寝取り寝取らせ、寝取り寝取られ 作:ベーシックハッピー
「悪いな、寒かったろ」
「大丈夫だし。で、どこ行くの?」
ある日の午後、あーしはヒキオにあの日に待ち合わせた公園へ呼び出された。本当なら断るべきなんだろうけど、あれ以来隼人があーしとのエッチを乱暴なものへ変えた事もあって、すっかりヒキオへ愚痴ったりする事が増えたから断れなかった。
……ううん、断りたくなかった。今のあーしにとって、ヒキオは隼人よりも安らぐ相手になってたから。
「……その前に一つ確認しておく。この事、葉山は知らないな?」
「うん、知らない。ま、明日会うから今日は気にしてないと思う」
真剣な顔のヒキオに違和感を覚えつつ、あーしは少しだけ明るく返した。春休みになり、隼人はあーしと会う頻度を減らしていた。表向きは来年度に備えて色々準備があるって、そう言ってるけどあーしには分かってる。最近あーしがエッチを避けてるからだって。
「そうか。三浦、今日お前に話す内容はかなりきついものになると思う。それでも聞いてくれるか?」
ヒキオの目はどこか辛そうに見えた。隼人が知らない事を確認して、更にあーしへこう言ってくれるような事。嫌な予感がする。
でも、あーしは迷わなかった。ヒキオがあーしを呼び出してまで教えたい事なら。そう思って頷いた。それにヒキオは一度だけ目を閉じて、次に開いた時には覚悟が決まった男の目をしてた。
……やば、今のヒキオ、ちょーイケてるし。
「分かった。ならついて来てくれ。ここじゃ、な」
「ん」
歩き出すヒキオについていく形であーしは歩き出す。その間、ヒキオは一言も喋らなかった。あーしも何も言わなかった。通り過ぎる景色に覚えがあったからだけじゃない。無言の背中が頼もしく見えたからだ。
この背中について行けば大丈夫って、そんな事を思っちゃうぐらいに。
やがてあーしの目の前にあの時使ったホテルが見えてきた。ヒキオは何も言わずその中へ入る。あーしもその後を追った。パネルを見るとあの夜入った部屋が空いている。
「同じ部屋が空いてるな」
ぽつりとヒキオがそう言ってその部屋を選ぶ。それだけであーしは胸が高鳴るのを感じた。やっぱり覚えてるんだ。あーしと同じでそこ見てたんだ。
先を歩くヒキオは、あの夜と違って堂々としていた。あれからまだ半年も経ってないけど、ヒキオの男としての成長を感じて笑みが零れる。でも、同時にどこかで悔しさも感じた。このヒキオにあの一年は大事にされてるんだって、そう思って。
「コート渡せ。掛けておく」
「ん。ありがと」
部屋に入るとまずヒキオはあーしへ手を差し出してそう言ってきた。あの夜はそんな気配り出来なかったのに。そう思って少し笑う。それを見てヒキオがちょっとだけ照れくさそうに顔を背けた。それが余計あーしを笑顔にさせる。
「あまり笑うな。俺だっていつまでも童貞臭くはないぞ」
「悪かったって。ヒキオも女の扱い分かってきたなって思っただけじゃん」
「ったく。とりあえず座ってくれ。ゆっくり話してく」
「分かったし」
あーしがソファに座るとヒキオは隣へ座る。そこに確かな成長と変化を感じ、あーしは複雑な気持ちになった。ヒキオが慣れたのはあの一年がいたからだ。あーしが知ってたヒキオが今のヒキオへ成長してくのを見てたのは、あの一年だ。それがあーしの中にもやもやしたものを生み出してく。
「まずは、先に謝っておく。すまん」
「何で謝んの?」
「お前と葉山がすれ違い始めた原因は俺だからだ」
そう言い切るヒキオはあーしの目を見れないようで、少しだけ俯いていた。でも、それは違うとあーしは思った。原因はあーしだ。あーしがヒキオとエッチしたから。それを隼人に隠してたから。だからヒキオにそんな事を言わせたのが心苦しかった。
「違う。あーしが悪いんだ。あの時、ヒキオはあーしとエッチしようなんて思ってなかったし。それをあーしが、あーしが……」
「それはお前が俺の気持ちを察してくれたからだろ。お前の性格を考えれば分かってた事だ。お前の気持ちは嬉しいが、ここは俺が悪いって事にしてくれ」
「……ならお互い様」
「そう、だな。それが落としどころか」
そう告げるヒキオはどこか苦笑してた。その表情にあーしは胸が高鳴るのを感じる。そんな顔、あーしは見た事なかったからだ。
どこか可愛いじゃん、その顔。そう思うけど口にはしない。可愛いって言われて喜ぶ男はいないからだ。
少し空気が和んだとこで、ヒキオはゆっくり話し始めた。あの一年から恋愛相談を受けていた事。隼人があの一年に迫られた事で相談を受けた事。その結果、あーしとの関係に影響が出た事を。
「じゃ、隼人はあの一年と浮気してる?」
「……お前のためだ」
「っ! そう言って他の女とエッチしたいだけじゃん! 何であーしに相談して」
「お前の性格を分かってるからだ。それと、お前も知ってるだろ? 女の陰湿さを」
ヒキオの冷静な声にあーしは怒りを少しだけ抑える事が出来た。隼人はあーしを他の女から守るために関係を秘密にしてた。それをあーしも聞いている。心配し過ぎとも思ったけど、隼人が昔経験した事を思えば当然の考えかなって、そう思ったからあの時は納得した。
でも、だからって他の女と、しかもあの一年となんて。そう思うとやっぱりやだ。
「……納得したくないけど分かったし」
「すまんな。俺が一色を煽ったのかもしれん。お前がいるから諦めろなんて、よく考えれば一色の心へ傷をつけたに決まってる」
「仕方ないし。ヒキオはあーしと隼人の関係を知ってたじゃん」
「だからこそ、もっと別の言い方があったんじゃないかとも思うんだ。そうしていれば、葉山もお前を裏切る必要はなかったかもしれん」
裏切る。その言葉があーしの中へ波紋を起こす。先にあーしはヒキオとエッチして裏切った。なら、隼人の裏切りも許してやるべきじゃないかって。
「……もう起きた事言っても意味ないし。それより、ヒキオの話ってそれで終わり? それならわざわざラブホである必要ないじゃん」
あーしがそう言うと、ヒキオは初めて見る程暗い顔をした。そして、静かに立ち上がると掛けてあったコートから何かのディスクを取り出した。そのディスクを手にしたまま、ヒキオはあーしへ問いかけた。
―――覚悟はいいか?
そのどこか冷たい声にあーしは息が止まるかと思った。それぐらいそのディスクの中身はヤバイんだって、そう思った。
多分だけど、そのディスクはあの一年が関わってる気がする。隼人とエッチしたのでもヒキオへ送り付けたのか。それか、あーしへのあてつけかもしれない。ヒキオと隼人を二股したって、あの一年は思ってるみたいだし。そんな事を考えながらあーしが躊躇してるのをヒキオも分かったんだと思う。少しだけ息を吐いて、ちょっと優しい声で問いかけてきた。
「止めとくか? 俺としてもこれは正直見せたくない」
「…………見る。ヒキオ、ありがと。でも、どうせあの一年からのやつじゃないの? なら見る」
あーしの言葉にヒキオは何も言わずプレーヤーへディスクをセットした。そして、再生されたそれを見て、あーしは言葉を失った。
―――あれあれ? どうしたんですかぁ? 年下の、それも好きでもない相手の手コキでイっちゃうんですかぁ?
―――ぐっ……い、いろは……。
―――いいですよ? いっ…………っぱぁいチンポ汁出して。葉山先輩の情けないとこ、私にぃ……見せて?
―――ああっ……ああっ!
―――あはっ、出た出た。ヘタレ先輩のヘタレチンポ汁。あ~あ、ホントなら受精させるためのものなのに、卵子どころかマンコへも出してもらえず私の手で一生を終えちゃうなんてね。ホ~ント、ざん・ねん。
画面の中で隼人は一年にいいようにされていた。なのに、ずっとおちんちんは大きなまま。どうして? 隼人はあーししかおちんちん大きくならないんじゃなかったん? なんで、なんでそんなに嬉しそうなん?
―――んっ……ヘタレ先輩、ちゃんと腰振ってください。ぜんっぜん気持ち良くないんですけどぉ?
―――ううっ! こ、このっ!
―――んふっ、今のはいいですよ? あはっ! 惜しいですね。今の、奥に当たりそうでしたぁ。
―――っ! おおっ!
―――あんっ! そうそう、そんな感じですぅ! ガンバレガンバレ、ヘ・タ・レ。
あーしは目を覆いたくなった。一年に馬鹿にされてるのに、むしろ隼人はそれを喜ぶようにエッチしている。あーしには見せた事のない熱量を感じるぐらい、画面の中の隼人は一年を感じさせようと必死になってる。
やがて、一年が隼人の腰へ足を絡め、何かを耳元で囁いたと思うと、その瞬間に隼人が動きを止めた。出したんだと、あーしにも分かった。そこでヒキオは映像を止めた。
「どうする? ここで止めておくか?」
「え……?」
ヒキオの言葉にあーしは頭が真っ白になるかと思った。どーゆー事? 今ので終わりじゃないのって……?
あーしの表情からヒキオはそれに気づいたらしく、しまったって顔をする。
「あっ……いや、何でもない。忘れてくれ」
「無理だし。ヒキオ、説明して」
「…………今のは葉山が対一色用に撮影したものだ。つまり、脅迫に対する脅迫でな。実は続きがある」
「は? 何で隼人が二回も撮影してんの?」
「違うんだ。それは一色が撮影したもので、お前との関係を言いふらすのとは別の形で脅迫するためのものだ」
そのヒキオの絞り出す声にあーしは悟った。そっちの方がより酷い内容なのだと。つまり、あの一年は隼人がやったようにエッチを撮影して、あーしへ見せて浮気してるって思わせて別れさせようとしてたんだ。
怒りが込み上げるけど、それでも我を忘れるぐらいじゃない。何となくだけど、今の怒りはヒキオがいながらそんな事をする事に怒った気がする。
「ヒキオ、再生して。あーし、もう隠されたままは嫌」
「……分かった。でも、辛くなったら言え」
「ん」
その最後の一言が嬉しくて、あーしは少しだけ気分が晴れた。ヒキオがディスクを再生させる。そして、再び画面に隼人と一年が映し出される。心なしかさっきよりも隼人が一年へ強気な気がした。そう思いつつイライラしながら映像を見る。やがて、あーしは信じられない光景を見た。
―――いろはっ! いろはぁ!
―――ああっ! だ、だめぇ! 後ろからだと奥に当たるのぉ!
―――どうだ!? どうだぁ! 散々馬鹿にした俺の物で感じさせられるのはっ!
―――ああんっ! ごめんなさいっ! 葉山先輩のチンポいいっ! 後ろからだと気持ちいいとこ当たるの! イっちゃうのぉ!
―――何が俺ならどうされても平気だっ! こんなにも締め付けてる癖にっ!
隼人が一年をこれでもかってぐらい後ろからおちんちんを突き入れている。隼人には顔が見えてないから分からないけど、この映像だと一年の顔が見えているからはっきり分かる。
声だけだ。顔はむしろバカにするような感じに笑ってる。そこで分かった。隼人がどうしてあーしとの約束を破ったのか。何で後ろからしつこく抱いてきたのか。
全てが繋がった。あーしは一年の手のひらで踊らされる男に抱かれていたんだ。
「……もう、いい」
力なく呟く。ヒキオはそれを聞くと同時に映像を止めた。部屋の中を静けさが包む。あーしは泣きたくなった。彼女とのエッチに浮気相手の反応を参考にするとか最悪。ううん、それ以上にあーしよりも一年とのエッチに夢中ってどういう事。最後の演技さえ見抜けず、調子に乗っていい気になるとか……。
―――隼人の……馬鹿……。
小さく呟いたきり、沈黙した三浦を眺め、ここら辺かと判断する。ここからが本番だ。予定調和などいらん。俺は最後の最後までスリルが欲しい。それに、その賭けに勝った時こそ、俺はこの歪みから解き放たれるんだ。
「三浦、葉山を責めてやるな」
返事はない。だが、関係ないとばかりに俺は話を続ける。
「何せ、葉山へ一色を抱くように仕向けたのは俺なんだから」
「……どういう事?」
こちらへ顔を向けた三浦は、まるで信じていた最後の一人に見捨てられたように見える。そうだ。それでいい。まだ俺へすがるな。選ぶな。葉山への想いを絶やすな。
「脅してきたなら脅し返せと言ってな。動画として残せと指示したのも俺だ」
「っ……何で、何でそんな事したの?」
「それだけじゃない。そもそも初めに俺の彼女になったいろはへ葉山に抱かれてこいと命令したんだ。つまり、全部現状は俺が作り出したんだよ三浦。彼女になったいろはを使って他人とセックスさせる最低野郎。お前と葉山がこうなっているのは全部俺が原因だ」
感情もなく、ただ事実を淡々と告げた。三浦はあまりの事に理解が追いついていないようで、何度も瞬きしている。まだだ。まだ終わりじゃないぞ三浦。
「それと、続きの映像を撮影する前に、いろはへ葉山とセックスする際にバックでさせて、嘘でいいから感じまくるように指示もした。あいつが体位をほとんど変えないと聞いてな。きっとお前が俺とのセックスで一番感じた体位だから、葉山との差をはっきり分かってしまう事を恐れてるんだろうと当たりをつけたんだよ。どうやら見事にそうだったらしいが」
「ヒキオっ! 答えろっ! 何でそんな事した!」
涙を流しながら俺を睨む三浦。ああ、そうだ。それでいい。お前の前にいる男は最低な奴なんだ。それを、今までお前は無条件でいい奴の自分の味方だと思っていたんだろ?
悪いがそれはあの夜までだ三浦。あの夜以降はある意味でお前の敵になったんだ。だけど、ある意味では味方のままでもある。さて、なら最後の行動だ。これで全てが決まる。
選択権はお前に委ねるよ、優美子。
―――優美子が欲しかったから。
その瞬間、全ての音が消えた。俺の意識はただ目の前の女にだけ向けられている。彼女は睨んでいた顔を驚きへ変え、そして何かに気付いたように哀しそうな笑みを浮かべた。
俺は何も言わない。もう今の俺に残された言葉はないからだ。ただ一番欲しい女の言葉を待った。何を言うにせよ、それで俺の言動が決まるのだから。
「……そっか、そういう事だったんだ。隼人はあーしを求めてた訳じゃなかったし。でも、ヒキオはずっとあーしを求めてくれた。その違いが、ここまでヒキオにさせたんじゃん。でも、ヒキオはズルイ。何で全部話すの。言わないでくれれば、秘密にしてくれれば、あーしはこんな気分にならずに答えを出せたじゃん」
「それじゃ気が済まなかったんだよ。俺がこれまでした最低行為を知った上で選んで欲しかったんだ。お前に嫌われてもいいから、俺がどれだけ優美子を欲しがっていたかをな」
その言葉に流れる涙をそっと拭い、彼女は俺を見つめた。あの夜に見た、優しい慈愛の眼差しで。どうやらもう答えは決まったようだ。
「ヒキオ、サイテー。でも、それだけあーしを想ってくれたって伝わっちゃった。ホント、捻くれた優しさだし」
「そうかよ。でもな優美子、思い出してくれ。女は好きでもない男とキスなんてしないんだろ? お前が自発的にした最初のキスは誰とだ?」
「……うん、そうだった。あーし、隼人よりも先にヒキオに、アナタにキスしたいって思ったんだ」
そう答えると、優美子は俺へ抱き着きキスをする。俺はそれを受け入れ、一旦離させる。疑問を抱く優美子へ、今度は俺からキスをして舌を入れる。それで優美子も先程の行動の意味を理解したのか、嬉しそうに舌を絡めてくる。
そして、俺はそのまま片手を優美子の尻へ動かし撫でまわす。残る片手は優しく胸を触る。それを受けて優美子が自分でブラを外してくれた。
「優美子、俺の女になれ」
「……なる。あーし、ヒキオの、アナタの女になるっ!」
「愛してるぜ、優美子」
「あーしもっ! あーしも愛してるっ!」
キスしながら二人でベッドへ倒れ込む。シャワーを浴びるのも惜しい。ずっとこの時を夢見てきたのだ。
一度優美子から離れ服を脱ぐ。破り捨ててもいいならそうしたいぐらいだ。優美子もそれに応じて服を脱いでいく。
あの夜と同じ場所、同じ二人、同じ行為。なのに、そこにある熱量と意味合いがまったく違う。
今の俺達は男と女ではなく雄と雌だった。愛し合うというより、交尾したいに近い。
一足先に全裸なった俺を見て、優美子は躊躇う事無く動く。反り返るチンポへ舌を這わせ、いやらしく舐め始めたのだ。残った大人っぽい下着を脱ぎながらフェラをする光景に、俺は言いようのない興奮を覚えた。嬉しくて優美子を撫でる手にも熱が入る。
「優美子、いいぞ。胸も使ってくれ」
「ジュルッ……分かった」
「ああっ、これだこれ。いろはよりも気持ちいいぞ」
いろはを引き合いに出した瞬間、優美子の目がぎらつく。そう、分かったのだ。今の俺は優美子ではなくいろはが基準になっていると。それを自分に塗り替えたい。そんな気持ちが伝わってくるようなパイズリだ。
葉山の奴はこれをされたんだろうか。そう思って優美子へ聞いてみる。
「優美子、これをあいつにもしてやったのか?」
「してない。でも、今思うと良かったかも。あーしのこれはアナタだけのものだから」
「っ! 嬉しいぜ、優美子」
「ふふっ、あーしも。ね、隼人にあげてない初めてあるけど……もらってくれる?」
「ああ、言われるまでもなくもらうぞ。今度から準備始めよう。ゆっくりじっくりな」
「ん。楽しみにしてる」
感無量とはこの事だろうか。優美子はあの夜言った言葉を覚えていただけでなく、俺へ自ら提案してきたのだ。
後ろの処女。俺があの夜奪っておけばと口にしたそれを、優美子は捧げたいと言ってきた。おそらくだが、今の優美子は俺にあげられるものは全て差し出したいのだろう。
そして、これは推測だが、葉山とした事全ても俺で塗り替えたいと思っているかもしれん。
……残りの春休み、チンポが渇く暇がないかもしれないな。
「ジュルルっ、ジュプジュプ……」
「優美子……すげぇいい。このまま出すからな」
当然ながら答えはない。だけど、チンポを包む感触が強くなった。あの夜は飲めなかったが、今回は意地でも飲むだろう。そう確信しながら俺は優美子の頭を両手で固定した。
放たれる俺の精子。それを優美子はちゃんと受け止め、そのまま飲み干していく。やがて飲み終えたのか、ゆっくり口をチンポから離し、鈴口から尿道に残った分までしっかり吸い出した。
「……優美子、ありがとうな」
「ん。これぐらい当然」
「それでもだ。嬉しかった」
「ん……」
抱き寄せてキスしてやる。自分のアレの味など嫌でしかないが、これをしてやる事で女は男に愛されてると思い易いそうだ。
いろはは少なくてもそうだった。優美子もそのようで、嬉しそうに舌さえ入れてくる。なので俺も優美子の可愛さに応じるように舌を絡めてやる。
そうしてキスをしつつ、俺は優美子のマンコを触り濡れ方を確かめる。十分な反応をしているそこは、既にチンポを待ちわびているようだった。なのでベッドサイドにあるゴムを手にして中身を取り出した。
「優美子、口で頼めるか?」
「まかせて」
妖艶な表情でゴムを咥え、優美子はそれをチンポへ装着させていく。その間も俺は優しく優美子を撫でた。心なしか優美子の顔がそのまま続けてほしそうだったので、試しにと撫で続けてみる。
優美子はチンポから口を離し、ただこちらを上目で見上げるのみ。それがたまらなく可愛く、またエロい。このままではそれだけで出してしまえそうだったので、仕方なく手を引きあげた。すると優美子が寂しそうな顔をする。まったく、可愛いな優美子は。
「これならエロ抜きでもしてやる。今は……な?」
「ん。あーしもその方がいい。ヒキオのチンポ、あーしに入れて?」
優美子は俺へ見せつけるようにマンコを指で開いた。それも中々そそるが、何より俺を興奮させたのは優美子のチンポ発言だ。
以前はおちんちんとしか言ってなかったのに、ここにきてチンポと言い出すとは。それだけいろはの存在を意識しているのか。
そう思って下卑た笑いを浮かべるも、それさえ優美子は自分への欲情と思って笑みを見せる。
たまらないな、この状況。寝取りだから興奮してるんじゃない。あの三浦優美子を俺のものにしたという事実がチンポを反り返らせている。
「あっ……ヒキオのチンポ、すごい熱い……」
「当たり前だろ。出来るなら孕ませたいぐらいだ」
「っ! うん、必ず産ませて!」
「ああ、必ずだ。じゃ……」
マンコへチンポをあてがう。ここでダメ押しのダメ押しだ。
「もう誰にもお前を渡さないからな、優美……子っ!」
「ああっ! 来たぁ……来たのぉ……これ、このチンポがずっと欲しかったぁ!」
容赦なく一番奥へチンポを突き入れた。それだけで優美子は軽くイったようで、恍惚とした表情を見せている。そこで激しくしてもいいのだが、ここは徹底的に葉山との違いを分からせてやろう。
なので、まずはそのままキス。舌を絡め、優美子がそれに熱烈な反応を見せ出した辺りで腰を動かし出す。激しくではなく優しく、だけど深く深く突き入れる。
「んっ、ああっ……ヒキオのチンポいい。奥をもっとグリグリしてぇ」
「お望み通りに……してやるっ!」
「んんっ! そこぉ……あーし、そこ好きぃ!」
こうして始まる俺と優美子のセックス。正常位でしっかり感じさせ、次は優美子の好きな対面座位。
「んぅ……」
「これ、好きだったよな」
「うん、好き。繋がったままのベロチュー最高じゃん……んっ」
こちらも優美子のマンコがチンポを美味しそうに絞ってくるので嫌いじゃない。胸を揉み、時に乳首を可愛がり、優美子をこれでもかと愛してやる。
「ね、ヒキオ。あーし、もっともっとヒキオの事知りたい」
「どこが感じて何が好きかとか?」
「それもあるけど。でも、一番はヒキオの、八幡の事がもっと知りたい」
「いいぜ。この春休みでたっぷり教えてやるよ。エロい事から何までな」
「ふふっ、お願い」
優しくキスをすると、優美子も同じようにキスを返す。ディープではないが、それでいいのだ。常に激しいだけでは嫌がられる。こちらがそういう雰囲気を作ってやればおのずと女も合わせてくれるのだから、そうでない時は出来るだけ相手に合わせてやればいい。
「次は騎乗位?」
「ああ、そうだ」
ここにきて優美子もようやく分かってくれたようだ。これがあの夜のやり直しだと。嘘だった夜を本当に変える。そのために俺はこの部屋を選んだ。空いて無ければ無いで構わないが、同じ部屋の方がよりその意味を伝えやすいと思って。
「あっ、乳首いい……」
「強めが好きだったもんな」
「そ、そう。そうなのにぃ……」
「あいつは優しくしかしてくれない。こうやって……」
「ああっ! その強さで摘んでくれなかったぁ!」
両乳首を強めに摘まれ、優美子は嬉しそうな声を出す。腰を上下に振り、時に前後へグラインドさせ、ただ快楽を貪ろうとしている。それを俺は咎めるつもりはない。俺は別に常にチンポへ快楽を与えられなくてもいいのだ。代わりにこうやって優美子を可愛がる事で満たしてもらうのだから。
「これからは嫌になる手前までしてやるからな」
「ああっ、ホント? ホントに手前で止めてくれる?」
「おう。ただ、やり過ぎた時は謝る。それじゃダメか?」
「ううん、それでいいから。だからぁ……」
優美子の声と表情がもっと強くとねだっている。あの夜は痛くし過ぎて睨まれたが、もうそんな事にはならない。優美子が望む強さで痛みと快楽を与えてやる。そして、遂に最後だ。
お待ちかねの後背位、バックである。
「あっ! あっ! これぇ、ヤバイ! ヤバイっ!」
「イケ! イケっ! 何度だってイっていいぞ! 優美子がもう止めてって言うまでしてやるからなぁ!」
「あはぁ! 嬉しいっ、嬉しいよぉ! 奥まで、一番奥まで届くチンポいいっ!」
「優美子っ、どうだ? 俺のチンポいいか? あいつよりいいか!」
「うんっ! いいっ! 隼人のおちんちんよりもこのチンポがいいのぉ! あーしを求めてくれるチンポが一番気持ち良くしてくれるのぉぉぉぉっ!」
「うおっ!?」
優美子の絶叫と共にマンコがチンポをきつく締め上げる。堪らず射精してしまうが、俺はここで抜く事はしない。そのままベッドへ倒れ込む優美子の奥へチンポを突き当て、あの時と同じように刺激を与えてやるのだ。
「あふっ……それぇ、好きぃ……」
「な、優美子。今イったよな?」
「うん、イった。久しぶりにイったし」
「じゃ、俺と葉山、どっちがより多く気持ち良くしてくれた?」
その瞬間、優美子のマンコがきつく締め付けてきた。思い出したのだろう。あの夜の、あの瞬間を。自分が葉山を裏切ったあの時を。でも、あの時と違い、優美子は顔をこちらへ向けてはっきりと告げた。
―――ヒキオ……ヒキオの方があーしをいっぱい気持ち良くしてくれたぁ。
その蕩けた表情はとても淫靡で綺麗だった。
俺はその愛しさを込めてキスをする。優美子もそれを受け入れる。一旦そこでチンポを引き抜き、優美子に掃除させて再度ゴムを着けさせ挿入する。
そこからはあの時と同じだ。違いがあるとすれば、優美子へ俺のものだと刻み付けるようにチンポを打ち付けた事だろうか。あの時は一夜限りの関係だった。これからは一生の関係になるだろう。そう思いながら俺と優美子は交わる。
「ヒキオ! ヒキオっ!」
「優美子っ! お前は俺のもんだ! 優美子ぉ!」
腰へ絡み付く優美子の足。俺はがむしゃらに腰を振る。目の前の女を悦ばせるために。求めていると分からせるために、愛していると刻み付けるために。こみ上げてくる色んなものを全て吐き出すために、俺は優美子の一番奥へとチンポを突き入れた。
「「あああああああっ!!」」
こうして俺は優美子を手に入れた。だが、まだ終わっていない。俺は荒く呼吸をする優美子を見つめ、その耳元へ囁いた。その内容に優美子は驚きを見せるが、俺の目を見て諦めるように頷く。それに満足し、俺は時計へ目をやった。時刻は午前零時を過ぎ、日付は三月十四日へ変わっていた……。
「何だい? 話って」
世間がホワイトデーと呼ぶこの日、葉山隼人は三浦優美子とデートをしていた。バレンタインのお返しも兼ねてのデートだったが、その帰り道で突然優美子が話したい事があると切り出し、二人はとある公園へ来ていた。
そこは、男にとっては初めて訪れる場所でも、女にとっては思い出の公園。
「隼人、最近エッチの仕方変わったし。何で?」
「……優美子が俺の好きにしてくれていいって、そう言ってくれたから」
「そ。なら、どうして急に? それ言ったの、結構最初の頃だったじゃん」
「中々踏ん切りがつかなかったんだよ。優美子を傷付けたくないって、そう思ってたから」
その瞬間、優美子の目が細くなった。まるでその言葉を待っていたように。あるいは、それだけは言って欲しくなかったのかもしれない。何故なら、彼女の瞳には光るものも浮かんでいたのだから。
「じゃ、何でいろはとした事をあーしにしたの? その方が余計傷付いたし」
絶句。そう表現するのが相応しい反応だった。隼人は返す言葉もなく、ただ驚愕の表情で優美子を見つめていた。何故その事を優美子が知っているのか。何で気付いたのか誰から聞いたのか。様々な事が頭を駆け巡るも、答えが出る前に優美子が口を開く。
「隼人、あーしね? もし隼人が自分でしたくなってああしたならまだ許せてた。色々試してみたくて、それでああなったならあーしも分かったし。でも、何でいろはが喜んだ事をあーしで試したの?」
「ゆ、優美子……それは」
「言い訳はいいし。浮気の理由はあーしを守りたかったからって、それはヒキオから聞いたから納得する。でも、そこでの事をあーしとのエッチへ応用するのは違うと思う」
「その、あれは優美子を満足させたくて」
「っ! ふざけんなっ! ならあーしに聞けばいいだけじゃん! どうして欲しいとか、どこか感じるとか、そうやって求め合うものだし!」
優美子の言葉に隼人は何も言えなかった。たしかにその通りだと思ったのだ。だが、彼はどこかで男である自分がリードすべきで、女である優美子は元々そこまでセックスに積極的じゃないと思ってしまっていた。
それは間違ってはないのだが、それでも優美子へ甘えるべきだったのだ。それが出来ないのはやはりプライドの高さが原因なのだろう。
自分だけで何とかしようとしてしまった。それこそが最大の間違いと、葉山隼人は気付けないのだ。
かつて幼馴染を失った遠因も、そこにあると思わずに。
「……隼人、あーしら別れよ」
「優美子……」
「あーし、隼人の事好きだった。でも、隼人はあーし程好きじゃなかったって、そう思っちゃったし。あーしは隼人が欲しかったけど、隼人はあーしじゃなくて自分を捨てない女なら誰でも良かった」
「ち、違う! それは違うっ! 俺は捨てない女性なら誰でもいい訳じゃないっ!」
自暴自棄になったかのような声に隼人は必死に叫ぶ。すると、それが伝わったのか優美子は顔を上げた。
「……そう、かもしれないね」
「優美子……」
考え直してくれるのか。そう思った彼へ彼女は最後のとどめを言い放つ。
―――最初から捨ててるような女でもいいんだし。いろはみたいに、ね。
そこで隼人は気付いた。自分といろはの関係が知られたという事は、優美子が自分でなければ彼を支えられないという理由を失ったという事に。そして、それを失った以上、彼女が誰へ気持ちを寄せるかは容易に想像がついた。
(比企谷のところへ行くんだな、優美子)
それを口にする事はしない。彼にとっても八幡は恩人であり、本当の意味で友人だからだ。少なくても彼はそう思っている。なので何も言えず項垂れた隼人を見て、優美子はその場から歩き出す。だが、最後に一言だけ呟いた。
「さよなら、隼人」
そのまま振り返る事もなく優美子は公園を後にする。残された隼人はしばらくその場に立ち尽くしていたが、不意に振動するスマホが彼を現実へ引き戻した。
「……もしもし」
『あ、葉山先輩ですか? 今どこにいます?』
「いろは……比企谷と一緒じゃないのか?」
聞こえてきた声にどこか安堵している自分に気付き、隼人は内心で驚きつつも平静を装って電話を続ける。いろはは先程まで八幡と過ごしていたが、急な呼び出しが入って解散となった事を伝えた。その呼び出しが優美子だろうと察した隼人は、ならばといろはを自分の女にしようと考え直す。
(そうだ。考えてみればいろはは元々俺が好きだったし、寝取られたとも言えるな)
その瞬間、隼人は自分の性器が勃起したのを理解した。これなら平気だ。そう考えて、いろはの呼び出しに応じるままその場から移動する。
「分かった。じゃあ、今から一時間後にららぽだな」
『はい、遅刻したらダメですからね』
「分かってるさ。食事はどうするんだい?」
『ん~……一緒に食べます?』
「いいよ。じゃ、ららぽで待ってるから」
いろはの提案に隼人はそう返し、やや足早に歩き出す。自分を捨てている相手だが、優美子が八幡と接近する以上いろはも現状のままとはいかないだろう。
なら、ここで少しでも自分へ気持ちを向けさせよう。そしてあわよくばそのまま。そう考え、何としても自分を選ばせてみせるのだと決意を新たにして彼は行く。それが例え報われぬとしても……。
通話を終えたスマホを見つめ、いろはは楽しそうな笑みを浮かべた。
「聞きましたか先輩。もう立ち直ってましたよ」
「ああ、俺程じゃないがあいつもかなりのもんだ。お前を寝取られたと仮定して興奮するって気付いたんだろ」
「うぇ~、ヘタレは本当にヘタレですね。でも、意外でした」
「ん?」
「てっきり三浦先輩を彼女にしてあげるんだと」
いろはの指摘通り、俺は優美子を彼女にはしなかった。あの時囁いたのはそれ。
―――俺はいろはを捨てるつもりはない。それが嫌なら頑張って捨てさせろ。
その時の事を思い出したからかチンポが軽く勃起する。するとすかさずいろはがそれを掴んで扱き始めた。その手コキを嬉しく思いながらいろはの頭を優しく撫でる。
「ホント、先輩って悪人ですよね。三浦先輩に自分を私から寝取れって言うんですもん」
「今回ので俺は満足したからな。今度は寝取られる対象になってみたかったんだよ。それに、あの寝取り属性は葉山と優美子っていう二人だから芽生えたもんだったわ」
「で、今回でヘタレは寝取られ、三浦先輩は寝取り属性を……ですか?」
「どうだろうな。ま、それでいけば俺は寝取らせだな。厳密には違うんだが、お前を葉山にあてがい快楽を得た部分はある」
「なら、私は寝取り、ですかね? ある意味三浦先輩から先輩取りましたもん。今、結構優越感ありますし」
いろはの言葉に苦笑しながら首を横に振った。そう、違うのだ。いろはは俺と関係を進める事で快楽を得た訳ではない。だから違うのだといろはへ告げる。
俺は思うのだ。やはり、この歪んだ関係は俺と優美子に葉山で形成され、その三人で完結したのだと。俺が優美子を寝取り、葉山へ寝取らせたように一旦終わったかに見えた関係だが、いろはが加わった事でそれは再び動き出した。今度こそ俺が優美子を寝取り、葉山は寝取られたのだから。
「まぁ、いいです。私も悪女ですから」
そう呟き、いろははチンポを射精へと導く。その手へ放たれる温かい物を嬉しそうに眺め、いろはは俺の見ている目の前でそれを口に含み、美味しそうに飲んだ。
そして、軽くシャワーを浴び身支度を整え家を出ようとした時、不意にいろはへ声を掛けた。
「本気になるなよ?」
その声が真剣な事に気付き、いろははある事を思い付いたのかこう返してきた。
「先輩次第です」
その小悪魔な笑みと共に告げられた言葉に呆気に取られるが、すぐに持ち直して苦笑する。分かったのだ。
今、いろはは自分を捨てさせないために寝取られてやるぞと脅していると。
もう寝取りは勘弁だ。そう思って頭を掻くも、いろはの気持ちが分からないでもない。なので不安を消せる事を願っていろはへ近付きキスをした。それにいろはも満足したように笑顔を浮かべ、手を振って葉山との待ち合わせへ向かった。その背を見送り、俺も優美子を迎えに行くための支度をするべく家の中へ戻る。
「優美子には悪いが、俺の寝取りは難しいだろうな」
思い出すのは、今回の事でいろはへ強いた多くの苦労。しかも、それは未だに継続中だ。それを思えば簡単に優美子へ傾倒する事は出来ない。いくらあの夜からずっと思い続けた相手だとしてもだ。と、そこである人物を思い出す。そちらへも何か手を打たないといけない。何故ならその相手は……
―――海老名も意外とマジな感じだったし、どうするか……。
こんな最低野郎の俺の事を本気で好きになると返した相手なのだから……。
ここまで読んで頂きありがとうございました。拙い物ですが、暇潰しにでもなったのなら幸いです。