潜入捜査もヒーローの仕事の一つにもちろん入ってる、その話をミッドナイト先生が話し始め、実際に授業で潜入術を身につけることになった
挑戦してみるのが一番とのことで、早速実践が始まる
どこに潜入して、どんな人がターゲットか、というのが書かれた紙を1人ずつ引いて、それに合わせた服を選び、言葉遣いや仕草で先生を相手にするというのが流れで、出席番号順に雅から引き、次に自分が引く
俺がクジを取るのと同タイミングで、自分のクジを開いていてた雅がガッツポーズした
「よしっ!夜の繁華街が舞台!なんて私にピッタリ!」
その様子を横目で見ながら、今自分が引いたクジを開けると、夜の繁華街と書いてあった
「あっ………」
かなり絶望しながら、紙を呆然と見つめた
「環!変装私にさせてっ!お願い!」
そう熱心に頼み込まれ、もう、どうにでもなれと、承諾する
すると、着替え部屋の個室に連れ込まれたかと思うと
服を剥かれ、あっという間に色々身につけさせられ
気づいたら鏡の前で、もはや誰かわからなくなった自分の女装姿を見る羽目に陥った、絶対、俺ホステス役にならさせられた……
ついでに、雅は、俺よりも露出の激しいドレスを身に纏ってる
クラスメイトの人たちも、俺達の姿を絶賛してくれるが、全くこれっぽっちも嬉しくない
それどころか、注目され過ぎて、目眩と吐き気と胃痛がする
「ミッドナイト先生……俺、しんどいので……保健室にっ………」
腹を抑えながら、おずおずと手を挙げ、そう宣言するが
挙げた手を雅にガッと掴み降ろされ、そのままその手を引っ張られ、抱きしめられるかと思うと、ブワッと花の匂いと暖かい感覚が身体中に広がる
性的な気持ちよさじゃなくて、純粋に疲労や痛みがなくなる気持ちよさが一気にきたせいで、体の力が抜け、目の前の雅にもたれかかるが、雅はしっかりと支えてくれた
「ミッドナイト先生、環大丈夫だよ保健室行かなくて」
「そ、そうみたいね、じゃあそれぞれのチームに分かれてはじめましょう!」
「えっと私達のターゲットは……繁華街のドン、と言われてる女とお金が大好きな男だって」
渡された紙を音読してみんなに教えてる
ついでに、班のメンバーは、俺、雅、波動さん、甲弓さんの4人
甲弓さんはスーツ、波動さんはドレスを着てる
「胃が痛い……」
「な訳ないよね、私が手を握ってるんだよ?緊張による痛みなんてないよ」
「う"っ、ひどい……」
「何が?」
「俺にこんな役無理だってわかってるだろう?」
「え?わかんなーい」
「ひ、酷いよっ……」
だけど、実質痛みは本当にない、本当にこれっぽっちも
むしろ、ポカポカと体があったかい様な感覚で調子がとてもいい
「天喰くんだけいいな〜!ねえ、私もやって?いいでしょ?ねぇー?」
「もちろんいいよ」
そう返事をしながら、俺から離れ波動さんをギュッと抱きしめてる
「あったか〜い、しかも気持ちいい!ありがとう!雅!」
「全然いいよ」
そう言いながら、片手は腰に回したまま、もう一方の手で頭を撫でている
「で、先生は誰がくるんだろうね?」
紙に書いてるか探してるのか、ペラペラさせながら見てたが、書いてなかったのか雅が聞いてきた
「知らなーい」
「知らない……」
「知らない」
「ま、そうだよね、けど役割決めとこっか、実はね、私は直接ターゲットに触れちゃダメっていうか、1メートル以上近づいちゃダメになってるんだよ、まぁ、個性でごり押ししたら実習の意味ないから当たり前っちゃ当たり前なんだけどね」
最大戦力が削がれた気分だ
「しかも、そいつは客としてくるのか、オーナーなのかも分かんいけど、まぁ、オーナーでも、客でも、私は下働きなのでそいつに近づけない設定で」
「じゃあ、私が店長として近づく」
甲弓さんがそう宣言した
「えー!じゃあ私はどうしよう?」
「ねじれはホステスの1人として近づいて」
雅が波動さんを指差しながらの役割を指名してる
「わかったー」
「環ももちろんホステスだからね」
今度は俺が指さされた、本当に勘弁してほしい
「えっ……」
「で、私は遠くから飲み物の用意とかしながら全体的にフェロモン蔓延させとくね〜」
「え、そんなのできるの?」
甲弓さんが驚いてるが、俺だって初耳だ
「うん、なんか頭がぼやってするし、体が火照るなぁってレベルならうっすらかけられる、かけ過ぎたら寝たり快感が体に走ったりするから調整が難しいんだけどねー」
さりげないサポートだと思ってたら、結構怖い効果が出るやつだった
「え、それって私たちには効果ないでしょうね?」
「ないに決まってるじゃん、安心してけど、空間に使う方が効果高くなるから、けど、味方潰れちゃったら意味ないからねー」
当たり前だよね、それ
「けど、味方に個性を使うなら、こんなかんじかな?」
自身がないのか、首を傾げながら、波動さんを抱き寄せて
人差し指で唇をなぞてる
すると、波動さんの見た目がさっきより綺麗になった
元から、ちゃんとしてあったから分かりにくいが、確実に綺麗になっている
「環も」
そう言いながら、細くて長い白い指が俺の唇をなぞる
すると、サッと熱が引くように、頭の中がスッキリとする
「最後は有弓だけだね〜」
そう言いながら、唇をなぞったかと思うとより、男性っぽい顔つきになる
「なにこれ、すごい」
「でしょ〜、今なんとなく出来るような気がしたんだよね」
「えっ?なんとなく?」
「うん、なんとなく」
「すごい…」
「ねじれは可愛くなってるし、天喰くんは綺麗になってる」
「えー?本当?」
「本当!私はどうなってる?」
「ちょっとカッコよくなってる」
「ヘェ〜、後で写真撮ろう!」
「私も撮りたい!」
「雅とねじれ、それに私と天喰くんの4人で撮ろう〜」
「「賛成〜」」
甲弓さんの提案に2人して声を合わせてる
「えっ……嫌だ……」
けど、俺はもちろん反対だ
「強制参加だからね、環、折角可愛くしたんだし」
「うっ……雅は俺に何をさせたいんだっ……」
「ホステス役をして、写真に写ってほしい」
きっぱりと迷いなく言われた
「精神的に痛めつける気だろ」
「するわけでないでしょう?ね?」
「ワカリマシタ」
視線が厳しくて、つい了承の意味の言葉を口にしてしまう
「そういえば、先生来るの遅くない?」
甲弓さんが思い出したように言った
「あー、先生ね、私達のところラストに来るから」
雅が苦笑いしながら答えてる
「どうしてなのー?」
波動さんが、雅にまた、抱きつきながら質問してる
「私達のところは最悪強制睡眠だから」
「雅が暴走したらそうなるね」
「調節が難しいんだよ〜、ほんと、一気にイっちゃわせて良いならすっごい簡単なんだけどね」
イっちゃわせるとか、聞きたくなかったな
「まぁ、もうちょいしたら来ると思うよ」
雅の言う通り、少ししたらきたのは良い、だが
先生の数が取り敢えず多い
ミッドナイト先生は良い、元から居たし
相澤先生も、初めからいた
けど、校長先生、セメントヌス先生、ブラド先生は絶対にいなかった
なんで増えてるんだ?
「あれー?先生どうしてそんなにいるんですか?ねー?ねー?」
「それは、赤華くんの可能性を試してみようって事でね」
「へ?私ですか?」
「そうだよ!ブラド先生とセメントヌス先生は赤華くん以外、ミッドナイト先生と相澤先生、そして私が赤華くんの相手だ!お題は、私達が秘密にしてる事を聞き出す事」
なにそれ、すごい面倒臭そう…
そんな雅の呟きが、一番近くに居た俺には聞こえた
「わかりました、やらせて頂きます、それで質問なんですけど、個性はフルで使用しても良いですよね?」
「ああ、それなんだが、私には使っちゃダメだよ」
校長先生が手をわざわざバッテンにしながら言ってる
「えっ、校長先生が一番賢いから、聞き出すの一番めんっ…大変そうじゃないですか」
あ、今面倒っで、口滑らしかけた
「だからだよ!赤華くん、プルス・ウルトラ、だからね!」
「おい、赤華今面倒っていいかけただろ」
相澤先生も、滑らしかけたのを拾ったのか、言及する口調になる
「頑張らせて頂きます!」
それを、雅は華麗に無視した
「おい、無視するな」
相澤先生の抗議はそのまま、スルーになった
主観・赤華雅
「まず誰からですか?」
「私からよ、わたしには個性使っていいけど、周りに明らかに個性を使ってると思われるくらいは使っちゃダメよ」
「了解です」
「飲み物お持ちいたしました〜♥︎」
精一杯媚びるように、胸元が相手に強調される動きでミッドナイト先生の前にグラスを置く
そして、そのまま、ミッドナイト先生から、少し隙間を開けた、左手側に腰掛ける
「本日はご指名ありがとうございます」
小首を傾げながら上目遣いで礼を言う
それと、同時に、判断能力が下がる位に、ぼやっとしてもらえるように個性を強める
その後も、一挙動を行うごとに少しづつ少しづつ個性を強め、それと同時に自分にも少し使い、顔が赤く、目が潤む程度にする
そして、腕に胸を押し付け、耳元で囁いたら、ミッドナイト先生は色々秘密を話した
大分個性に当てられて、クラクラしてる
「流石ね、やっぱり個性の使い方含め、動きもクラスの子達に比べて抜きん出てるわ」
「まぁ、個性がそっち方面なので、それなりに訓練してますし」
「戦闘訓練でも、負けなしって聞いたけど?」
ヒーローは被害者を出さずに加害者を捕まえる
わたしの個性では、それはとっても簡単で、最近は分野ではない近接格闘術に力を入れている
個性なしの組手では、男女合同でも、クラスの中で片手には入る
「まぁ、頑張ってますし」
「そうね、じゃあ相澤先生と交代するわ」
そう言いながら、立ち上がろうとした先生の手を引いて、座り直させる
「ちょっとまって、先生」
そう言いながら、環たちにした事を先生にする
すると、未だに個性に当てられて少しクラッとしてた先生が素面に戻る
「えっ?なにこれ?すっごい頭の中がスッキリしたし、体が軽いわ!」
「さっき環たちにやったんですよ、しかも先生、これ綺麗になりますよ」
「えっ?!本当なの?!」
「はい、あとで鏡見てみてください」
「わかったわ!赤華さんどんどん色々出来るようになるわね」
「そうですね」
そして、そのまま、相澤先生は個性で強制自白、少し調子乗って、個性を強めるのを大分焦らすような感じにしたら
涙目になる先生という、すごいレアなものを見てしまった
ミッドナイト先生もエロいけど、相澤先生も小汚いくせに、大人の色気がすごい
そして、その顔を自分がさせてると思うと、ゾクリとした
ようやく、ラストの校長先生になる
「根津校長、よろしくお願いします」
「こちらこそよろしくね!」
挨拶をした後に接客が始まった
まあ、結果から言うとぼろ負けだった
けど、当たり前だと思う
校長はハイスペックという個性持ちだし
私は個性は使用禁止
そして、小さいから体を押し付けるも無理だし
上目遣いももちろん無理
膝の上に乗せてみたけど、なんというか、私の方が和んだ
そのまま愛玩動物として膝の上に乗せて
抱きしめていたい気持ちを押しのけて、あれこれとしてみるが、やっぱり無理
意地になって校長が好きなブラッシングをすると
ようやく、校長の秘密を聞き出せそうになったが
気持ちよすぎたのか、校長が膝の上で寝てしまったので
白旗を上げた
本当に、可愛いんだけど、
校長を膝の上で寝かせるってどうなの?
すっごいリラックスしてくれてるし
動物好きだし、いいんだけどね、うん
膝の上の校長を撫でながら、監視カメラに向かって、バツをしたり、手話で寝るとしたりする
すると、別室で監督してた先生達が部屋に入ってきた
「校長相手に頑張ったわね」
「はい、話術で無理なら、ブラッシングかな?って思ったので」
「それにしても、校長、生徒の膝の上で寝こけるのかよ」
「私、動物に好かれやすいんですよ、猫とか鳥とかよく寄ってきますし」
「まぁ、校長、人ではないしな」
「で、どうします?校長室に抱いて連れてったら良いですか?」
「そうね、なんか起こすのも可哀想だし」
「おい待て、そこは起こすべきだろ、これでも一応校長だし、立派な大人だ」
結局起こすことになった