人形ちゃんは暫くお休みです。
人形の
人形は出産のショックで未だにその肢体を痙攣させており、狩人を産んだ膣をヒクヒクと震わせている。
狩人は自分の肉体が自由に変化することを確かめてから、人形の元へと近づく。左手を人形の後頭部に添えて、ゆっくりと軽く抱き起す。
そして、右手のみを触手に変化させ、そちらは人形の秘部へとあてがった。触手が秘部へと触れた瞬間、人形はひときわ大きく震えたが、狩人はそれを意に介さず、ニチャニチャと優しく膣をほぐしていた。
「ぁっ…んぅ…ッ、んっ…ぁ…はぁっ……、あぁ…っ…!」
あまりに深い絶頂を極まらせたため、意識が朦朧としていた人形を、まるで労わるように愛撫する狩人。
そう、これは相手を絶頂へと導くものではなく、言うなればアフターケアである。
襞と襞の隙間に触手の先端を沿わせ、陰唇を揉み、肉芽をブラシ状の触手で巻き取って優しく擦り上げる。あくまで優しく、慰めるような手つき。
人形の意識を快楽の彼方から、ゆっくりと此方へ戻してあげるための愛撫。それでも出産時の影響か、人形は声にならない喘ぎ声を漏らす。
狩人の触手は、通常の月の魔物とは少し違っていた。肌の色は、あの血の抜けたような青ざめたものではなく、逆に脈動的な血肉を思わせる
触手の表面は粘り気の少ない粘液が滴っており、常にテラテラと艶めかしく光を反射している。
その触手で人形の肌を撫で、自分を産んでくれた感謝と、それに対する労りの念を込める。
すると、狩人の触手が薄ぼんやりと光を放ち、その光は人形の膣内へと流れていく。光は人形の子宮まで到達し、内部の至る所に染み込んでいく。
これは、いわば回復の神秘にあたる。常人ならば到底産み落とせない大きさの存在を、この人形は産んだのだ。その出産による身体へのダメージは小さくなく、子宮口など未だに大きく開いたままだ。
───ありがとう、人形ちゃん。君のおかげで、私は生まれ直すことができた。
狩人は礼の言葉を口にしながら、ゆっくりと抱えた人形をシーツの上に降ろした。いつのまにか人形は、出産の疲労からか、スゥスゥと静かな寝息をたてている。
狩人(全裸)は、最後に人形の頬を撫で、そのままの格好でベッドを出た。使者を喚び出し、人形の世話を命じると、使者は手を揉みながら頭を下げた。
その様は主人と使用人…否、王と奴隷だ。そしてそれは、正しく狩人は人ではなくなったということに他ならない。真の意味で『
その身の肉は神秘の塊と化し、流れる血潮はまるで深淵の色のようだった。
感覚を確かめるように己の手を握り、開く。それを何度か繰り返し、狩人は確信した。自分の力は、またスタートラインへ
だが、今は違う。今の自分ならば、彼女らを守ることができる。殺さずに捕らえることもできる。なにより、アレを殺すことができる。
口角を吊り上げ、その内に渦巻く狂気溢れる笑みを浮かべる。
そして狩人は、寝室を形作る夢の扉に手を掛け、かの古都へと足を踏み出した。
───征ってきます。
今より狩人は、心身新たに獣が蔓延る夜に目醒める。
赤子を求め、母体を求め、救いを与えるために、己の夢の完成のために、そして何より───オドンを殺すために。
狩人は、再び悪夢を拓く。
◆
「Oh , yes…Paleblood…」
ああ、まただ。やはり、またここから始まるのか。まあ、貴様の顔も今回で見納めだろうがな。
「Well , you've come to the right place」
それにしても、なぜ貴様は車椅子なのだ? この診療所は階段が多いから、さぞかし不便だろうに。
「Yharnam is the home of blood ministration」
ああ、やめろ、あまり近寄るんじゃない。端的に言って貴様はひどく臭い。薬品と血の臭いがベッタリだ。
「You need onry unravel its mystery」
だから近寄るな、臭い。あと、包帯で目を隠して自分から相手を警戒させるのはどうかと思うぞ。仮にも医者だろう貴様は。せめて白衣着ろ、白衣。
「But , where's an outsider like yourself to bigin?」
……どうやら、この男に思念は通じないらしい。啓蒙の低い奴め。前々から何者か気になってはいたが、結局は獣に成り果てる寸前の只人ということか。
「Easy , with a bit of Yharnam────……」
「ならば、もはやこの演出に用は無い。貴様の口臭にも限界だ」
「───……What ……ッッ!?」
───失せろ、用済みの役者に与える演劇などここには無い
唖然とする車椅子の医者であろう老人。その目の前で、音も無く診療台から起き上がる狩人。その動きに人間味は無く、重力を感じさせなかった。
老医師は慄く。なんだコイツは──否、なんだコレは!?…と。
診療部屋の様相はいつの間にやら大きく変わっていた。診察台は消え、薬品を保管する戸棚も消え、挙げ句扉まで消えていた。
自分は今どこに居るのか。そして自分は今、何と対面しているのか。目の前の人
もうあと数センチ押し込めば、自分の命はここで尽きる。
───さようなら……いや、おはよう、か
「…You… fukin'god……」
肉と骨を砕く音が響き、老医師の頭は床に転がった。
辺り一面に血が飛び散り、それは意思を持つかのように狩人の肉体へと流れ込んでいった。
それは、まさに血を啜る化け物と形容できるだろう。
───……ん、ッハァ。直接血を吸うのは、まだ慣れないな。
血の遺志ならば、それこそ幾億と取り込んできたが、上位者となった身体は少し勝手が違っていた。
相手の血液を残らず吸収し、我が物とする。直前まで脈動していた命を、血を媒介として取り込む。
それは、命そのものを吸収するということに他ならない。
───血の用途は遺志による肉体強化だけではないらしい。まだ、いくつか私の知らない秘密がありそうだ。
触手を元の形に戻し、命が増殖した感覚をしっかりと味わう。
これは、今までで一番の禁忌だろう。それこそ油断すれば、かのビルゲンワースの如くこれに溺れるかもしれない。
死なないという点において、狩人は誰よりも玄人だ。
しかし、それは無敵というより、ただ生き返るだけのもの。斬り刻まれれば当然死ぬ。失血も毒も然り。肉体が木っ端微塵になるほどの衝撃を受けた場合も同じこと。
悪夢を100周もすれば、感覚的に死んだことがわかるようになる。意識が一瞬間薄れ、気が付けば
だがこれは違う。この命の増殖は、その場で蘇る。手脚を捥ごうが、毒に沈めようが、喰い殺されようが関係ない。
その場で、死ぬ直前の姿で、蘇る。
───……これは、使えそうだな。
扉を開け、階段を降りる。先ほどとは違った広い診察室。
そして、何度も見た光景。目の前で獣が餌を喰らっている。
一心不乱に、貪り、啜り、また齧り付く。かつては人だった獣。
発達した医療技術が生み出した癌とも言える症状だ。罹患すれば最後、その者の人生は終わる。
───ぬんッ
背後から近づいた狩人は、獣の首めがけて蹴りを放った。ギロチンめいたその蹴撃は、何の抵抗もなく獣の首から上を消し飛ばす。
一呼吸置いて、まるで間欠泉のように血が噴き出した。
狩人は全身でその血を浴び、その身に取り込んでいった。
───これで、また一つ……便利なものだな、積極的に使っていこう。
これよりヤーナムに異物が混じる。上位者の肉を持ち、人外となり、しかし人の形を保つナニカ。
本人でさえ、まだ全容を把握できていない新たな肉体。血を啜り、命を奪って手に入れる。遺志のみならず、魂すら取り込む狩人。
───あ…輸血液。
いつもの癖か、敵の落としたアイテムは必ず拾うのであった。
ドーモ、みな=サン。8週目デス。
エロ少なめですまぬ。
ブラボで毎話のごとくエロエロするのも味気ないと思い、無謀にもストーリー性を持たせた次第でございます。
今回の狩人様の能力はアーカードがモデルとなっております。まあ、上位者だし、死んでもその場で蘇るくらいはできないと脅威度が低いのではないでしょうか。
とりあえず次で第2目標登場させられたらいいなーと考えてます。
【朗報】
狩人様方、ブラボのコミックが2月18日に発売されます。
俺は買うぞ。