※この作品はR-18です。

神器なき男4   作:もっち~!

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この章の主な登場人物

代羽(鬼門)大樹
オリ主。イッセー(ドラゴニール)とヴァーリ(ガイア)の間に産まれた子供。ドラゴニールとガイアの能力を引き継ぎ進化している。種族的には、イッセーの魔人、ドラゴンの遺伝子を持ち、ヴァーリの悪魔ルシファー、女神メイビス、絶対神シュウの遺伝子を持つ。イメージは『タッチ』の上杉和也

シュウ・ヨハネ・鬼門
俗名は代羽周太郎。性癖の破綻したドエスな神。血も涙も無いが人情に厚い。矛盾した存在。大樹の祖父。元々偉大なる神の対神族殺戮兵器だったが、魂を貰って神として君臨していた。が、神族達のクーデターにより、魂の器を無くし、器を求めて時空を彷徨う存在に。様々な経験をして先で、自ら器を作り、現在に至る。最凶なるラスボス相当の存在。但し、絶対神故ラスボスにはならない。元々の種族は鬼と天使のハーフ。イメージは『タッチ』の上杉達也。

セーラ・シトリー・鬼門
並行世界においてソーナとシュウの間に産まれるも、兵藤一誠により殺害された経験を持ち、リアス・グレモリーに良い感情は持っていない。適性は指揮官であるが、自分の身を守る程度の戦闘力はあるらしい。イメージは『エロマンガ先生』の山田エルフ。

鷲尾ヤマト
とある並行世界で、シュウの弟として生まれた。神の人間のハーフ。闇属性特化タイプ。スキル『ヴィジョネイル』で、電脳世界へダイブすることも可能である。イメージは『タッチ』の上杉和也。

代羽イッセー
大樹の父親である兵藤一誠。最悪なシナリオ世界で生まれたが、シュウにより保護され、養子になった。

代羽莉愛
平行世界のリアス・グレモリーで、傲慢な性格な故、実の親に殺された経験がある。蘇生後、シュウの元で修行し、優しくて強い魔王へとなった。滅びの力を具現化し、装備として纏う。

リアス・ヨハネ
平行世界のリアス・グレモリーで、病気の元を滅すると言う、滅の力が斜め上に進化しているヒーラー系純血悪魔。

ミト・ミツクニ
元勇者の剣士

ヒナタ
元勇者の剣士

クルム
セーラ配下の異世界の魔王。クッキー大好き。セーラのガード要員

ミリム
セーラ配下の異世界のハーフドラゴンの魔王。クルムの相棒

オーフィス
真なる竜神様。バナナ大好き、シュウも大好きである。

リリス
オーフィスから分離した妹のような存在。

テン
ミトの元相棒である天竜。

ナヴィ
ハーフガーゴイルの少女。次元管理局に駐在している。シュウの騎士団の連絡担当である。








同伴者

王都から離れた街に転移して、冒険ギルドへと向かう。前回の勇者エリックは国王に、戦士ゴランは冒険者ギルドのグランドマスターに就任していた。今回の勇者パーティーのメンバーも、この王国において、重責を伴う地位に就くのだろう。

 

冒険者ギルドという場所は、どの街であっても、ほぼ同じ造りである。冒険者登録をする窓口があり、クエストと呼ばれる仕事の内容が書かれた紙が、掲示板に貼られている。冒険者は、自分のランク条件に見合うクエストの紙を取り、クエスト申し込み窓口に行き、冒険者カードと呼ばれるステイタスカードを提出し、クエストを申し込むのである。

 

新人冒険者であるFランクの冒険者カードを手に入れた。そして、Fランクでも出来るクエストを探していく。希望は、ソロで出来る簡単な作業である。そんな僕の目に止まるクエストがあった。

 

『ムルグ村の衛兵募集。狼と猪が出て困っています。報酬は衣食住。※村には温泉があります』

 

その紙を手にして、申し込み窓口に向かい、窓口で冒険者カードと共に提出した。温泉があって衣食住があるなんて、サイコーでは無いか。衣食住の心配が無いなら、特にお金は必要無いし。

 

「では、お願いします」

 

冒険者カードとクエストの依頼書を、窓口で返却された。ムルグ村の場所を確認しないと…壁に貼られている地図を見に行く。どこだ?ムルグ村って?

 

「ここだよ」

 

耳元で女性の声がした。背中に柔らかな物が二つ、押し当てられているし。

 

「王都から随分離れているんだよ。隠れ住むには打って付けだよ、大樹」

 

頬に吸い付くような物が重なってきた。この世界において、僕にこのような行動を取る者は一人しかいない。

 

「クルス…なんで、ここにいるんだ?」

 

「えへへ…大樹と一緒にいたいからだよ」

 

勇者クルスが、全身を使って、僕に纏わり付いていた。それも公共な場でだ!

 

「その依頼書、ボクが出したんだよ」

 

まさか、僕を釣るワナか?いや、それ以前にわからないことがある。

 

「なんで、ここにいるんだ?僕は死んだことになっているはずだぞ」

 

爆死したエフェクト残像を残して消えたんだ。どうして、コイツ、僕をつり上げたんだ?

 

「女の勘だよ」

 

笑顔で僕を見つめるクルス。15歳の少女に、女の勘があるとは思えない。

 

「もし偽装死だとしたら、王都から離れた場所で、暮らすはずだと思ってね」

 

偽装死?コイツ、偽装死って気づいていたのか?

 

「まぁ、いいじゃない。二人で駐在さんをしようよ」

 

駐在さん?二人?まぁ、衣食住が報酬だから駐在さんだけど…再度、クエスト依頼書に目を通してみた。

 

『ムルグ村の衛兵募集。狼と猪が出て困っています。報酬は衣食住。※村には温泉があります ※代羽大樹の場合、もれなくクルスがついていきます』

 

って…あれ?いつの間に…クルスを見ると、笑顔でサムアップしているし。あぁ、二人での意味はこれか…いつ書き足したんだ?

 

「って、お前、勇者の仕事はいいのか?」

 

「勇者が必要な仕事はそうそう起き無いよ」

 

まぁ、ラスボスらしきヤツは倒したからな。次に現れるラスボスは、祖父ちゃんかもしれないけど…

 

◇

 

クルスと共に、ムルゲ村へ向かう。クルスの同行は、僕としては不本意であるが、嫌いな女子では無いので、問題は少ないかな。戦闘に関してはあまり隙の無い剣士である。日常生活においては、子供好きで、素直で、天然成分満載で、羞恥心がまるで無い、天真爛漫なボーイッシュな少女である。

 

何が原因かは分からないけど、そのクルスに僕は気に入られたようだ。この世界を離脱する時、お持ち帰りするかもしれない。将来持つかもしれない、僕のチームメンバーとして。

 

乗り合い馬車を乗り継いで、徒歩での移動になった。目的地には、定期便の馬車が無いようだ。

 

「大樹、こっちだよ」

 

天然のカンが冴え渡るクルスが、道案内をしてくれている。現在山の中にいる。山道では無く山の中である。道無き道を進むクルス。この方向で合っているのか心配になる。

 

そんな心配を余所に、喧噪の気配を感じた。僕もクルスも身構えながら、気配の方へ進んでいく。

 

「わたしは! 簡単には! やられない!」

 

少女の声が聞こえた。魔獣の唸り声も聞こえるし。襲われているようだ。事態が見えた僕達は、魔獣目掛けて、斬りかかった。木の棒を手にした少女…耳が長い…エルフかな?

 

僕は少女の前に立ち塞がり、クルスが魔獣を屠った。

 

「大丈夫か?」

 

少女に声を掛けてみた。

 

「はぁ~、ありがとうございます」

 

その場で崩れるようにして、しゃがみ込んだ少女。

 

「ねぇ、これ食べられるかな?」

 

クルスが訊いて来た。屠った魔獣は痩せ細った狼のようだ。

 

「痩せているから、やめておいた方がいい」

 

残念そうに狼を見ているクルス。腹が減っているみたいだ。

 

「ありがとうございます。わたしはミレットといいます」

 

「僕は大樹で、あっちはクルスだ」

 

クルスは木の枝で、魔獣の死骸をツンツンしている。下手に喰っていいなんか言うと、生で食らいそうなので、認めることは出来無い。消化器系が頑丈で、勇者特性により毒耐性に優れていることもあり、クルスは悪食系である。喰える物は、毒キノコでも生で喰ってしまう。

 

「こんな山奥で、何をしていたんだ?」

 

ミレットは冒険者には見えない。戦闘の為の装備が無い上、見た目普段着だし。山歩きの服装にも見えない。

 

「妹が熱を出して…村にある薬が切れちゃったから、材料の薬草を取りに来たんです」

 

それは大変だ。

 

「どんな薬草?」

 

ミレットから薬草の情報を貰い、『強奪』スキルで引き寄せてみた。

 

「これで足りるかな?」

 

お目当ての薬草が、突然大量に現れて、驚き声が出ないミレット。

 

「大樹…何をしたの?」

 

クルスの目が輝いている。クルスは『強奪』に興味を持ったようだ。

 

「スキルで、引き寄せただけだよ」

 

「なんでも、引き寄せられるの?」

 

コイツ、何を希望する気だ?

 

「僕が思い描ける物で、この世界にあればね」

 

「じゃ、お菓子の盛り合わせ」

 

腹減っているってことだな。『強奪』スキルで引き寄せてあげた。クルスは喜んで受け取り、早速食べ始めた。

 

 

 

 

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