※この作品はR-18です。

シャンフロのあれやこれ   作:たるぅ

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ロックピッカーちゃんのお話となります。
流行にのってみたよ。

文字数足りなくて増量がつらいよ。


ロックピッカー。

 記憶がある。

 

 幼かった自分がアイスを食べている。

 離れた場所でお友達とお話していたママ。

 渡されたくまの人形。

 爆ぜる。

 轟音。

 悲鳴。

 大きな影。

 爆発。

 ママはあっちだという声。

 いい子だ、と。

 また泣いてる自分。

 周囲は混乱を極めていて、いたるところが破壊されている。

 ガキンチョ、と声がかけられる。

 また泣いている自分。

 

 繰り返し繰り返し、記憶の彼方で現れる大きな影。

 私を守ってくれた影。

 誰何すれば応えてくれた、名。

 

 だけれど、その記憶が実際にあったことなのかうろ覚えで。

 同じような、それでいて違う人災、災害。

 破壊された建物、なぎ倒される車、巻き込まれる人々。

 何度となく繰り返される時間の記憶。

 眠りから覚めたときには忘れてしまう夢のような不確かな記憶。

 しこりのように残る、確かな名。

 呪われた監獄(カースドプリズン)

 

 

 記憶はどこまでも曖昧でなにが起きていたかも解らなかった。

 いまは違う、それだけは解る。

 彼はヴィランで、相対するヒーローが居る。

 そういう街で、一般には不明な戦いが起き、破壊蹂躙される。

 

 止めないと。

 開放してあげたい。

 助ける、なんておこがましいことは言えない。

 言えないけど、幸運にもその為の力が私にはある。

 

 ワームホールを潜り抜けこの世界を見たとき、おぼろげな記憶を思い出した。

 忘れられないあの恐怖、不安、孤独。

 安堵するあの姿。

 大きな影。

 

 不運ではない。

 幸運でもないとおもう。

 けれども現にこうして彼(おじ様)の居る世界に私が来れたことに運命を感じる。

 

 恩返しがしたい。

 幾度となく死んだ自分を、死ぬはずだった自分を何度も助けてくれたヴィラン(カースドプリズン)。

 私にとっては紛れもなくヒーローで憧れ。

 

 

 ヴィランの反応。

 おじ様(カースドプリズン)ではない私が追ってきた倒さなくてはならない相手。

 おじ様も、私の記憶にあるこの街をも改変せんとするヴィラン。

 街はともかく、おじ様の存在するこの世界を変えようとするのだけは許せない。

 アスファルトを蹴り走る。

 壁を蹴って跳んで屋上にあがればヴィランが目視できた。

 

 ロックピッカーとしての私は斧を振り上げ跳躍する。

 己の相対するヴィランに振り下ろす。

 速く片付けてしまわないと、おじ様に危険が迫ってしまう。

 他のヒーローや他のヴィランが駆けつけてくるだろう前に、速く。

 おじ様が来る前に片付けて褒めてもらいたい。

 

 違う。そうじゃなくて。

 

 もうおじ様のかげで泣くだけの私じゃあない。

 その呪われた牢獄の鍵を開けておじ様を自由にしたい。

 おじ様ごと護ってみせる。

 

 私、強くなったよ?

 

 




憧憬から抜け出した少女は斧をぶんまわし、
己のヒーローすらも護るヒーローになろうとしていた。


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