※この作品はR-18です。

魔王と契約書   作:ガンダムラザーニャ

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今回はボルメテウスさんのリクエストで、Fateの妖妃ドラコー(マザーハーロット)の話を書かせて頂きました。

ですが、Fateのドラコーについてあまりわかってない所がありますので、色々と考えた結果1:9の割合で見た目はドラコーの中身がネロちゃまになってしまいましたが、その辺りはご了承ください。

都合で歴史出ますけど、一部こちらの解釈で書いてますので、ご了承下さい。

活動報告のリクエスト募集も続けておりますので、皆様のリクエストをお待ちしております。
https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=273807&uid=99940

また、新しくアンケート作りましたので、皆様の一票をお待ちしております。


災厄の悪霊

…あ、ありのまま今起こったことを説明するぜ!

 

何かやばい予感がしたんで外に出てみれば、何か強烈な気配を醸し出してる、露出度が高くて金髪な幼女が俺を見て、俺を急接近してきた。

 

何を言ってるかわからないと思うが、俺も何が起こったのか理解できなかった……。

 

頭がどうにかなりそうだった……。

 

催眠術だとか超スピードだとかそんなチャチなものじゃ断じてねぇ。

 

もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ……。

 

「えーっと、どちら様?」

 

俺は目の前で腰に手を当てている少女に尋ねる。

 

彼女はこちらを見つめながら、邪悪な笑みを浮かべ口を開く。

 

「ふむ……まぁいいだろう。では自己紹介をしてやろう」

 

「おぉ!」

 

「我の名はマザーハーロット。

この世全てを呪う悪霊である」

 

「…………」

 

思わず絶句してしまった。

いきなり現れて名乗りを上げてきたと思ったら、悪霊とか言い出したぞ?

 

しかも悪さする気満々っぽい。どう考えても面倒事だよこれ。

 

「ん? なんだ、反応が悪いな。余の顔に見惚れたか?」

 

「いえ、そういうわけじゃないんですけどね。それで……えぇと……」

 

「マザーハーロットだ。

呼び捨てにしてかまわん」

 

「はいはい、わかりましたよ。

それでそのマザーハーロットさんが何用ですか?」

 

「うむ。単刀直入に言おう。

貴様、渦の団の一員か?」

 

「か、カオス?ブリゲード?

何それ?」

 

全く聞いたことがない単語が出てきたので聞き返す。

 

すると彼女は首を傾げていた。

 

「ほう? 知らないのか? なら質問を変えよう。貴様はどこの組織に所属しているのだ?」

 

「組織って言われても……」

 

「所属している組織はあるんだろ? ほれほれ、白状せよ」

 

「だからなんのことかさっぱり……」

 

「ふんっ、仕方ない。

ならば実力行使といこうではないか」

 

「へ? ちょ!?」

 

「ふふふ……覚悟するがいい」

 

突然現れた謎の幼女に絡まれている俺です。

 

見た目は10歳くらいかな?

 

とにかく小さい女の子なのだが、なんか雰囲気的にやばそうだ。

 

そして次の瞬間には彼女の姿が消えていた。

 

「え?」

 

慌てて周囲を見回すがどこにもいない。だがその直後だった。

 

背後から声をかけられたのは。

 

「おい、こっちだぞ?」

 

「ッ!!」

 

振り返るとそこには彼女がいた。

 

いつの間に後ろに移動したんだよ。

 

「くっくっく、驚いているようだな。

我が速さに」

 

「……」

 

「そう警戒するでない。

今のはただの小手調べ。

次は本気で行くぞ?」

 

「小手調べって……何も見えなかったんだけど」

 

「それは当然であろう。余が本気を出してしまえば貴様など瞬殺できるからな」

 

「……」

 

そう言って、マザーハーロットの掲げた手から黒い渦が集まって、強力な魔力の籠められた黒い玉へと変わる。

 

こいつ、やばすぎる!

 

この殺気は、殺ると言ったら必ず殺るという、スゴ味があるっ!!

 

「何かわかんねぇけど、喰らえっ!!」

 

その玉が投げられる直前、俺の渾身の拳がマザーハーロットの額に直撃した。

 

「…」

 

そこから彼女はピクリとも動かない。

 

むしろ投げようとしていた魔力の玉が、そのまま霧散した。

 

恐る恐る、拳を下げると、マザーハーロットの額から血が流れていた。

 

俺の拳には血は流れていないどころか傷一つない。

 

するとマザーハーロットの冷酷な表情が、ぷるぷると泣きそうな顔になり、最終的には。

 

「うわあああん! 痛いよぉおお! 余のおでこがぁああっ! ひっぐ、ひっぐぅうう!」

 

大声で泣かれてしまった。

 

俺は呆気に取られてしまい、しばらく固まっていたが、ハッとして彼女に近づく。

 

「お、おいおい泣くなって」

 

「だってぇ、うぇええん、貴様が余を虐めるもん~」

 

「いや、別にいじめたつもりはないんだって。ちょっと驚いただけで」

 

「じゃああの攻撃はなんだーっ!?」

 

「攻撃?いやあれはただのパンチだけど」

 

「嘘つけぇええええええっ! あんなもの余でも避けれたわいっ!」

 

「いやいや」

 

「絶対ウソだーっ! 貴様、さては渦の団の回し者だろうっ! 人間のくせになんて恐ろしい奴めっ!」

 

「なんでだよっ!?」

 

「ふんっ、まあいい。

今度こそ、覚悟しろっ!

次で確実に殺すっ!!」

 

「だから違うって言ってんじゃんっ!」

 

「問答無用だっ!!」

 

再び、手に黒い渦が集まる。

 

今度は先ほどよりも大きく。

 

「くっ、やばい!」

 

俺はういちゃんの能力を使ってその黒い渦を吸い取っていく。

 

「あぁ…!」

 

マザーハーロットは驚いてしまうが、その間にも彼女の魔力を吸い取っていく。

 

そして、殆どを吸い取ったところで、またもや彼女が泣きながら俺にポカポカと殴りに掛かる。

 

「きさまぁああ! よくもよくも余の力を吸ってくれたなぁああ! 許さんぞぉおおおっ!!」

 

「ごめんって! そんなに怒らないでくれよ」

 

「うるさいぃいいいっ!貴様だけは絶対に殺してやるっ!!」

 

「わかったから、落ち着けって。ほら、飴あげるから」

 

「ぐぬぬ、この余がそんなもので釣られると思ったか痴れ者め!」

 

などと言いながら俺から飴を奪い取ると美味しそうに頬張るマザーハーロット。チョロくて可愛い。

 

「どう?おいしい?」

 

「ふむ、悪くないな」

 

「それはよかった。俺の分もあるんだけど食べる?」

 

「もらう」

 

「はい、あ~ん」

 

「あー……うん、うまいな。もっとよこせっ!」

 

口を大きく開けてくるマザーハーロット。

 

餌を待つ雛鳥みたいで可愛かったのでもう一個あげてしまう。

 

「あーもう、仕方ないなぁ。はい、あーん」

 

「あー……」

 

ぱくり。もぐもぐ。

 

「おいしい?」

 

「うむ、これはなかなか良いものだな」

 

「そっか、なら良かったよ」

「……」

 

彼女は俺のことをじっと見つめている。

 

「ん? どした?」

 

「……貴様は何なのだ?」

 

「何って言われても……ただの人間だよ?」

 

「そうではないっ! そういうことを聞いているのではなくてだな……。あのな、余は今まで何百年という長い時を生きてきたのだ。だがしかし、こんなことは初めてでな。その、つまり、なんだ」

 

珍しく言い淀んでいる彼女。

 

一体何を言おうとしているのかわからないけど、とりあえず最後まで聞いてみようと思う。

 

「貴様には、その、なんだ、魅了だとかそういった類の力は使っておらんはずなのに、何故こんなにも心を奪われてしまったのだろうかと思ってな」

 

「……」

 

「えぇっと……」

 

どういう意味なのかいまいち理解できない。

  

でも、きっと褒められているんだろう。

照れる。

 

「あー、ありがとね。

でも、別に何も特別なことをしているつもりはないんだよ。

ただ普通に接してるだけだし」

 

「ふんっ、それが気に食わんと言っておるだろうっ!

それにだな!」

 

と、俺の胸倉を掴み、食い入るように睨み付けると。

 

「先の屈辱を余に与えた罰だ。

貴様は余がすぐ近くで見て観察した上で始末してやるから、余と契約しろ!」

 

「……はい?」

 

思わず聞き返してしまう。

 

「だから、余と契約しろと言っている!」

 

「いや、なんで?」

 

俺は首を傾げる。

 

「なんでもクソもないわ!

そもそも余は本当はこんなにも弱くはない!

封印された年月が長すぎて力も精神も弱くなっておるのだ!」

 

「へー」

 

「興味なさそうだな!? 余だって好きで封印されてたわけじゃないのだぞ!」

 

「はいはい」

 

「むぅうう~っ!!……とにかくだ! 今度こそ貴様を殺してやりたいのだが余には力が足りん! だから貴様と契約したいのだ!」

 

「ふむ」

 

「貴様にとっても悪い話ではないはずだ! 余と契約すれば貴様はより強くなることができる!

そして、余が貴様を守ることができるのだ!」

 

興奮気味にまくし立てるマザーハーロット。

 

確かに彼女の言う通り、今の俺よりも遥かに強い存在と契約することができれば、それだけ俺自身の安全率が高くなるし、何よりも楽しいかもしれない。

 

「わかった。いいよ」

 

「ほ、本当か?」

 

「うん。まぁ、俺なんかで良ければだけどさ」

「……契約成立だな。

ところで、貴様との契約方法は何だ?」「セックスかな」

「セッ……せ、せっくす?」

顔を真っ赤にして戸惑っている彼女。……かわいい。

思わず抱きしめてしまいそうになる衝動を必死に抑え込む。

「セックスって言っても色々あるんだけど、基本は性行為全般のことを指してる言葉なんだよね」「こ、こうい……?……な、ななな何を言っているのだ貴様はっ!!」

「まぁ簡単に言えばエッチなことだよ。エッチっていうのはわかる?」

 

「それくらい知っておるわっ!馬鹿にするでないっ!」

 

「ならよかった。

じゃあ、受け入れてくれるんだよね?」

 

「…………」

 

無言になるマザーハーロット。

 

「あれ、どうしたの?」

 

「……本当にするのか?」

 

「もちろん。

そのためにわざわざここに来たんだしね」

 

「そう、なのか……。

……では、よろしく頼む」

 

「こちらこそ」

 

周囲に誰もいないことを確認してから、契約書の能力を使って、例の空間へと入った。

 

「おぉ、これはホテルではないか!」

 

目をキラキラさせて、周囲を見回すマザーハーロット。

 

「そんな大したものじゃないけどね」

 

「いやいや、これはなかなか良いものだぞ。

余の時代にあった城に比べれば質素なものではあるがな」

 

「そうか…。

なぁ、さっきの封印の話もそうだけど、お前何かあったのか」

 

「むっ、そうさな。

まず余が元々どのような存在であったのか、そこから話さねばならぬな」

 

一瞬『やっと話を聞いてくれるようになったか!』とばかりに顔がパァッと明るくなって笑顔になっていたけど、すぐに気持ちを切り替えて話をしてくれた。

 

マザーハーロットは元々、古代ローマの皇帝・ネロ・クラウディウスという存在だったが、死んだ際様々な怨霊を取り込んで悪霊として転生し、マザーハーロットと名乗るようになったという。

 

そして後の長年に渡って裏で暗躍し、古代ローマを滅ぼしたけど、それが裏の世界に知れ渡って、危険な存在として狙われることとなったらしい。

 

そして当時の赤龍帝と白龍皇によって力を吸収・及び自身は封印されてしまったという。

 

…白龍皇って多分ヴァーリのことだよな?

 

にしても赤龍帝って、何だ?

 

ヴァーリの兄弟か?

 

…いや、当時って言ってるから違うのかな。

 

そして、長い年月の時を経て、渦の団っていう連中が封印を解いてくれたらしいけど、自身を道具として利用しようとしたことに腹を立て、元々縛られることが嫌いだったこともありその場にいた連中を皆殺しにしたという。

 

だけどその時はまだ力があったけれどその後でその時の消費で力も更に失ってしまったという。

 

「ちなみに、俺を狙ったのは?」

 

「契約者の気配がしたのでな、貴様が奴らの仲間であると思ったまでよ。

まぁ、実際貴様は奴らに何の縁もない、契約書を持つだけの小僧だったがな」

 

「その小僧に泣かされてるのはどうなのです?

それに、ネロって30で亡くなったって聞くのに何でこんなに幼い女の子なの?」

 

「ば、馬鹿にするでない!

生前の余は今とは比べ物にならぬ程の美青年であったのだ。

あの時の余は美の女神ヴィナスに勝るとも劣らぬ程の存在だったのだ!

もちろん、悪霊に転生した今の余の姿も、中々も美少女ではあるがな!」

 

「へぇー」

 

興味なさげな返事をする俺。

 

「貴様、余に対してもう少し関心を持った方が良いのではないか?

一応は契約者なのであろう?」

 

「ごめん、正直あまり興味がなくて」

 

「そ、そこまではっきり言わなくても良いであろう!

まったく、これだから最近の若い者は!」

 

ぷんすか怒っている。かわいい。

 

「でもわからないよな。

俺の知ってるネロって、国を良いものにしようと、民に自分の祝いとしてお金を渡したりローマの大火じゃあ復旧させるのに尽力する一方で、権力を物とする身内も含む貴族たちを処刑するとかしてあたりがキツく、最後には皇帝の座から追われて最終的に自殺したって聞くけど、もしかして古代ローマを滅ぼしたのもそれに関係してるのか?」

 

「うむ、確かにそうだな。

だが、余は市民のために尽くそうと、何でもしてきたが、彼らには余の愛を理解できなかったのだ。

皇帝の座から追われることになった時も、彼らが助けてくれると思っていたが、結局の所一方通行の愛に他ならず、誰も助けになど来なかった。

最期は何度も躊躇いはしたが、自らの喉を掻き切り死を選んだ。

だがな、余は決して彼らを恨まなかった。

悔しくはあったが、それでも余の愛が通じなかったことが、無念で仕方がなかった…」

 

マザーハーロットは、そう言ってホテルの窓を景色を、見せかけの風景を眺めていた。

 

その表情は、どこか寂しげだった。

 

「でも、だったら何で悪霊になって古代ローマを?

死んだ時に取り込んだ怨霊たちの影響か?」

 

「…ふむ、それもあるな。

何しろ死んで魂だけの存在となった余に、ローマの地に根付く怨霊が纏わりついたのだ。

その時には、余には元老院どもへの怒りと余の愛を理解してくれなかった市民への悲しみでいっぱいであった。

故に余は彼らを巻き込んでローマを滅ぼすことを決心した。

そして余は悪霊として転生し、ローマ全土に呪いを振り撒いた。

結果、国は荒れ果て、文明は衰退し、かつての栄華を誇ったローマ帝国も終わりを迎えた。

余は、それを見て満足していた。

まぁ、同時に虚しくもなったがな。

そのせいだろうな、かつての赤龍帝と白龍皇によって弱体化・封印されてしまった時には少しばかり安堵を覚えてしまった」

 

自嘲気味にマザーハーロットは笑う。

 

「だがな、渦の団という連中が、そんな余を道具として利用しようと封印を解きおったのでその場にいた奴らは皆殺しにしてやった。

だが、それが連中の仲間に知れ渡ってな。

余は悪霊故に、全てを呪わずにはいられないが、その余裕もないほど奴らの追手も厳しくて、できるだけ奴らの目が届かぬように逃げ回った結果この町に着いて、貴様と出会ったのだ」

 

「なるほどな…」

 

俺は相槌を打ちながら、マザーハーロットの話を聞く。

 

「…して」

 

「ん?」

 

「貴様は余の話を聞いて、どう思った?

理由はどうあれ、余は悪霊として転生し、かつてのローマを呪い滅ぼした。

同情などいらぬし、される筋合いもない。

貴様はただ、どう思ったのかを聞かせれば良いのだ」

 

「…そうだな」

 

俺は少し考えてから口を開いた。

 

「正直な話、その手の話をされても、俺には良くわからない。

でも、少なくとも話をしている時のお前が、とても悲しそうに見えたな」

 

「ほう?」

 

興味深そうな顔をする。

 

なんでこんな事を言ったのかはよく分からない。

 

だけど、何故かこの悪霊のことが気になった。

 

だからだろうか、 気がつけば、言っていたのだ。

 

「だって、上層部的なのには嫌いはしたけど、市民と国は愛してたんだろ?

そりゃ、悪霊になったからってその時のローマを滅ぼした事はどうかとは思うけど、それでもローマは今もあるんだよ。

それって、ローマにいる誰かが立て直したってこと何じゃあないのか?」

 

「むぅ、それはそうなのだが…」

 

「それに、呪わずにいられないとか言ってる割には悲しそうな顔してるから、生前のやったこととか古代ローマを滅ぼしたことはともかくとして、お前自身はそこまで悪いやつじゃあないとは思ってる」

 

「……………………」

 

「俺が今さっきお前から聞いたネロって言う皇帝は、本当に民を愛して、民には名君として慕われ、でも色々と残念な所があって、最後は皇帝の座から降ろされて国から追われて誰にも看取られることなく一人寂しく自殺したと聞いた。

愛していた民のために自分の愛を捧げたのに、その愛は民の望んだ愛じゃあなかったからな」

 

俺は思わず言ってしまった。

すると、マザーハーロットは驚いたような顔をしてから。

 

「ふっ、面白いことを言う人間だな。

余のことを『哀れ』だと申すか?」

 

と尋ねてきた。

 

「いや、別にそういうわけじゃないが……。

ただ、すごい人なのに寂しいよなって」

 

「ふむ、寂しい、か。

確かに余は多くの者に望まれ、多くの者を愛する事ができた。

だが、誰からも愛されなかった余は、寂しかったのかもしれぬな……」

 

そう言って、マザーハーロットは自分の膝を抱えて座る。

 

その姿は、まるで迷子になって泣いている子供のように見えた。

 

俺はその姿を見て、なんだか放っておけなくなって。

 

「なら、俺が愛してやる」

 

と口にしていた。

 

「何?」

 

「俺はお前の味方になる。

何があったとしても、俺はお前を見捨てたりしない。

俺と契約しろ。

何なら、仮にお前が成仏するなりして消えてしまう時に、俺が看取ってやるから」

 

「…っ!

ぐすっ、余は貴様の隙を見て殺すと言ってるであろうに…っ!」

 

「俺は殺されたりなんかしないよ」

 

「〜〜〜っ!

ひぐっぐすっ、うぅっ!」

 

マザーハーロットは、その幼くも可愛らしい顔を涙でくしゃくしゃに歪め、俺の胸に顔を埋めた。

 

俺はそんな彼女の頭を優しく撫でてやる。

 

「余は、余は、余は……、ただ、愛されたかっただけなのだ……」

 

泣きながら、彼女は語った。

 

「ネロが愛してくれたように、余も誰かに愛され、必要とされたかったのだ。しかし、誰も余を必要としてくれず、余に愛を与えてくれる者はいなかった。

だから、余はローマを滅ぼし、全ての者を憎み、呪ったのだ。

それが余にとっての愛情表現であり、存在意義だったからだ。

だけど、それは間違いだったのだな。

余は、自分が思っていた以上に孤独だったようだ。

もう疲れた。楽になりたい。……余を、殺してくれないか?」

 

「嫌だよ」

「何故だ? 今の余は、お前を殺そうとしている悪霊だぞ?」

「だって、お前は可愛いし、それに何より、放っておけないよ」

 

「むぅ……」

 

頬を膨らませる彼女。その仕草がまた可愛い。

 

俺は思わず、彼女を抱きしめてしまった。

 

「んなぁ!?︎ き、貴様なんで急に抱きついてくるのだ!」

 

「お前があまりにも可愛いから」

 

「な、何を馬鹿なことを言っておるかこの痴れ者がー!!」

 

「痛っ!?︎」

 

思いっきり殴られる。

 

だけど、彼女が本気で殴っていないのは分かっていた。

 

だから俺は、彼女にもう一度言う。

 

「俺は、絶対にお前を裏切らない。

どんなことがあっても、ずっと側にいてやるからな。

だから契約しろ」

 

「……分かった。

改めて余はそなたと契約しよう。

これからよろしく頼むぞ、奏者よ?」

 

「ああ、こちらこそ」

 

こうして、俺はマザーハーロットと契約をすることにした。

 

彼女をベッドに押し倒し、見つめ合う。

 

互いに緊張してる中、マザーハーロットが言葉を投げ掛けた。

 

「なぁ奏者よ。

やる前に、頼みたいことがあるのだ」

 

「…どうしたの?」

 

「余は、確かに悪霊・マザーハーロットだ。

だが、それと同時にかつてのローマ皇帝のネロ・クラウディウスでもある。

だからな、余のことをネロと呼んで欲しい。

それと、余は生前は確かに男ではあったが、悪霊としてこの幼い少女になってからの時が長いのでもう自分が女であることも受け入れておるから、その辺りは気にするでない。

余を、一人の女として抱いてくれ」

 

「……ネロ」

 

「うん。

そう呼んでくれるのが一番嬉しいぞ♪」

 

嬉しそうな笑顔を見せる彼女。

 

その表情は、とても愛らしく、そして魅力的だった。

 

俺はそんな彼女の唇を奪う。

 

最初は触れるだけのキスをして……。

 

それから徐々に深くしていき……。

 

「ちゅっ♡ はむっ、んむぅ♡ あむっ、れるっ♡」

 

舌と唾液を交換し合い、互いの口腔内を犯していく。

 

ディープキスをしながら、俺は彼女の胸元へと手を伸ばす。

 

「あっ、こら、いきなりそこに触れるか普通……」

 

「え? ごめん、嫌だったか?」

 

「別に構わぬが、初めてなので優しくして欲しい……」

 

「了解」

 

「あんっ、ふぅ、んっ……♡」

 

ネロが甘い声を出す。

 

その反応が可愛くて、俺はつい調子に乗ってしまう。

 

「ひゃうっ、そんなに揉まれたら変になってしまうではないか……っ」

 

「良いじゃん。もっと感じてくれ」

 

俺はネロの乳首を摘み上げる。

 

すると彼女はビクンッ! と体を跳ねさせた。

 

そして俺の顔を見上げてくる。

 

潤んだ瞳に、上気した顔。

 

俺を誘うような笑みを浮かべる彼女。

 

俺は興奮のあまり、ネロからその紐水着のような服を剥ぎ取るように脱がし、生まれたままの姿にする。

 

彼女の幼い体に目を奪われることになる。

 

小さくて、華奢で、壊れてしまいそうなほどに細い体。

 

だけど、綺麗で、可愛らしい。

 

 

俺はそんなネロの裸に我慢できずに彼女の割れ目を指で弄る。

 

くちゅり、という水音が聞こえてきた。

 

「濡れてる……」

 

「やぁ……、言わないでぇ……///」

 

恥ずかしそうに身を捩らせるネロ。……めっちゃエロい。

 

俺はネロの股間に顔を近づけ、クリトリスに吸い付く。

 

「ひゃんっ!?︎」

 

突然の強い刺激に驚いたのか、可愛い悲鳴を上げるネロ。

 

……ヤバいなこれ、癖になりそうだ。

 

俺はさらに強く吸ってみる。

 

「やぁっ、ダメ、そんなに強くしたらぁ……!」

 

気持ちいいみたいだ。

 

ならもっとしてあげないとな。

 

「はぁっ、んっ、なんか来る、来ちゃうからぁ!……あ、ああああああ〜っ!!」

 

びくんっと体を痙攣させながら絶頂に達するネロ。

 

どうやらイッたようだ。

 

「はぁ、はぁ、はぁ……。……奏者よ、ちょっと待って欲しいのだが……」

 

息を整えた後、少し不安げな様子になるネロ。どうしたんだろう?

 

「そろそろ余も奏者を悦ばせたいのだ」

 

「え?」

 

「余だって、女なのだからそういうことに興味はあるのだぞ?」

 

そう言ってネロはベッドの上で仰向けになると両足を広げて自分の秘所を見せつけるように広げてみせる。

 

……そこはしっとりと濡れていて、ヒクヒクと物欲しそうに動いていてとても扇情的だった。

 

思わず生唾を飲み込む。

 

「ほれ、ここに挿れても良いぞ?」

 

そんな風に誘ってくるネロ。

 

……もう限界だった。

 

俺はズボンを脱いでギンギンになったモノを取り出す。

 

ネロは興味津々といった感じでそれを見つめていた。

 

「これが余の中に入ってくるのだな」

 

「怖いか?」

 

「いや、全然。むしろ早く入れて欲しいくらいである」

 

ネロは微笑んで言った。

 

俺は彼女の小さな割れ目に先端をあてがい、ゆっくりと腰を前に突き出すようにして挿入していく。

 

「んっ、ああっ」

 

痛かったのか、ネロが苦痛の声を上げた。

 

だが、すぐに痛みに慣れたようで表情が緩む。

 

「全部入った……」

 

「これで一つになれたというわけか」

 

「動くけど大丈夫か?」

 

「問題ない」

 

ネロの許可を得て、俺はゆっくり動き始める。

 

最初は控えめなスピードだったが、次第に速くなっていく。

 

「あんっ、ふわぁ、すごいぃ……♡」

 

ネロが喘ぐ声を聞いているとますます興奮してくる。

 

……ヤバイなこれ。

 

止まらないかもしれない。

 

俺は本能のままに激しく動いた。

 

「はぅっ、激しすぎる、こんなの初めてだから、頭おかしくなる……!」

 

初めての快感に戸惑っている様子のネロ。

 

……でも、嫌がってる素振りはない。

 

さらに言えば激しくネロの体が激しく揺れるので、結い上げられた金髪の長い髪が解け、より少女らしい魅力を引き立てている。

 

俺はそんな彼女にさらに欲情してしまい、腰の動きをさらに速める。

 

「ああぁ、ダメ、そんなにされたらまたイっちゃう!んぁ、イク、イクゥーッ!!」

 

ネロが再び絶頂に達した瞬間、膣内が強く締まる。その締め付けに耐えられず、俺もまた射精する。

 

「ああっ、出てる、熱いのいっぱい中に出されてる……♡」

 

中出しされながら、体をビクビク震わせて快楽に浸っていた。

 

……しばらくして俺はネロの中から引き抜く。

 

するとそこから大量の精液が流れ出てきた。

 

「んっ、あぁ……たくさん出たな♡」

 

満足そうな笑みを浮かべるネロ。

 

そこで俺の理性は完全にぶっ壊れた。

 

俺は再び肉棒を固くさせると、今度はうつ伏せになってお尻を突き出す体勢にしたネロの後ろから覆い被さった。

 

そして一気に奥まで突き入れる。

 

「ひゃうん!?こ、この格好は……はぅ、深いぃ♡」

 

そのまま激しいピストン運動を開始すると、ネロは可愛く鳴き始めた。

 

「はぁ、はぁ、気持ちいいかネロ?」

 

「うん、良いぞ♡」

 

そう言って笑顔を見せるネロ。

 

……どうやらかなり気に入ったようだ。

 

俺は背後からのしかかっていく。

 

いわゆる寝バックというやつだ。

 

「んぉおおおっ♡これしゅごいぃぃぃいいっ♡」

 

先ほどとは違った角度からの刺激に悶えるネロ。

 

その反応を見て、俺はさらに強く腰を打ち付ける。

 

パン、パンと音を立てて腰をぶつけていく。

 

「はげしい、そんなにしたら壊れちゃうっ、あああぁっ!」

 

「気持ちいいか?」

 

「気持ちいい、気持ちいいからもっとして欲しい……っ!ああぁんっ!!」

 

ネロはもう完全に乱れまくってしまっていて、呂律も回らなくなっている。

 

「はぁっ、はぁ、イクぞ、また中に出してやる」

 

俺はラストスパートをかける。

 

「ひゃう、はげしくしないでぇ、こんなのすぐイっちゃうからぁ♡」

 

そう言いつつもネロは嬉しそうだった。

 

「ああ、ダメ、本当にすぐイッちゃいそう……♡」

 

「俺もそろそろ出る……!」

 

「きて、来て、全部余の中に出してくれ……っ!」

 

俺はラストスパートをかけ、激しく腰を動かしてフィニッシュへと向かっていった。

 

「あっ、来る、大きいのくるぅっ♡」

 

「ぐぅっ……」

 

限界を迎えた俺は、勢いよく射精した。

 

「ああっ、熱いの注がれてるぅ♡」

 

 

ネロは幸せそうな顔をしながら、背中を大きく仰け反らせていた。

 

……やがて長い吐精が終わり、俺はゆっくりとモノを引き抜いた。

 

「んっ、ふわぁ……♡」

 

 

引き抜かれる感覚に身じろぎしながら、小さく喘いだネロ。

 

 

その秘所からは、収まりきらなかった精液が溢れ出している。

 

 

「……大丈夫か?」

 

「うん……平気だ。すごく良かったぞ奏者よ♡」

 

 

そう言って微笑むネロ。

 

 

その表情には疲労の色が浮かんではいるものの、満足そうだ。

 

 

そしてそのまま幸せそうな表情のまま、ベッドに沈むように気を失った。

 

それからしばらくして、毛布を被せて寝ていたネロが起きた。

 

「んっんぅ、ふぁ〜。

んー、おぁ奏者よ。

先程はお楽しみであったな♪」

 

「あぁ、おはようネロ。

気分はどうなんだ?」

 

「むぅ、まだ腰は痛むが、下腹部はすごく温かい気分だ。

それに、何だかだんだん力が湧いてくるのだ」

 

すると、闇がネロを覆い被さったと思ったら一瞬で晴れたが姿が変わることはなかった。

 

それでも、ネロからは強力な力が感じられる。

 

「…むっ、悪霊としての力は完全に取り戻せてはおらんようだな。

それに、そなたに力を行使ができんように制限も掛けられておるようだ、本来なら7体連れていた魔獣も小さくなった上1体しか出せん」

 

「嘘だろ、もしかして契約失敗か?」

 

「いや、そうではないらしい。

確かに力を完全に取り戻せてはおらんが、代わりに生前からの呪縛である頭痛が治まった」

 

「…というと?」

 

「つまり、こういうことである!」

 

瞬間、ネロの姿が変わった。

 

幼い体を、舞台衣装のような赤い服装が包み込み、頭と両肩には王冠を被ってる。

 

おまけに右腕と両足には異形の籠手とブーツが嵌められ、いずれも黄金が散りばめられている。

 

「見よ!

余の才能が溢れんばかりの美しき出で立ちを!

頭痛がなくなったことにより、余の力の精密動作と芸術の腕に磨きが掛かっておる」

 

「うわぁ、これはまたすごいなぁ」

 

そう言えば、ネロは生前頭痛持ちだって言われてたな。

 

「うむ、ここまでしてもらったからには、最初に言ったことを、訂正せねばな」

 

「最初に言ったこと?

…あぁ、屈辱を晴らすために俺を観察してから殺すってやつか」

 

「そうじゃ、だがそなたは余を理解し、そばにいてくれると言ったのだ。

流石の余も、そんな奏者を殺すほど愚かではない。

それにな」

 

そう言うと、ネロが飛びついて抱き締めに来たのだ。

 

「そなたはよく見れば、その魂も含めて中々の色男故、見惚れてしまった♡

だから余はそなたの伴侶として、そばにいたいと思うのだ。

…ダメか?」

 

「…いや、ダメじゃないよ。

これからも、よろしくなネロ」

 

「うむ、よろしく頼むぞ奏者よ♡」

 

うりうりと頬擦りするネロの笑顔は、幼くもとても可愛らしいものだった。

 

 




マザーハーロット

種族 悪霊

駒 戦車

元々はローマ帝国を支配していたネロ・クラウディウスだったが、悲劇的な最後を迎えた際に数々の怨念が取り憑いた結果、悪霊というべき存在へと転生し、その名をマザーハーロットへと変えた。
長年に渡り、暗躍し、古代ローマ帝国を滅ぼしたが、それが裏の世界で知り渡った結果、危険な存在だと判明し、当時の赤龍帝と白龍帝と戦う。
別々の場所で戦った際に白龍帝によって、力が極限にまで弱り逃走した時に赤龍帝と出会い、倍化の封印魔術によって、封印される。
その後は長い年月封印されたままだったが、渦の団によって封印を解かれる。
だが。元々縛られるのを好まない為に封印した渦の団の団員を殺し、そのまま逃走。
偶然知り合った主人公と出会い、戦闘するが泣かされることになり、その屈辱を晴らすために契約して隙をついて殺すために契約しようとする。だがマザーハーロットとしての自分とネロとしての自分を理解してくれた主人公に惚れたことで、伴侶としてそばにいたいからということで改めて契約することにした。
力が完全に取り戻す事ができず、契約後はさらに制限されている為、戦闘時には小型の魔獣赫を1体召喚する程度しか持たない。
契約によって、主人公にむけてこの力を発動する事ができず、制限されている。だがその代わり生前から引き継いていだ頭痛がなくなったことにより、精密さが上がっているので、魔力を使って芸術品を作るほどの繊細な器用さを持つようになり、結界として呪いを籠めて黄金の劇場を作ることもできる。

主人公に対しては純愛そのもので接し生前の名前だった『ネロ』と呼ぶことを許し、構ってくれないと拗ねてしまうワンコだが、眷属でも本人的に美しい部類がいれば愛でることがある。
また普段着として男装(?)しているがその見た目の為、露出癖があると勘違いされている。
それと美少年だけでなく美少女も大好きだと豪語した際、春乃から『…地元じゃ運命の赤い糸で結ばれてる、か…。どうやら私たちは、親友だったのね』と言われて以来付き纏われて迷惑がっている。

FGOで出して欲しいキャラ

  • 遠坂凛(イシュタルかエレシュキガル)
  • イリヤスフィール・フォン・アインツベルン
  • アビゲイル・ウィリアムズ
  • 葛飾北斎
  • ヴァン・ゴッホ
  • ジャック・ド・モレー
  • 望月千代女
  • モルガン
  • アルトリア・キャスター
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