後半櫛田さんが偏見に満ちた意見を漏らしていますが、あくまで櫛田さんの意見です。
どさりと鈴音の身体を桔梗の上に覆うように置く。
ただ、先程とは向きを変えて、鈴音の顔の前に桔梗の秘所、桔梗の顔の前に鈴音の秘所とした。
「かはあっ……ああっ……はあぅっ……お、お願い、一度抜いてぇ」
「駄目だ」
ここまで散々犯され続け未だに秘所に逸物を入れている鈴音は、息も絶え絶えになっている。
長い黒髪が張り付いた汗だくの身体、内腿には大量の粘液が流れた筋が白く残り、うつ伏せの姿勢になったことで新たな精液が流れ落ち、桔梗の愛らしい顔に垂れる。
「あ、ああっ……こ、こんな、格好、もう、無理……な、なにするの!?」
鞄から新しいローターを取り出す。
桔梗用と判りやすくするために、青みを帯びた紫色――桔梗色の小型ローターを、鈴音の目の前にやり彼女が息を飲み何をするのか理解したことに満足する。
そのまま、桔梗の肉芽の皮を剥き、陰核を露出させ、陰核をローターで包み込み、両面ギザギザケーブルタイで固定しようとする。
「駄目ぇ、それは、だめ、そんなの、ひどい、だめぇぇぇ」
鈴音が目の前で行われる行為を止めようとするが、身体に力は入らず、叫ぶことも出来ない。悲しげに呻くだけだ。
そのまま固定を続ける内に陰毛が邪魔になってきた。
「邪魔だな。剃るか」
綺麗に整えられた、桔梗の髪の毛と同じ色の陰毛を撫でながら呟く。しゃりしゃりとした手触りが何とも言えない心地よさ。
五枚刃カミソリもシェーピングクリームも軟膏も用意している。綺麗に剃れるだろう。
「だ、駄目よ。な、なにをいって、剃るなんてぇ、そんなことしてなんにっ……かはあっ」
血相を変えた鈴音を一突きすると、快楽の呻き声を出して沈黙する。
鈴音の秘所から溢れ出た愛液が、内腿を伝わってしたたり落ちていくのがわかった。女は感じてくると、その体を支えられなくなる。鈴音はもう、ひじですら上体を支えきれず、何とか桔梗の体を避けて、官能を肩で受け止めていた。
鈴音を無力化したことに満足して、ケーブルタイを締めるために絡み付く陰毛を避けている時、腕に重みが加わった。
「なんのつもりだ」
鞄に伸ばした腕に、添えられるように置かれた鈴音の手に手を止めて、声を低くする。力が入らないが、止めているつもりなのは解る。
ギュっと目を瞑り、口を開くと喘いでしまうため口を閉じ、止めてと首をふるふると横に振り、力を振り絞って剃毛をやめさせようとする姿は、とても愛らしくそそる。
半分冗談だったんだが、こんなに可愛らしい反応をされたのなら迷ってしまう。
出会った頃には想像も出来ない愛らしさ。出会った頃、鈴音に五枚刃髭剃りを見せて、汚物を見るような目で凄まれた時とは雲泥の差だ。
鞄の中の五枚刃髭剃りを見る。
――剃ろう。
意趣返しではなく、二人の可愛らしい姿を見るために剃ることを決意した。同世代の異性を剃るのは初めてではない。
「なんのつもりかと聞いているんだかな?」
「……っ。ひ、ひう……あ、あうう……」
冷たい目で睨みながら逸物に力を入れると、くたりと力を抜いて男の劣情を受け入れる構えになる。
犯されながらオレに睨まれると、自然とこうなるように仕込んだ甲斐があった。
鈴音の身体は、どうしようもなく屈服している。
満足して、桔梗の陰毛を再度わしゃわしゃと鈴音の目の前で弄る。
「あっ……だ、駄目ぇ」
鈴音は身体は屈服しながらも、非道な行為に対し奮起して抗う。
ぽたりぽたりと涙を流しながら首を振り、腕から手を離さない鈴音に、劣情が燃え盛る。
心を落ち着かせる為、瞼をゆっくりと閉じて、深く大きく深呼吸する。
そして、息を吐き出す際、今までこういう時に答えない鈴音をいじめた溜息をこれ見よがしにする。
溜息の意味を正確に理解した鈴音は、怯えながらも手を離さない。
そんな反応をするからいじめるんだと、我ながらゲスな想いを抱く。
「どうやら、最近優しくしすぎたようだ。何度も訊ねたのに答えずに、子供の我儘のように駄目とだけとはな。在り来たりだが身体に教えるとするか」
鈴音の髪をゆったりと撫でて、あごを手でくいと上げる。
「や、やぁ、やぁっ、止めっ、止めてぇ」
迫り来るサディスト行為に、ぽろりと涙を流して震える鈴音。このままでは桔梗は、剃られてしまう。
女の翳りを剃りとるのは、止めてくれと懇願してくる。
秘所の毛を剃られのは、仮令他人でも流石に受け入れられないようだ。
自分も剃られると知ったときが楽しみで仕方ない。
「そんなに、毛を剃るのは嫌か」
こくりと頷く。
「解った。なら、お前が言う通りにすれば剃らない」
快楽でぱんぱんに張り詰めた乳房を弄る。
まだ硬い芯が残っているが、柔らかく手の中で形を変えるのを楽しみながら鈴音を責める。
「言ったはずだな。鈴音を犯しているときは、桔梗が見る番だと」
「はい……」
腰を痙攣させ、手でベッドのシーツを強く掴んでいる鈴音にのしかかりながら目を見て話すと素直に頷く。
法悦に浸っている証だ。この状態なら大抵のことを恥ずかしながら受け入れる。
「だから桔梗を起こしてやるんだ。あれだけ鈴音が良い声で鳴いて、顔には鈴音のまんこから垂れた液体を被って臭いだろうに――」
あまりの言い草に濡れた目で睨みながら涙をこぼす。
「――まだ、起きないからな。だから、二つほど考えた」
揺するか呼びかけて起こせよ。と睨んでくる両方とも――体力消耗した上に逸物を入れられているから――自分では出来ない鈴音。
「――目覚まし代わりにこれを使うか」
可愛らしいお姫様に刺激をプレゼントしようか。と鈴音にオレが考えていると思わせるように嗜虐的に目を細める。
ビクリと震える鈴音に見せつけるように、手に持ったスイッチをふる。
「ま、まってぇ、お願い、待ってぇ、そ、そんなところをローターでなんて、櫛田さんが壊れちゃう」
皮を剥いた陰核に直接の刺激。陰核にはローターを当てていなかった鈴音だからこそ想像して怯える。蒼白の顔で、必死に懇願してくる。
狙い通りの姿に口角をあげたくなる。
「なら、もう一つだ」
「もう一つ?」
「お前が桔梗を起こすんだ。桔梗のまんこを舐めて綺麗にして刺激してやれ。刺激してやれば起きだろう。オレのモノを舐めている時のように、優しく丁寧に舐めてやれよ」
「……え?そ、そんな、ど、同性の何て、他の人の性器なんて、嫌よ……」
命令すると、桔梗の白濁した秘所をみて目を剥いて絶句してから、食って掛かる鈴音。
オレの逸物をあれだけ熱心に舐めたのに、他人は出来ない姿は、男心を刺激され逸物がいきり立つ。
「ひああっ!」
子宮を押し出すように突き、舌を口から垂れさせる。
どうすればどう反応するか、鈴音の身体を知り抜いているオレには容易い。
「こちらを選んだ場合、もし、お前が舐め終わったときに――」
くちゅりと桔梗の秘所を撫でる。よほど疲れていたのだろう、このくらいの刺激では目覚める気配さえない。
指で桔梗の秘所から、少し固まってゼラチンのようになった白濁液を鈴音の舌に擦り付ける。
「あっ……え、おぁ」
若干ざらついた生暖かく湿った舌の感触を堪能しながら、白濁で舌を白くする。
こんなことをされても、逸物を子宮口に押し当てられた鈴音は抵抗しようともしない。
たらたらと、唾液を三人の体液が染みたベッドカバーにたらす。
「桔梗のまんこにコレが残っているか少しでも飲みこまなかったら――」
「あっ……あぁっ」
怯えて舌を口に戻すこともできない鈴音の心の底に、響かせるように鷹揚に話す。
「お前らのまんこから毛を全部剃る」
「………………」
目を剥いて凝固剤を流し込まれたように固まる鈴音。
手入れではなく性行為の一環で陰毛を剃るなど、育ちの良さそうな彼女には頭の片隅にも浮かばず、桔梗との勉強にもなかったことだ。
それを自分だけでなく桔梗もされてしまう。
「で、どっちにする?ローターか舐めるか」
「………………」
桔梗の秘所を舐めて失敗した場合、そんな辱しめを二人ともされるかもしれないことをするか、ローターの刺激で泣き叫ぶ桔梗を見るか。
鈴音の表情は、苦悩という表情の代名詞としたいくらいだ。
それでも美しい彼女はそそる。その表情が見たかった。
のだが、少し悩みすぎている。
「何か言ったらどうだ?黙ったままなら、ローターで起こしたあとに剃るぞ」
「……ほ、本気、なの?い、いくらなんでも」
「今までで、解っているだろう。オレはどんなことにも責任をもって、本気で取り込んでいたことが」
「…………全力は、尽くさないし、尽くそうともしないけどね……」
「その通りだ」
この状況で言い返してくるだけの気概には感心する。
「ちょ、止めっ、さわら、ないで」
「生えかけだなお前のココは、これなら手入れをする必要もないだろう。生えるまで随分時間がかかったんじゃないのか」
「………………」
薄いところもあるが、股間の前から後ろまで生え揃って、手入れをして綺麗な形を作って、ふっくらとしたやや大きめな陰唇を覆い隠している桔梗と違い。
恥丘の上だけ、それも三回も摘めばなくなってしまいそうな鈴音の陰毛を、撫で付けるように撫で回す。
「でも、失敗したら今日でお別れだ。さて、次生えてくるまでどれだけかかるのか」
「うぅ………………」
荒い息をつきながら涙を流しながらジト目でオレを見るだけになった鈴音。
少し強引だが、彼女の意思をオレなりに理解することにした。
「黙りこんだままか。なら、両方ともするとしよう」
仕方なく、手にローターと五枚刃髭剃りを持つ。どんな理由があっても、黙りこんだのは変わりない。
キラリと光る髭剃りの刃の光に青ざめる鈴音。
「ま、待って、待ちなさい。そんなのダメっ………」
「……舐めて綺麗にして桔梗を起こしたなら、剃らないし、ローターもなしだ」
「―――っ」
嫌だとふるふると涙を流しながら首をふる鈴音の姿に、尽きない性欲がさらに高まる。
ゆっくりと桔梗の秘所に鈴音の顔を近づけて、桔梗の陰核にローターを添える。
「舐めて綺麗にするか、ローターかどうする?」
「……」
「返事は?」
「ひっく……わか、り、ました……なめ、ます」
涙目で命令に従う鈴音を目の当たりにして、ひどく心がざわついた。
犯されために桔梗の赤く充血した秘所に、鈴音のピンクの舌が近づいて、ペロリと舐める。
「お、女の……ちゅっ、人の……なんてぇ……ちゅっ」
あまりの恥辱に体を震わせて咽び泣く鈴音は、本当に可愛い。
言葉に出来ないという意味を思い知った。
「いい答えと動きだ。制限時間は十五分のところを二十分にしてやる」
つい優しく制限時間制度を追加していじめてしまう。鈴音は絶望の涕泣をもらしながら、桔梗の秘所にこびりついた白濁液を舐める舌の動きを加速させた。
さて、愛液が空気に触れてかき回すと白くなることに何時鈴音は気づくかな。それとも、気づかないままかな。
どちらにしても力尽きるか時間を過ぎて剃るけど。
剃毛の趣味はないはずだったが、二人がどう反応するかを考えただけで、胸がドキドキと高鳴るのを感じた。
自身がサディストだと理解しただけで、こんなに酷いことをしても爽快な気分になっしまうな。
夢をみているのだと、私は理解した。意識があるままに見る夢ってあるんだと驚きながら夢に浸る。
私は、『特別』に強く憧れていた。その為に、誰もに認めてもらいたい、誰よりも上になるナニかが欲しかった。
でも、勉強でもスポーツでも私は上位にはなれても一番に成れない。
だから、誰よりも尊敬されて信頼される『特別』になって証である『秘密』を求め続けた。
そのために必死に信頼される人物の仮面を作って被り続けた。もし、家族から仮面を被っていると話されたらと思うと、家族の前でも仮面を被るしかなかった。
心に莫大なストレスを抱えたまま。
結果、私は一度周囲全てから拒絶された。笑ってしまうことにあれだけ私が努力して優しくしたんだから、ある程度の悪口をブログに叩いても誰か一人くらい助けてくれると信じていた。我ながら甘かった。
その甘さは変わらず、新しい生活を始めたここでも全てから拒絶されかけて、清隆くんに助けられた。助けてくれたんだ、ずっと願い続けて何時しか諦めていたのに、助けてくれて抱いてもらえた。
今回で、私は謀略とか策略には向いてないことと、手段が目的に変わっていたことを痛感した。
いや、前者は薄々解っていたのだ。だから、最初のころ切れ者の側面を見せた清隆くんに近づいて、彼と交流した。
そして、彼が私の本性を知っても負の想いを抱いてないと理解できたときから、思い返せば彼に夢中だった。
『特別』になるために人気者になり、証しとして他者の秘密を求めていた時の私はその事を解っていなかった。
いや、解ってて気づかないように全力を尽くしていた。
当時の私のスタンスからしたら、恋愛はNGだから距離を置いていたのだとつい最近気づいた。私は自分の人生で、ここまで誰かに焦がれるなんて想像もしてなかった。
私の本性を知っても態度を変えず、裏で動いてDクラスを導き、私の策の悉くを潰して、私と協力関係を結んで、止めに私を救ってくれた清隆くんは、私にとって今まで見たことがない『特別』になった。
私が抱かれた一番の理由はそれだった。堀北さんに抱いていた対抗心なんてスパイスでしかない。
そして、抱かれた結果は控えめに言って最高だった。
あの清隆くんが私を抱いて、私の身体に夢中になって気持ち良くなってくれているだけで、今までの優越感など比べものにならない優越感が私を満たした。
いや、優越感じゃない。初めてこんな言葉に出来ない想いに満たされた。今までずっと欠けていた自分の何かが埋まった。
私は『特別』になった。
つくづく私は手段だけしか見ていなかった。人気者なんて『特別』になるための手段だったのに、拘泥して人気者になることだけしか見ていなかった。
清隆くんに抱かれて『特別』になって冷静になった今なら解る。
あのまま人気者を続けていたら私は破滅していた。
大学まではどうにかなるだろう。
社会人の最初の方もなんとかなるかもしれない。
でもそれ以降は?
25になったのなら、周りに紹介できる恋人の一人くらいは要るだろう。
私の容姿と表向きの性格と能力で、そんな相手も居ないと誰も信用しない。
性格が良くて、仕事もかなり出来て、家事万能で、美人の二十代後半の処女。
地雷だ間違いなく地雷。私から見ても引くというか、今まで何してたのか裏に何があるか疑問で恐い。
私がそうなる可能性が高かったことに泣きたくなる。
恋人を作ったとしても問題は多い。
恋人が出来た時の人間関係に与える影響を考えたら、遊び人か、普段の人間関係とは関係してない相手だろう。
遊び人?私の信用を捨てるのと同義だ。まずない。
じゃあ後者なら?周りに紹介できるそれなり以上の男と恋人になればどうなる?
表向きの性格で、完璧に恋人役をする自信はある。でもその場合、私の溜まるストレスは尋常ではないだろう。
何で解消すれば良いんだ。
日記?スマホのメモ? 物証を残してどうするんだ、私。
誰もいないところで愚痴る? 恋人が居てプライベートをどうやって保てば良いんだろう。表向きの私に執着しない相手はまずない。そういうキャラクターを作ったし、作ってしまうだろう。私だし。
教会にでも懺悔しに行く?神父も人間なんだ。あり得ない。
――駄目だ。二ヶ月も持たずに素の性格がバレてしまうか、半年経たず私がストレスで壊れる。
恋人は別れる時に、私のことを周りにバラして別れるだろう。中学であっという間に私の悪評が広まったように、広まる。
人間関係の崩壊再び。
恋人がバラさず別れるような聖人でも同じだ。
そんな良い相手と別れることがマイナスになる。
清隆くんにアドバイスもらって、巧く平田君と別れた軽井沢さん――処女だけじゃなくファーストキスを平田くんじゃなく、清隆くんに捧げるなんて、よく解ってるピュアビッチな人、今日来る前に調べて堀北さんと三人で話し合い今は友人――とは、状況が違いすぎる。無理だ。
じゃあ、龍園見たいに裏の私を知ってる相手なら?
そもそも裏の私は素の私じゃない。表の私は好きだけど裏の私は嫌いだったんだ私は。今は、両方とも嫌いだけど。
そんな私を見て付き合ってくる相手は、ビジネスライクなら相手できるけど深い関係は無理だ。
龍園や清隆くん見たいな悪党を知ったからこそわかる。私はああはなれないし出来ない。秀才であっても化物にはなれない。
リーダーも軍師も無理。
誰かの補佐やバックアップをする時に能力を発揮するタイプだ、私は。
だから、策謀を無理してする裏の私は、龍園見たいな奴には、良いように使われて使い捨てられるだけだ。
そもそも龍園みたいな奴と付き合ってもストレスが溜まるだけ、間違いなく壊れる。
だから、これも無理。
割り切って、男は自分を飾るものでしかないとして、常に二股、三股かけるようにすれば?
ある種の女性からは支持されるだろう。開放的だとか。
――泥沼から回避するのに崖から飛び降りてどうするんだ、私。
素の私は補佐タイプ。表向きの私の性格でも、複数を相手にしてもそこそこできるだろう。
つまり、補佐される相手からしてみれば自分だけ補佐して欲しくなる。複数の男だけで奪い合うだけなら良いけど、間違いなく私にまで火種が飛ぶ。
……駄目だ。想像するのが恐い。最悪の最悪まで行くかもしれない。
そもそも、そんなことしてマトモな人間関係の人気者なんて無理。
なのに、私は追い詰められると、やりかねなかった辺り救えない。
その上、三十そこそこ越えたら、人気者のスタンスを続けるには、結婚と出産が必須だろう。結婚も子育てもしていない三十路越えのぱっと見完璧な美女に、誰が秘密を漏らすと言うのか。少なくとも距離を置いて遠目から見る、私ならそうする。
結婚した相手が、本性知って受け入れて、私のやり方を応援しなくても許容してくれる奇跡のような相手。
つまり、清隆くんみたいな人の可能性はまず無い。
外面よく結婚しても何時かバレるか、私に限界が来る。そうすると、中学と半月前の焼き直しだ。相手によっては命の危険さえ起こるだろう。
――つまり、私が将来も人気者であり続けるには
表でも裏でもない素の私を理解して、ストレス解消のための愚痴を聞いても表に出さずに受け入れてくれる上に、周りに紹介できるだけの見映えもよくて収入があって、人間関係を壊さないだけの聡明さのある安定した性格をして、いざとなったら助けてくれる能力があるリーダーか軍師タイプの恋人か夫。
が、必要と………。
馬鹿じゃないかな?
どう考えても破滅していたよね私。自覚出来たからこそ寒気がする。
清隆くんくらいしかいないよ。私の人生で会った人のなかでも。
一生独身も考えたけど、二の足を踏む。
最近独身で一生を過ごすと言う人が多いが、実際に一生を独身で過ごす人が多い世代が人生を全うしてない今日、結論を出すのは早計だ。
というか清隆くんみたいな人と私は結婚したい。
「高校生になったのなら、相手の人格とか将来どうなるかある程度分かるから、男を探すなら高校で探しなさい。少なくともその後出会う人から探すより良いわよ」と教えてくれてありがとうお母さん。色々あったけど、卒業したら色々話し合おうね。
理解者無くては、三十までは無理だと結論するしかない私の今までの生き方は。
理解者足りうる清隆くんという怪物と出会い。触れあい、犯され、嬲られたことで、よく解った。
だから、今の私は人気者に拘泥していない。むしろ鬱陶しいのだ。
彼の側にいて、彼にとっての『特別』になったままなら、私は私のまま生活することが出来るんじゃないかと夢想している。
清隆くんの『特別』というだけで、満たされる私は、偽りの笑顔、偽りの優しさ、偽りの関係をする必要がない。
少しずつ偽りの関係を精算していけば良い……特定の男が出来たなら人気なんて落ちるのは自明の理だ。私は巧くやれる自信がある。
私は『特別』になったのだから、これからの人生は楽しく生きられる、今までよりもずっと。
ただ、誤算があった。
一つは、清隆くんが私の情報収集能力を高く評価して、彼の側に私を置いている大きな割合を占めていることだ。
もし、ここで今の優越感と同時にストレスが溜まる人気者の仮面を外せば、清隆くんにとって私の価値は極論身体だけだ。
認められない。決して認められない。
私は私として清隆くんの傍に居たい。ただの肉欲解消手段としてなんて想像することさえ耐えられない。
それに、飽きられたときが怖すぎる……良くて、ハニトラ要員。悪ければ、私を抱かせて録音か録画でもして相手ごと葬られる。清隆くんは躊躇わないだろう。
清隆くんのような人の傍に居るならば、私の価値を維持するだけでは駄目だ、これまで以上に高めなくてはならない。
だから、仮面を外せないし嫌な相手でも仲良くしなくてはならない。
そして情報を収集して、生徒の性格や特徴を把握して、対人能力が低い清隆くんをサポートしていく。
清隆くんの指示で、仲良くしてやっているなら大丈夫。耐えられるというか、清隆くんのためだと考えると心の中の黒いドロドロが少なくなる。
――ぶっちゃけ、大切な人にだけ素を見せて、有象無象には仮面の良い顔するってシチュはたまらない。
だから、一つ目は苦しいし大変だけど楽しくもあるからなんとかなる。
二つ目は、私以外の女の存在。今は、堀北さんと軽井沢さんと私の三人。つまり清隆くんは三股かけてる最悪なクズだけど、もうそれはいい。
何でよりによってウチのクラスでトップクラスのレベルの奴らなんだとか。
堀北さんすらっとしたスレンダーであのアンダーでDカップとかロケットふざけんなだとか。
軽井沢さんギャルっぽく遊んで見えるのにピュアとかギャップがずるいだろうとか。
二人とも性知識お子様で止まっていて、普通のはずの私がエロく見えるとかどういうことだとか。
色々あるけど、不安だけど、まあ、いいのだ。ここまでは。
ここからだ、私が収集した情報からしたら、ほかにも怪しい女はたくさん居る。
坂柳さんに一之瀬さんに椎名さんはガチだ。後は伊吹さんは怪しいけど安牌っぽい、長谷部さんと佐倉さんは互いに友情の枷があるけどそれでも危ない。
私の見るところ後者の三人はまあ大丈夫だ、外から突かない限りは爆発しない。問題は前者の三人だ、放って置いたら、確実に爆発する。というか導火線に火がついている気がする。
堀北さんと軽井沢さんといい、どいつもこいつも恋愛感覚がしっかりしてるから下手に手を出したら、遊びじゃすまない連中だ。女として私と同格かそれ以上の娘達。
いや、本当に、とりあえずイケメンだから付き合ってみるか、なんて娘が一人も居ないとかどういうことなんだろう。下手したら全員初恋が清隆くんなんて可能性が高い。
この年で初恋とか(私もだけど)碌な相手が居なかったという訳じゃない。しっかりしているというより重いのだ。恋愛感が重くなければそんな風にはならない。
下手したら高校の恋愛なのに、一生モノの付き合いを考えているかもしれない。
何て重い娘たちなんだろうか、どうして清隆くんなんだ、見る目ありすぎるだろう。
清隆くんが板ばさみになろうが、ちゃんと相手をしてくれるなら知ったことじゃないけど、どいつもこいつも敵とするにはあまりに強大すぎる。同学年でこれはと思っている連中ばっかりだ。
少なくとも分かり合って仲良くなんてこと出来ないだろう。おそらく、いや、きっと。
頭が痛い。堀北さんと軽井沢さんとは信じられないが、いろいろと分かり合って仲良くなってしまったからもっと頭が痛い。
「………んっ………」
アソコが痒くなるような刺激があったような気がする。夢でこんな風に思うなんて私もエッチにされてしまった。清隆くんにされてしまった。
三つ目の、いや最後にして最大の問題。じゃなくてすべての問題はこいつに収束されている。
私の生活の――というより私の人生において、その存在を徐々に巨大化させているひとりの人間。
綾小路清隆くんだ。
一言で言って化物。能力において、大人顔負けというか勝てる人居るのと聞きたくなる。なのに、世間知らずというか人間慣れしていない。なのに人間心理を読むのには長けていて、人間ではなくて道具を動かしているように動かすとか常軌を逸している。他人に無関心なのはそのせいだろう。
なのに、義理だけは守ってくれるから、傍に居て安心できる。それすらも計算かもしれないが、そういう計算高い優しさのほうが私、いや私たち三人(多分)には心地よい。
だから、彼を探ろうとは思わない。
虎穴に入らずんば虎子を得ずとか言うけど、何が出てくるか解らないし、常に生き残り勝ち残る相手の傍にいれるのだ。獣でさえ腹を見せて転がるくらいの知恵はある。そして、私たちは馬鹿じゃない。
彼が凡庸の仮面をかぶるというならばそれに付き合い秘密にするまでだ。
そして、それだけの『秘密』の共感だけならば私達三人は仲良くなっていない。
「あっ……」
また、刺激が走る。夢の中なのに身体が疼いて仕方ない。清隆くんに抱かれてそういう身体にされたというか、自分の身体の欲求を持て余すことになるとは思ってなかった。
する前はあんなに怖かったし、した後もまだ怖いというか恥ずかしいけど、なんというか自分の身体の取り回しがいろいろと変化したのがわかるっていうか、すごく気持ちいい身体になったのが嬉しいっていうか。
開花したっていうのだろうこういうのは、堀北さんも軽井沢さんもそうなのだろう。
何というか男に良い刺激をされると、女の身体はこうも変わるんだなと思う。
まさかこれほど急激に変わるとは想像もしていなかったから、私は動揺して腰を抜かしそうになる。いろいろな意味で。
最初から今までずっとイニシアチブを握られ、獣のように犯され嬲られて、ついさっきも友人――いや盟友が辱められているのをまどろみながら聴かされた後、アソコからペニスを抜かれて気絶するとか、アレすぎる。
私達三人がいろいろと分かり合って仲良くなってしまったのはこれが原因だろう。間違い無いのは、これのおかげでわたしたちはお互いを分かり合えることが出来たということだ。おなじ悩みを持つものとして。
清隆くんが満足するまで、何時間も獣のようにぶっ続けで犯されながら付き合わされて死にかける女の悩みを。
つまりあれだよ。
敵の敵は味方。
ひょっとしたら坂柳さん達とも仲良くなるかも知れないという予感がするほど、清隆くんはあっちでも化物だったということ。
「ひぅんっ」
そして、認めなければならない。私は、今敏感な部分をいじられて起こされようとしていることを。
そして、耳に聞こえる何かを舐めてコクリと飲み込む水音に混じって聞こえてくる啜り泣きは盟友の声だと。
――目を開けよう。
鉛のように重かった体も少しはマシになった。
盟友は今一人で抗っているから助けないといけない。
私が耐えられる範囲のプレイでありますようにと祈りながら私は目覚めた。
なお、櫛田さんは自分は重くないと思っています。
次回はかなり間隔が空くと思います。
もし、良ければここが悪いとか、ここを何とかしたほうがいいとか感想を頂けたら幸いです。