※この作品はR-18です。

その男、粗暴につき   作:もっち~!

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誘拐*

---坂本一弥---

 

麻衣の部屋には蘭がいた。二人共全裸で抱き合っていた。俺は、ジャマにならないように、ソファに座り、二人の愛の語らいを見る事にした。

 

小刻みに蠢く腰。クチャ…クチャ…と小さな音が聞こえる。貝合わせってヤツの音か?目の前では、2体のビーナスの唇同士が重なり合い…なんか美しい造形物を見ている感覚になる。

 

「あっ!」

 

下にいる蘭が達して、蘭の腕が重力に負けていく。一息吐いて麻衣が、俺の気配に気が付き、

 

「あ…一弥いたの?」

 

頷く俺。

 

「今度の映画って、女子高校生同士の恋愛がテーマなの。だから、蘭ちゃんに協力してもらっていたんだよ」

 

撮影の為か?そうには見えなかったけど。

 

「俺なんかより、蘭と付き合ったら?」

 

「はぁ?何でよ?」

 

全裸で怒られても、恐く無い。座っている俺の目の前にあるアンダーヘアが濡れている。女性同士だとそうなるのか。

 

「で、用件は?」

 

「用件?あぁ…そうそう、女性週刊誌に、私のスキャンダルが載るんだって。でも、私的にはスキャンダルでなくて。事実なのよね。どう対応したらいいかな?」

 

「蘭との濃厚なプレイについてか?」

 

「違うわよ!一弥とのこと!」

 

俺とのこと?

 

「彼氏とのツーショット写真を入手したんだって」

 

「で、何?」

 

「彼氏ですって、公式に発表していいかな?」

 

「俺の前歴が載ったら、麻衣のダメージになるんじゃ無いのか?」

 

粗暴で粗野な俺…留置場三昧な日々だし。

 

「一弥のことがネックで芸能界にいられなくなるなら、引退してもいいと思っている」

 

俺の為に引退か?なんか、もったい無い気がする。

 

「引退して、どうするんだ?」

 

「一弥の秘書になろうかな」

 

それももったい無い気がするのだが。

 

「俺は先がわからない。もっと、有意義な将来を考えた方がいいよ」

 

「一弥の傍にいるって決めたの。だから…それに、全裸の美女が二人もいるのに、襲わない一弥は安心だし」

 

言われて見れば…二人共好みである。既に全裸であり、スタミナもだいぶ減っている。今襲えば、無茶が出来るかもしれない。

 

「まぁ、麻衣にまかせるよ」

 

ミサカ騒動で、少しグッタリ気味の俺。今後、インデックスとミサカに振り回されるんだろうな。先行きに不安が…

 

「うん?もう、帰るの?何もしないの?」

 

う~ん、何かした方がいいのかな?

 

「今日は止めておくよ。蘭との余韻に浸るといい…」

 

そう言い残し、自分の部屋に戻り、寝落ちした。

 

◇

 

翌日…なぜか、インデックスとミサカが添い寝をしていた。う~ん、性欲処理の対象外物件なのだが…起こさない様にベッドから出て、学校へ行く準備をしていく。

 

食卓に向かうと、麻衣が近寄って来た。

 

「どうすれば、その気になるのよ!」

 

「そそるシチュエーション次第かな?」

 

「それは、私と蘭ちゃんの全裸はそそらないってこと?」

 

「おいしそうだよね。今朝起きて、もったい無いことをしたと反省中だ」

 

「そう…そうだよね」

 

妖しい笑みを浮かべて、俺の隣に座る麻衣。

 

「一弥さん、どうでしょうか?」

 

制服姿でアーシアが恥ずかしそうに現れた。

 

「うん。似合っているよ」

 

「そうですか」

 

うれしそうな顔のアーシア。

 

「一弥の好みがわからんわ~」

 

って、和葉。

 

「俺の好み?そうやなぁ~、なんやろ?」

 

特にウザく無ければ、問題無いと思うが、

 

「園子はあかんなぁ」

 

あの女だけは受け入れられない。

 

「お兄ちゃんは、高飛車な女性はNGですよ」

 

って、ウザミンが解説しているし。いや、ウザいのも、ウザミン以外はNGである。って、正式に足抜け出来た翼紗は、全裸の刑を終え、服をちゃんと着用しているし。彼女が足抜けしたシトリー家という貴族家系だが、医療に特化した家系のようだ。友好条約って言うのを締結したので、何かあれば、治療に協力してくれるそうだ。まぁ、何もないことが一番ではあるけど。

 

「最近の興味は、翼紗だな。アンダーヘアが髪の毛と同じ、鮮やかなグリーンだし」

 

「一弥の興味の基準って、そこか?」

 

「麻衣のも好きだよ、毛先が柔らかいし」

 

「あっ!私は金髪ですよ」

 

アーシアがアピールしている。

 

「アーシア、無理に合わせなくてもいいんだよ」

 

「いえ…今は、一弥さんがお気に入りですよ。基本、優しいですから」

 

基本?俺のオプションは優しさが無いのかな?

 

食事を終え、学校へと向かう。アーシアは、俺達のクラスに転入した。

 

 

 

---江戸川コナン---

 

う~ん、蘭と付き合う意味が、コイツにあるのだろうか?博士の家に行くと、女性週刊誌があり、そこには桜島麻衣の彼氏として、アイツが載っていた。

 

「イケメン系では無いのに、どうして、彼を選んだのかしらね」

 

って、灰原も腑に落ちないようだ。通学の様子を撮影されたようだ。アイツの腕に抱きつく桜島麻衣。となりにいるのは蘭っぽい。両手に花状態か…

 

「アイツのどこがいいんだ?」

 

「探偵の娘と売れっ子女優では、勝負ありって感じよね」

 

俺だったら、迷わず蘭だな。アイツが桜島麻衣に走れば、問題は解決ってことか?

 

「なぁ、二人の馴れ初めは書かれているのか?」

 

「桜島麻衣に直撃取材はしていないみたいよ」

 

事務所が強いのか?いや、それなら、記事自体が没にされるか。

 

「ネットで炎上しているみたいね」

 

ネットを見ると、アイツの悪い噂がたくさん書かれていた。擁護する発言がまるで無い。やはり、ロクでもない男なんだろう。どうすれば、蘭の目が醒めるのだろうか?アイツの実情を知れば、アイツの元を去ると思うんだが…

 

「探偵の娘、桜島麻衣以外にもいるみたいねぇ。なんで、こんなにモテるのかしら?」

 

確かに…女刑事ってある。まさか、美和子さんか?後、シスター?警察のお偉いさんの娘?お金持ちの娘?ってある。どれも、浮気症の男性に惚れるとは思えない顔ブレなんだが…

 

誰に訊けば、情報を得られるかな。園子はガセネタの宝庫だったし。服部はどうだろうか?いや、世良がいるか。

 

世良に連絡をしてみた。

 

『うん?工藤君か?』

 

「あぁ、久しぶりだな」

 

『久しぶり?まぁ、久しぶりかな。で、用件は、一弥のことかな?』

 

「そうだ。週刊誌に書かれていることは、事実か?」

 

『うん?あれって、園子が売ったネタだと思うよ。ネットの書き込みもそうだし』

 

はぁ?園子が?

 

「なんで?」

 

『一弥に彼氏を潰されたから、仇討ちなんだろうね。まぁ、一弥は気にしていないけど』

 

京極真を病院送りにした仕返しか?

 

「京極真の容体は?」

 

『重症らしいよ。ペニスが裂傷で、形成再建術を受けているとか』

 

男として、終わったのか…そりゃ、仕返しをするわな。

 

『蘭ちゃんも、気にしていないようだよ。工藤君の株は、誰も興味無いくらに暴落じゃ無いのか?』

 

そんなにか…おいおい…

 

「世良から見たアイツってどうなんだ?」

 

『どうって…う~ん…私を女として見ていないかな。まぁ、蘭ちゃんが全裸で居ても、襲わないらしい』

 

蘭の全裸を見て、襲わない?アイツも男として終わっているのか?

 

『頼れば、頼りがいもあるし。私的にはナイスガイだよ。姿を中々見せない工藤君よりも、上だな』

 

そこが問題なのか。

 

「情報をありがとう、また掛ける」

 

身近にいるヤツの評価が高いのは何故だ?

 

 

 

---服部平次---

 

女性週刊誌にアイツが載っておった。桜島麻衣の彼氏やと…はぁ?あのクソったれがか?!和葉を俺から奪い取りやがって…どうやって、仕返ししたろうか。いや、まず和葉を奪還せにゃあかんな。

 

大阪から出ることを許さないっておとん。そんな大阪府警の目を盗んで、バイクで東京へと向かった。相棒には工藤がおる。アイツも蘭ちゃんを奪還したいはずや。

 

「服部…お前は懲りないのか?」

 

「今回は大丈夫や。和葉と蘭ちゃんを奪還するでぇ、工藤!」

 

本人達の意志で、アイツの傍にいるんだぞ。それって、奪還でなくて、誘拐になると思うんだけど…

 

「下校途中で奪還するんや。部活をしておらんアイツとは、一緒に下校をしていないそうや」

 

それって、園子情報か?

 

「協力者から、捕獲済みって報告も来たでぇ。ほれ、後へ載れよ、工藤!」

 

既に誘拐済みなのか…おいおい、どうなるんだ?

 

◇

 

鈴木家の別荘に監禁されている蘭、和葉、紅葉。暴れたのか、薬で眠らされていた。

 

「これから、彼女達の洗脳を解きます」

 

園子が手配した精神科医により、催眠術を掛けられていく三人。

 

 

 

---坂本一弥---

 

数馬、ウザミンの目の前で、蘭、和葉、紅葉が攫われたそうだ。

 

「兄さん、どうします?」

 

手がかりはウザミンのメモした車両ナンバーだけのようだ。俺は由美、美和子に捜査を依頼した。素人が捜査に加担すると迷惑だろうから。

 

「捜査は警察にまかせた。首謀者を調教するかな」

 

首謀者は分かっている。あの女だ。週刊誌にネタを売ったのもアイツだ。ネットへの書き込みもだ。で、下校時に狙いを定めたのも、アイツの指示であろう。あのメンバーで帰宅をしていて、営利誘拐で攫われる順番は、アイツ、数馬、ウザミン、紅葉の順である。蘭を攫ったところで金は期待できないし。なのに、アイツは攫われる事無く、置いて行かれた。それは、この誘拐は金目当てでは無いってことだ。

 

そうなると、恨み理由の誘拐の場合、蘭、和葉、紅葉では関連性が見えない。これが蘭、園子であれば、工藤君絡みの可能性があるのだが。

 

 

 

---鈴木園子---

 

蘭たちの洗脳が解ければ、アイツは孤立するだろうな。ふふふ、私を怒らせると、どうなるかを思い知らせて上げるわ。って…目の前が真っ暗になり、意識が目覚めると、首に首輪を嵌められていた。全裸で床に倒れていた。ここは、私の部屋?

 

「園子、やってくれたなぁ」

 

アイツがいた。無表情のアイツがいた。マズい…マジキレしているんですが…

 

「あぁ、いくら騒いでも、声は出ない。だから、気にするなよ」

 

「うっ…あっ…」

 

声が出ない。何をしたんだ?コイツ…

 

「蘭達に惨いマネをしてくれたようだな」

 

まだ、していないはず…時計の方へ視線が持って行けない。真後ろだ。

 

「お前には躾が必要なようだな」

 

マズい逃げないと…首輪のせいで行動範囲が狭い。アイツに掴まり、四つん這いにさせられて固定された。何をするの…股間に何かを入れられたようだ。体内でシュワシュワしているようだ。徐々に悶悶としていき、太股に暖かい液体が伝い落ちていく。

 

目の前にアイツのアレが…

 

「おい、舐めろよ、メス犬!」

 

声が恐い…あぁ~、床に暖かい液体がバシャバシャと漏れていく。

 

「お前は自分の部屋で用を足すのか」

 

あっ!ビデオカメラで撮影しているのか…どうするんだ?失禁映像を…

 

「萎えるなぁ。お前相手だと」

 

お前なんか、インポになればいんだ!うっ…何かを入れて来た。前の穴と後の穴に…

 

「不衛生なお前の身体じゃ、生身は汚染されそうだ。機械相手で堕ちろ!」

 

次の瞬間、体内で何かが踊り始めた。いやだぁぁぁぁ~!

 

拘束を解き、部屋の灯りを総て消して、立ち去るアイツ…ちょっと、待ちなさいよ…このままだと、家族に見付かるのか…こんな醜態を見られたくないんですけど…

 

 

 

---佐藤美和子---

 

蘭ちゃん達が下校途中で誘拐されたと、一弥から連絡が入った。警察嫌いの一弥は、110に連絡せずに、私に直に連絡をしてきたのだった。

 

「警部、一弥からです。蘭ちゃん達が誘拐されたそうです。誘拐した車のナンバーは…」

 

丁度、事件が終わって、職場でのんびりしている時であった。

 

「なんだと。おい、みんな、捜査を開始する。まず、車の持ち主を調べ、車両はNシステムで探し出せ!」

 

目暮警部や、みんなの脳裏には、なんかをやらかし、留置場にいる一弥が浮かんだかもしれない。捜査が遅れれば、一弥が手を出す可能性がある。

 

「彼が手を出す前に、解決してくれ。いいな、みんな」

 

「「おぉ~!」」

 

「佐藤君、君は彼の傍にいてやってくれ。しでかす前に止めてやってくれ」

 

「わかりました」

 

って、一弥の元に着いた時には、やらかしていた。首謀者を割り出し、躾をしていた。

 

「一弥…」

 

「アイデアを出しただけで、何も罪に問われることはしていないって…ふざけた事を言うでしょ?このクソ女は!」

 

一弥がキレているようだ。こんなにも冷たい眼をした彼を見た事は無い。

 

「一弥…」

 

一弥に抱き付き、落ち着かせる。

 

「美和子…俺のせいで、蘭たちが…」

 

「一弥…」

 

彼の名前を連呼することしか出来ない。何を言って上げればいいのだろうか。一弥への恨みの犯行は明白である。

 

「どうせ逮捕しても、金に糸目を付けず、優秀な弁護士団を付けて、無罪放免の上、のうのうと生き続けるのだろうな、このクソ女は…だから、金持ちは嫌いだ」

 

次期当主の座を固辞しているのは、嫌いな職業に就きたくない為…そんな気がした。

 

「一弥…」

 

「大丈夫。クソ女は殺さない。生きて苦しんで貰うから」

 

「何をするの…」

 

「海外のサーバーから、失禁ビデオをネットで流す。それだけで十分だよ」

 

惨い…これを流すのか?撮影データを見せてくれた。四つん這いになり、用を足す鈴木園子…失禁ってレベルでは無い…

 

なんか、悪い方へ知恵が付き始めた気がする。

 

「一弥…」

 

あぁ、言葉が浮かばない。一弥の気持ちも分かる。抑えているのが分かる。本来の一弥なら、素手で殴り込みを掛けているはずだ。だけど、その行動を抑えて、考え抜いた答えがこれなんだろう。

 

「一弥…一緒になる?」

 

心が闇に染まる前に、止めないと…傍にいてあげたい。

 

「え…でも…美和子は天職なんだろ?」

 

一瞬、戸惑う一弥。一弥なりの理性は、生きているようだ。

 

スマホが鳴動した。目暮警部からで、蘭ちゃん達を救出したと連絡があった。それを一弥に知らせると、

 

「無事ではなかったんだね」

 

って…そうだね。無事って言葉は無かったよ。

 

 

 

---坂本一弥---

 

蘭たちが収容された警察病院へ、美和子と共に向かった。蘭たちの病室を訊き、そこへ急ぐ。そこはICUだった。ガラス越しに蘭たちがベッドに横たわり、色々な装置が付けられていた。

 

「洗脳を解く治療をしたそうだ。その為、色々な薬剤を打たれたそうだ」

 

目暮警部からの説明…洗脳されていない者に打って良い薬では無い。現在は精神錯乱状態なので、鎮静剤で落ち着かせているそうだ。

 

「俺のせいか…俺が恨みを買ったから…」

 

「違う。逆恨みだよ、一弥君」

 

逆恨みだと…まさか、服部か…

 

「主犯は服部平次だ。しかも、彼が手配したとは思えない医療関係者も関わっていた。たぶん、黒幕は鈴木財閥と大岡家のようだ」

 

アイツらか…クソの集合体なのか。ソレよりも、今は蘭たちのことだ。ここでは治療に現界がある。そうだ、先進医療を研究しているシトリー家ならどうだ。早速、ソーナへ連絡をした。

 

 

 

 

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