潜らない日は、アイズさん達に拉致されて、祖父の元へ連行される。僕がいないと祖父がいないらしいのだ。アイズさん、ティオナさん、リヴェリアさんには、ホテル専用の通行手形が発行された。
しかし何故、ベル先輩とアイズさんはデートしないのだ?この二人って、両思いだと遠征の資料に出ていたのだが…
《解 能力『癒やし』が芽生えています。これは一緒にいるだけで、安堵感を得られ、心が安らかになれる能力です》
いつの間に、そんな能力が…それのせいか?
《解 『魅了』よりもタチが悪い能力です。別名『安心抱き枕』とも呼ばれています》
知らず知らずの内に、心を許してしまうのか…
《告 異性は一度でも交われば、病み付きになるそうです》
祖父の能力が隔世遺伝したのか…
《解 その通りです。ご愁傷様です…》
マズい。祖父のようになりたくない。
「何?僕のようになりたくないって、どうしてた?」
僕の心の葛藤は、祖父に丸見えであった。
「エロ神になんかなりたくないです」
「あぁ、なれないから安心しろ。エロ男になるだけだ」
もっと、マズいって…僕の未来は遊び人か?
「大丈夫だ。仕事漬けにしてやる」
どっちに転んでも、最悪な展開な気がする。目の前では、アイズさん達が、既に耐えていた。蘇生しないと…
「じゃ、後はまかせたよ」
祖父は競技場から立ち去った。
◇
蘇生した直後のアイズさん達は、荒々しい息遣いであった。
「悔しい…一太刀も入れられない」
悔しそうなアイズさん。そもそも一太刀も入らない気がする。祖父は透過能力者であり、ソロ戦の場合は、相手の攻撃を総てスルーするし。
「あぁ、まるで近づけないなぁ」
遠い目のティオナさん。防御結界が何重にも張ってあるから、近づくには『結界無効』などの能力が必要である。僕の知っている限り、最強なラスボスは祖父である。
「そうだ、まず、大樹に勝てばいいなぁ?」
狩る様な目で見つめてきたアイズさん。
「僕、弱いですよ」
手加減出来る程、器用では無いし。ヨロヨロと立ち上がり、僕に剣を向けてきたアイズさん。マジ?
風の力を纏い、速度優先で襲って来たアイズさん。どうするよ、これ…
《解 戦いたくない場合は『催淫』が最適です》
選択の余地は無さそうなので『催淫』を発動した。剣を手から落とし、悶えるアイズさん、ティオナさん。この後、どうするんだ?ノープランは僕。
《解 責任を取るのが男ですよ。ふふふ》
うっ!ラファエルさんに嵌められた気がする。しないとダメなの?解除するのは?
《解 怒りを買うだけで、賢い選択ではありません》
え…ヤルしかないのか…祖父の通った道を追いかけているような僕。
『脱衣』を発動させて、アイズさんの胸を堪能する。色白の肌が、うっすらと桃色になっている。
「吸って…揉んで…」
妖しい目付きで見つめてきたアイズさん。背中に柔らかな刺激が襲い掛かって来た。ティオナさんが背中に抱き付き、耳を攻略してきた。背筋がムズムズする。竿が徐々に変異していく。大きく太く固く。そして、アイズさんの体内に吸い込まれて行く。
柔らかな肉質が、僕を包み込んでいく。アイズさんの内臓に歓迎され、更に大きく太くなていく。僕の意志とは関係無く。先端に肉質の違う物が辺り始めた。固く閉ざされていた門が、僕を歓迎するかのように徐々に開いていく。これって…まさか子宮口か?抜かないと…
しかし、アイズさんの内臓がしっかりと僕の竿を握り絞めている。抜けない…マズい、受精はマズいって…ダメだぁぁぁぁぁぁ~!大量にぶちまけた。アイズさんの身体の奥底で…竿は萎えて、アイズさんから排出された。空かさず、ティオナさんに手にして、竿を使用可能にしていき…
◇
意識が戻ると、僕もアイズさん達も、ベッドルームにいた。
「程度を考えろ。意識が飛ぶ程、がんばるなよ」
リヴェリアさんと交わる祖父に言われた。
「こういうのは適度が良いんだよ。自分も相手もな」
祖父がエナジードレインをすると、リヴェリアさんが恍惚なる表情を浮かべ、果てた。
「僕はエナジードレインが出来ません」
「あぁ、中学生には無理だよ。適齢期で無いからな」
それは高校生になるとエナジードレインが使えるって事かな?
「そういうことだ。背伸びはするな。怪我の元だ。あぁ、アイズの体内から受精卵は取り除いておいたぞ。まだ、子供を作るには早過ぎる。なのでお前に、受精禁止の封印を掛けたからな」
そんな封印があるのか…
「お前の父親であるイッセーにも、掛けていた封印だよ。適齢期になれば、外れるようになっている」
祖父は部屋を出て行った。仕事かな?
---フィン---
主神であるロキに、最近の出来事を報告している。
「なんやて?アイズたんが…どんなやつや?」
大樹のことを報告した。
「ヘスティアがレベルを確認出来ないやと…どの男神の子供や?」
男神と決めつけているロキ。女神って可能性もあるだろうに…
「治外法権エリアかぁ…まさか、ガネーシャか?」
あのエリアの警護は、ガネーシャファミリアがしているそうだ。
「ドイツに産ませたんや?次の神会で訊いてやろ」
決めつけているロキ。大丈夫か?
「そうや、仕事が入ったんや。カドモスの泉の水を3樽、持って来てな」
51階か…久しぶりの遠征だな。
「どのくらいで、出発できる?」
「準備に2週間だな」
「ほな。それで頼むでぇ」
遠征か…大樹を借りられるかな?アイツの能力を見てみたい。
---代羽大樹---
ロキ・ファミリアにレンタルされたそうだ。
「いいか、大樹。これは大樹の為にもなるし、ボクの為にもなるんだよ」
大金を手にして、借金の返済に回した、倹約家の主神様。
「遠征中の経費は、総てロキ・ファミリア持ちだよ。拾ったアイテム、魔石は大樹の物となるので、がんばってくれたまえ」
裏があるのか?高待遇過ぎるし。レベル不明なボクをレンタルって…何を考えているんだ?
翌日からロキ・ファミリアへレンタルされた。部屋はベートさんと一緒のはずだが、アイズさんに拉致された。安眠枕効果か?
《解 正解です》
正解らしい。はぁ~。溜息が出るなぁ。
「諸事情で、大樹には、先遣隊に入ってもらうよ」
って、フィンさん。先遣隊は、フィンさん、ベートさん、アイズさん、ティオネさん、ティオナさん、レフィーヤさんに僕だそうだ。
「レフィーヤは回復役に徹してくれ。イザとなれば、大樹も回復術があるそうだし」
僕の回復能力は、アイズさん情報か?僕を抱き締めて離さないアイズさん。ベートさんが近くにして、不埒な輩からガードをしてくれている。
「大樹なら、問題無い。他のヤツにはアイズを譲る気は無いがなぁ」
問題にして欲しい。僕はマスコットでは無いのですが…アイズさん、ベートさん、ティオナさん、リヴェリアのマスコット状態である現状。
「レフィーヤ、大樹にせまるなよ!」
後続隊のリヴェリアさんが、レフィーヤさんに迫っている。
「しませんって…そんなことしたら、アイズさんに殺されますよ」
そんな気もする。
そして、準備が整い、迷宮へと踏み入った。
◇
何事もなく18階へ…強豪ファミリアだと、簡単に18階に来られるのか。僕とベル先輩だと10階くらいが限界である。まぁ、人数が少ないデメリットで、休む暇がないのが、大敵だったりしたし。
「よし、フィン、汗をかいたし、湯屋へ行こうぜ」
って、ベートさん。お気に入りがいるらしい。
「ベートはタフだな」
と良いながら二人が雑踏の中へと消えていった。
「大樹、宿で休もう」
って、僕はアイズさんに引っ張られて宿へ…
「匂うかな?」
アイズさんが自分の体臭をチェックしている。けっこう、泥まみれである。土臭さが部屋に充満している。
「大樹。部屋のお風呂に入るわよ」
って、内風呂で身体を洗いつつ、身体を重ねて来た。段々大胆になっていくアイズさん。いずれ戦闘中に…いやいや、それは拒否しないと命が無駄になる。
「アイズはタフだなぁ」
ティオナさんは、床で寝そべって寝ている。そのままベッドだと、布団が汚れるからのようだ。
◇
翌朝、事件が起きたそうだ。通称、連れ込み宿で、男の変死体が見付かったそうだ。フィンさん、ベートさんが現場へと駆り出されていく。
「大樹、来てくれ」
って、ベートさんが呼びに来た。僕と共にアイズさんが付いて来ているし。で、現場は、血の海であった。死体の顔は剥がされている。元の顔がわからない。
「身元、わかるか?」
って、フィンさん。身元?
「わからないですね」
僕には魂との会話をする能力は無い。
「鋭利な刃物で顔を剥がされていますね。筋肉に傷がまるで無いし」
あっ!
「この人、以前に頬に怪我をしていたかも…筋肉組織がここだけ、新しく付加されたみたいです」
って、検死官のようなマネをする僕。
「頬に傷…あぁ、昨晩の泊まり客にいたなぁ。赤毛の女をつれていたぞ」
って、店主。
「赤毛の女かぁ。目立つなぁ」
って、ベートさん。
「そうなると、頭を剥がされている死体が、あるかもしれません」
僕の指摘で、皆の顔から血の気が失せていく。
「まさか、髪の毛の色を変える為にか?」
「天然のカツラを、かぶっているかもしれませんよ」
皮膚だけだと、形が維持出来ないよなぁ。そうなると皮下脂肪ごと持ち去ったのか。
「ベートさん、腐った脂臭がする人物が怪しいです。皮膚の下の脂肪を付けた状態で、被っていると思います」
「皮下脂肪か…なるほど…鼻が利く犬人とか狼人を集めてくれ」
「わかった」
この町の顔役が部屋を出て行った。次の瞬間、町が揺れた。地震かな?
「きゃぁぁぁぁ~!」
建物の外から悲鳴が聞こえた。みんなで外へ出ると、植物系の魔物が多数、町を襲って来た。あれ?18階って、魔物が出ないんじゃ?
《解 魔物が産まれ無いだけで、他の階層で産まれた魔物は、来られます》
あぁ、他の階層で産まれたのね。火の魔法が魔物に当たるが燃える気配が無い。不燃性か?
《解 根っこに近い部分で切断が有効的です》
なるほど。殲滅剣を発現させ、瞬動術で地面すれすれの茎に近寄り、ロストさせて倒していく。
攻撃はしてくる魔物。
「大樹、攻撃は私達で防ぐから、倒してしまいなさい」
って、アイズさんから指示が飛んできた。数が多いなぁ。滅する力が保つかな?まだ、1時間程度しか連続で発現出来ない。
「助太刀に来たわよ」
って、隣に魔王リアスさんが転移してきた。彼女なら、連続24時間は維持出来る。二人で、茎をロストさせていく。
遠くでキノコ雲が立ち昇っている。あれって…
「ゼノヴィアが転移してきているわ」
今や破壊の権化と言われているゼノヴィアさん。彼女の飛ぶ斬撃は、キノコ雲が立ち昇るレベルの威力であった。当たったら死ぬ自信がある。
「当たっても、大樹とイッセーと団長は死なないわよ」
って、魔王リアスさん。それは、魔人としての能力かな?魔人の能力…物理的な攻撃以外のダメージは無かったことにし、物理的ダメージで怪我をした場合は、肉体が再生するチートな能力である。
魔王リアスさんとゼノヴィアさんのおかげで、意外に早く魔物を殲滅できたようだ。魔物の殲滅を確認した二人は、転移して去って行った。しかし、どこかで剣戟の音が聞こえる。戦いは終わっていないようだ。僕は瞬動術で、音源へと近づいて行く。
---アイズ---
赤毛の女を追い詰めた。だが、私達に襲い掛かって来た。私達を超える剣撃、防戦して耐える。きっと、彼なら…
ガチン!
来てくれたようだ。
「貴様、何者だ?」
「ヘスティア・ファミリアの者だよ」
「ヘスティアだと?死に急ぐのか?」
「試して見ろよ」
ガントレットからナイフを2振り取り出して戦いを始めた。2振りのナイフを巧みに操り、防御しながら、確実に相手を追い込んでいる。
「何?貴様…アサシンか?」
距離を取った赤毛の女だけど、得物を剣に変えた大樹。剣先が鞭の様になり、女の片足に巻き付いた。
「痛っ!棘の鞭だと…剣じゃないのか…」
赤毛の女は呪文を唱え、攻撃魔法を大樹に叩き込んで行く。だけども、大樹には効かないようだ。魔法攻撃に怯むこと無く、赤毛の女に襲い掛かっていく。
「魔法が効かないのか…」
余裕だった女の顔が歪んでいく。そして、女は異形なる者の姿に変貌していく。
「何!」
フィンですら驚く姿だ。あれは、精霊かな?
『ホーリーアロー』
大樹が呪文を唱えると、ガントレットから弓が出現して、矢を放っていく。
「そんな矢が効くものか…何だと…」
矢の当たった部分が変色していく。
「貴様、何者だ…これは…くそっ!59階まで来い!、本気を見せてヤル!」
赤毛の女の姿が消えていった。
---フィン---
59階に来いと言う、赤毛の女。そこに何があるのだ?それよりも、大樹は何者だ?魔法が効かない上にホーリーアローだと…聖騎士団以外使い手はいない筈なのだが…
アイズ、ベート、ティオナが大樹を労っている。この先、どうするか。リヴェリア、ガレスと相談をするか。59階へは行かないとダメだろうから。