---シュウ---
大漢の術師を屠っていく。神族の次に大漢が嫌いかもしれない。
「おい!貴様、何者だ!」
見付かってしまったようだ。この世界の雪姫達に…
「バンパイア風情に名乗る義理は無い」
「お前!」
刀太が重力剣で僕を襲ってきた。こんな都心部で、それはダメだろう?
「刀太、止めろ!」
雪姫の人選ミスだな。僕の周囲がクレーターになった。高層ビルが立ち並ぶエリアがである。
「お前達はテロリストか?罪の無い者達を一瞬で殺すって」
雪姫を睨み、その場から転移した。転移した先は、雪姫達のアジトである仙境館の雪姫の部屋だ。この世界は、スゴい。色々な世界がごった煮のように共存していた。今回は,なるべく同化吸収しない方向で考えている。大樹の仲間集めも目的の1つであるからだ。まぁ、火織と五和とグレイフィアとヴェネラナだけは、僕が貰ったけど。アイツにはもったいない玩具であるから。
「貴様…どうやって、ここへ…」
あぁ、雪姫が帰ってきたようだ。夏凜が刀で襲ってきた。夏凜の股間に指を這わす。
「いやっ!」
一撃で戦闘不能になったようだ。耐久力が少ないようだな。
「貴様…何者だ?」
金色の鎧を身に纏った僕。雪姫の瞳は恐怖の色で染まっていく。
「まさか…KIVAだと…それも黄金の…」
KIVAとはキング オブ ヴァンパイアの略語である。吸血鬼の王専用の鎧ってことだ。
「だから、吸血鬼風情に勝ち目は無いぞ。我に跪け!」
雪姫が僕に跪いた。鎧を解除して、雪姫の頭部を僕の股間に押し付けた。
「まず、舌で奉仕せよ」
言われた通りする雪姫。そして、命令をしていないのに口に含み、身体全体で前後し始めた。
「じゃ、今後、東京に来たら、ここを定宿にするかな」
否定しない、抵抗しない雪姫。夏凜は自慰の真っ盛りのようだ。
----鬼門大樹---
久しぶりに、深雪さんの家へ…
「大樹君、いらっしゃい」
僕を抱き締めてくれた深雪さん。う~ん、気持ちが良い。なんか、最近女性にこうして貰えることが嬉しくなってきた。これも隔世遺伝のせいか?
「スゴい…理論は理解したのね」
並行世界の達也さんのお陰とは言えない。
「はい、がんばりました」
と、だけ言っておく。この世界の達也さんは、相変わらず、僕に敵対心を抱いているようだ。視線が冷たいし。
「CADのメンテナンスはお兄様が教えます」
えっ!達也さんに習うの?深雪さんが良いのに…
「コレを読め。言葉では説明しづらい」
そう言われるとおもって、並行世界の達也さんに習ってきた。
「これは勉強してきました」
意外そうな顔の達也さん。
「なら、これをメンテしてみな」
って、FLT社の拳銃タイプのCADを、目の前に置いた。教わったように、メンテナンスをしていく。
「これでどうすか?」
「まぁ、出来て当然か…お前の祖父は、ディープ・スノウの代表者だそうだな」
祖父は代羽周太郎と言う名前で、法人登記したそうだ。
「まぁ…」
はっきり言って、FLT社のCADのメンテナンスは出来るが、ディープ・スノウのCADは、僕では無理であった。術式がよく分からない文字が書き込まれているし。
「ディープ・スノウの代表者のお孫さんなの?」
深雪さんに訊かれ、頷く。そもそも、社名の由来は、祖父の奥様の深雪さんから取ったらしい。由来を訊かれると答えにくい。
「私の名前の英語読みですよね?これって、偶然?」
達也さんの瞳が光った気がする。
「偶然です。祖父の奥様の名前が、深雪さんなんですよ」
「えっ!私と同じ名前…」
とっても驚いている深雪さん。
「お前の祖父は何者だ?」
達也さんの追求タイムか?
「僕の祖父ですよ」
「そういう答えは期待していない」
ですよね…
「現代魔法師協会に問い合わせをしたが、代羽周太郎という会員は、いないそうだ」
「あぁ、そういうことか。祖父は現代魔法師では無いですから。魔術師系ですよ」
現代魔法師は物理学で説明が付く現象しか、CADで再現出来ない。だけど、祖父は物理化学の理論を無視した術が使えたりする。
「魔術師だと…」
「そうです。現代魔法師とは逆な存在ですよ」
正確に言うと魔導戦士らしい。魔導師は魔法陣で術を発動するそうだ。魔術師よりも上の存在らしい。精霊文字で術式を書けば、精霊術が使え、神格文字で書けば神格術が使えるそうだ。
「そうか…だから、術式が読めなかったのか…」
それはディープ・スノウ社のCADを解体して、術式部分を研究しているってことかな?
「これは何文字で書かれているのだ?!」
目の前に術式部分のパーツを出された。これは…なんだろう?僕も読めないんだけど…
「習っていない文字です…なので、わかりません」
「じゃ、お前は、何文字なら分かるんだ?」
えっ!しまった。誘導尋問だったのか?う~ん…
「悪魔文字と天使文字くらいかな」
悪魔文字はアウロスでの必修科目だった。天使文字は堕天使文字とほぼ同じなので、朱乃さんに習っていた。
「どこで習ったんだ?」
更に自分の首を絞めた僕。
「お兄様、それって質問で無くて、尋問ですよ。やめてください。大樹君がかわいそうです」
って、僕の天使の深雪さんが、助けに来てくれた。
「深雪…人間は悪魔文字を習う機会は無い」
うん?いや、確か、習う機会はあったはずだ。えぇ~っと…どこだっけかな…そうだ!
「悪魔の悪事の証拠を掴む為、エクソシスト系の学校で悪魔文字が習えます。天使文字は、司祭系の学校で習えますよ」
「お前はどこで習ったんだ?」
「家で、祖父に…祖父は聖戦士の学校を、首席で卒業しているんです」
目を見開いて驚く達也さん。そりゃ、そうだよな。粛清対象者が、聖戦士の学校で学んでいるんだもの。
「代羽家の者と分からない名前で、入学したそうですよ」
祖父のもう1つの俗名って、神代亘だっけ?
「聖戦士の学校なので、エクソシストの資格、司祭の資格も持っていますよ」
これも事実らしい。他の世界では司祭として、働いていることもあったそうだし。
翌日、エリカが家にやって来た。
「なぁ、お前の爺ちゃんは?」
お試し期間が過ぎて、アルフガンへ行けなかったらしい。なので、祖父を呼び出して、期間延長をして帰った。
---初春制理---
ヤマトさんに進められて、アルフガンと言うゲームを始めた。
「よぉ、制理」
ヤマトさんがログインしてくれた。
「ここは、どんなゲームなんですか?」
「まぁ、VRMMOであるが、戦闘しないで、まったりするのも有りだよ。ここにインしている間に睡眠が取れるので、1日を有効的に使えるんだよ。僕は難しい解析作業をここでしたりりている」
説明書を読む。なるほど…睡眠1時間が、この世界の1日に相当するのか。
「まったりするなら、僕の持っている家でまったりするのも有りだよ」
街から出て、歩くとトンネルが有り、杖のような形の塔が中心にそびえ立つ、円形都市に連れて行かれた。
「この都市は誰でも入れる。それ以外の都市は、戦闘をしてランクを上げないと、関所を超えられないんだ」
ビルのような建物に入った。
「ここが僕の拠点だよ。一部屋あげよう」
ウィンドウを開く動作をして、何かを操作すると、部屋のドアに『制理』と刻まれた。
「この部屋を使うといい」
「ありがとうございます」
「今日はここにいるから、分からないことは訊いていいよ。僕の部屋は、上の階の一番奥だからね」
そういうと部屋を出て行かれた。まずは、街の探索かな。お金は有るかな?有るな。街に繰り出した。冒険RPGゲームの為か、武器屋、防具屋、装備屋、アイテム屋など、冒険者向けのお店が多い。オートマッピング機能があるので、迷子にはならないけど、結構広い街である。近場で行きつけにした店でも探すかな。喫茶店があるようだ。ケーキ屋さんもあるみたいだ。メインな道は冒険者が行き交う為か、冒険者向けの店しか無い。一般人向けは、裏路地に集中しているようだ。
VR世界で初の飲食…味覚が生きている。ちゃんと味や温度が認識出来ている。スゴい…どうやっているんだろうか?
ウィンドウを開いて、ヘルプを読む。意識をスキャンして、意識体として、ここに存在しているようだ。脳波に異常が見られると、強制ログアウトする安心設計とある。あのヘアバンドみたいなデバイスで、脳波を読み取っているのだろうか?
製作会社はディープ・スノウ社で、運営会社はイーグル・テール社のようだ。うん?イーグル・テール?直訳すると鷲尾である。ヤマトさんの会社なのかな?学園都市では、ジャンク屋ぽいことをしているけど、大会社の関係者なのかな?ヤマトさんの元を訪ねることにした。
◇
「イーグル・テールかい?あぁ、僕の会社だよ。社員が優秀だからね、僕は隠居生活が出来るんだよ」
って…ヤマトさんの会社なのか。なら、安全なんだろう、このゲームは。
「そうだ。君の友達の、電撃娘でも、このゲームは出来るよ」
電撃娘…多分、御坂美琴さんの事だろう。彼女は電磁砲という能力を思っている。全身に常時電気を帯びている体質らしい。なので、電子ゲーム機器を使おうとすると、破壊してしまうらしい。
「頭に巻くデバイスは大丈夫ですか?」
「絶縁体で覆っている。脳波をスキャンするから、ノイズが帯びると、誤計測してしまうからね」
なるほど。御坂さんを誘おうかな。そうなると、黒子さんもんだよな…
---鬼門大樹---
今日も、PVPで経験値を稼いでいる。アスナさんのパーティーメンバーが、打倒!僕に燃えているらしい。鍛錬を怠ると負けそうだよな。霊安室になんか行ったら、祖父に何を言われ、どんな苦行を押し付けられるか、わかったもんじゃない。行かないように、強くならないとダメだな。
塔の攻略をする。って、言っても出逢った魔物を屠るだけである。ここでは、レベル制限無くランクが上がりそうだし。
中ボスと倒すと、ウィンドウが自動で開き、PVPの招待状が届いていた。レイピア使いとある。たぶん、アスナさんだろう。クリックをすると、PVPフィールドへ転移させられた。
目の前にはアスナさんがいた。強くなっているんだろうか?開始直後、いきなり16連撃を放ってきた。受け流したり、避けたりしていく。あれ?16で止まらない…まさか、32連撃か?何発来ようが、かわしていく。この世界のアスナさんの剣撃は早いけど、軽いし。ヒナタさん、ミトさん、フレイさん、ジムさんに鍛えられたので、1時間くらい連撃を受けても、かわせると思う。
そして、32発目をかわすと、アスナさんに隙が出来た。空かさず、祖父仕込みのチョーク気味のスリーパーホールドで意識を狩った。床に倒れるアスナさん。彼女上に乗り、身体を満喫する。勝者特権らしく。服の上からなら、セクハラにならないみたいだ。服を脱がせるとアウトらしいけど…
谷間に顔を埋める。ハーフメイルの為、ハートガードが有り、顔が埋まりきらない。しばらく遊んでいると達したのか、死亡扱いになり、僕は呼び出された場所に転移された。さて、塔の攻略だな。
---アスナ---
今日も、パンティがグショグショ状態で、霊安室に飛ばれた。達すると死亡扱いになるようだ。気持ち良かったのに…彼ともっとしたい。彼氏であるキリト君は、キス止まりである。スキンシップはして来ないし…外に出ると、みんなが待っていた。
「今日はどうされたんだ?」
クラインに訊かれた。
「32連撃を開始直後に放ったんだけど、1発も入らなかったわ。連撃が終わった直後の一瞬の隙を突かれて、頸動脈絞め…」
「体術も有りなのか…」
キリト君が驚いている。
「多分、投げ技とかも有効じゃないのかな?受け身取れないし…」
「そうなると、敵はナイフ以外に、柔道系も出来るってことか…」
って、エギル。完全に私達のギルドの敵になっている彼。直接会ってみたいなぁ。謝らないと…毎日頻繁にPVPを仕掛けている件を…
翌週の週末、彼と会うことにした。PVPの時に会う約束を取り付けたのだ。待ち合わせ場所は、新宿である。
「アスナさんですよね?」
アバターソックリの男性に声を掛けられた。
「鬼門大樹です」
「あぁ、大樹君?アバターがソックリなのね」
「まぁ、色々と…」
「どこでデートします?」
「じゃ、まったりと出来る場所に行きましょう」
って、連れ行かれたのは西口である。こっち側ってホテル街では?一抹の不安が過ぎる。会った直ぐに?
「ここです」
って、着いたのは商業ビルであった。期待と不安は外れた。商業ビルの上の方へ行き、『ディープ・スノウ社』と書かれたドアを入り、フロントでどこかの部屋の鍵を貰い、会社内の部屋に連れ込まれた。
「ここなら、まったり出来ます。あぁ、備品は使って良いですよ。僕の祖父の部屋ですから。食べたい物、飲みたい物があれば、ルームサービスも使えます」
「大樹君のお祖父様って、ここの会社の重役?」
「そうです。創業者です」
そうだ!『ディープ・スノウ社』って、あのゲームの開発元だわ。
「ここって、あのゲームの会社よね?」
「正確に言うと違うそうです。デバイス類の開発をしたそうです。ゲームの製作、運営は、祖父の弟さんの会社で行っているんです」
って…大樹君って、お金持ちの家の子かな?
「お金ですか?祖父は興味無いみたいです。特に買いたい物も無いし」
「大樹君の両親は?」
「界外に赴任しています」
海外赴任なのか…
「ご兄弟はいるの?」
「血の繋がらない姉と妹がいます。滅多に会わないけど」
彼の姉妹は、ご両親と一緒にいるのかも。
「って、大樹君って、幾つ?」
「中学3年です」
若い…あれ?受験生では無いのか?ゲーム三昧でいいのか?
「受験勉強は?」
「していますよ。国立の魔法大学付属第一高等学校を受験する予定です」
魔法大学…まさか、魔法使いなのか?
「大樹君って、魔法が使えるの?」
「使えますよ」
驚愕な事実である。そうなると、ゲーム内でも使えるってことになる。
「どんな魔法?」
「単純な物だけです。例えば…」
私の肩に手を翳すと、肩こりが消えていく。ヒーラーのようだ。まさか…
「ゲーム内で、戦いながら、ヒール掛けたりするの?」
「えぇ、しますよ。怪我をしたらね」
倒せない…一撃で無いと、彼は倒れない。
「アスナさんのギルドの人達とのPVPでは、使ったこと無いですよ」
誰も、一撃を入れていないのか…
「ねぇ、どうやって鍛錬しているの?」
「ゲーム内では、目の前の敵を倒すだけです。鍛錬は、リアル世界でしています」
そうか…リアルでの能力やスキルを持ち込めるんだ。
「どこかで剣を習っているの?」
「千葉道場で剣を習っています」
千葉道場…本格的な道場だ。これは勝て無いなぁ。
◇
うん?ここはどこだっけ?ベッドの上で寝ていたようだ。あれ?下に誰かがいる。キリト君だっけ?って…大樹君の上にいる私。何?体内に違和感がある。手で股間を触ると、何かが刺さっていた。これって、大樹君の…耳がかぁ~っと熱くなっていく。