サンラクさん受けなのでご注意を。
えろっぽいのあり注意。
ベッドにあがってごろごろと転がるサンラクがひっくり返った状態で俺を見上げている。
「ん?」
「んーん」
ふるふると横に首を振ってなおじっと見つめてくる。
「膝枕でもしてほしい?」
「……してもらう」
「はいはい」
座りなおせばおとなしく近寄ってきて膝に頭を乗せる。
髪を梳くように撫でていればゆっくりと動いたサンラクの手が俺の股間を掴んだ。
「ちょっ。なに?」
「へにょい……」
「ってか、そこ急所だからね? あまり力込めちゃだめだからね?」
掴む手を押し退けて両手を繋いで悪戯できないようにすれば、むくれた顔をされる。
「カッツォは好きだとかなんとか言うわりには受身すぎる」
「遠回りに俺のこと受けとかいうのはこの口かなー」
頬をむにむにとひっぱれば聞き取れない言葉を吐かれた。
「そもそもさ、好きな人と一緒に居るだけでおっきくさせてたらそれはそれでヤバいとおもうよ」
「それもそうか」
「サンラクに欲情しないわけじゃないし、好きだし、かわいいし、したいし」
「んじゃしよ」
なにをあっさり告げるのかなあ。
そういうほうに誘導されている気はしていたけど、なんというか嬉しいけど困るような。
「サンラクはなんでそんなにしたいの?」
顔を覗き込んで聞いてみる。
「あした、帰るし。そうしたら次いつあえるかわからないわけで、なんていうか、確証がほしい?」
「確証ねぇ。とりあえず、いつでも遊びに来てくれていいんだよ」
「交通費が、ちょっとなぁ」
学生なのだからお小遣いにも限度があるのだろう。
そもそもなにをしに頻繁に遠出をするのか問いただされてもおかしくはない。
「そのくらいは出すよ」
「えー」
「俺が会いにいってもいいけど、地元でホテルに攫われたい?」
「エンリョサセテクダサイ」
「うん。会いたいのは俺もだからそのくらいはさせてほしい」
「ふむう」
納得したようなしてないような、不満というほどでもないくらいの顔でサンラクは俺を見上げている。
かわいいな、と眺めながらゆっくりと過ごせる時間を共有できていることにしあわせを感じる。
「俺はね、サンラクと一緒に居る権利が欲しいよ。誰よりも近くで誰よりも一緒に。それが付き合うという関係にいちばん近いんじゃないかなと」
「好きとかっていろいろなんだな」
「そういう感情あんまない?」
「んー。初恋っぽいもののあとは特に、ないなあ」
初恋というものが人並みにあったことのほうが意外だ。
「そかあ。んじゃ、どうして俺には好い返事をくれたの?」
「いやじゃなかったというか。好きだとかいわれたのに、なんにもないのにムカついたというか」
「これでも結構理性ぎりぎりだったのだけどなあ」
「そうは見えなかったし、いまだってそうだよ。話してるだけだ」
回避したつもりが話が戻ってしまった。
からだを起こしたサンラクが正面から抱きついてくる。
抱きとめて頬をむにむにともてあそぶ。
「話はしていきたいかな。たくさん話して、たくさんサンラクのこと知りたいしね」
「んー」
抱き寄せればからだを押し付けてきて、愛おしい。
「話は、VRでもできるけど、せっかくリアルであってるんだからリアルでしかできないことしたい」
「そうだねぇ」
それは当然だ。
俺だってそうおもうし、会いたいからこそわざわざ来てもらったのだから。
「サンラクは俺に手をだされて、後悔しない? やっぱりいやだったとかだと傷物にしてしまうも同然だよ」
肩にあずけられていた重みが消えて不愉快に歪めたサンラクの顔が目の前にくる。
「ばーか。傷物にしてくれと言ってるんだって。このまま手付かずのまま帰されたら、気持ち疑うだろうし、揺らぐよ」
「その気持ちが揺らいだときに後悔しないかなってことだよ?」
「後悔するのは俺じゃなくておまえのほうじゃないのか? おまえが俺に告白してきたことも無かったことになんかさせないし、しないから」
再度抱きついてきたので表情を窺うことはできないが、力のこもりようからしてサンラクもギリギリなのだろう。
言われてしまえば認めるしかないけど、怖れているのは自分のほうなのだろう。
首をぺろりと舐められた。
「サンラク?」
「覚悟だよ。これからおまえと一緒に居るっていう覚悟。それの証明」
ぺろぺろと舐められ耳朶を食まれる。
「おまえがしてくれないんなら、俺からするしかないし」
「それはちょっといやかなあ」
サンラクのシャツをたくしあげ脇腹を撫でる。
「覚悟ね。確かに、足りてないんだろうね」
腰に手をまわし抱き寄せて頬を掴んで顔をあげさせる。
「これはサンラクをしあわせにする覚悟」
目があう。
愛しくて大事な誰にも渡したくない相手。
微笑んで、唇を重ね、舌を絡ませ、口腔をなぞる。
少しくらい抵抗の素振りでもみせるかとおもったが、おとなしく受け入れてくれているどころかあわせてくれている。
抑えた吐息、鼻にかかった甘い声。
「サンラクかわいい」
「かわいい言うなよ。おまえのほうがよっぽどかわいいだろ」
むぅと顔をしかめるサンラクだけど、顔を逸らすことなくまっすぐみてくれる。
頬をふにふにと撫でればすりよってきてくれる。
そんなちょっとしたことが何気に胸をしめつけるほど想いがこみあげてくる。
「俺からしたらサンラクのほうがかわいいよ」
「恥ずかしいやつめ」
照れているのか、それともこれからすることにたいしてなのかほんのりと赤い頬。
好きだとかかわいいとか愛しい以外の言葉が思いつかないぐらい語彙力喪失している現状。
下着ごとズボンをずり下ろしてゆる勃ちしかけてるものを撫でる。
不安が混じったような声があがるが、すぐにからだをゆだねてきて荒い息を繰り返す。
「期待していた分感度いいね」
「……期待、してないし、カッツォが、ふぬけてた、から」
喋っては途切れて喘ぎ声を零しては俺を睨みつけてくるが、睨んでるとはとても言えるものではなく。
「かわいい」
声をもっと聞きたいから口は塞ぎたくない。
けれどキスもしたい。
「言うなって……」
俺の手で声でサンラクが感じてくれている。
「ん。きもちいい」
息を吐きだしてこぼされる言葉にぐらぐらくる。
「されるの好き?」
「うん。すきっぽい。……もっとして」
「俺以外にそんなこと言っちゃだめだよ」
きっと嫉妬でなにするかわからなくなるから。
「うん」
頬に首にとキスをして耳朶に息を吹きかける。
びくりと震えてまわされていた手に力が込められた。
「んー……。俺だけじゃなくて、カッツォも」
おろした手が俺の股間に触れる。
「してくれなくてもいいんだよ」
「やだ」
布越しでかたちを確認するようになぞられ撫でられて。
「おっきしてるねー」
にこりと目を細めて笑う姿は艶っぽくてぞくぞくする。
「そりゃあ、ね」
さわさわと撫でられて窮屈そうにしていた下着からだされる。
「いいこいいこ。いっしょに気持ちよくなろ」
▽
目覚めれば腕にあたたかな体温と重みに安堵とともにしあわせを感じる。
傍に居ることに、居てもらえること居させてもらえることがうれしい。
ぎゅっと抱きしめたくなるのを堪えて起こさないようにサンラクの顔を覗けば、普段とは印象の違う愛らしい寝顔。
普段もかわいくないわけじゃないのだけれど、寝ているという侵しがたい状況がそうさせてるのか必要以上に息を潜めてしまう。
どのくらいそうしていたのかわからない。
身じろぎしてサンラクが目を覚ました。
眠い目をこすって、ぼんやりとした目が俺を捕らえる。
「おはよ」
あまりえっちぃくできなかった。