「……っ……ん……」
人通りの多い町中の噴水広場。ティーゼは、見事な彫刻の施された木製の床机(ベンチ)の横に立っていた。
「っは……ぁ……んん……」
体を掻き抱く様に右腕で伸ばした左肘を掴み、俯いた頬に一筋の汗。時折、体をぴくんと震わせ、紅い長髪が揺れる。左手は学院の制服の腰布(スカート)をぎゅっ、と握りしめている。ごく自然な薄化粧が施された顔は俯き、悩ましげな吐息を繰り返す。
そこへ、不意に掛けられる優しい声。
「ティーゼ」
びくん、とティーゼの体が一層震えた。ゆっくりと声のした方を向くと、学院の制服を着込み、はにかむ金髪の少年。
「ゆ、ユージオ先輩……」
「ごめんね、遅くなって。待たせちゃったかな」
「い、いえ……私も、今来たばかり、ですから……」
「はは……」
初々しく頬を染めて俯くティーゼに、気恥ずかしさを感じたユージオは頬を掻く。親友のキリトに「デートだな」と新しい神聖語を教わったばかりであるため、心臓がバクバクと音を立てていた。
対するティーゼも己の鼓動が聞こえやしないかと気が気ではなかった。そしてそれは、ユージオとは別の意味。唐突に、ティーゼの膝が落ちた。
「ひぅっ……!」
「ティ、ティーゼ? 大丈夫?」
「な、なんでも、ありま、せん……ん、は……ちょっと、緊張しすぎて、しまって……んん……膝が笑って……えへへ」
何かに耐えるような表情で口角を上げるティーゼ。ユージオは心配した声を出しながら、膝を突いて右手を差し伸べる。ティーゼはそれを少し見つめた後、おずおずとその手を取った。
「んひぃっ!」
途端、びくん、とティーゼが歯を食いしばって背筋を伸ばした。その顔は耳まで真っ赤になり、目も物欲しげに潤んでいる。
ユージオは、ぶぶぶぶ、と薄ら聞こえる音に首を傾げながら、ティーゼに優しく声を掛ける。
「まだ、風邪が治ってないなら、今日は戻ろう?」
「はひ……い、いえ、だ、だいじょうぶ、でしゅ……だいじょうぶでしゅから、お出かけ、しましょう……ゆ、ユージオせんぱい♡」
「そう……? 無理はしないでね。辛かったら言うんだよ」
やたらと甘いティーゼの声に、ドキドキと拍動を感じながら、ユージオは彼女をゆっくり引き起こす。ティーゼは膝を微かに震わせながら立ち上がった。
はぁ、はぁ、と吐息を漏らすティーゼの表情は、ユージオの脳髄にぐるぐると邪な考えを呼び起こす。しかし、努めて、ユージオはそれを無視する。
「(な、なんなんだろう……今日のティーゼは、妙に、艶が……)」
そういえば昨日の救護室でも、このような表情をしていた気がする。ユージオはうっすらとそう考えた。やはり、調子が悪いのだろう。ユージオはそう結論づけた。今日はあまり遅くまで連れ回さない方がよさそうだ。
「じゃ、じゃあ、行こっか」
「は、はい……んぅ♡」
ユージオの声に、ティーゼは応える。二人は手を繋いだまま、噴水広場を後にする。
――ティーゼのしゃがみ込んでいた場所に残る無数の水跡に、ユージオが気付くことはなかった。
「(うそうそうそぉ♡ イっちゃった♡ 外なのに、ユージオ先輩の前なのに♡ おまんこ、きゅんてイっちゃったぁ♡)」
手を繋ぐユージオに微かに遅れて歩くティーゼは、内腿を伝う水滴の感触に背筋を震わせながら快感を我慢する。
辺りは人通りこそ多くないものの、確かに人目がある。熱を持つ左手は、愛おしいユージオ先輩の右手へと繋がり、その端正な横顔へと視線が誘導される。翠玉(エメラルド)の瞳は前に向けられ、女子から見ても綺麗な肌の頬にはうっすらと朱が差す。
「(逢い引き♡ ユージオ先輩と、逢い引き、してるのに、こ、こんな……こんなのぉ♡ んひぃ♡)」
歩く度にソレが擦れる。堅いソレは緩やかな快感をティーゼの脳髄に染み込ませる。まるで、ティーゼの魂にその形を刻み込むように。
そして、再び、ソレが活動を開始した。
「いひぃっ♡」
ティーゼは耐えきれず、脚を縺れさせる。その拍子に引っ張ってしまった左手。ユージオが振り向く。
「あ、ご、ごめん……ちょっと歩くの早かったかな」
「い、いえ♡ だい、だいじょうぶ、です♡ は、あ♡ お、追いつけます、からぁ♡」
ぶぶぶぶ、とティーゼの体幹を振動が襲う。なんとか答えた声も、甘く甘く艶に濡れていた。
ユージオは顔を赤くし、若干目を逸らして言う。
「も、目的のお店はもうちょっと先なんだ、ごめんね」
「そんな♡ 気を♡ ん、使う必要なんて♡ ありません♡ ぁ♡ 私は、大丈夫ですからぁ♡」
ティーゼの遅々とした歩みに合わせるように、ユージオが隣に並ぶ。
ぶぶぶぶ、という快感は未だ止まらない。
「(やだぁ♡ き、聞こえちゃう♡ ユージオ先輩に聞こえちゃう♡ 早く、早く止まってぇ♡)」
股布(ショーツ)は既に濡れそぼり、内腿に水滴の感触。膣に感じる圧倒的存在感。
隣に並んだユージオが、首を傾げる。
「……?」
「ん、ぁ♡ ゆ、ユージオ先輩?♡ ど、どうしたん、ですか♡」
「いや、蜂、かなぁ……さっきからたまに、ぶぶぶぶ、て音がしててさ……」
「ひぅん♡ き、気のせい、じゃ♡ ないですか♡ 私は♡ きこ、聞こえません♡ よ♡ ん……♡」
「そうかな……そうかも……僕も緊張しちゃってるんだね」
恥ずかしそうにはにかむユージオ。冷や汗が、ティーゼの背筋を伝う。
「(バレちゃう♡ ぜったいバレちゃうう♡ こんなの、こんなのぉ♡ だめぇ♡)」
振動は漸く収まった。子宮口から膣口までを圧迫するソレ。ティーゼのじゅくじゅくに濡れた膣に挿入されているのは、太い張り型だった。膨らんだ亀頭、広がるエラ、反り返った竿。どれもあの男のモノに瓜二つであり、ティーゼの膣は、否応もなく、その形を覚えさせられる。
「(だめだめだめ♡ 擦れる♡ 気持ちいいとこ擦れるぅ♡ んひぃ♡)」
ぴくん、とまたしても、ティーゼは小さな絶頂に襲われる。乳首と陰核が肌着の下でビンビンに勃起して擦れるのが、また快楽をティーゼに感じさせる。
努めて平然としようとするティーゼだが、その表情には隠しきれない艶が浮かぶ。現に、すれ違う男たちがティーゼの顔を見るなり、やや前屈みになってそそくさと立ち去る。隣に立つユージオも、ティーゼの左手を握りながらその視線は前に固定されている。
「(バレたら♡ バレちゃったら♡ ユージオ先輩に淫らな子だって思われちゃう♡ そうしたらきっと、ユージオ先輩に犯されちゃう♡ ただの雌穴女にされちゃう♡ そんなのだめ♡ だめぇ♡ ユージオ先輩とは、優しく愛し合いたい♡ ぃひぃ♡)」
既にドロドロに溶けたティーゼの脳は、ユージオの横顔を盗み見ながら、淫らな妄想に耽る。
幻滅した顔のユージオが、乱暴にティーゼの膣を犯すのだ。好きな人がありながら、他の男に犯されて達したことを詰られ、それならただ精液を吐き出すためだけの穴でいいだろう、と。
深い愛情を持って互いに愛し合うという甘い夢想など、もはや地平の彼方にあることに、ティーゼは気付かない。ぶぶぶぶ、と再び震え出した張り型が、ティーゼの腰裏に刺すような快感を貯めていく。
「……ティーゼ」
「はひぃ!?♡」
突如耳元で囁かれた己の名。途端、腰裏の快感が一気に全身を襲い、びくん、と背を反って絶頂へと吹き飛ばされる。ぶしゅぶしゅ、と股布の内側で潮を吹き、内腿を伝う水滴が靴下へと染みる。乳首と陰核がビンビンに勃起して快感を主張し、平然を装った顔で両目が裏返りかける。繋いだ左手は、反射的にぎゅぅ、と握りしめていた。
ユージオは一瞬顔を顰め、しかしすぐに心配そうな声でティーゼに言う。
「ティーゼ、大丈夫? 店に着いたよ」
「は、はひ♡ はひぃ♡ だいじょぶ♡ だいじょうぶです♡ ちょっと、イキ♡ イキすぎちゃった、だけですからぁ♡ ん♡ は♡ だいじょうぶ、だいじょうぶ♡」
「いや行き過ぎてないから……」
ユージオの呆れ声。しかし、ティーゼはあまり聞いていなかった。
そして、二人はその店へと足を踏み入れた。
それは今朝のことだ。
ユージオとの逢い引きに備え、制服に着替えたティーゼは念入りに化粧を施していた。自室の鏡台の前でうんうんと唸っている所を同室のフレニーカに冷やかされたりもしたが、手は抜けない。化粧は女の武器。厚すぎず薄すぎず、極々自然な化粧を心がけねばならない。その辺りは、彼女の母親に徹底的に叩き込まれていた。
努めて忘れようとしているが、寝不足のクマを見れば陰鬱の手がにじり寄る。愛しいユージオとの、念願の逢い引き。心を切り替えなければならない。精一杯、着飾らなければならない。例え己が既に穢され切っていたとしても。
実家に帰るというフレニーカに適当に手を振り、ティーゼは化粧を続けた。そして粗方終えた頃、扉が叩かれる音が部屋に響いた。
「……どうぞ、開いてますよ」
一瞬、あの男が来たのかと間が開いた。煩い鼓動を無視して、平静を装いながら扉へと振り向く。化粧道具はパチンと化粧箱に仕舞われた。来るなら来い。
「……ん? どうぞ、開いてますよ」
扉がいつまで経っても開かれない。首を傾げながら再度声を掛ける。しかし、それでも扉は開かれない。
ティーゼは化粧箱を鏡台に仕舞うと、訝しげな表情を浮かべながら扉に歩み寄り、取っ手を掴み、
「おっそいのじゃっっ!!!」
一喝。開かれた扉の向こう、金色の叫び。その声量に、ティーゼは声も出せずに立ちすくんだ。恐る恐る視線を下げるティーゼ。そこには、波打つ豊かな金髪を誇る少女。
「ティ、ティガニア・アンティノス初等練士殿……」
「上級貴族たる妾(わらわ)が扉を叩いたのなら、下級貴族のそちが恭しく開くのが礼儀であろう! この礼儀知らずめ!! 頭が高いわ!!」
尊大、横暴、我が儘放題。絵に描いたような悪しき貴族令嬢の典型。少女は悪辣な怒りに可憐な小顔を歪ませ、ティーゼを思いっきり見上げる。
ティーゼのおへそ程度の身長。波縁飾り(フリル)をふんだんにあしらった、黒色の改造制服。黙って笑みを浮かべれば人形のような可愛らしさを振りまくであろう容姿は、某黒の剣士が見れば幼女(ロリ)だの古典的幼女趣味(ゴシックロリータ)だの言わしめるだろうものだ。
ティーゼと同い年だというこの幼い少女。しかし、ティーゼは猛烈な焦燥と共に膝を付き、視線を合わせて謝罪する。
「も、申し訳ありません、アンティノス初等練士殿。誰が来られたのか分からなかったもので……」
「そんなものは察するのじゃ愚図め!! いくらお兄様の妻とは言え、妾(めかけ)風情があまり大きな顔をせぬ方がよいのじゃ!!!」
ティガニアの虎のような咆吼。ティーゼの顔から血の気が引く。この少女……ライオス・アンティノス上級修剣士殿の腹違いの妹であるティガニアは、事情を知っている。
「わ、私は! 結婚を承諾した覚えは」
「なんじゃと? 下級貴族風情が上級貴族たるお兄様の求婚を無碍にするというのか!? 傲慢も大概にせい!!」
「そ、そのようなことは……」
話が通じない。思考回路がティーゼとは全く異なっている。人付き合いが得意な方なティーゼを、これほど疲れさせる相手もそう多くない。流石は、妹であり、傍付だ。
貴族裁決権を乱用しないことだけが救いだろうか。あるいはそんなものを使わなくても周囲の人間が従うからだろうか。ともあれ、横暴な裁決を下される前に、話題を変えた方が吉だろう。
「そ、それよりティガニア初等練士殿? 私に何かご用が?」
「そうじゃそうじゃ! お兄様がそちを呼んでおったのじゃ! でなければこんな豚小屋、妾(わらわ)が態々訪れるわけがないのじゃ!! さっさと行くのじゃ!!」
のじゃのじゃと叫んで歩き出すティガニアに、引き攣り微笑むティーゼの額に罅が入る。入るが、なんとか堪える。怒っても柳に風で、意味はない。
仕方なく、ティーゼは取るモノも取らずティガニアを追いかける。あの男が呼んでいる。絶対に、碌なことではない。しかし、上級貴族からの呼び出しを無視しては、貴族裁決権で何を要求されるかも分からない。ついて行くしかない。
ライオスの部屋への道すがら。二人に会話はなかった。全身から不機嫌ですという雰囲気を出すティガニアに、ティーゼは一言も声を掛けられなかった。
そして、部屋の前に辿り着く。
「お兄様! ティガニアなのじゃ! 入るぞよ!! そちもさっさと入るのじゃ!」
乱暴に扉を三回叩き、返事を待つこともなく、ティガニアはさっさと部屋へと入ってしまう。平民や下級貴族が行えば、一発で不敬を取られる反則技だ。それが赦されるのも、ティガニアがライオスの妹であり傍付だからだろう。
自身が犯された因縁の部屋。ティーゼは生唾を飲み込みながら、強張る体で足を踏み入れる。
「ティ、ティーゼ・シュトリーネン初等練士です……入室いたします」
甘ったるい匂いが、最初に鼻に突いた。あの男は好んでよく使うのだと、ティーゼはティガニアから聞いたことがあった。
薄暗い部屋の正面。長椅子に凭れる、あの男がいた。
「ああ、ティギー。よく連れてきてくれた。感謝するよ」
「ふふん! 妾にとっては造作もないことなのじゃ!」
制服姿のライオスの優しげな声に、ティガニアは両手を腰に当てて全くない胸を張る。ふんす、と自慢げな顔は、やはり幼女のソレだ。ティギーとは、ティガニアの愛称だ。
そして、ライオスはティーゼに視線を向けた。
「我が妻よ。足労申し訳ない。だが、どうしても、済ませておかねばならないことがあってね」
「……私は、あなたの妻なんかじゃない」
ティーゼは己を掻き抱き、視線を隅に遣りながら、ライオスの言を否定する。例え最高司祭様からのお墨付きがあったとしても、自身がそれを認めるわけにはいかなかった。
それに反応したのはティガニアだ。
「おぬし! またしてもそのような放言を!! 下民は上級貴族の言うことを、ありがたく拝聴し、恭しく従うのが世の決まりなのじゃ!! なぜそちは!!」
「そう怒らないでやってくれ、ティギー。我が妻殿は照れくさいのだろうて。それとも、多少のお転婆ぐらい、赦してやれない度量が私にないとでも?」
「そのようなことは全くないのじゃ! お兄様は斯くも気高き貴族の鑑なのじゃ!!」
茶番だ。ティーゼはそう感じた。貴族の誇り、そんなものが、二人のどこにあるというのだ。反吐が出そうな虚構の劇。
「……絶対に、私は妻にはならないわ」
「……ほぅ」
ティーゼの呟きに、ライオスの口角が邪悪に釣り上がる。
「“非礼”だな。上級貴族たる私の顔に泥を塗る行いだ」
「っ……」
ゆるりと立ち上がるライオス。ティーゼは唇を噛み、恐怖に耐える。
ライオスはティーゼへと一歩一歩を踏みしめて歩み寄る。それは、いつかの再現か。
ティガニアだけが、暢気に胸を張っている。
「全く。こやつは無礼なのじゃ。お兄様から直々に罰を受けるがよいぞよ!」
「……ティギー、戻っていいぞ」
「そうかや? では、妾は自分の部屋に戻るぞよ」
ライオスの言葉に、ティガニアは素直に頷き、部屋を出て行った。あとに残されたのは、ライオスとティーゼ。男と女だけ。
「……また、私を犯すの?」
「ククク、さぁ、どうかな」
壁に背を付けたティーゼの顔の至近。見上げるそこには、邪悪な嗤い。おもむろに、男の右手が伸ばされる。その先は、ティーゼの秘所。
「っ……ぁん♡」
ティーゼは自身の口から漏れた声に驚き、慌てて両手で口を押さえた。
股布の上からの軽い一擦り。ただそれだけで、秘裂はじゅくじゅくと愛液を分泌し始め、胎がきゅんきゅんと熱を持つ。
「っっ……っ……っっ♡」
さわさわとライオスの指が秘裂を往復する。羽根のような軽い触り方。陰唇を布越しに擦り上げ、また菊座側へと滑り行く。
何度も何度も、しつこく秘裂を擦る。股布には既に愛液の染みができ、ティーゼの耳に水音を届ける。
「おやおや。我が妻殿はそれほど、期待されていたのかな? ククク。ここは既に洪水ではないか。指でこれほど感じてくれるとは、望外の喜びだね」
「ちがっ……ちが、う……感じてなんか……んん♡ あ♡」
圧迫を強める指に、ティーゼは悶える。ただ触られているだけ、気持ち悪いはずなのに、体はビクビクと快感に震える。
「っ……は……んん……む、胸はぁ……♡」
ライオスの左手が、制服の上から乳房に触れる。右胸をゆっくり押し潰すようにこねられ、甘い吐息が漏れる。乳首がだんだんと堅さを増し、肌着の内側で擦れる。
「この堅いのは何かな? ん?」
勃起し始めた乳首に、ライオスが気付かないはずがなかった。右手で秘裂を擦り上げながら、左の掌で器用に乳首を刺激する。乳首からの刺すような快感が心臓を抉り、ドキドキと拍動が増す。
「やだ……やだぁ……♡ 感じたく、ないのにぃ♡ ぁ♡ んん♡ ひん♡」
股布は既に愛液で濡れそぼり、指が往復する度にぐちゅぐちゅと音を立てていた。陰核が勃起し、布越しに存在を主張する。しかし、ライオスはそれを無視し、膣口をさわさわと撫でるだけだ。
「ん♡ は♡ ぁ……んん♡ ん♡ んぅ♡ あ♡ ぁぁん♡」
無意識に、ティーゼの腰が動く。気持ちよい所に擦りつけたくて、陰核をライオスの手首に押し当てる。
男の笑みが深くなる。
「ククク。我が妻殿は大した淫乱だな。自ら腰を振るとは」
「ちが♡ ちがうぅ♡ ぁん♡ あ♡ こ、これはぁ♡」
ライオスは既に右手を動かしていなかった。ティーゼは彼の腕を両手で掴み、その手に自ら秘所を擦りつけていた。もっと、もっと気持ちよくなりたい。散々に犯されたティーゼの脳は、条件反射的に快楽を求めるようになっていた。
「どれ褒美だ。直接触ってやろう」
「んひぃ♡ あ♡ そこ♡ かき混ぜちゃ♡ あん♡ だ、だめえ♡」
指が蠢き、股布をずらすと瞬く間にティーゼの膣内へと侵入する。膣は中指と薬指を飲み込むと、愛液をだらだらと零し始める。ライオスはその愛液を掻き分けるように、ティーゼの膣襞を指で擦り、弄び、抽挿する。
ティーゼは両手をライオスの胸に当て、押しやろうとする。しかし、その腕に力はない。
「あ♡ ぁん♡ やだ♡ おまんこ♡ おまんこきゅんてしちゃ♡ きゅんきゅんしちゃだめぇ♡ んむぅ♡ んんん♡♡」
蕩けた表情のティーゼ。その艶やかな唇が、ライオスの唇で塞がれる。粘膜が接触する甘い味。ライオスの舌がティーゼの唇を割り、歯茎を舐める。
「んん♡ ん♡ ちゅ♡ じゅる♡ んむぅ♡」
応じるように、ティーゼの舌がおずおずと伸ばされる。ライオスは初々しいティーゼの舌を絡め取り、深く深く口付けを交わす。
「んんん♡ ん♡ りゅ♡ みゅ♡ ん♡ んぁ♡ じゅる♡」
下の口からよだれをだらだらと零しながら、ティーゼはライオスと唾液を交換する。まるで甘露のような男の匂いに口腔も鼻腔も侵略され、頭がくらくらと酩酊していく。
ティーゼの紅い瞳がとろんと半開きになり、快感に溺れる。ライオスはそれに追い打ちを掛けるように、膣口をかき混ぜる指を加速させる。ライオスの指はティーゼの膣の弱い所を的確に狙い撃ち、ぐちゅぐちゅと愛液が飛び散る。
「ん♡ んじゅ♡ んん♡ んは♡ らめ♡ りゃめて♡ いきゅ♡ も♡ りゃめ♡ んぐ♡ んん♡ んじゅぅ♡」
息継ぎも束の間。直ぐに唇が塞がれる。ティーゼは既に追い詰められ、腰がビクビクと震えている。もう、すぐ、そこ。
不意に、口付けをしながら、ライオスが親指で陰核を押し潰した。
「んん♡ んんんんんんんんん♡♡♡♡」
ビクンビクンビクンとティーゼの肢体が跳ねる。両手がライオスの制服を握りしめ、膣から潮がぶしゅぶしゅと噴き出す。木張りの床に水滴が弾け、淫臭が辺りに立ち篭める。
絶頂が体中を駆け抜け、飛び立つ浮遊感に身を浸す。乳首と陰核が勃起して震え、両目が裏返る。
「んは♡ は♡ あ♡ ぁぁ……♡」
漸く口付けから解放されたティーゼは、唾液の橋を架けながら、甘い吐息を繰り返す。体を震わせながら後引く絶頂に耐え、潤んだ瞳は物欲しげにライオスの邪悪な笑みを見た。
ティーゼはおもむろに体を回すと、壁に手を突き、尻をライオスへと突き出す。腰布を捲り上げ、股布も横へとずらし、じゅくじゅくによだれを垂らす秘裂を見せつける。
「ど、どうせ……抵抗したって……おちんぽ、挿れるんで、しょう? ほら、おまんこ、出したから、ん……早く、早くおちんぽ挿れ、て♡ おちんぽ♡ 妻じゃ、ないし♡ おちんぽなんてほしくない、けど♡ おちんぽ早く♡ 早くおまんこじゅぽじゅぽして♡」
紅髪を震わせて肩越しにライオスを見るティーゼの瞳は、ハートマークを浮かばせながら、ライオスの膨れた股間に釘付けだった。これから行われる行為への期待に胸を膨らませ、はぁはぁと荒い息を吐く。
だが、ライオスはにんまりと嗤うと、ティーゼの懇願を無視して鏡台へと足を向けてしまう。ティーゼは愕然とし、必死に尻を振って男を誘う。更に、股の間から差し入れた左の人差し指と中指で左右の陰唇を引っ張り、愛液を溢れ出させる秘裂をくぱぁと広げる。
「な……なんで……ほら、ティーゼのおまんこ、もうぐちゅぐちゅだから♡ おちんぽじゅぽじゅぽしたら絶対気持ちいいから♡ 本当は嫌だけど♡ 抵抗したって挿れるんでしょう♡ それなら、早く♡ 早くおちんぽ挿れてよぉ♡」
「ククク。そう焦るな。今のそなたは、真に淫らで美しい。だから、私から一つ贈り物をやろう」
ライオスはそう言い、鏡台の引き出しからあるモノを取り出す。それは長く、太く、艶やかで、一目見ただけで何を模しているか分かってしまう。
「は、ぁ♡」
ティーゼは悩ましげに吐息一つ。それは、ライオスの肉棒を模した張り型であった。
その張り型を手に、ライオスがティーゼに歩み寄る。その顔は、酷く邪悪に歪んでいる。
「さぁ、これを、どうすると思う?」
「んひ♡ い、挿れるんでしょ♡ 私のおまんこ♡ 嫌って言ったって♡ おまんこじゅぷじゅぷ挿れるんでしょう♡ ほら♡ ほらぁ♡ おまんこ早く♡ はやくじゅぽじゅぽしてよぉ♡」
応えるティーゼの声は、溢れんばかりの期待に艶めいていた。我慢しきれないのか、尻を小刻みに振り、愛液がとろとろと零れ落ちる。
そしてライオスは、
「正解だ」
「んひいいいいいぃぃぃぃ♡♡♡♡」
じゅぼぉ、と、太い張り型がティーゼの秘裂に突き込まれる。しかし、洪水の如く愛液を溢れ出させる秘裂は、容易く根元まで張り型を飲み込む。
「あ♡ か、は……♡ は♡ ぁぁ……♡」
膣口から子宮口まで占領する存在に、ティーゼは喉を震わせて快感に耐える。長いソレに膣道は引き延ばされ、亀頭が子宮口と熱い口付けを交わす。念願とはやや違うものの、納めるモノを欲していたティーゼの秘裂は、隙間からとろとろと愛液を内腿に伝わしている。
「んは♡ は♡ はや、くぅ♡ じゅぽじゅぽ、動かして♡ おまんこダメ♡ 我慢、できないぃ♡」
「ククク。なら、これはどうかな?」
「ほひ?♡ お、んあああああああああ♡♡♡♡」
一歩下がったライオスが手元で何かを操作すると、突然、ソレがきた。ティーゼの秘裂が、ぶぶぶぶ、という激しい振動に見舞われたのだ。胎の奥まで響くソレは未知の快感をティーゼの脳髄に叩き付け、膝がガクガクと震える。壁を両手で掴み、突き出した尻を振りながら、何とか崩れ落ちるのだけはギリギリで耐える。
「おひいい♡ ああああ♡ な、なにこれえええ♡ やだ♡ だめ♡ しびれる♡ おまんこしびれるぅ♡ ああああああ♡♡」
秘裂を襲う振動にティーゼは紅髪を振り乱して嬌声を上げる。抽挿とは違う快感。膣全体がビリビリと痺れる。愛液の分泌が更に促進され、床敷き(カーペット)に零れ落ちて地図を描く。
「クハハハ。我が妻殿は贈り物を大層気に入ったようだな!」
「あああああ♡ とめてええ♡ とめ、とめてええええ♡♡ これ♡ しびれ♡ おまんこだめえええ♡♡ ああああ♡♡ おねがいい♡ あああ♡♡」
「ほう、抜いてもいいんだな?」
「や♡ だめ♡ ぬいちゃだめええ♡ でも♡ でもこれだめえ♡ おまんこ気持ちいいのぉ♡ いいの♡ おまんこ♡ 張り型♡ 気持ちいいいいぃぃ♡♡」
ティーゼは快感に翻弄され、自身が何を口走っているのか判断できなくなっていた。震源は張り型だ。もはや、この張り型の振動による快感を貪る以外のことは、どうでもよくなっていた。
その様子に満足したのか、ライオスは嘲笑を浮かべながら説明をする。
「この張り型は我が家に伝わる神器の一つでな。持ち主の肉棒を模した形に変化するのだ。そして、遠隔子機を操作すると、張り型自体が強烈に振動するのだよ。勿論、止めることも、そら」
「っ……は♡ はぁっ♡ はぁっ♡ はぁぁっ♡」
ライオスが子機を操作すると、ティーゼの膣を埋め尽くしていた振動が唐突に収まった。がくり、とティーゼは膝を付き、壁に縋り付きながら快感の余韻に耐える。
子機を手元で弄び、ライオスは嗤って告げる。
「今日はユージオ殿との逢い引きだったな。夫がありながらなんという“非礼”か! 罰を命じよう。今日一日、張り型を挿れて過ごすのだ。自分から外すことは許さん。そうそう、我が妻殿が楽しみにしていた折角の逢い引きだ。辞退することも許さん」
「……え」
顔面を蒼白にして、ティーゼは信じられないという風にライオスを見た。憎い男の男根を模した張り型を挿れたまま、愛しいユージオとの逢い引きに行け、と言うのか。この男は。
「……っ♡」
ゾクゾクゾク、とティーゼの背筋が震える。それは恐怖か緊張か、はたまた。
ライオスが、邪悪に微笑む。
――ティーゼは、己の口角が釣り上がっていることに、終ぞ気付かなかった。
(´・ω・`)ティーゼちゃん、セックス覚えたてのサルになる。
……アンティノス家の秘宝がエログッズばかりな件について。