※この作品はR-18です。

シャンフロのあれやこれ   作:たるぅ

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カッツォとサンラクの話。
サンラク受けとなります。
はっぴーばーすでぃサンラク。


サンラクばーすでぃ

「ん?」

 手渡された小さな包み。

「常に身につけといて」

「開けても?」

 こくりと頷くのを見て包みを開ける。

 小さな小箱。

 箱の形状が中身を示唆しているが、浮つく心をおさえつけあけてみれば鎮座する鈍い色をした輪っか。

「これ、俺に?」

「身につけてろって、いま言ったばかりだろ」

 むくれるように口を尖らせるが、視線を合わせないあたり素直ではない。

 台座から輪っかを手にとりじっくりと観る。

 どうみても指輪であるそれは装飾のないシンプルなもの。

「ありがとう」

 試しに左手の薬指にはめてみるが、合わない。

「って、さらっとそこにはめようとするなよ」

 ソファに凭れてたサンラクが俺の手から指輪をもぎ取っていく。

「サンラクから貰うのに、他にどこの指に嵌めろっていうの?」

 距離を詰めて顔をのぞきこむ。

「いや、うん、まあ、……」

 手のなかで指輪を転がすサンラクの手を包み込む。

 抗うことなく掴まえられて、指輪を押しつけられた。

「どうして指輪を? サンラクの誕生日なのだからプレゼント用意するのは俺のほうでしょ?」

「そう、なんだけど、……」

 もごもごとなにがそんなに言い難いことなのか、あちこちと視線を彷徨わせてはちょいちょい俺を見る。

「けど、なにかな?」

「ああ、もう。くっつくな。あれだ、お前、モテるし?」

「モテないよ」

 何言ってんだこいつって顔された。なんでだろう。

「……それ、身につけてれば余計なやつ寄ってこなくなるだろ」

「サンラクのものだというマーキングされちゃうのかー」

「お前、ふらふらしそうだし。首輪でもつけとかないと、……不安だろ」

 最後だけぼそりと早口でこぼす。

 こんなかわいい姿みせるようになるとかおもってもいなかった。

 想いは募るばかりでおかしくなりそうなのに。

「不安にさせるようなことするつもりすらないんだけど」

「……てくれない」

「なんて?」

 ふらふらさせていた視線は迷うのを止めて俺に向けられる。

 少しの距離すら詰めて迫ってくるサンラクはむくれたまま睨んでくる。

「最後までしてくれてないだろ」

「ん?」

「えっちぃことだよ」

「あー……」

「それとリアルであってるのに名前で呼んでくれない」

 立て続けに告げられて、そういうところまで気がつくのかと驚く。

 同時に恋仲になってもなにも変わらなさそうにみえたのに、きちんと変わろうとしてくれていることに嬉しくなる。

「楽郎」

 ぎゅうとおもわず抱き寄せれば、わずかにびくりとしてから身体から力を抜くように顔を胸にうめてくる。

「楽郎、かわいい。ありがとう」

「ちょっ、なに、まって、カッツォ」

 気持ちが溢れるままにさらに抱きしめれば焦ったように抵抗される。

「楽郎は名前で呼んでくれないの?」

 頬を両手で挟んで顔を上向きにさせれば赤面している楽郎と目があう。

 きっちりと目をあわせたまま外させない。

「え。あ。……慧?」

 躊躇いがあったのか、漸く呼んでもらえて再度強く抱きしめてしまう。

「うん。好きだよ、楽郎」

 抱きしめ返してはくれないが、それでも身体を凭れかけてくれる。

 体温とあずけられる重さが愛おしい。

「俺がへたれてるのが悪いな」

 なかなか踏み込めない自分に自嘲するしかなく。

「へたれー」

 けらけらとどこか楽しげに笑って楽郎は俺の耳を食んでくる。

「楽郎?」

「んー?」

「これってペアリングなのかな?」

 ぴくりと固まった楽郎がべたりと抱きついてくる。

「なんで気づくかなー」

 照れを隠すように笑って頬にキスされて。

「同じのを楽郎ももってるんだね」

「もってる」

「俺と同じように常に身に着けるのかな?」

「んー。まあ、指に合わないし、見えるとこにアクセつけるわけにもなあ」

 指に合わない輪っか。

 指でつまんで再度左手の薬指にはめてみる。

「ネックレス用の鎖買おうか? お揃いの買って楽郎に贈るよ。俺からの誕生日プレゼントってことで」

「首にぶら下げたら、まんま首輪だな」

 俺の首に腕をまわして悪そうに笑う。

「まあ、俺は楽郎に首ったけだからね。間違ってはないさ」

「そういうことさらっと言うわりにはへたれなんだよな」

「へたれなのは仕方ないよ。楽郎との関係を大事にしたいんだから臆病にもなってしまうってものだよ」

 告白できたこと事態かなり踏みこんだ一歩のつもりだったが、楽郎が受けいれてくれたからこそいまの現在があるわけで。

 楽郎に甘えてばかり居る自分に苦笑しかない。

「自覚あるならがんばれへたれ」

 煽ってるのがわかってあるのか、意図的にしているのか定かではない応援。

 抱き寄せて口を寄せてキスをして。

 きちんと向き合おうと、そう覚悟を決めて。

「そういうなら、がんばらせてもらおうかな」

「うん?」

「夜は覚悟しておいて」

 楽郎は笑って応える。

「おうよ」

 




最初カッツォ受けで書いていたのだが、
カッツォバースディがカッツォ受けだったので
サンラクが受けになりました。

へたれかわいい。
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