---園部優花---
寝たはずである。だけど、目の前には農園が広がっていた。隣には呆然としている愛ちゃん先生がいる。ここはどこだ?
「ここはラビの村だよ。これから、君達は睡眠の度にここへ転移される。睡眠1時間につき、この世界では1日を過ごせる」
呆然としている私達の後ろから声がした。振り返ると、あの男がいた。南雲君と一緒にいた男だ。
「どういうことですか?」
愛ちゃん先生が、男に詰め寄る。
「先生のくせに頭が悪いのか?今いっただろ?睡眠1時間につき、ラビの村で1日働いてもらう」
「なんで、そんなことをしないと、いけないんですか?!」
「ラビの村を良くしたいからだ。お前は豊穣の女神なんだろ?この現状を見て、職場放棄できるのか?」
「うっ!」
素人から見ても明らかである。土は痩せ細り、固い。作物は生育不良気味である。
「それはそれですが…なんで、私と園部さんなんですか?!」
「そっちの子は料理出来るんだろ?包丁タコがあるし」
私を見て、そう言葉を吐いた男。まぁ、実家が洋食店であるから、仕込みなどの手伝いはしていた。
「見返りに、ハジメ君が窮地になったら、助けてやる。それで、Win-Winだろ?」
「私達にメリットは無いじゃないですかぁ!!」
顔を真っ赤にして男に詰め寄る愛ちゃん先生。
「メリット?君達、ハジメ君のことが気になるくらい好きだろ?あぁ、僕は相手の心の中や、記憶を読めるスキル持ちだ。僕のまで、ウソも隠し事も意味をなさない」
耳が熱くなっていく。心や記憶が読めるって…秘め事なんかもかぁぁぁぁ~!
「もちろん。あぁ、ここで調教してあげるよ。ここでアレコレされても、実際の身体に傷は付かないから、安心だよ」
調教って…
◇
愛ちゃん先生は、土の改良をしに行った。そして、私は、あの男の部屋に連れ込まれている。本当にここは夢の中なのだろうか?身体の芯が熱くなり、経験した事の無い刺激を感じている。
「う~ん…実体の方はヌルヌルかもなぁ。男で言えば、夢精状態だし」
起きるのが怖い…これから毎晩、こうなるのだろうな。
「ハジメ君が喜ぶようなテクを伝授してあげるよ」
股間に男の息が触れている。鑑賞されているのか?目隠しをされ、頭の後ろで、両手首を固定されている。シチュエーションだけで感じている。口元に流れ出す生暖かい液体。何かを欲しくて、ヨダレが…
「じゃ、ゆっくりと入れよ」
体内に何かが入って蠢いている。夢の中の為か、ロストする痛みは感じない。だけど、快楽の沼に沈んでいく感覚だけはわかった。
---畑山愛子---
水不足の上、土に活気が無い。あの男がため池を設置したようで、今は水路を作っているらしい。ラビの村に住むバニーと言う種族。この世界の女神に愛でられたそうで、亜人追放な国であるが、バニーだけは例外として住まわしているそうだ。だけど、この土地は酷すぎるだろう。
この世界では、バニー達にしか人参を作れないというのだが、しなびた人参しか出来無いらしい。この辺りには水脈がなく、井戸は総て枯れているそうで、水の魔石という物に頼っているんだとか。
「お父様が、水の生成装置を作ってくれて…ため池に水を供給しているのよ」
あの男をお父様呼びする聖女様。あの男は、この世界の三聖女のうち、二人を囲っているようだ。小さい方の聖女様の案内で、あの男の作った装置を視察したのだが、水槽の底と天井に魔方陣があるだけであった。水を作る魔方陣なのだろうか。
「あぁ、あれ?水素と酸素を結合させる術式が書かれている。化学反応を促すエネルギー源は魔素だ。どれも空気中に漂っているので、コストフリーなんだよ」
いつの間にか、あの男が、隣にいた。
「園部さんは?」
「仲間と商業都市で、食材のお勉強中だ」
「あなたは何者なんですか?」
「僕?通りすがりの遊び人だよ」
「遊び人?なんで、こんな慈善事業を?」
「慈善?僕はただ、バニーにも普通に暮らして欲しいだけだよ。愚かで醜い生き物に迫害されても、頑張っているから、応援しているんだよ」
愚かで醜い生き物?スライムかな?コボルドかな?
「はぁ?お前、寝ぼけているのか?人間のことだ。人間だけだ、同種族で殺し合いをする種族はな。まぁ、他の種族でも同種族での殺し合いはあるが、そこには理由がある。だけど、人間には無い場合がある。人間の欲深さからの理由はあるだろうけど…」
なんか、達観しているような感じである。
「で、土はどうにかなりそうか?」
「難しい。ここまで荒れていると…もっと栄養のある物を撒かないと」
「土の方は、今作っている。腐葉土に肥やしを混ぜて、発酵させて、ミミズに喰わしているところだ」
発酵させておかないと、発酵熱でミミズが死滅してしまうもんね。
「まぁ、頼むわ」
男は家の方へと立ち去った。
---シュウ---
忘れていた。馬車のトランクに巨乳の冒険者を詰め込んでいたんだった。取り出して、自分の部屋へと持ち込んだ。
まず、お約束の大の字拘束にした。隅々を鑑賞していき、教育プランを考えていく。
「うぅ…ん?ここはどこだ?」
目覚めた女性、名前をミカンと言うらしい。
「僕の調教部屋だよ。防音なので、騒いでも安心だよ」
「はぁ~?貴様、何の権利だぁぁ?」
行った行為を忘れているのか?
「お前は聖女二人の乗る馬車に、サンドウルフの群れをトレインして来た罪がある」
「え?聖女様が二人?お前は、そば付き要員か?」
「まぁ、そんなところだ。今後、そんなふざけた行為をしないように、ここで教育をする。しっかし、無駄に乳がデカイなぁ?剣を振るうのにジャマで無いのか?」
「うるさい!お前には関係無いだろ?で…連れはどうしたんだ?」
連れ?あぁ、あの男の娘かな?
「ヤフーの街に転移させた」
「なんで、私だけなんだ?」
「あれって、男だろ?興味無いし」
後ろの穴に棒を差し込んだ。
「止めて…そこはダメだって…」
ポッチ3点に鰐口クリップを挟む。
「痛っ!痛いって…」
電流を流す。
「え…」
一撃で意識が飛んだようだ。色々な場所から体液が流れ出していく。しばらくは放置で、出るだけ絞りださせてから、浄化、清掃コンポで全身をきれいにしてあげた。
さて、どう仕込むかな?
---園部優花---
商業都市ヤホーの街に、ミトさん、ヒナタさんと来ている。3人で市場で食材を見てまわっていた。今、喫茶店でケーキセットを食べながら、女子トーク中だったりする。
「えっ?お二人とも、元勇者なんですか?」
「まぁ、昔の話だよ」
「そういうこと」
「そうなんだ。で、あの男は何者なんですか?」
「何者…難しい質問だな。簡単な答えだと、女の敵って感じかな。男相手だと、有無を言わせずに瞬殺するからな」
って、ミトさん。
「強いんですか?」
「アレの方も無尽蔵に強いのが難点だな。その上、性癖の壊れたド変態だし」
その強さを訊いた訳では無いのだが。
「シンプルに言えば、最凶のラスボスになるかな」
ヒナタさんが苦笑いして答えてくれた。
「最凶のラスボス?」
「ボス単体でも、チートなくらい強いんだが、配下の者もチートな位強いから」
「って、どんな感じですか?」
「リミッターを外したボスに触れられただけで、生きていられる者はいない。その位だよ」
触れられただけで…
「死神の鎌体質ですか?」
「あれは、魂を狩り取るだけだろ?シュウの場合は、灰すら残さないくらいに、魂も器も消し去るんだよ。普段はリミッターを掛けているんだ。仲間がロストしないようにね」
なんか、チートすぎる強さのようだ。南雲君の助けになってくれるなら、こちらの世界での生活も悪くないかもしれない。