長らく更新しておらず、すみません
頑張って続き書きますので、どうか見捨てないでください、お願いします
話し合いの場となったのは病院の入院室の1つで、事情聴取が終わったら念のための精密検査を受けた後、私が泊まる場所らしい
事情聴取の場には私、エンデヴァーはもちろん、環に警察の方々が数名、それに消太さん、赤慈郎さん、それに担任のスナイプ先生までが駆けつけた
「じゃあまず、攫われる直前から話し始めますね」
「まず、宿泊施設を出て、ランニングして、ヴィランと会ってしまって、殴られて気絶して、起きたらヴィランと少し争って、ワープさせられて、スーツのボスに個性取られて、倉庫見て回って、個性取り戻して、スーツのボスに個性で首元をいじられて気絶して、どこかの部屋に寝かされてて、そして起きたけどする事なかったからもう一回自分の意思で寝た後に救出作戦が始まった」
と、皆の話を早く聴きたいがために、とても短くコンパクトに皆に伝える
細かいところはまた後々聞けば良いと思ってるのか、取り敢えず個性を取り返せたことをとても喜ばれた
私としてもとても嬉しい事なので、私も一緒になって喜ぶ
あの時は変に落ち着いていたので、個性を盗られても冷静だったが、今更になって背中に冷たいものを感じる
思わず自分の両腕を掻き抱く様にきつく握ると環がその腕をそっと外して自分の体に回させるようにして抱き締めてくれる
「本当に無事でよかった」
環のコスチュームは決して抱かれ心地の良いものではなかったが、それでもこの世で一番安心できる人の腕の中だと思うと気が緩み、安心感から嗚咽が漏れそうになる。だが、この部屋にいるメンツの中抱き締められてるだけでも恥ずかしいのに、泣きまでしたら羞恥心で死ねる気しかしないので、涙は堪えて、気を落ち着かせる
そして、少しして環の腕の中からそっと出る
まだ自分が捕まってる間のみんなの話は聞いていない、感傷に浸るのは後からいくらでもすればいい
そう自分に言い聞かせ、静かに待ってくれていた皆を見て、皆の話を聞き始める
まず、消太さんから話し始める
「まず、お前は置き手紙を置いてたから、個性が治って来たらフラッともどってくるとおもっていたんだ、だから今までの行程と同じように個性強化を行なっていた
確かに長いこと雅の姿を見なくて不安にもなったが、財布と携帯を持って行ってるのは荷物を見てわかっていたから、食べ物はないが、何処かでゆっくりしていると思っていた、そして、俺達に異常が出たのは、日が落ちてからの肝試しの時だ
俺は肝試しの方ではなく、補修の方にいたんだが、その時にラグドールの個性でヴィランが複数犯で現れたとテレパスが来た、そして、個性も使っての乱闘の末爆豪が連れ去らわれた、重傷を負った奴もいる、そしてその騒ぎが終わった後にようやく、雅が何処にも参戦をしておらず、また宿泊施設に戻って来てすらいないことに気づいた
上手いことヴィランと会わずに隠れているのかと思ったが電話をしても返事がないから着信音から携帯の位置を障子に探してもらうと、茂みに財布と一緒に無造作に落ちてて、そこで漸く雅が先にさらわれたことに気づいた」
自分の失態を暗い表情で話す消太さんはとても辛そうだった
「そこからは、生徒の証言によるヴィランの見た目を元に聞き込み調査を始めた、後、八百万が脳無の一体に位置情報発信機を付けていたため、脳無が大量に置かれている倉庫を発見した
そのあとは、雄英高校生徒の監督責任不届きの謝罪会見に合わせて雅と爆豪の救出作戦が開始された」
そこまで話した消太さんの言葉が一度切れたところで、続きを話そうとするのを軽く手を上げてエンデヴァーが話の続きを話す権利を貰っていった
「まず、2人がいる可能性がある場所は二カ所で、1つ目は聞き込みによる調査から見つかったヴィランのアジトと思われる場所のバーには俺やオールマイトををふくめたヒーローが配置された、そしてもう1つの場所は雅のいた倉庫だ、そこにはベストジーニストやマウントレディという捕縛に向いたヒーローを配置された
謝罪会見に合わせた奇襲作戦は初めの方は上手いこといった、だが、全員捕縛と言うところでAFO の個性の1つでヴィラン達と爆豪が倉庫の方へと対象人物のみの転移に合い、そして代わりに大量の脳無がバーの周辺に湧いて出て来た、オールマイトは先に転移先の倉庫の方に向かい、俺とサンイーターもある程度脳無を相手した後に倉庫に向かった
倉庫に着いた時、既に爆豪1人に対してバーにいた面子の乱闘とオールマイトとオール・フォー・ワンの一騎討ちが始まっていた、そしてオールマイトが繰り出した攻撃をオール・フォー・ワンが迎え撃ったことにより一際大きな衝撃波ができて、倉庫の損壊が激しくなった時に雅、お前が瓦礫の中から這いずり出て来た、俺とサンイーターはすぐに救出しようとしたが、俺達と雅や爆豪の間にオールマイト達がいたため手を出せずにいた、ここからは自分で見ただろ」
「そうですね、それにしてもどうして環がエンデヴァーさんのところにいるんですか?」
「俺が頼み込んだんだ……どうしても救出作戦に参加させて欲しいって…」
隣にいる環がおどおどとした様子でそう教えてくれる
「どうしても参加したいと自分を売り込んできたんだ、そう言ってきたやつはこいつ以外にも何人かいたが、こいつだけ本気の目をしていたから参加を許可した」
「クラス全員既に仮免許持ってるから全員が複数に分かれて救出作戦に参加しそうなヒーローに夏休みで時間があることをいいことに直々に頼みに行ったんだ、俺はそんな事しても参加できないからやめろと止めたが、誰も止まらずお願いしに行って、そして天喰だけ本当に参加する権利をむしり取ってきやがった、いつも内気なくせによくやるよ」
スナイプ先生がため息をつきながらジト目で環のことを見てそう言った
「そうだったんだね…それにしてもクラス全員がいつかもわからない救出作戦に意地で参加しようとするなんて凄いなぁ…」
「始めそれやろうとしてるやつをヒーローから聞いた時は情報漏洩を疑ったくらいだ」
相変わらずジト目を向けてくるスナイプ先生から気まずいのか、視線を逸らし続けている環
「まあ、誰一人として確定した情報がないのに、雅のためにって動いてたんだけどな、本当に皆に愛されててよかったな」
ジト目を環に向けるのを終えて私の方を見ながら真顔でそうスナイプ先生に言われて恥ずかしくなる
「皆にはお礼を言わないとなぁ」
自然と緩んできてしまう表情を両手で隠しながらそう言うと周りが暖かい視線を向けてきてむず痒くなる
「取り敢えず、話はここで終わりだ、話を聞く感じ大丈夫そうだが、一応今から精密検査を受けてもらう」
スナイプ先生の言葉に頷くと、レコーダを回して話を静かに聞いていた警察が部屋から出て行ってすぐに、入れ替わるように医者と看護師が入ってきた
「では、赤華さん、これに着替えたらまた呼んでください」
「はい」
看護師の人がベッドに服を起置いて医者共々また出ていく
まずは自分の服を脱ごうと思い自分の服を見て思い出した
そういやこれ私のじゃないか
「エンデヴァーさん!ちょっと待って、私が服脱ぐまで待って!」
着替えると言う事でエンデヴァーを先頭に出ていきかけたところを止める
「…もしかして自己治癒が必要なの?」
「いや、特に必要ないよ、けどこの服オール・フォー・ワンからのプレゼントだから持って行って欲しいと思って」
そう言うと、まだ私の一番近くにいた環が、私と皆の間に立ち、私の姿が皆に見えないようにしたかと思うと手早く袴の紐をほどき、下に落として、そして帯もシュルシュルと外し、手早く身に纏う布や紐を床に落としていく
呆気にとられてる間に気付いたら下着姿になっており、そして環にコスチュームのマントを手早く巻かれ、足元に全て落とした服もささっと回収される
「これ、お願いします」
消太さんに問答無用で脱がした服を押し付け、そしてまた目の前まで戻ってくる環
「下着は自分で外して」
「え、下着も自分のじゃないの!?」
マントの隙間から自分の体を見下ろしてみると確かに記憶にない下着を身につけている
「……自分で着替えた訳じゃないの?」
「うん、起きたらこの服だった」
「……雅、その、下腹部に違和感とかはない?」
「無いよ、まあ、枕元に置いてあった体操服はベタベタだったけど」
「俺看護師さんに薬貰ってくる」
「待って待って、そんなのは要らないって、行為自体が何かあったとしても、そこから下手すりゃ妊娠なんてことはあり得ないから」
「雅、たとえ初経が来てなくても絶対はないんだよ?それに、知らない間に、その…ハジメテを奪われている可能性もあるのに…」
「いや、私は絶対に大丈夫だよ、てか、ハジメテはとっくに環と終わらせてるよ?」
「………俺、そんな記憶ないけど…」
「私もないよ、けど花魁がそう言うのよね」
「花魁って…お前キャパオーバーした日は久しぶりって言ってなかったか?」
消太さんが服を赤慈郎さんとたたみながら驚いたように言ってくる
「キャパオーバーしなくても個性による疲労があればその時点で誰かしら性的に食べちゃうみたいです、既に十数人程無意識のうちに毒牙にかけちゃってたみたいで」
自分の掌を見ながら個性を発動させて見てみると、思ったより多くの人の名前が出てきて、もちろん最初に環の名前が並んでるのを見ながら答える
名前の欄には先生の名前も数名出てきているのはもちろん問題だが、それ以上に問題なのは、最後の相手がオール・フォー・ワンな事だ
その事を言うと皆のことを心配させるだけなので黙っておくが、本当にやってしまっていたと思うとやはり嫌なものだ
「環、私は個性上大丈夫だから心配しないで」
そう笑顔で伝えると悲しそうな顔をされる
「後、下着はたしかにあいつからのプレゼントって考えると脱ぎたいけど、流石に下着もつけずに入院服着るわけにいかないから脱げないわ」
「分かった、母さんと父さんが今もう既に雅の入院道具を持ってこっちに向かって来ているよ、けど、この辺りの被害が凄かったから時間がかかるかもしれない、俺はエンデァーさんと一緒に事務所まで戻って事後処理を行った後にまだ入院してたらここに来る」
「分かったわ」
「雅、この部屋は病院が治癒行為を行ってくれたお礼として無料で提供して貰った、ゆっくり休め」
エンデヴァーがこの確かに無駄に華美だなぁと思っていた部屋の内訳を話してくれる
「雅、救出されてすぐ治癒行為なんて行っていたのか、個性を一度奪われた上に長期監禁されててよくできたな」
「まあ、監禁中はほとんど寝てたんで、強制か自己的にかは取り敢えず置いておいて、でも確かに、沢山の怪我人を癒してだいぶ疲れました、無闇矢鱈に触るわけにいきませんしね」
疲れを自覚したのか、急に眠気が襲って来て、あくびが出る
「個性もだいぶ使いましたし…………あれ、私眠たいってことは…」
「雅!体の主導権奪われるな!」
カッと個性を発動させ消太さんが私の花魁の個性を消し去る
「……あー、これどうにかしないと私落ちますね、ねえ、環、ちょっとごめんね」
すぐ隣にいた環を引き寄せ、無理矢理唇を奪い、そのまま舌で口をこじ開け、環の舌を吸い、取り入れた唾液を急いで飲み込む
この短いキスだけでくったりとしてしまった環はベッドに座らせてておく
「よし、ちょっと回復した、思ったより疲れてたみたいです。このまま大人しく寝とけば多分大丈夫だとは思いますが。まあ、独身の若い警備員とか捕まえて食べて記憶消すかもしれないですけど」
「それはダメだろう」
「え、誰の記憶にも無ければ、それはなかったことになるんでいいじゃないですか」
「駄目だ、ヒーローとしてと担任教諭として同意のない行為は認められない」
スナイプ先生がそう止めてくる
「じゃあ、先生、今すぐ私に抱かれてもいいって言って?先生にするから」
「誰が言うか、馬鹿言ってないで寝ろ」
「えー、だって、何も処置せずにこのまま寝て、翌朝自分のことを個性で見てみたら知らない名前増えてるとか嫌ですし」
「………外から鍵をかけておく」
「それくらい個性使えば余裕で開けさせられますよ、その気になったらこの病院内の人であれば誰だって操れるんですから」
「そういえばお前の個性はそう言うのだったよなぁ」
「そうですよ、てことで環か消太さんか赤慈郎さんは?」
そう言うと、全員の視線が環に集まった
「えっ…お、俺なんかが雅とそんな…」
「環、ごめんね、でも、人の気持ちを慮っている余裕はもう無いのよ」
いつもならマントで深く顔を隠すところだろうが、生憎マントは私が貸して貰っており、顔を隠すものはない
「親御さんへの連絡は俺がしておく」
そう言って部屋から始めに出て行くスナイプ先生
「事後処理は任せておけ、事務所に置いてあるお前のものは明日の朝のうちに届ける」
エンデヴァーもそう言って部屋から出て行く
「取り敢えず、近所で二人分の服のセットを買っておく」
「買った服は後で近いうちに届けるからな」
消太さんと赤慈郎さんもそう言って部屋から出て行った
そして二人きりになると、環は不安そうに私を見てくる
「ねえ、雅、本当に相手俺でいいの?」
「ん?寧ろ環じゃないと嫌だよ」
そう言いながらベッドに座る環に近づき、ちゃちゃっとゴテゴテした装備を脱がせていく
「ねえ、環はどうなの?私とするの嫌?」
コスチュームのゴテゴテしたものだけ脱がし、続きは脱がさずに両頬に手を当てて目を合わせてそう聞く
「い、嫌どころか……凄く嬉しい……」
視線を合わせたまま、恥ずかしさからかジワジワと潤んでくる眼や紅潮してくる頬をとても愛おしく感じる
「そう、なら良かった」
個性のせいで汚れるからと無意識レベルで心の奥底に封印していた気持ちを環に抱きしめられて、自覚してしまいながらも、環に悟られないように、軽薄な笑みを貼り付けながら環に迫る
例え恋心は自覚したとしても自分の個性が変化するわけではないので、どんなに好きでも、体の関係があったとしても、私は環から離れなくちゃいけない
薄い笑みを貼り付けたまま、環の服に手をかけて脱がしていく
下着だけにした後に、ベッドの中央に誘導して下着姿で寝転ぶ自分の顔の横に手をつかせる
個性を使わずに、記憶に残る行為を今からすると思うと、気分が上がると同時に、これをケジメとして環から離れようと思えば思うほど胸が締め付けられるほど辛くなってくる
それでも気にしないことにして、口角を上げ、環の顔の輪郭をなぞり、そして後頭部に手を添えて引き寄せる
引き寄せた顔に自分の顔を近づけ優しく唇を重ね、緩やかに舌を絡ませていく
清潔感のある病室の中で水音だけが響き、視界いっぱいに広がる環の顔がどんどん蕩けていくのをただ見つめる
そして、キスに慣れてきたのか、きつく閉じていた目を軽く開いた環の目が驚きに染まり、唇が離れる
蕩けた顔から一転、心配そうな表情の環が私の顔に手を伸ばし
何をするのかと思っていたら、目尻を拭われた
「ねえ、雅大丈夫?」
そう聞かれて初めて、私は自分が涙を流していることに気がついた
「雅、やっぱりこういう行為、どんだけ経験済みだとしても全部記憶にないから不安?」
「ううん、そんなことないよ」
確かに記憶に無いので正真正銘私のハジメテだ、全く不安がないかと聞かれたら、嘘になる、だけど相手は環だ
不安はほんの少ししかない
「でも、やっぱり、女の人はこういう行為に勇気がいるって聞くし…」
「大丈夫だよ、涙が出てきたのは、監禁されてて気を張ってたからその糸がほぐれちゃってかな…」
違う、もう環とこういうことをしない、心理的に離れる、そう決意を固めようとして身が捩り切れそうなほど辛いからだ
「ねえ、雅…俺に嘘をつかないでほしい…お願い……」
「環、私は嘘なんて吐いてないよ」
ヘラリと笑って環の方を見て平然と嘘を吐くと環は悲しそうに顔を歪める
「俺が何年一緒にいると思ってる?それくらい見抜けるから……だから…一人で背追い込まないで欲しい」
私の上から退き、横に寝転び手だけギュッと握られる
「そりゃあ俺は頼りないけど、それでも雅の辛さは理解したいんだ」
まっすぐな瞳と至近距離でかち合い、優しい言葉をかけられてどんどんケジメをつけようという思いが崩れそうになってくる
どうしてこんなに優しくしてくれるんだ
私は必要とあらば誰とでも寝れる女なのに
そんなの環が優しいからだというわかりきった疑問ばかりが心の中でぐるぐると渦巻く
「雅…泣かないで…」
止めようと思っても止まることのない涙を環が愛おしそうに優しく拭う
そんな仕草だけでも想いが溢れそうで
いつもなら冷めた想いしか持ってなかった心が猛烈に熱くて
おかしくなってしまいそうだった
「もう、寝よっか、その、下着姿で抱き締めるだけでも回復すると思うし….」
顔を赤くして目を逸らしながらそっと、優しく抱き締められる
その体がとても暖かくて、安心できる体に縋り付く
いつもならこんな風にならないのに…
いつもなら、抱き締められた腕からそっと抜け出し、妖しく笑いながらコトを始めることだってできるのに…
私の心は今にもボロボロに崩れてしまいそうなくらい弱ってしまって、もう、ダメだった
複数人と体の関係がある事を知ったのが心にヒビを入れたのだろうか
一度個性を奪われた事が心を欠けさせたのだろうか
何もできずただ救助を待つ事しかできなかった事が心をへこませたのだろうか
愛しい相手とのハジメテを忘れていた事が心から潤いを奪っていったのだろうか
それとも、治癒を行わなければいけない人達をそもそも怪我をしない様に、未然に防ぐ事ができなかった無力感によって心が締め付けられてるのだろうか
何がとどめを刺したのかは分からないが、軋んだ心のダムから涙が漏れ出すだけだったのに、ついに決壊してしまった
目の前の環に嗚咽を漏らしながらすがりつく
「み、雅っ!?」
激しく泣き出した私に対して環が驚いた声を上げる
「だ、大丈夫?」
心配そうな声と共に、背中をさすろうとして、私が下着だけしか付けてない状態の為、素肌を直接触るしか無い状況で物凄く困った顔をした後に恐る恐るさすってくれる
「たぁ〜まぁ〜きぃ〜、私やっぱり複数人と関係があるって知って気持ち悪かったぁ〜」
そう泣きながら環に打ち明けると、目を見開いた状態で動作がピタリと止まった後に、すぐに柔らかく笑いかけてくれて
「気持ち悪くても当然だよ」
そう言って頭を優しく撫でてくれる
「それにっ、ヒグッ……個性を奪われて怖かったぁ……もうヒーローになれないかもって……環とミリオやねじれとかとヒーロー科でもうやってけないかもしれないってぇっ……」
泣き叫ぶように言ったことが恥ずかしくて少しテンションを下げてそう伝えると、環はずっと頭を撫でていてくれる
「大丈夫だよ、雅の個性はしっかりと雅自身が取り返しただろう」
「そうだけど……でもやっぱり……怖かった……今までの努力が水の泡となって消えていくかもしれないって思うと怖くて怖くて……」
より強く環を感じれるようにもう少し力を込めて抱き着く
「安心して、大丈夫だよ」
環も私が痛いと感じる直前程の力を込めて抱きしめ返してくれる
「うん、それにね…今回攫われた時に何もできずに待ってることしかできなかった事がとっても遣る瀬無かった……」
「仕方がないよ、それに、無事だっただけで俺は嬉しい」
「環ありがとう…後はやっぱり…民間人に出た被害の多さが辛かった……私の個性がもっと強ければ…一斉に治癒をかけて直せたかもしれないのに…ちまちまとしか直せないのが…あくまで癒すと言う方に重きを置いている私の個性が辛かった」
「それでも雅は良くやったと思うよ、救援されてすぐにあんなに沢山の人を癒せたのは凄いことだし」
環はいつもはオドオドとしているのに、こう言う時感じる安心感が物凄く高い、本当にいつもの環は何処に行ってしまったのかと思う程に
「大丈夫、大丈夫だから」
耳元でそう囁く声は頭に甘い声として直接流し込まれてるようで痺れるような感覚に落ちる
「雅、他にはもうない?」
涙自体が止まってきた頃に2人して上体を起こし、ベッドに座り、環が枕元に置かれていたティッシュを箱ごと渡しながら聞いてくれる
「無くはない」
最後の1つは環に一番言いにくい事だが、環以外には言いたくない事だった
「教えてくれる?」
涙を拭った後の顔を覗き込む環の顔をジッと見た後に頷く
「環と…環とのハジメテを忘れていることが残念なの……」
流石にこんな事相手のことを見ながらなど恥ずかしくてできるわけもなく、顔を逸らして、でも、反応が気になるから横目では環のことを伺いながら答えると、ポカンとした後に、急速に赤く顔が染まる
「いろんな人としてしまって、それを忘れていたのは全然いいんだけど、環との記憶は欲しかった……」
ついに横目で伺うのも恥ずかしくなって、完全に視線を下に向けながらそう言うと手をそっと環に取られたので、視線をあげると顔を真っ赤にしながらもこっちを見ている環と目が合い
「雅……、君はどんなに俺を喜ばせたら気がすむんだ……」
そう言われて、こっちまで急速に顔が熱を持つ
「俺もさっき雅にハジメテは俺とって聞いて本当に嬉しかったと同時に記憶がなくて残念だった……」
照れた笑いを浮かべて忙しなく視線を動かしている環を見てつい笑ってしまい、環もそんな私を見て一緒に笑う
「同じ気持ちだったのね、私達」
「そうだね」
「もう寝よっか、色々環に話を聞いてもらってスッキリしたし」
「うん、分かった」
2人して向き合って寝転び布団をかぶって目を瞑る
「ねえ、環」
「ん?」
「手を繋いでて貰ってもいい?」
「うん、もちろんいいよ」
布団の中で手をギュッと握って深い眠りの世界へと向かった
そろそろ話の長さ揃えるべきか本気で悩んでるけど、私のようなど素人に文の大体の長さをを揃えるっていう芸当はできそうもない