「(やっぱ、憧は可愛いな…。)」
そう心の中で呟きながら、京太郎は隣の席に座る憧の横顔を見詰めていた。
大学で、京太郎は憧に出会った。
学部も一緒。サークルも一緒。
話していて気も会う。
それで、何かと一緒に行動することが多かった。
京太郎は、憧が好きなことを自覚していた。あとは、告白する度胸とタイミングだ。
授業が終わった。
京太郎は、憧と一緒に学食に向かった。周りからは、もう付き合っているように見えるだろう。
途中で、京太郎は小柄な女性とぶつかった。
服として機能していないような、布面積が極めて少ない服を着ている女性だった。顔には星のタトゥシールを付けていた。
男なら誰でも、イヤでもその女性の露出に視線が向いてしまう。服として着る意義があるのだろうかとさえ思ってしまう。
多分、服として意義はない。異議はあるが…。
「す…すみません…。」
その女性は、そう言いながら京太郎に会釈すると、急々と足早にその場から離れていった。まるで逃げるように…と言う感じだ。
ここの学食はカレーが安い。味はいま一つだが…。
ただ、苦学生の京太郎は、このカレーで我慢する日が多かった。そして、今日もカレーを食べるはずだった。
しかし、
「(あれ? 財布とスマホがない?)」
どうやら、さっきぶつかった女性にスられたようだ。あの格好に視線を釘付けにして行う見事なミスディレクション。
「どうかしたの?」
「財布とスマホ…スられたみたいだ。俺の全財産が…。」
「ちょっと、カードとかは?」
「一式全部。ヤバイ…。」
「もしかして、サークルの活動費とかの口座も?」
そうだった。自分の金だけではなく、サークルの金もだった…。
弁償しなくては…。
これが昨日起こった事件だった。
そして、今朝。
口座からは全額引き降ろされていた。スマホは止めたが…。
京太郎は無一文となった。いや、サークルの金も失くしたのだから、厳密には借金がある状態だ。
一先ず、当座の生活費は憧に借りるしかない。
「頼む。次のバイト代が入るまで一万円でいいから貸してくれないか?」
「私も今月ピンチでさ…。でも、私の友達で、もし彼女に麻雀で勝ったら高額を支払ってくれる人がいるんだけどね。」
「いくらくらい?」
「ん…。百万円くらいは軽く。でも、負けたらそれ相応の対価を支払ってもらうってものなんだけど…。」
正直、対価ってところが怖い。
しかし、百万円は大きい。それならサークルの金を弁償しても余裕でおつりが来る。今の京太郎としては、それが危険な麻雀であっても興味が湧く。
「対価って何?」
「ワシズ麻雀って知ってる?」
「名前だけ…。」
「負け分相応の血液を抜かれるって奴なんだけどね…。彼女のやろうとしているのはワシズ麻雀もどき。それでも良ければ紹介するけど…。」
一瞬迷った。
どれくらい血液を抜かれるのだろう。正直、怖い。
しかし、献血だって血を抜くじゃないか。京太郎は、そう思うようにして、自分の中で憧の友達と麻雀を打つことを正当化した。
「頼む。紹介してくれ。」
「分かった。じゃあ、今日の夕方に、ここまで来て。」
そう言うと、憧は京太郎に友人のマンションの地図を渡した。ただ、憧は、いま一つ乗り気じゃなさそうだ。
そして、今。
京太郎は、指定されたマンションの一室にいた。
金がないので今朝から何も食べていない。空腹だ。
そこには憧の姿もあった。
京太郎は、憧に例の友人を紹介された。
一人目は和と言った。美人で巨乳。京太郎の好みのタイプだ。もし、憧よりも先に和と知り合っていたら、きっと和のことを好きになっていたに違いない。
もう一人は穏乃。明るく礼儀正しい印象だ。
どうやら、京太郎は和、穏乃、憧を相手に麻雀を打つことになるようだ。
和が京太郎に、
「半荘十回勝負とさせていただきます。憧から聞いていると思いますが、私と穏乃を相手にトップを取れば半荘一回につき百万円を差し上げます。」
と言った。これは大きい。憧が言っていた以上にオイシイ。うまく行けば、一時間もしないうちに百万円が手に入る。全勝できれば一千万円だ!
しかし、これで和の話は終わりでは無い。続きがある。
「しかし、負けた場合は半荘一回につき、100cc…。抜かせていただきます。」
100cc…。結構な量だ。万が一、十連敗したら1リットルだ。
「もし、五勝五敗なら差し引きゼロ。でも、須賀君の状況は伺っておりますので、もし須賀君が負けても引き分けでも借金分だけは私達のほうで立て替えてあげます。」
これはラッキーだ。勝敗問わず借金分は無くなる。
俄然、京太郎のやる気が出た。
「ただ、負けた場合、賭けの代償を拒否されますと、借金立て替えは致しません。」
「わかった。」
ルールは、インターハイと同じでダブル役満なしの赤牌4枚入り。トビありだ。持ち点は25000点。
場決めは半荘二回ごと。
また、半荘五回が終わったところで、もし京太郎が負け越していた場合、京太郎には、ある錠剤が渡され、それを京太郎は飲まなければいけないことになっていた。まあ、毒ではないとのことだが…。
場決めがされた。
一回戦は、起家は憧、南家に和、西家が穏乃、京太郎は北家になった。
牌は普通の牌だ。ワシズ麻雀専用の透明牌ではない。対局そのものは、普通に自動卓で行われた。
東一局、憧の親番。
「チー!」
早速、序盤から憧が京太郎の捨て牌を鳴いてきた。
この場では、京太郎の味方は憧しかいない。彼女は、恐らく京太郎からは和了らないだろう。
しかし、
「リーチ!」
和が先制リーチをかけてきた。京太郎には安牌がない。
案の定、京太郎が一発で切った牌で、
「ロン。メンタンピン一発三色ドラ3の…、アタマが裏に乗りました。24000です。」
吸い込まれるように振り込んだ。
これで一気に京太郎の持ち点が1000点になった。
東二局、和の親。
この局で、
「ロン。1300!」
京太郎が穏乃に振込み、トビ終了した。
二回戦は、同じ席順で起家は京太郎。
東一局は憧が鳴き麻雀を披露し、1000、2000をツモ和了りした。
しかし、東二局で、京太郎が和に満貫を振り込んでしまった。
東三局では、憧が京太郎に満貫を差し込んでくれ、一先ず京太郎の点数は23000点になったのだが…。
そして迎えた東四局。
目の錯覚だろうか?
卓上に靄がかかっているように感じる。
捨て牌が見難い…。この状況下で、京太郎が不用意に切った牌で、
「ロン。11600。」
穏乃が和了った。
『穏乃』と『和』で『穏和』かと思いきや、逆だ。
こいつらは、むしろ『和穏』…『ワシズ』だ!
「(ヤバイ。搾り取られる!)」
そんな言葉が京太郎の頭の中を駆け巡った。
続く東四局一本場でも、
「ロン。11900。」
京太郎は穏乃に振り込んでしまった。これで京太郎のトビ終了。
………
……
…
そして気が付けば、既に五回戦が終了していた。
全対局で京太郎のトビ終了。もう後がない。
ここで、京太郎は和から渡された錠剤を飲んだ。約束なのだから仕方がない。
そして始まった六回戦。
これも、
「ロン。18000!」
京太郎のトビで終了した。
七回戦、八回戦と続いてゆく。結果は、京太郎のトビ終了のみ。そして、対局を進めるに従って、何故か股間が疼いてきた。
「そろそろ効いてきましたか?」
和の声だ。
ヤバイ。和のほうをまともに見たら、あの胸に股間が更なる反応をしてしまう。
しかし、『効く』って何が?
「須賀君に飲んでいただいたのはシアリスと呼ばれる薬です。勃起不全治療薬です。それも、48時間効くとされているものです。空腹のほうが吸収も良いそうですよ。」
なんですと?
それで股間が反応しているのか?
しかし、これでは精神集中ができない。股間に血液が集中しているが…。
そんな冗談を言っている場合ではない。こんな状態では頭が回らないし、不用意に危険牌を切ってしまう。
その結果、
「ロン。12000!」
また、京太郎のトビで終了した。
結局、京太郎は十回戦全て箱割れした。惨敗だ。それでも、借金分は立て替えてもらえるのは幸運と考えよう。
「では、憧は席を外してください。」
和に言われて、憧は哀れみの表情…いや、非常に悲しげで泣き出しそうな表情を浮かべながら部屋から出て行った。
「それでは、須賀君は、こちらに来てください。」
これから血液が抜かれるのか…。それも1リットル。
結構怖い。
「では、こちらへ…。」
京太郎が通された部屋は、中央にダブルベッドが置かれていた。血液を採取する器具らしきものは見当たらない。
京太郎は、その場でパンツ一丁にされた。
シアリスが効いて股間にエッフェル塔が聳え立っている。
いや、パンツを押し上げてピラミッドを形成していると言ったほうが正しいか?
それを和と穏乃に見られて恥ずかしい。
「憧は、須賀君のことが好きだそうです。」
マジですか?
じゃあ、相思相愛。告白すれば即OKだったんじゃ…。
「でも、もう須賀君の身柄は私達のものです。憧も、私達に借金があって、須賀君を差し出してきたのです。では、ベッドで仰向けになってください。」
そういうと、和が服を脱ぎ出した。
穏乃は、既に裸になっている。
「では、これから須賀君の精液を抜かせていただきます。厳密な量は量れませんので、一回につき2ccと考えても500回ですか?」
そして、和が京太郎のパンツをズラし、彼のイチモツを掴んだ。
「熱くて硬いですね。では、早速、いただきます!」
触れただけで…いや、風が当たるだけで気持ちイイレベルだ。激しく脈打つ京太郎の股間は、それくらい敏感になっていた。
和が京太郎のイチモツを銜え込んだ。舌が絡みついてくる感じだ。
憧は、こうなることが分かっていたのだ。だから、部屋から出る時に泣きそうな顔をしていたのだ。
「じゃあ、私はこっち。」
京太郎の顔の上に穏乃が座って股間を押し付けてきた。顔面騎乗だ。
「ちゃんと舐めてね。」
仕方なく京太郎は穏乃の股間に舌を伸ばす。麻雀で負けた以上、これは義務だ。
3P状態。
こんな経験は京太郎としても初めてだ。この刺激には耐えられない。
憧が好きなのに、今、別の女性達とこんな状態になっている。しかも、これを憧は知っている。
背徳感がキツイ。しかし、それが刺激でもある。
「うっ!」
京太郎は、早々と和の口の中にイッた。
しかし、
「早いですね。でも、まだこんなに元気。」
ドーピングした彼のイチモツは萎えることなく勃ったままだ。そして、今度は和の中に挿入された。
しかも先っぽだけではない。根元までドップリ…。
和の奥に当たるのが分かる。
憧以外の女性との合体。完全に憧を裏切った瞬間だった。
イッた直後で精神的にも肉体的にも性欲が減退している。しかし、股間は強制的に血液を送り込まれて、いきり勃っている。
性欲ゼロの状態で和の性器の中で暴れまくるのは、苦痛でしかない。強制的かつ義務的なセ〇クス。想像していたよりも辛い。
巨乳美女が相手なのに、何故か嬉しくとも何ともない。
しかも、さっきイッたばかりなので今回は中々イかない。刺激に鈍感になっている。
しかし、時間がたつと共に、その苦痛が次第に快楽に変わってゆく。
京太郎の上では、和が艶やかな表情で激しく上下に動いている。胸に備わった巨大な果実がバインバインに激しく揺れている。
全身に、ほのかに汗をかいていて何気にイヤラシイ。
思わず、
「クッ…。」
京太郎から声が漏れた。
どれくらい時間が経ったことだろう?
結構長い時間、和の性器を突き上げている気がする。
いまだに、京太郎の顔面には穏乃の性器が乗って…いや、まるで、こすりつけるかのように押し付けられている。
まるで、穏乃に支配された感覚。これはこれで、京太郎の心の奥底に眠っているM体質を呼び覚ます。
京太郎のほうも、そろそろ耐えるのが限界になってきた。
「うっ…。」
二発目は、和の股間の中にぶちまけた。中出しだ。
今度は、イった後にイチモツが萎えて行く感覚があった。しかし、和の性器から外されるとすぐに、今度は穏乃がそれを口に頬張った。
激しい吸い込み。
舐るような舌使い。
京太郎のイチモツは、再び強制的に戦闘態勢に入らされた。
そして、今度は穏乃の中に挿入される。
京太郎の顔の上に、和が豊満な胸を乗せてきた。
「オモチ好きなんでしょう? 思う存分舐めてください。借金を肩代わりしてあげるのですから。」
どうやら、拒否権はないらしい。
慣れない舌使いで、京太郎は和の胸を愛撫し始めた。
「口付けだけは、憧のために残しておいてあげます。それが、憧との約束でしたので。しかし、他は全部いただきますよ。」
和の姿が小悪魔に見えた。
憧のことを考えると辛い。
積極的に性欲が湧いているわけでもないので精神的にも肉体的にもキツイ。
なのに気持ちイイ。
三発目も中々イかないだろう…と思っていた。しかし、それは大きな間違いだった。野山を走り回る穏乃の下半身は鍛え方が違う。もの凄い締め付けだ。
既に二度イッたばかりなのに…。
情けなくも、京太郎は、すぐに果ててしまった。それも、穏乃の中に、防御無しでそのままだ…。
その後も、京太郎は和と穏乃に白濁液を搾り取られ続けた。
長い夜は続く。
翌朝、京太郎が目を覚ますと和と穏乃の姿はなく、代わりに細身で華奢な女性と身長が低くて小学生のように見える女性、そして20代後半の女性がいた。
「宮永咲です。」
「天江衣だ!」
「小鍛治健夜と申します。」
「どうだ。昨日の負け分を賭けて衣達と麻雀をしないか? さすがに500発も搾取されるのは辛いだろう?」
たしかに、このままでは性欲…いや、生気を全て吸い取られて死んでしまう。
「全十回戦で、衣達に一回勝てば回数は半分、二回勝てばそのさらに半分にしてやろう。しかし、負けたら倍、トビ終了なら4倍になるが、それで良いか?」
少なくとも、オドオドした感じの咲と、見た目が子供のような衣は、麻雀が強そうには見えない。
「分かった。その話、乗ろう。」
京太郎は、早速、咲、衣、健夜を相手に麻雀を始めた。
しかし、開始してすぐに京太郎は後悔した。
こいつら、和よりも強い。化物だ。
一時間もしないうちに十連続トビ終了。
その結果、京太郎の搾り取られる回数は4の十乗…百万倍以上に増えた。
そして、咲、衣、健夜を相手に京太郎は逆レイプされ続け…いや、乱交の限りを尽くさなければならなくなった。
午後になると、さらに人数が増えた。腰のラインが綺麗な塞さん、和よりも胸が大きな霞さん、極上美人な美穂子さん…。
魅力的な女性ばかりだ。
性欲満々な状態でお会いできたら嬉しい限りだろう。
しかし、今は薬で無理矢理性欲を作り出している。まるで、魂を削ってナニをいきり勃たせているような感覚だ。その状態で、彼女達を相手に、京太郎は、ただひたすら挿入を繰り返した。
もう、どれが誰の穴か分からないくらい乱れまくっている。何発目か判らない。
明日は誰が来るのだろう?
この日から、京太郎は聖闘士…ではなく、精闘士として日々ベッドの上で戦うことになった。
和穏…ワシズ麻雀で敗北した者の定めだ。
京太郎の長い戦いは続く。
前作第7話の後書きに思い付きで書いたあらすじが基になっております。
それにしても、京太郎に課せられた回数は、500発の百万倍ですので5億発です。
一生かかっても無理ですね。