TSしたら友人がおかしくなった(年齢制限版) 作:玉ねぎ祭り
頬がじんじんと熱を与える。
「ま、まさよし、その」
「……」
公麿がそろっと声を掛けてきた。胸元にバスタオルを当てて体を隠す様に。
「ごめ、ごめん。だからその、機嫌直してよ」
「叩かんでもええじゃろがい」
思わずどこかの方言が出た。それと同時に自分の声があまりに情けなくて涙が出そうになった。
行為の最中、俺は公麿の秘部に指を入れた。
女性は感じるためにしっかりとした準備が必要だと聞いていた。だから自分なりに、経験がないなりに頑張ったつもりだったが、不十分だったようだった。
公麿はその痛みの為行為の最中にも関わらず俺の横っ面を叩いた。体の痛みというより拒絶されたという事実が重く俺の心にのしかかった。
「機嫌直せってー」
後ろからもたれ掛かって来る公麿。背中に乳の感触が……。
公麿に腹を立ててるとかじゃなく、普通にショック、といえば言い過ぎかもしれないが、落ち込んだ。だからもうしばらく経てば復活する、と思う。多分。
だけどそれを公麿に伝えるにはさらにもうしばらく時間が必要で、その無言の時間を公麿は不安に思ったようだった。
「あ、そのさ、ほら、あの」
「……?」
要領を得ない焦り具合。よっぽど恥ずかしい事か、言い出しにくい時によく現れる公麿の癖が出ていた。
「口でするから、元気、だせ、って、な……?」
自分で言っておいて後半尻すぼみとなる公麿。
公麿からそう言ってくれるのは嬉しいが、ここで俺が何か返事をしなければ流れるだろうなということは想像がついた。公麿から積極的に来ることはまずないだろうし。
だからそれを含め、あともう少し、具体的には五分くらい待ってもらえれば俺は復活する。
せめてそれくらいの意思表示はしなければならないと思った俺は、項垂れながらも両手で指を五本広げ、ひらひら振った。俺たちはたまに時間を示す時こうやって指でサインする。
「……え、五分も?」
意味は伝わったようで、公麿はうげえと若干引いたような声を出した。それくらい待ってくれと言いたくなる。
大きく嘆息すると、ごそごそ公麿が動き出した。
ベッドの端に座る俺の前に屈む。なんだこいつ。
「じゃあ、失礼して……」
「んげ!」
冷たく細い指が振れたかと思うと、突然公麿は俺のモノを加えこんだ。嘘だろこいつ。
最初は食む様に加え、要領を掴むと一気に口の中まで滑り込ませた。
「んん! ん、んん……?」
右手で根元を固定し、「んく、んく」と浅い呼吸音と共に上下運動を繰り返す。
生暖かいというより熱い。
舌が絶えず自分のモノに絡みつき、時折先端が公麿の歯に当たる。
単純な快感で言うと自分でした方が勝るかもしれない。
だが、見下ろした視線の先に公麿が懸命に動いているというその光景が、何とも言えない下卑た征服欲を与えさせてくれる。
公麿の息継ぎで生暖かい湿った空気が先に当たる。
「っ……!?」
吸ってきやがった。
さっきまで舐めていただけの行為が、吸引という新しいものを加えるだけで腰が砕けそうになるほどの快感が押し寄せてきた。
こいつさっき自分が胸でされたことの仕返しか。
鼻息荒く動く彼女の髪を掻き分ける。
自分の為に精一杯尽くしてくれているというそれだけではちきれそうになる。
ここでそんなことを思ってしまってはダメだった。
気づいたときにはもう遅い。
肉体の制止を待たず、彼女の口の中にすべてを吐き出していた。
「……」
「……」
行為中の激しさとは打って変わった静けさ。
ゆっくりとした動作で口を離した彼女は、じとっと半眼で睨みつけてきた。膨らませた両頬は拗ねているとかそういうものの例えじゃない。
「ふぃっふ!」
「あ、ああ。ティッシュね。はい」
んべーと吐き出す公麿。自分が吐き出したものが彼女の口から出てくることに背徳的な興奮を覚える。
「正義意外と早漏なんだ」
「お前その台詞男だった時使われたら死にたくなったろ? 二度というなよ?」
「だって五分持たなかったし。多分二分くらいだよ?」
俺の示した五分待てを、こいつは案の定五分間続けてくれという風に解釈していた。途中でそうじゃないかと思っていたが、五分しか意味が伝わっていない。
「ありゃ復活するまで五分待ってくれってことだよ。急にフェラしだすとは思わねえだろ」
「だ、だって! お前いきなり黙るし!」
「繊細な男心を分かってくれよハニー」
「死ね!」
顔面を蹴ってきた。多分来るだろうって予想してたから簡単によけれた。
出した足の踝を掴み、そのままベッドに押し倒した。反対の足も同じようにつかむ。
「御開帳」
「ほんとに死ね!」
どこどこ頭を殴ってくるが構うことはない。
秘部まで顔を近づけ、胸いっぱいに吸い込んだ。ほのかな汗の匂いの中に、公麿の甘い匂いが混ざっている。
「死ね! 死ね! それマジすんなボケ!」
容赦なく殴ってくるがやめるつもりはない。
さっきのリベンジといかなくてはならないからだ。
秘部の先端を舐めると、「ひうっ」と公麿の体が跳ねた。明らかに他と感度が違う。
犬のように何度も舐め続けると、段々公麿の俺の頭を殴る手が止んでいることに気が付いた。
片方は口を押え、もう片方はきつくシーツを握りこんでいる。
愛らしい姿にまたも欲望をぶちまけたいという気持ちが膨れ上がるが、耐え忍ぶように執拗に先端を舐った。
時折空気を混ぜるように音を立て、乳首でしたように浅く吸い、縦ではなく横にも動きの幅を増やした。
少ししょっぱい。感触はプルプルと、しかし弾性が強い。
公麿の声は大きくなり、ますます俺の気分も高鳴った。
窪みに舌を入れた。
なかなか舌が入らないが、ぐりぐりと推し進めることで少しずつ侵入を許していく。
公麿は舌を動かすたびに背中を反らせ、高い嬌声を上げた。無意識の行為なのかもしれないが徐々に股の力も緩めていっていた。
白い陶磁器のような滑らかな肌。その太ももの付け根から足首にかけて舌を這わせた。
公麿の体中を舐め尽くしたい。
そんな変態的な願望が生まれる。
自分の唾液で指を濡らし、彼女の秘部に当てた。
「ぐッ……」
これだけやってもまだ侵入を許してはくれない。
彼女の体を起こし、口づけをしながらゆっくりと門を鳴らす。
唇の隙間から淡い嬌声が漏れる。
耳を食み、舐める。
首筋から顎にかけて舌を這わす。
空いている手は絶えず太ももに触り、公麿の体の隅々を堪能した。
人差し指の第二間接が沈み込んだ。公麿の表情から痛みは見えない。ひょっとしたら我慢しているのかもしれない。
搾り取るように膣壁は指を圧迫し、とてもじゃないが俺のモノをこの中に入れることなんてできそうに思えない。
焦りは禁物だった。
しかし一本入ったことは大きかった。
続いて中指。
入り口は狭く、広げることは困難だ。だが一度目より簡単に許した。
公麿の息が上がってきた。異物が自分の中に入ってきたことによるストレスか、痛みか。
俺の肩を掴み、ぐっと爪を立ててきた。肉が抉れるんじゃないかという痛みに耐え、とうとう二本目が根元まで入った。
「に、二本、入った、けど」
「……うん、こ、このまま、いい、よ」
お互い息が上がっている。
特に公麿の疲労具合は顕著だ。
行為を中断した方がいいのではないか。そう思わせるくらい公麿は疲れた顔をしている。
だが彼女はこのまま続けろと言った。行為を完全なものとしろと俺に訴えかけた。
初めて使う男性用の避妊具の袋を開け、先端に押し当てた。
「……それ、反対、だと思う……」
「え、マジ?」
「……貸して。やったげる」
億劫そうに体を起こし、枝垂れかかるように公麿は俺のモノを握り、器用に巻き付けていった。
「ん、かもん」
再びベッドに大の字になって寝ころび、両手を広げて俺を迎える公麿。情緒も何もないが、その姿がそそられた。
乱暴にならないように、それだけは心掛けて、彼女を持ち上げ枕の方まで移動した。
彼女の股を開き、空いた隙間に自分の体を滑り込ませる。
自分の股と彼女の尻に近い部分の股をくっつけ、先端を彼女の入り口に押し当てた。
お互いに見合わせる。
「こいやあ」
にやりと公麿は笑った。
先端はすんなり入った。と、俺は思った。
にゅるっと、まるで侵入を待ち構えていたかのように容易く包み込んだ。
熱い。
口の中よりもずっと暑かった。
さらに強烈な締め付けで、意識をはっきり持たないとすぐにすべてを吐き出したくなる。
「……ずぅ、ぐっ」
はっとした。
見れば公麿が痛みに耐え、苦悶の表情を浮かべていた。
さっき指二本でも爪を立てるほど痛がったんだ。その二倍近くある太さをどうして受け入れられようか。
思わず腰が引けそうになると、公麿の体が一瞬沈んだ。
そうかと思うと俺の腰を引き寄せるようにしがみ付いてきた。
「いっでええええ!」
「馬鹿止めろ! 一旦ストップだ!」
「ぜってえやめねえ!」
ミチミチと肉壁を押し広げる嫌な感覚があった。
ふうふうと荒く息をし、とても行為に快感を覚えているようには見えない。
でも公麿は引かないだろう。
ならば俺が出来ることは一つしかなかった。
「っふ」
「っぐっぅ!」
腹に力を込め、根元まで押し込む。この行為がすぐに終わるように。
いくら時が経ったか分からない。
一分か、十分か。一時間と言われても不思議じゃない。
時間の感覚が分からないほど、俺たちは集中した。
そして、その時は来た。
「はは、やべ、涙でそう」
「泣くなって正義。あー、私もとうとう女になっちゃったなー」
お互い向き合い、抱き着くような姿勢で組み合えば自然と言葉が出た。公麿は言葉の後にすりすりと頬を寄せてきた。
「動いていいよ」
「いやでも、お前まだ痛いだろ」
「いいから。初体験はオナホのほうがマシだったっていう陰口聞きたかねえし」
「死んでも言わねえよバカ。てかなんだその妙にリアリティのある話」
「大学の友達が彼氏のLine見て間接的に知った事実、らしい。速攻で別れたらしいけど」
「怖えなそりゃ」
話をしながらも俺は脂汗が止まらない。根元に到着してから公麿の締め付けは更に強くなっていたからだ。
動かないのではなく、今動けないのは俺の方だった。
だがここで動かないと気を使って言ってくれた公麿に悪い。
彼女の体に負荷がかからないよう、ゆっくりとピストン運動を開始したところで、
「あ……」
「……え、出たの?」
「……」
俺はそっと両手で顔を覆った。
お互いの裸見た後じゃもう何も隠すことはないだろう。
そう言った公麿は、その後すぐに俺を風呂場へと導いた。
浴槽の中で、鼻歌を歌いながら俺の股の隙間にちょこんと収まる彼女がそこにはいた。
「初体験ってもっと痛いと思ってたけど、案外そうでもなかったな」
「嘘つけ」
俺に背中を預けてそう呟く公麿に、思わず突っ込んでしまった。
あんだけ痛がっといてどの口が言いやがる。
「いや、もっとヤバいと思ってたんだって。正義も聞いたことあるだろ、処女喪失の痛みはヤバいって。お前が結構えぐいエロ動画見てるって愛華さんから聞いてんだからな」
「姉貴になんてこと聞いてんだ! え、てか姉貴なんで知ってんの……?」
膨れる公麿。それ以上に胸の内がざわざわと掻き立てられた。なんで知ってんの姉貴。
「パソコンの履歴は小まめに消しといたほうがいいぞお前」
「そっちかちきしょう!」
絶望したように俺が呻けば、公麿はくすくすと体を震わせた。
「エッチ、できたじゃん」
「あん?」
「いや、昔の事があったからさ、お前私ともできないんじゃないかって、ちょっと心配してたんだよね」
「あー……うん、それな」
二人とも黙り、天井から落ちる水滴が浴槽に波紋を作る。
「公麿はその、まあ特別っていうか」
「え?」
「ああ、いや、別になんでも」
「隠すなよ。言えよ、おい」
思わず恥ずかしい事を言いそうになった。
すんでのところではっと気づき、最後まで言い切ることなくセーフ。そうは公麿は許してくれなかった。
ざばりと浴槽の湯が揺れ、対面になって俺に詰め寄る公麿。ヤバい、また勃つ。
さすがに詰め寄られて股間膨らませる変態と思われるのは心外だったので、さりげなく片手で隠せばそれすらお見通しだった。
ガード越しに握られ、乱暴に揺すられる。やめろ出る出る。
意地の悪い瞳は話すまで続けるぞと訴えていた。くそ、卑怯だ。
「ずっとお前とセックスしてーなーとか、そういうことは考えてたって言ってんだよ! 悪いかバカ!」
「んふふ、いや? 悪くないんじゃない?」
背中に手を回して抱き着いてきた。狭い浴槽ですると、全身が密着することになる。
勃った部分が公麿の腹に当たる。ダメだ我慢できない。
「やるかい早漏?」
「数で勝負じゃこんちきしょう!」
結局あの後何度したか分からない。
風呂から出てして、また風呂入ってして、そこから出てして。
後半公麿の意識が飛んでいたような気がするがあれは俺の意識が飛んでいたのではないかというような気もする。要は記憶があまりない。
ただホテルを出るとき、公麿がぼそりと「この性欲異常者め」と呟いていたことが気になった。ていうか普通に傷ついた。
帰りの電車の中で気まずくなるかと思ったが、いつも通りバカ話しながら帰った。普通初体験後ってもうちょっと互いに何かあると思うんだけど、俺たちの場合一周周ったのかもしれない。
しかし、別れ際いつものように公麿の尻を握ったら、全力で平手が飛んできた。
前までならスキンシップだったけど、今回の経験から普通に性的行為と捉えられたようだった。
自分で気づいてから、そして公麿が去ってからむくむくと劣情が襲い掛かってきた。なるほど、確かにこれは性欲異常者だ。
家に帰ると姉貴がいた。
「ただいま」
「あらおかえり。ん、ちょっと正義待ちなさい」
部屋に直行しようとリビングを過ぎると呼び止められた。
なぜか嫌な汗が止まらない。
「あんた朝帰りなのにどうしてシャンプーの匂いがするわけ?」
「え、いやそれは」
「へえ? 遂にキミちゃんと?」
「いや、だから」
「変態プレイ押し付けてないでしょうね」
「勘弁しろよ姉貴!」
このネタで俺はこれからあと幾度も弄られ続けることになるのだが、それはまた別の話だ。
多分続かない。
いやどうだろう、うーん。