※この作品はR-18です。

その男、粗暴につき   作:もっち~!

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キャンプ場にて

---坂本一弥---

 

オリの外には笑顔の美和子がいる。

 

「一弥のおかげで、殲滅出来たよ。って、中学生に痴漢って、何かな?」

 

う~ん、何だろうね。サギにあったような物だけど。

 

「その中学生に卍固めをして、胸を揉んでみたんだけど、揉めないよね?」

 

美和子は実演したらしい。

 

「サギにあったようなものだよ…」

 

凹む僕。

 

「訴えを取り下げてくれたわよ。一弥を起訴するなら、あなたもするって、伝えたらね」

 

毎日、ジュースをタダで手にいれていたそうで、常習性が有る為、初犯扱いにはならないそうだ。

 

「双方への厳重注意って処分になったの。一弥、溜まっているなら、私に言いなさいね。あんなつまんない身体に引っ掛かる前にね」

 

そうかもしれないが、中学生の身体に興味が…なんて、美和子の前では言えそうもない。オリから解放された俺は、美和子にお持ち帰りされた。

 

◇

 

引っ越してから、初めての帰宅の美和子。由美は泊まり込みが無い為、毎日帰宅しているけど。

 

「借りていたマンションよりいいかも。食事は今まで通りでいいのね」

 

「そういうことです」

 

俺の上にいる美和子の質問に答える俺。久しぶりの美和子は、感じ易くなっていた。女性も溜まるのだろうか?とても訊ける雰囲気では無いが。

 

「刑事の仕事は天職と思っているの。もし、刑事を辞める時が来たら、残りの人生は、一弥の私設エスピーになるからね」

 

って…何十年先だろうか?ヨボヨボなエスピーは、カンベンして欲しいなぁ。

 

「何?その顔は?定年退職後だったら、エスピーはしないから。その時は、傍においてね」

 

「わかった」

 

ヨボヨボのエスピーは回避されそうだ。

 

 

 

---江戸川コナン---

 

阿笠博士の家で、灰原にアイツのことを調べて貰っている。敵を知らないと、戦え無いからな。

 

「基本的に、その姿じゃ、どうにもならないんじゃないかな?」

 

灰原が呆れたように俺を見ている。それはそうなんだが…

 

「探偵の娘はあきらめた方が、いいんじゃないの?」

 

「はぁ?俺はロンドンで蘭にプロポーズしたんだぞ!」

 

「その姿で?違うでしょ…あの組織を壊滅させて、元の姿に戻って、初めてスタートラインに立てるんじゃないのかな」

 

灰原の言いたいことは、理解はしているが…だが、どこかで歯止めをしないと、蘭は手の届かない存在になってしまう。ただでさえ、蘭にとっての工藤新一株は暴落中だし。

 

「検索で出て来ないわねぇ。情報規制でもしているんじゃないの?」

 

アイツに、そんな権力があるのか?

 

「高校生だぞ。そんな権力があるとは思えない」

 

「だって、坂本家の次期当主候補なんでしょ?」

 

坂本家か…財閥と呼べる程の金持ちでは無い。そんなにコネがあるとは思えない。

 

「どこかの組織の関係者だったりしてね」

 

まさか、黒ずくめの…いや、そうだとすると、合点がいく事もある。工藤邸の隣の家を購入している事…あれは、工藤新一の動向を探る為だとしたら。そうなると、アイツが組織の人間だという証拠を見つけないと、蘭が危ない。そうだ!安室さんに相談してみるか。

 

◇

 

「坂本一弥が、あの組織の関係者か、知りたいのか?簡単なことだよ、コナン君。彼はあの組織とは関係がない」

 

即答の安室さん。

 

「ただ…違う組織に関係はしているけどな」

 

違う組織に…

 

「どんな組織なの?」

 

「う~ん、悪いけど、言えない。そういう組織だ」

 

公安関係者か?いや、高校生では公安の捜査員にはなれない。そうなると、海外の諜報機関か?

 

「彼を探るのは止めた方がいいよ。下手したら、あの組織よりも闇の深い組織だからね」

 

闇の深い組織…危険だ。

 

「必要悪も悪だと思う探偵君には、わからないと思うけどね」

 

必要悪…そういえば、アイツは粗野で粗暴な者を演じていたんだな。それは、必要悪になる為か?

 

「その組織は、安室さん達でも介入は出来ないの?」

 

「出来ないな。一歩間違えると外交問題になるからね」

 

海外の諜報機関なのか?ますます、怪しいなぁ、坂本一弥は…

 

◇

 

そして、週末…少年探偵団と蘭、阿笠博士とでキャンプ…のはずが、アイツとアイツの女達も参加してきた。よりによって、蘭が誘ったらしい。

 

「ここにテントを張って、キャンプか?」

 

「一弥、クマはいるのか?」

 

見た目かわいい女性が訊いた。クマ?何かの隠語か?

 

「百代、探すのもハンティングの醍醐味だよ」

 

百代?まさか、彼女が、蘭が一度も勝て無い川神百代か…

 

「まぁ、クマがいないなら、鍛錬をするだけだな。五和は食事と蘭たちのガードを頼む」

 

「はい、わかりました」

 

かわいい…なんだ?アイツの周囲にはなんで、あんなにかわいい女性が群がっているんだ?蘭ですら、アイツに笑顔を向けているし。

 

パン!

 

銃声が聞こえた。

 

「猟銃の音では無いなぁ。クマがいるのか?」

 

ジージャンとジーパンを着た女性が、銃声から銃の種別に気づいたようだ。コイツら、組織の人間か?

 

「ちょっと見てくるか?翼紗、百代、火織、行くぞ」

 

アイツを先頭に、3人の女性が付いていった。

 

「さぁ、みんなでテントを張るわよ!」

 

って、蘭。楽しそうだ。それはアイツがいるからか?

 

「工藤君…あの三人の女性はクセ者よ。全員、銃声に反応して、身構えていたわ」

 

って、灰原。

 

「アイツのいる組織の連中かもな」

 

「彼、組織のメンバーなの?」

 

「あの組織では無いのが救いだけど…どんな組織かが、まだわからないんだ」

 

と、灰原と話し込んでいると、

 

「ほら!そこ!手伝いなさいよ!」

 

って、蘭。あぁ、テント張りしないとなぁ。

 

 

 

---坂本一弥---

 

森の中…クマさんに出逢った。2メーターくらいある。まず、俺と百代だけで、戦いを挑んだ。万が一に備えて火織と翼紗が、襲いかかれるように臨戦態勢を取っている。

 

百代の蹴りはクマの脂肪という装甲を破れ無かった。俺は襲いかかるクマの腕を掴み、関節技を仕掛けてみた。えっ!腕が太い為、極まらない。

 

「さすが、クマさんだ。手強いなぁ」

 

「あぁ、戦いがいがあるわ」

 

パン!

 

銃声を聞き、クマがヒートアップしていく。だけど、銃声は一昨日な方角に打ち込まれている。なんでだ?気になる。クマを早く倒さないと…

 

瞬動術で懐に入り込み、股間に上からの正拳突き…怯むクマ。

 

「今だ、火織!」

 

火織の木刀に仕込んだ真剣が、クマの首を切断した…いや、切断し切れていない。

 

「う~ん、これで斬れないのか…」

 

傷口に真空刃を叩き込む。血柱をあげて倒れるクマさん。

 

「火織、百代!クマの解体を頼む。翼紗は俺と銃声の方だ」

 

「わかった」

 

俺と翼紗で銃声のした方へと走っていく。

 

 

 

---毛利蘭---

 

「蘭、熊鍋にしようぜ」

 

って、百代が肉を抱えて戻って来た。クマを倒したのか。

 

「マジ?」

 

元太君達が、クマの肉に集まっている。

 

「まだ、解体が終わらない。また、持って来るよ」

 

肉を置いて百代が去って行く。

 

「クマ鍋ですか。そうなると野菜がいりますね。ちょっと、食べられる野草を探して来ますね」

 

って、五和さんが森に消えた。

 

「これはデカいクマを仕留めたなぁ」

 

阿笠博士が驚いている。私には、肉塊からクマの大きさが、想像出来ないんだけど。

 

暫くすると、一弥が戻ってきた。

 

「蘭!警察に連絡をしてくれ。人が撃たれていた」

 

って…えっ!さっきの銃弾って…スマホから警察へ連絡をした。

 

 

 

---江戸川コナン---

 

キャンプ場には警察車両が多数、駐車している。撃たれたのは、地元警察の刑事が2名だと言う。

 

「また、坊主達か…」

 

長野県警の大和敢助警部だ。

 

「なんで、森の中にいたの?」

 

「犯人を追ってだ」

 

「何の犯人?」

 

「宝石強盗団だよ」

 

「おい!没収だと!俺達が仕留めたんだぞ」

 

アイツがハンター達と揉めている。

 

「狩猟免許無しで、狩りだと?認められない。これは証拠品として押収する」

 

あぁ、アイツらが狩った熊で揉めているようだ。

 

「え?免許が無いとクマと戦え無いの?!」

 

「狩りをする以上、免許は必要だ」

 

「く、く、熊鍋!」

 

「街の料理屋で喰え!」

 

クマの肉を回収するハンター達。

 

「うん?!ちょっと待て!お前らが犯人なんじゃ無いのか?」

 

アイツがハンター達に向かって、そう叫んだ。八つ当たりか?

 

「何を言っているんだ、このガキがぁ!」

 

ハンター達の手は休まない。だが、アイツは素早く動き、一人のハンターの手首を叩いた。

 

「痛っ!」

 

猟師が手を離し、クマの胃袋がドン!と音を立てて、地面に落ちた。落下音が重いすぎる。

 

「うん?おい!その胃袋を調べろ」

 

大和警部が指示を出した。

 

「止めろ!喰えなくなるだろう」

 

「喰う?証拠品じゃなくて、彼らから肉をカツアゲか?」

 

警部の眼光に怯むハンター達。

 

胃袋を解体すると、中から、宝石が出て来た。盗品か?

 

「くそっ!」

 

犯人達は、蘭たちに銃口を向けた。

 

「おい!俺の蘭に何しやがるんだ?!」

 

アイツが素早く、犯人達を無力にしている。なんだ、あの強さは…アイツの仲間達も犯人達に襲い掛かっているし。強ぇ~…

 

「ふざんけんなよ!クマだけでなく、蘭まで手を出そうとするって、どういう了見だ?」

 

マシンガンに怯む事無く、犯人をボコるアイツ…俺達は、アイツの気が収まるまで、見ていた。巻き込まれたら、ヤバいレベルである。

 

「なぁ…もしかして、この前の関西地区の剣道大会で優勝した坂本一弥君か?」

 

はぁ?優勝した?まさか…服部は負けたのか…

 

「そうだけど…アンタは?」

 

「長野県警の捜査一課の大和勘助だ」

 

「あぁ、長野県警…あぁ、柔道大会で」

 

「あぁ、県警のエースにも、勝っていたな」

 

柔道もか?って、コイツ、空手使いだよな…おぃおぃ、バトルジャンキーか?

 

 

 

---坂本一弥---

 

事件解決に協力したので、県警が熊鍋の調理を手伝ってくれた。

 

「本当は捌いて直ぐより、熟成させた方が旨いぞ」

 

ご馳走になったお礼に、県警の皆さんの前で、百代と空手、翼紗と柔道、火織と剣道の模擬試合をしてみせた。

 

「一弥は、何でもこなせるのか?」

 

警部は俺を名前で呼び始めた。敬称略で呼ばれるのには慣れているし。

 

「いや、得意なのはマーシャルアーツですよ」

 

「どこの流派なんだ?」

 

「坂本流ですが…」

 

「まさか…あの坂本流か?」

 

「あのって?」

 

どのだろうか?

 

「免許皆伝にもなれば、紙で人を殺せると言われている」

 

あぁ、それは…

 

「都市伝説ですよ。素手で殺せないと、暗殺時に身を護れないでしょ?」

 

みんなの顔から血の気が引いているようだ。なんでだ?はて?

 

「素手で…首を絞めるとかで無く?」

 

クマの肉塊で実演をしてみた。真空刃で塊に斬り込んでみた。みんな絶句しているけど、どうしたんだ?

 

「まさか…一弥は免許皆伝なのか…」

 

大和警部に訊かれた。

 

「そうですけど…でも、これは競技では使えないので、本当にヤバい時にしか使わないです。むやみに使う事は無いです」

 

「都市伝説より、スゴいのか…」

 

大和警部が怯んでいるようだ。

 

「身を護る術は、アレコレと研鑽しています」

 

 

 

---江戸川コナン---

 

おぃおぃ…なんだ、あの技は…素手で頸動脈が切れるようだ。射程は5メートルくらいと言うが…その気になれば、証拠も無しに人が殺せるのか。あの大和警部でさえ、怯んでいたし。アイツ、化け物クラスのバトルジャンキーのようだ。

 

模擬試合もスゴかった。闘神の二つ名を持つ、最強の女子空手家の川神百代と互角以上だったし…蘭よりも遥かに強いのであろう。京極さんとだったら、どうなるんだ?

 

「一弥は京極真を病院送りにしたことがあるんですよ」

 

って、蘭が自慢げに大和警部に話している。はぁ?京極さんを病院送りだと…

 

「関西大会の時、相手の胴が割れていたのは、何をしたんだ?」

 

「あぁ、あれは真空斬りです。胴を破壊するだけで、肉体は傷入らないはずです」

 

服部は惨敗したのか?

 

「工藤君には勝ち目は無いみたいね」

 

って、灰原。

 

「俺は頭脳勝負が土俵だぜ」

 

「はいはい…」

 

灰原が軽く俺をあしらう。負け犬の遠吠えに聞こえたのか?

 

 

 

---御坂美琴---

 

許せない…私の胸を…翌週、アイツが通るまで、公園で待ち伏せをしていた。

 

「あれ?今日も懲りずにジュース窃盗か?」

 

えっ?!背後から、アイツの声が聞こえた。

 

「うっ」

 

両脇に手を差し込み、高い高いをしているアイツ…

 

「私は、お子ちゃまで無いのよ!降ろしなさい!」

 

「ここで、何をしているんだ?」

 

降ろす気が無いアイツ。

 

「いいでしょ?アンタには関係は無いことよ!」

 

「そうか…」

 

やっと降ろしてくれた。って、アイツの視線の先には、人気沸騰中の若手女優の桜島麻衣がいた。

 

「麻衣!」

 

はぁ?アイツが声を掛けた。ナンパするのか?

 

「あぁ、一弥、久しぶりだよね」

 

桜島麻衣が近寄り、アイツに抱きついた…えっ!どんな関係?

 

「さて、新居に案内するか」

 

「どんな部屋?」

 

「気にいるか、どうかは、見てのお楽しみだな」

 

って、二人で…桜島麻衣はアイツの腕に抱き付き、キャリーケースを片手で転がして去って行く。

 

有り得ない…痴漢男と桜島麻衣が…新居って言っていたよな。まさか、同棲しているのかぁぁあああ~!それはショックであり、スクープでは無いか。こっそり、尾行を開始した。

 

 

 

 

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