あるひとはいいました
二次創作書くんなら原作と同じだと意味ないよね、と
まあもうわかってると思いますけど、ブレイクしていきますよ~(ゲス顔
尚、本日の書き貯め分は此処まで
感想くれよォ…
リクにも応じるからサァ…
今年こそは活発に動くからサァ…
「やあ少年少女たち! 俺はマザラタウンのザトゥージ! 使い魔マスターを目指している、この森の管理人だ!」
褐色肌で細マッチョなニイチャンだ。
彼は俺たちの前にスタッ! と木の上からスタイリッシュに現れた!
……現れたかと思ったらそんな挨拶をしてきたんだ、どう思う……?
A.限りなくアウトに近いアウトです。何がとは言いませんが。
「こんにちはアイザックさん、お久しぶりです」
「おお! リアスちゃんじゃないか、元気だったか?」
「お陰様で、母も会いたがっていましたわ」
ニイチャンの名乗りとは別の名で呼び、部長は物怖じもせずに応えていた。
いや、登場シーンの科白チョイスに意図があるように見えただけで、別段奇抜な恰好をしているわけでもないから物怖じすることも無いのだろうけれども。
……キャップ帽を逆に被ったニイチャンと、リアス部長がにこやかに談笑している……。
顔立ちがお互い整っているから、距離感でつい邪推しちまいそうになるぞ……。
「あ、あの、部長? お知り合いの方、なんですか……?」
俺と同じように茫然としていた、転生悪魔仲間の獅子王 龍馬がふたりの会話に切り込んでゆく。
よくやったお前! 俺みたいな小市民は発せられるセレブレティなオーラだけで近づけもしなかったよ!
つーか、ニイチャンの方は気にした様子も無いけど、会話を中断されてリアス部長の方がやや不機嫌じゃない? 俺の勘違い? ちょびっとだけ、笑顔の目端が引き攣った気がしたんすけど?
「……リョーマ、今、私が挨拶していたでしょう?」
「す、スイマセン、でも……」
「『待て』もできない下僕を持った覚えはないわ、今は下がりなさい」
「……はい」
獅子王はニイチャンに猜疑の目を向けている。
ん? てっきり嫉妬から邪魔をしたんだと思ってたんだけど。
こいつ小猫ちゃん狙いじゃなかったんだー、って目で思わず見ちまったんだけど。
斯くいう小猫ちゃんや朱乃さん、木場までもニイチャンに挨拶へ近づいてゆく。
グレモリー眷属全員の知り合いってことか、まあ悪い人では無いのだろう。
「お、おいイッセー、お前はいいのかよ?」
「へ? 何がだ?」
軽く絞られて縮こまった獅子王が、戻ってきて小声で問い糺す。
部長は……、ああ、まだお話とやらは済んでないんすね。
ニイチャンの方は苦笑して、しかしリアス部長の言い方も諫める気もないらしい。
人間に准えれば問題発言に聴こえるけれど、こっちは種族が違うしなぁ、悪魔文化ってやつかね。
「何が、って……、あんなイケメンが部長と親し気にしてるのに、何も思わないのか!?」
「おいバカ、大声出すなよ、また部長に叱られるぞ」
こいつは偶に変な価値観で俺に突っかかってくる時がある。
高校に入って知り合ったクラスメイトなのだが、俺が悪魔に転生してしばらく経ってから、伺うようにオカ研にやってきた変わり者だ。
なんでも、元から悪魔の事には気づいていて、クラスメイトがある日突然種族を変えていたから気になって調べに来た、らしい。
それまでは特に交流らしい交流もなかったのだけど、いつの間にか綽名呼びされているしで、距離感の取り方が変な奴だと思っている。
木場ですら俺のことは未だ『兵藤くん』だぞ、なんでコイツそこまで気安いんだ……。
ちなみに、俺が悪魔になった切っ掛けは特に無い。
強いて挙げるなら俺の中に眠っているとされる強大な力、それ目当てで勧誘された程度か。
将来的にはハーレムだって作れる、っていうのも理由だけど、劇的な何かがあったわけでもない。
意識的にはちょっと特殊なバイトを始めた、程度の感覚だ。
だから、獅子王のように「下僕にしてください」と、自分から売り込んだほどの熱意は無い。
……ほんとに、コイツなんで其処まで部長に入れ込んでるんだ?
美人なのもスタイルがイイのもわかるけど、学校では『一つ上の先輩』だろ?
元から同じ部活に所属していた、とかならわかるけど、ちょっと有名なだけの先輩を相手に浮かれるには普段の距離が空きすぎていると思うんだが。
そのくせ、日頃は部長にはあんまりしつこくせずに、年下の小猫ちゃんを構い倒して嫌われている。
やっぱり変な奴だなぁ。
「バカはお前だ! イケメン爆ぜろ! リア充死すべし! それがお前らの合言葉じゃねえか! 忘れたのかよ自分のアイデンティティを!?」
「お前の中で俺はどれだけ心が狭いんだ」
あと“ら”ってのは誰を指してんだ。
言葉の裏でモテない男扱いってことかコラ。
こう見えても美少女の幼馴染がいるんだぞ、学校違うけど。ちょい将来が心配なアホっ娘だけど。
「イッセー、リョーマ、紹介するからこっちにきなさい」
「はーい」
「う、は、はい」
部長に呼ばれて、思い出したように獅子王は委縮する。
……そういやあ朱乃さんにも似た態度だし、コイツ単純にお姉さん系とか美人系に慣れてなくて怯えてるだけなのかもしれん。
「こちらアイザック=ジグ=ザトゥージさん、私の母とも付き合いのある方で【使い魔の森】の管理人をやっておられるわ。貴方たちの使い魔を探すのに手を貸してくださるから、きちんとお礼を言いなさいね」
「宜しくな少年たち、呼び方は自由でいいぞ! 使い魔マスターでも構わないさ! キミたちも使い魔、ゲットだぜ!」
やや彫りの深い、外国人系のイケメンは爽やかにそう言った。
うん、確かにイケメンで、松田や元浜なら爆ぜろって叫ぶかもしれないな。
でも俺からすると、例えばホスト崩れな恰好付けは明らかに『死ね!』って思うけど、このひとの場合だと普通に対応できそうなくらいには忌避感も何もない。
見た目は二枚目なのだが、三枚目なキャラを地でやってる雰囲気を感じる所為かも知れない。
つーかそのギリッギリなネタはガチなんですかね!?
下手すっとニン
「あの、部長のお母さまとも付き合いが、っていうのは……?」
「使い魔の森はバアル領にあるからね。部長のお母さまのヴェネラナ様は、そこのお嬢様だったらしいよ?」
「とはいっても、俺が仕え始めたのはお嬢様が嫁に行った後くらいだからな。リアスちゃんやサーゼクスの使い魔を探すのに顔を合わせた程度で、其処までの付き合いは無いさ」
懊悩してる間に話が進み、気づけば知らない人の名が出ていた。
獅子王は誰にともなく聞いたのだが、多分聞かれたのは部長か朱乃さん辺り。
応えたのは木場だった。
で、サーゼクス、って誰?
「どちらさまです?」
「お兄様よ、現魔王でもあるわね」
「はぁ、魔王……、え? 魔王様を呼び捨てって、大丈夫なんですか……!?」
悪魔をよく知らねぇ俺でもわかる、すっごい偉い人ってことだよね!?
さっきから地雷原スゲェタップしてないかこのおひと!?
つーかそれがお兄様ってのもどうなの、と思わず部長へグリンッと顔を向けた。
「問題ありませんよ。そのくらいで付き合いをやめるほど、サーゼクスは狭量ではありませんし」
「グレイフィア、来てたの」
「はい、少々用事がありました」
意外そうな顔で部長が言葉を発したので、俺も部長の視線を追う。
すっ、とザトゥージさんの背後に立つように、銀髪の――爆乳メイドが現れた!?
ザトゥージさんの奥さんっすか!? すっげぇ美人!
「用事? なんかあったかね?」
「ええ、色々と細々としたモノが。なのでお嬢様、アイザックをお借りできますでしょうか」
……あぁ、部長の家のメイドさん、なのか?
しかし科白の語尾は疑問形なのだが、イントネーション的には有無を言わさず自分を優先するぞと言ってるように聴こえる。
これも悪魔文化なのか、はたまた部長の立ち位置がメイドより下なのか……。
「えぇ? そうなると、私たちはまた日を改めないといけないかしら……」
「ああ、大丈夫、こんなこともあろうかと――、」
「「アイザックさま、申し訳ございません」」
声を揃えて、謝罪と同時に森の奥から現れたのは、金髪の美少女の二人組だ。
釣り目で勝気な印象を受けるゴスロリっ子と、大人しそうな見た目の修道服の子……。
……って、片方はシスターじゃねえの? 此処って冥界だろ? 居て大丈夫なのか?
「グレイフィア様がお越しになられて……、あ、こっちにいらしてたんすね」
「報告が遅れてしまい申し訳ございませんでした……」
「――リアスちゃん、代わりにこの子達を案内に付けるよ。少年たちだって、こんなおっさんに案内されるよりも、女の子と一緒の方がイイだろう?」
「「え?」」
突然仕事を言い渡されて、頓狂な声を上げる女の子たち。
確かにそっちのほうが嬉しいですけど、彼女らに対する配慮は無いんすか?
「……ミッテルトに、アーシア……!?」
「え? なんで名前知ってるんすか?」
「……何処かでお会いしましたか……?」
獅子王の呟きに女の子たちは胡乱げに聞き咎める。
しかし、コイツは自分から話しかけたのに「な、なんでもない」としどろもどろだ。
「彼女たちはこの辺りで生活してるからね、森の中は庭みたいなもんさ、迷う心配はまず無い」
「まあ、ちゃんとした案内人がいるというのなら問題は無いのですけど……」
「では、そういうことで。アイザックは借りていきます」
わぁ、話がサクサク進むぅ!
さっさと行こうとするメイドさんには悪いが、一応聞いておくことかも知れないので、俺は思わず声を上げる。
「あ、あのぅ! この子達ってザトゥージさんの眷属っすか!?」
「んーにゃ、彼女たちは悪魔にはなってないよー、奴隷さー」
「そういうのってアリなんすか悪魔社会!?」
「人間社会に倣ったんだよー、好きだろうー、そういうのってー」
なろう系か!? なろう系のことを言ってるのかぁ!?
引き摺られながら去って行くザトーゥジさんに、俺は最後にもういっかい声を上げた。
「っていうか、使い魔マスターって大丈夫なんすか!? 版権的にー!?」
「好きだろうー、こういうのー!」
やたらと人間社会被れということが知れた。
つーか確信犯なんじゃねえのかあのひとォ!?
■
「で、用事ってのはなんだ?」
「つれないひと、わかっている癖に」
似合わない帽子を取っ払って、彼の部屋に入るなり私は襟元を緩めた。
本来は男性が起こす仕草であろうけれど、我慢が利かなかったのは私の方だ。
サーゼクスとの結婚後も、ずっと続いていた『付き合い』でこの部屋の有様は既に把握している。
此処は下手なホテルなんかよりもずっと頑強なセキュリティを誇っており、出入りさえ気に掛ければ誰に見咎められることもない。
最近入った奴隷の掃除が行き届いているためか、外側から伺えた山小屋然とした雰囲気は消えていた。
それもあの子たちが暮らしているから出来上がっている、『生活』のための日々の培いなのだと思うと嫉妬も浮かんでしまうのだが。
「二人目でも仕込みたいのか?」
「それを抜きにしても、交わりたいと思うことは可笑しなことかしら?」
「いいや? まだ若いのだからな、そのくらいのことは誰だって思うさ」
……彼には、私以外にも『そうだった相手』が居るのだろう。
人間の年齢にすれば250歳以上、彼との付き合いは200年。
それを若いと呼ぶ感性はわからないが、呼ばれて嫌な話でもない。
しかし、だ。
「若さは関係ないわ、そんな風に自分を顧みようとしたことも無いのだし」
「そうか? いつも瑞々しいし、気に掛けているものかと」
彼は基本的に女性に餓えていない。
彼本人が『ヤリタイコト』はそっちの方には傾かず、性質として熟さなければならないというスタンスでしかないので、片付けたいと思えば対象は程度は在れど『どのようでも』構わないのだと聞いたことがある。
それでも相手の選別程度はするのだとは言い訳のように聞いたが、彼からすれば女性は十把一絡げで大きく違いも無いのだろう。
それ用にと、ああして奴隷として人間と堕天使の少女を捕まえているくらいなのだから。
だから、彼の科白は私を口説いているわけではない。
単純に思ったことを口にして、そこに裏表が無いのだから『私たち』のようなタイプの女性は彼に嵌まってしまう。
しかし、だからこそこう答えるのだ。
「若さだけで貴方を感けさせられるなんて自惚れてはいないわよ、そんな分の悪い勝負に出ることもしないわ。それよりももっと熟した女の魅力を貴方に魅せてあげたいと思うのだけど、そちらは嫌いかしら?」
これは執着だ。
愛なんかではない。
そもそも悪魔に愛を語る資格は無い。
騙ることならばできるのだが、それを彼に懸けることは選択したくない。
アイザックへの懸想は、私の言葉以上に私自身が彼に浸っているのだと自覚できる。
そんな毒だとわかっていながら、私は胸元を大きく開いて乳房を晒した。
彼と出会った頃よりも、ずっと豊満に熟した母性の果実を。
獅子王って苗字、滋賀にいらっしゃるんですって