し方にして欲しいです。ギルド・ブルーカラー内ではそういう話し方だったのは、知っているけど。

 

「それ以上に酷いことをしたのか?エフよ」

 

ツヴァイ、笑顔で睨まないで…ロナさんは身を乗り出して聞き耳を立てているし。告白するしか無いか…はぁ。

 

「マスターリッチからドロップ品を取り出したんだ。そうしたら、目玉モンスターを倒すことないでしょう、営業妨害だって…エライ剣幕で怒られました」

 

「はぁい?あの部屋のルールは、マスターリッチの動きを止めるだけで良かったのに、お前は屠ったのか?」

 

「だって、一太刀で屠れると思わないでしょ?普通は…」

 

「「一太刀で屠った?」」

 

ツヴァイとカザミネがハモっていた。そうだよな。驚くよね。僕は平謝りで、生き返らせたよ。あの時は、本当にあせったよ。

 

「たしか、アースでも屠れなかったんだよな」

 

「クィーンを召還して倒したとか、そうでしたよね、目撃者のミリーさん」

 

ミリーさんはカザミネの言葉に頷いていた。

 

「おい、エフ…お前の戦闘力ってどの位あるんだ?」

 

どの位?ステータスをチェックした。

 

「う~んっと、総合スキルの<格闘>LV35です」

 

「総合スキル持ちなのか?武器特化スキルではないのか」

 

「特化スキルだと<二刀流>LV11だけです」

 

「そんな低いレベルでマスターリッチって、屠れるのか?武器の攻撃力は?」

 

「妖刀村雨…闇なる者相手だとATK+300…」

 

「+300?おい、それって化け物だぞ」

 

「そうなの?ドラゴン相手だと+750っていう刀もあるけど」

 

「おい、エフ。お前は他者との交流とかがあまりないから、知らないんだろうけど、それは化け物クラスの武器だぞ」

 

「そうだったのかぁ…」

 

実際にはラピスとオニキスがレベルアップをしているので、それ以上の攻撃力と効果があるようだけど、僕の<鑑定>能力では分からなかった。

 

「そんな武器を振り回していたのか…」

 

「エフとダンジョン巡りすると楽なんです~」

 

ミリーさんが笑顔で、報告をしている。

 

「それは楽だろうな。そんな攻撃力持ちと一緒だと。確か、距離も関係ないんだよな、エフ」

 

距離?あぁ、飛ぶ斬撃のことかな?

 

「エフは弓使いを、飛ぶ斬撃で屠っています~」

 

「はぁい?弓使いを近接武器で屠っているのか?」

 

頭を抱えているツヴァイ。

 

「エフは常識が通用しませんね」

 

「通用しないよ~罠なんか、飛ぶ斬撃で作動させまくってから、堂々と歩いていくんです~」

 

そういう鬼畜行為は報告しないで良いですよ、ミリーさん。

 

「罠を外すんでなくて、事前に作動させているのか?お前は本当にバランスブレイカーだな」

 

否定したいけど、事実なだけに無言で時が過ぎるのを待つ。

 

「ちょっと待ってください。ドラゴン相手だと強化される刀で龍の国に行かれるんですよね?」

 

そうなるよね。

 

「入国禁止になったりしませんか?ドラゴンにとって危険だもの」

 

カザミネ…そんな理由で入国禁止になるのか?そこに、これまでこの場にいなかった者の声がした。

 

「入国禁止?そんなマネをしたら、龍の国との友好条約を破棄しますわ」

 

って、クィーン。お前、まだ執務の時間でないのか?

 

「「フェアリークィーン!」」

 

ツヴァイ達が、声の主に驚いていた。

 

「その程度の理由で入国禁止にしたら、外交問題にします」

 

いや、外交問題にはしなくて良いぞ、クィーン。

 

「我が国の国王代理の者を入国禁止にしたら、外交問題ですよ」

 

「「国王代理?」」

 

ツヴァイ達が驚きの声をあげた。おぃ、クィーン、情報を漏らしすぎだぞ!今度は僕が頭を抱えた。

 

「そうですよ。エフ様は、私の彼氏でもありますから、国王代理の資格があります」

 

諸事情に詳しいミリーさんは、笑顔でこの場の雰囲気を満喫していた。

 

「エフ…お前…クィーンの彼氏になったのか…あぁ、だから…ここに家が…」

 

口から心臓が飛び出しそうなツヴァイ。そんなに驚くこともないのになぁ。

 

「おい、ハーレムギルドのギルマスよ、エフ様に失礼だろう?私だけの彼氏ではない…もっと上の方の彼氏でもあるんだぞ」

 

おい、クィーン…もう、止めてくれ~僕はクィーンに抱きついて、宥めた。

 

「落ち着け、クィーン。情報がダダ漏れになっているぞ…」

 

僕が抱きつくことで、徐々に平常心を取り戻したクィーンは、はっとした。手遅れだけどな。

 

「クィーンよりも上の者の彼氏?相手は誰かな?」

 

ロナさんが推理をし始めていた。そんな僕の客人の様子を見て、クィーンが僕に対して土下座をすることで、事態はドロ沼にはまっていく。

 

「エフ様、ご迷惑をおかけしました」

 

いや、謝罪されても手遅れだぞ、クィーン。どうするかな…ツヴァイ達の記憶を消すか?できるか?マザー…マザーからは了解と返事が戻って来て、ツヴァイ達は意識を失った。

 

「エフ、何をしたの?」

 

ミリーさんがいつもの口調に戻った。

 

「マザーに頼んで、クィーンの漏洩した情報の記憶を消すことにした。記憶操作中だから、意識が飛んだのだろう。リアルではPCがフリーズしていると思う。さて、クィーン。お前への罰はどうするかな?」

 

「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい」

 

土下座の状態で謝罪の言葉を繰り返すクィーン。

 

「今回は許してやる。情報を怒りまけせて漏らすなよ。次回はお仕置きするからな」

 

「寛大なるお許しをありがとうございます」

 

なんか、疲れたなぁ。

 

「僕は疲れたから、寝るよ。今夜は添い寝をしないで良い。龍の国には、すんなり入国できるように手配を頼む」

 

「わかりました」

 

そういうと、クィーンは家を出て行った。

 

 

 

 

 

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