レズビアンしかいない鎮守府に着任してしまったノーマル満潮の災難 作:ヴェルヌイ
私は満潮、姉や妹が先に着任した鎮守府に着任することになった。
私達艦娘は生まれながらに人類の敵の深海棲艦と戦うのを運命付けられており、皆何処かの鎮守府や泊地に着任するのが普通である。私だって今までいた鎮守府が資材の枯渇で解体され、異動となった艦娘の一人だ。
そんな私が着任する鎮守府は比較的良い戦果を挙げている。しかし一度異動場所の報告を受けるときに大本営に寄った際に妙な噂を聞いた。
どうやらそこの鎮守府の提督、女性なのだが、艦娘と何度も身体を重ねているらしい。どうせ眉唾物の噂なのだろうが、妙に頭の中に残っており、今その鎮守府の正門を前にすると何故か足がすくんだ。
「ま、まぁどうせここの評判を落とそうとした誰かの嘘なんだから。これから仲間になるのに疑うのは失礼よね。」
声に出すと同時に勇気も出す。そして鎮守府正門を開けて中に足を踏み入れた。
……と同時に背中に薄ら寒いものを感じた。この時踵を返して引き返しておけば、何かが変わったのかもしれない。
鎮守府の中は驚くほど静かだった。
廊下を歩けど誰ともすれ違わず、喋り声や物音すら聞こえない始末。着任する場所を間違えたかと一瞬思ったが大本営がそんなミスをするとは思えない。では一体何があったのだろうか?
思案しながら階段を上り終えると、微かだが物音がする。
「な、なに?」
今まで誰とも会わなかったのが影響しているのか突然微かに響く音が妙に怖く感じる。どうやら音は倉庫の中からしているようだ。一体なんなのだろう?ネズミや猫ならまだ良い方、泥棒や変質者なら大変だ。
そしてもっと大変なのが、
「お、お化けなんていないわよね?いないわよね!?」
そう、幽霊である。私が怖い物の中で2番目が幽霊だ。彼らは言葉も通じなさそうだし、何より怖いし…………………ちなみに1位は怒った朝潮姉である。あれは鬼とか言うレベルを超越している。まさに阿修羅を体現した人物である。
物音のする部屋の扉の前に立つ。扉は両開きでドアノブが2つある。片方だけを両手で握りゆっくりと開く。室内から光となんだか良い匂いが漂って……………………
『満潮!着任おめでとう!これからよろしく!!』
「!!? な、なにこれ?」
一瞬で予想外な出来事に脳が追い付かない。その間に目の前に白い軍服を着た女性が進み出た。
「私はここの鎮守府の提督をやっている者だ。女なものでいささか威厳が足りんと思うが、これからよろしく頼む。」
そう言って右手を突き出す。私も右手を突き出し、固い握手をした。
「今日は無礼講だ!思う存分楽しんでくれ!」
『ワアアアアアアアアア!!!』
着任早々騒がしいが、どうやら私はここで上手くやっていけそうだ。
それと私が倉庫と思っていた場所は食堂だったらしい。できれば札は変えといてほしかった。
プロローグッ!艦ッッ!!
ってことでタグ通りです。