といっても瀕死ですが。
え、理由?
詳しくは伏せますが、
・大好きな漫画の未完決定。
・推しの引退。
追求はナシでお願いします。
察してくれ。
※後書きに怪文書あり。
聖杯──それは力を求める狩人が住処にしている地下遺跡のことだ。
血晶と呼ばれる強化アイテムを求め、数多の狩人たちは最奥にいる獣や上位者を日課の如く叩き潰している。
構造は意外にも単純であり、その階層の何処かにあるレバーを見つけ、それで開錠した扉の奥にいるボスを倒す。あとはひたすら地下へ地下へと降って行き、ボス部屋から続く道がなくなれば踏破完了だ。
簡単だが、これが聖杯だ。要は己を強くするための試練と思えばいい。
さて、本来の聖杯がなんたるかを説明したところで、この狩人が作り上げた聖杯に移ろう。
用意した聖杯の形はこれまた奇妙であった。正面から見れば人間の女性が持つ子宮を逆さにしたものだ。聖杯の口は膣道を模した管で繋がれており、陰唇のような形状をしている。
金属、骨、石、いずれとも違う物質で構成されているようで、時折脈動するかのように赤らむ。
手触りは柔らかく、弾力に富んだ物のようだ。聖杯が元来持つ骨董品のような埃っぽさはなく、逆に湿り気を帯びている。
狩人はそれに己の血と肉と骨、さらに神秘液を供物として捧げた。
血は地下遺跡の根を伝い、その構造を全く新しいものへと変貌させる。
肉は精神の伴わない狩人のデッドコピーを作り上げ、あらゆる箇所に配置していく。当然、攻撃性を持たせた『敵』として。
骨は各階層のボスを構成した。見た目や硬さは狩人が手ずから調整したものだ。初めて見るものも多く出るだろう。何せ彼女らを8年間飽きさせずに居させなければならないのだから。
最後に神秘液。これは従来の聖杯で言うところの「落とし子」にあたる。呪いと言っても種類が違うため生命力が半減することはないが、代わりに聖杯の全てが上位者の意に沿う機能を持つ。
すなわち「赤子を求める」ようになる。神秘液の持ち主である狩人の赤子を求めるために、聖杯は全力でもって探索者に襲いかかる。
この聖杯は狩人の写し身と言ってもいい。外側はともかく中身は全て狩人由来の物質で満杯となっているのだ。
そんな偉大な先人たちが激怒しそうな聖杯に挑むのはヘンリエット、ヨセフカ、偽フカの3人。
見れば分かるがこの3人が仲良く連携することなど有り得ない。
果たして彼女らは、無事に8年後を迎えることが出来るのだろうか…。
◆
3人が意識を覚醒させたのはほぼ同時だった。気が付けば壁や天井に根のような物が這う、やけに湿度の高い空間にいた。
気温はさほど高くはない。湿度こそ高めでじっとりとしているが、汗をかくほどでもない。せいぜいが肌に湿気が纏わり付く程度だ。
「……普通、だな。これは」
狩人に手篭めにされてから幾度となく潜った聖杯だが、今回の入り口もさほど大きな違いは見られなかった。地下遺跡特有のカビ臭さや、燭台から滴る溶けた蝋の匂い。
取り敢えずヘンリエットは、手前にある灯火に火を点けた。
「…ここは、何処なのかしら。説明してもらえると助かるのだけれど」
「おや、これは珍しい。あなたにも知らないことはあるのだな、ヨセフカ」
慣れているヘンリエットに対し、ヨセフカは聖杯の存在を知らなかった。正確には、中身を知らないと言うべきか。聖杯の存在は把握していたものの、実際に潜るのは初めてなのだろう。
ヘンリエットは進みながら簡単に聖杯のことを説明し、最初の扉を開けた。そこには先ほどと同じ灯火があり、同様に火が点けられる。
「呆れたわ。供物で中身が変容するなんて、そんな不安定な物をよく使おうとしたものね」
「まぁ、確実性を好むあなたからすればそうだろうさ。実際、最後まで探索しても望んだ物が手に入るかは運任せだ」
ひとまず、ヨセフカは聖杯の概要を理解したようだ。改めてこんなところで8年過ごす事など出来るのか疑問が湧いたが、それは今考えても詮無いことだった。
さて、先ほどが全く喋らない偽フカはというと、壁に這う根を舐め回していた。
女医という立場からして不衛生極まりない行為はどうかと思うが、現在の彼女にそんなことは関係なかった。
つい数時間前まで狩人に全身を犯し尽くされ、余すところなく骨抜きにされたのだ。挙句、脳と子宮にカレルを焼き入れられ、人間の言葉を忘れかけるほどに神秘を注入され続けた。
ヘンリエットとヨセフカも犯されはしたが、偽フカほど暴力的なことはされなかった。偽フカはこの中で唯一、元の人格が壊れるまで狩人の性欲に嬲られたのだ。
よって、啓蒙が高まっている今の彼女には、2人には見えない物がハッキリと認識できている。壁は石材ではなく血の通った肉壁であり、根は全て狩人の触手なのだ。
「んぁ…ぁは、ぇ……れる…」
「………見るからに異常だが、これはここに置いていった方が彼女のためだろうな」
「少し複雑だわ……同じ顔がこんな痴態を晒すなんて…」
「ぁぁ…しんぴ……じゅるるるるぅぅ…っぱ、ぁむ……じゅるぅぅぅ…ぷぁ、はぁ……フフ、フフフフ…私のなかで、蠢いて…」
この2人とて、啓蒙が低いわけではない。狩人によって肉体を変えられた時から、彼女らは存在が上位者側に傾いた。
彼女らは枠組みとしては眷属に分類され、その瞳も血も、ビルゲンワースやメンシスからすれば喉から手が出るほど欲するサンプルとなるだろう。
ゆえに、彼女らの啓蒙もまた高い。
ただ、深みに呑まれていないだけなのだ。
これはもはや信仰に近い。上位者を神として、その恩恵や天啓に歓喜を見出すものだ。神の赤子を授かり、神の鎖に繋がれて、その有り様に感謝を捧げる行為に他ならない。
偽フカはこの深みに嵌まり、呑まれた。彼女の探究心や、それに伴う技術や知識は全て狩人のために使われるようになる。何故ならそれこそが歓びだからだ。
神のために、その身を捧げる。己を贄として神に奉仕する。幸いその身体は女であり、子を欲する神を悦ばせることができる。神の血肉に舌を這わすことができるのだから、偽フカには十分な見返りであった。
「ん゛、ごッ……ぉ、ぼぇ………お゛ッッ…!」
「…まぁ、達者でな。8年後にまた会おう」
「…………では」
ついには這う根を剥がして喉の奥まで飲み込んでしまった偽フカを見て、2人は先へ進んだ。特にヨセフカはこれ以上見たくないのか足早にその場を去った。
2人が去ったその場からは、延々と壁や根を舐めしゃぶる水音が聞こえる。
偽フカの目には、今にも自分を取り込まんとする無数の触手がはっきりと見えていた。
入り口だったスペースはいつの間にかさらに拡張されており、2人が出ていった扉は消えた。
「………」
2人の気配が遠ざかると、恍惚としていた偽フカの表情が素面に戻った。喉奥から触手を引き抜き、滴る神秘を掌に軽く搾り取るとジュルジュルと啜る。
口の周りに付いた唾液や神秘を袖で拭い取ると、偽フカは立ち上がった。
「……やっと行ったわね。確かにこの体はあの狩人ありきの存在になったし、心の底から忠誠を誓っているけど……フフ、探究心まで失くしたわけじゃないのよ」
偽フカは無手だ。杖も銃も持っていない。道具はなく、輸血液すら殆ど無い。本来なら引き返すべき状態だ。
しかし、彼女は気にしない。あろうことか神秘で濡れ、重くなった白装束を脱ぎ捨てた。身に纏うのは局部を隠す最低限の布だけだ。
「本来ならこの服も重要なサンプルなのだけれど……此処だとただの荷物にしかならないわね」
どうせこれから気も狂わんばかりの欲望の渦潮に巻かれるのだ。身を守る衣服が今更何の役に立とうか。己の感覚を鈍らせ、正確な分析が出来なくなるだけだ。
偽フカは正気のままに狂っている。哀れにも捕らえられ、上位者に襲われ洗脳させられて、その身を隷属の首輪に繋ぎ止められても、彼女の根幹は変わらない。
新たな知識、新たな見識、まだ見ぬ新境地。
彼女が求めるのはそれだけだ。貪欲に智慧を求め、そのためなら己の身すら手段として使う。
遍く上位者からすれば何と都合のいい存在だろうか。血の穢れを継ぎ赤子を孕める存在が自らその身を差し出してくるのだ。
「さあ……私に味わわせて。貴方の中身、その深淵は何を奏でるのかしら」
壁を叩けばそこは幻と消え、新たな洞穴が出来ていた。何処かに通じているのか薄らと風が吹いており、それには濃厚な月の匂いが混じっていた。
偽フカはまるで導かれるかのようにヒタヒタとその穴の中に入って行き、周囲に漂う神秘を全身で感じた。気付けば背後の穴は綺麗に閉じており、今やそこは光のない真っ暗な空間だ。
ヌルヌルとした肉壁に沿って進んでいくと、行き止まりに辿り着く。何かが激変するわけでもなく、偽フカは感触だけで月の香りの源泉を探し始める。
まだ違う。ここで終わりではない。そんな確信に似た思いが彼女にはあった。何故なら、あの脳味噌がドロドロに蕩けて新しく作り替えられるような、狂気的な快楽には届いていないからだ。絶頂の彼方から戻られなくなるような経験をしていたからこそ、彼女は止まらなかった。
だからこそ、彼女がそこに気が付いたのは必然だったのだろう。
端っこの床の一部が少しだけ盛り上がっていた。触ってみると、盛り上がりの中心に向かって幾重ものシワが寄っており、その先には小さいが新たな穴があった。
「………みつ、けた…………フフ、フフフフフフッ」
両手をその穴に突っ込み、ぐっぱりと広げる。
すると、中には1本の太い触手が生えており、先端からは咽せかえるほどの濃い神秘がドロドロと溢れていた。
ここだ、と思わず垂れそうになった唾液を飲んだ。この触手の根本に源泉がある。その確信が偽フカを支配した。
彼女は躊躇いもなくその触手に口をつけ、飲み込んだ。食道をゴリゴリと拡張しながら触手は消化管を進んでいく。偽フカ自身は己を襲う吐き気など物ともせず、ゴキュゴキュと触手と神秘を飲み下す。
やがて触手が胃を過ぎて、それに伴い彼女の体は触手の生えていた穴に上半身の殆どを突っ込む形となった。
果たして飲み込まれているのはどちらなのか。
触手が消化管を埋め尽くすにつれ彼女の腹はボコボコと盛り上がり、内臓の形をくっきりと表していく。
今や白目を剥き、それでも嚥下する事をやめない偽フカ。飲み込むと同時に飲み込まれ、彼女の肛門から触手がひり出される頃には、偽フカは床にあった小さな穴の中に完全に姿を消した。
偽フカはゆっくりと降下していく。口から肛門まで触手に串刺しにされ、まるで玩具のようにゆっくり下層へ送られる。普通なら内臓に尋常ではないダメージが入り最悪死亡するような状態だが、今の彼女の脳内を埋め尽くすのは無限の快楽絶頂だった。
あの日捕らえられてから凄まじいほどの快楽の渦中に叩き込まれた。その快感が忘れられず、わざわざ辿り着くまでの最短ルートを探し当て、今また偽フカは暴力とも言える快楽を味わっている。
呼吸が必要ないと知られているからか、セメントのような重さと粘度を持つ神秘に串刺しのまま浸され、完全に感覚神経をショートさせられたりもした。
時折、腹の中で触手を満たす神秘が弾け、粘膜吸収により内臓のどこを擦られても絶頂してしまう体にもされた。
現状、世界で最も冒涜的な方法で、最も淫らな肉体に変えられている偽フカ。普通に考えてあってはならない事だ。
だが、これこそが偽フカが真に求めたものでもあった。己の肉体を供物とし、上位者に接触し、更なる研究を推し進めようとする。今のところ、これらは全て叶っている。想定通りなのだ。
偽フカは既に意識を失い、喉奥からあぶくが漏れるように呼吸の残滓を溢れさせる。
ズリズリ、ズルズル…と、ゆっくり、ゆっくり肉の道を串刺しのまま、死んだカエルのように降りていく。
口から肛門まで全てがぐっぱりと拡張され、触手の表面から滲み出る神秘を内臓の各地になすり付けていく。
それにより空気が押し出され、いずれ真空のような状態になり、偽フカの脳内に弾ける光と相まって宇宙に放り出されたかのような感覚になる。
尻穴からニチニチと内襞が少しずつ捲れていき、生理現象として括約筋が元に戻すように締め付ける。
「…ッッ……ぉ゛ぇ……っん、ろぉ゛ぉぉ……」
音が響かない真っ暗な世界。自身を繋ぎ止めているのは貫いている触手のみ。
その姿はまるで生贄の烙印の様だった。
◆
気狂いとなった偽フカを置き去り、2人は慎重に前へ進む。相変わらず薄暗い空間を、松明片手にヒタヒタと歩いて行く。
カビなのかホコリなのか、よくわからないチリが空気の中を漂い、呼吸に伴い体内へ舞い込む。狩人の体内へ潜っていることは確実なのだが、2人の肌を撫でる不気味さは常に付き纏った。
暫く探索すると、これまたよくわからない煙が充満している空間に辿り着いた。薄い紫色をした、霧のように目の細かいものだ。
それは、壁にある根から滲み出ているようだった。一瞬警戒したヘンリエットだが、時すでに遅し。襟を加工したマスクをしてはいるが、隙間から入り込む気体まではどうにもならなかったのだ。
「……っ、咽せそうだな、これは」
「ケホッケホッ…!生ぬるいわね、これ……」
「そうだな。何やら腹に溜まるようで……っ、な、壁が……ッ」
部屋の入り口で立ち往生していると、いつの間にやら背後からだんだんと壁が閉じ始めていた。
石壁らしきそれは、まるで波のように、あるいは畝りのように脈動し、隙間もなく空間を閉ざした。
閉じ込められたと分かったは良いが、どう行動するべきかは考えられないらしい。この聖杯そのものが、彼女らにそんな余裕を与えない。
粘度を持つ霧が部屋を満たし、だんだんと体の動きが鈍くなる。立つことも危うくなり膝をつくが、その膝は地よりも先に質量を持った空気に受け止められた。
まるでそれは石化のようだ。それは吸うにも吐くにも重く、鈍過ぎる空気だった。四方八方から圧力も加えられ、2人は中途半端な姿勢で固定された。
なんとも不可解な空気だった。もはや水の重さも超えているだろうに、湿度を持つだけに留まっている。狩装束は自らを押し潰す重石と成り果て、脱ごうにもこの空間がそれを許さない。
やがて空気は脈動し、2人の肉体を固めたまま空中をベルトコンベアのように奥へと運んで行く。先は壁だというのにお構い無しに送るため、2人は潰されることを覚悟した。
しかし、壁が生物のように蠢いたと思うと、裂け目のようなものが出来上がった。まるで女陰のような形をしたそれは、中に極小の針を無数に備えている。
まさかあの中に捩じ込まれるのかと身を捩る2人だが、狩人の性杯は容赦が無い。頭からアイアンメイデンのような肉壺に2人を押し込んだ。
声ならぬ悲鳴。肉体の感度は既に最大限に高まっており、肉針が肌を引っ掻く刺激が2人の理性を握りつぶした。
それなりにマトモであることを自覚していた2人だが、狩人の血肉が与える快楽には抗えなかった。聖杯であるからして踏破するつもりで臨んだが、実際は8年間暮らすための肉の蔵である。
拒絶はない。もはや好物の味を占めた犬の如く、貪り返す勢いで肉壁や触手にかぶりつく。針が口内を刺そうが関係ない。体内に入った針が溶け、媚薬が全身を巡ろうが関係ない。
女という生き物として、この愛は絶対である。
狩人の絶望も、目指す先も、全て見たのだ。渡してなるものか。あんな変態どもに、彼の願いを渡してなるものかと、自らを楔に繋ぎ止めようとする。
その執着は、家族愛とも言えた。
さながら子を愛する母親だ。
「あ゛ァァ……っ───ぃ、ヒぃぃ……ッッグぅ……っ!」
もっとも、母性より本能の方が優っているかもしれないが。
彼女らは、まるで掘削するかの如く肉の中を貪り進む。上位者となった狩人の血肉を、文字通り食い漁りながら奥へ奥へと沈んでいく。
地下迷宮の構造など関係ない。壁を嚥下し、床や天井を食い破り、彼女らは沈む。果たして底があるのかもわからない。そんな深淵を目指しながら。
◆
───発ったか。
鳩尾から臍あたりを摩る狩人。彼女ら3人は、今も元気(?)に腹の中をのたうち回っている。
しかし、壁や床に
ただ、思ったより早く彼女らは深みに辿り着こうとしてくれている。それも自主的に。それを鑑みるならば、むしろ自分があれこれ道標を置くのは無粋なのかもしれない。
げに恐ろしきは、ヒトの持つ底なしの探究心と欲だろうか。私も彼女らも、第三者から見れば異常者に見えているに違いない。ヒトの枠から外れようとする我らは、ヒトの枠に収まろうとする彼らにとって忌むべきものだからだ。
拒絶反応が強いヤーナムの民も、獣と人を狩る狩人は自分とは違う生き物だと思っている。だからこそ、彼らは他所者を嫌うのだ。
───……とは言え、それが殺さぬ理由にもならないが。
既に狂い果てた街。何もしないなら無視するが、邪魔をするならば焼き払うまで。ましてそれが畜生ならば尚更に。
──まあ、今はいい。遅かれ早かれ、どのみち拾いきれば棄てるのだ。
狩人はヘレナに向き直り、しゃがみ、目線を合わせる。改めて見るマスクを外した顔に、ヘレナは「わぁ……キレイなおめめ」と物珍しげに覗き込んだ。
やはり啓蒙を得ているらしい。直視して尚、発狂しない。この素質は天性なのだろうか。
「狩人さん、お姉さんたちはどこに行ったの?」
──……………修行だ。
嘘である。部分的に、だが。
──ヘレナ、君にもこれから修行をしてもらう。とは言っても、君が直接何かをするわけじゃない。
ギチギチと音を立て、狩人は変身する。人を逸した異形の姿。ツルリとした肌に、全身から生える無数の触手。腕や脚などかろうじてヒト型を保っている箇所もあるが、常人は誰一人としてソレをヒトとは認識しないだろう。
月の魔物へと変貌し、ヘレナを両手で優しく包み込む。当の本人は目の前の現実に驚き声も出せないらしい。怖がるとか逃げるとかではなく、信じられないという感情が彼女を埋め尽くしていた。
かつての魔物と同じように、抱えた相手を眷属化する行為。へその緒が無ければ逃れることはできない契約の儀式。
──君はただ、耐えればいい。君の精神を、8年かけて鍛え上げる。いつか向き合わなければならないものの為に。
「……ぇ…ぁ、の………」
──………これは、君のお父さんの物語だ。
抱え上げたヘレナを胸の膜の中へ押し込む。ゴポリと気泡が泡立ち、ヘレナはすぐにも眠りに落ちた。身体を小さく丸め、まるで胎児のように狩人の見せる夢に落ちる。
彼女がここから出られるのは8年後。己の父親がどのような道を歩み、何を思って果てたのかを見せる。
そう、狩人は見せるだけ。そこから何を感じ、選び取るかはヘレナ次第。
次第に狩人の頭を形成する触手の中に、淡い霧のようなものが生まれた。まだ小さく未発達なそれは、ゆっくりと空へ上がり広がっていく。
この日、少女は在りし日の未来を見る。
表紙に触手を描いてるのに、中身のメイン竿役がおっさんだった時の萎え具合は果てしない。女の子と竿役の間でガイナ立ちしてマルチプルパルスぶちかましたくなる。
触手と女の子の間に割り込むとか、百合の間に割り込むオス並みに許されないと思う。
つまり触手を蔑ろにしている作品ではヌけないということである。
あと、万能触手チンポに性能で勝てる肉棒とかこの世に存在しないのだ!!サイズはもちろん、形状変化や媚薬分泌まで自由自在。分泌液による摩擦軽減で膣内が擦り切れることもないので、セックス中の怪我も有り得ない。膣や肛門、クチのほか、穴という穴に入ることができるので、生物が享受できる最大限の快楽を味わえる。その気になれば神経系も思いのままなので、犯され過ぎても頭が馬鹿になることはない。
なんなら、その気になればセックス中に女の子の体のメンテナンスを行うことも可能なのである。子宮や卵巣に異常がないかとか、ホルモンの乱れを治したりとか、生理不順を治したりとか、肌荒れとか鬱とかその他もろもろ遍く女の子が悩むであろう症状を全てに完璧に対応できるのだ。
もう触手はセックスの究極体とも言えるのではなかろうか。全ての体位、全てのプレイに対応し、さらには出産の手伝いや産後のケアまで完璧に熟せるのだ。なんだこの完全生物チンポは、圧倒的ではないか。
犯すことのみに特化したチンポなどただのチンポ。これまでのチンポの役割に従事したチンポではなく、新しく何が出来るかを追求したチンポこそ最良のチンポと言えるのではないだろうか。その点を突き詰めればただのチンポより機能性が圧倒的に高い触手チンポが史上最良のチンポとなることは確定的に明らか。古いチンポは淘汰され、これからはより優れたチンポが台頭する。股座から2、3本生えているとか最早粗チン。全身からチンポを生やしてこそ触手チンポ。言葉通り貪り、犯してこそチンポの本懐。
だが忘れるなかれ。触手チンポと、何より女の子に対する尊びの念を。この2つを蔑ろにした時、その触手チンポは触手チンポではなくなると知れィ!!(自戒)
…………ふぅ(凄くやり切った顔)