※この作品はR-18です。

その男、粗暴につき   作:もっち~!

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多少の縁*

---工藤新一---

 

目の前で、豪快に飯を食っている服部平次。飲まず喰わずで、東京まで移動してきたらしい。同居していたクリスは、母さんと共に、撮影現場へ向かった。父さんは、ホテルで缶詰らしい。

 

「で、どうやって、和葉を奪還するかや」

 

満腹になり、思考回路が動き始めた服部。だが、今日は月曜である。学校へ行くと思うのだが…服部はミスを犯した。遠回りで移動した為、1日余分に掛かった上、出発すら遅かったのが敗因である。

 

「今日、月曜だぞ」

 

「だから、なんや!おい、工藤!裏切るなよ」

 

はぁ~、こんだけ大声で話せば、隣家に筒抜けだろうに…

 

「じゃ、俺は学校へ行くぞ」

 

「おい!学校やと?ふざけるな。奪還が先や!」

 

いや、だから、学校にいるだろ?相手も…

 

◇

 

服部に噛み砕いて説明して、学校へ行く。服部も学校へ来るらしい。おい、誘拐するのか?前回の二の舞になるんじゃ…ははは。

 

家の外に出ると、門の処に、見知った顔が待っていた。コイツ、発信機付けられているんじゃ無いか?

 

「服部平次君、警視庁へ同行してもらおうか。君、東京には出入り禁止だよね?」

 

高木刑事が、そう告げた。

 

「なんやて…一弥のやつ、手を回したんか?」

 

通報するだろうな。アイツ、服部に関わりたく無いだろうから。

 

「さぁ、抵抗をせずに来てもらおうか」

 

千葉刑事が近寄って来た。服部はどうすんだ?

 

「くそっ!こんなに近くにいるのに…かずはぁぁぁ~!迎えにきたでぇぇぇ~!」

 

千葉刑事をやり過ごし、隣家との境にある壁をよじ登った。だけど…

 

「うっごぉっ!」

 

壁から落ちた。たいしたケガは無いが、意識は飛んでいるようだ。俺対策で、壁の上には電気柵が取り付けられているし…

 

「さぁ、来て貰おうか」

 

引き摺られて、パトに詰め込まれて、連れて行かれる服部…

 

 

学校へ行くと、遅刻であった。服部のせいだ。あれ?担任の先生が代わっている。どうしてだ?

 

「ジェミー先生は、週末に事故に遭い、現場復帰が難しいそうです。私は、君達の担任になりました若狭留美です。よろしくお願いします」

 

なんだろうか…どこか違和感がある先生。どこだろうか?って、考えていると、遅刻の定番、廊下でのバケツ持ちの刑を命じられた。なんで、俺が…服部のヤツ…

 

そういや、教室に紅葉も和葉もいなかったけど…揃って欠席か?

 

 

 

---坂本一弥---

 

放課後…明日奈の家へ…一緒に住んでいるのに、何故か家で話をしたいって…人払い系の話か?

 

「あっ!いらっしゃい」

 

明日奈の母親に歓迎されて、明日奈の部屋へ。

 

「どうしたんだ?」

 

「あのですね…お見合いの返事…していなかったから…」

 

モジモジしている明日奈。

 

「ごめんなさいだろ?それでかまわないけど。どうせ、形式上のお見合いだし」

 

「そんなことは無いですよ。お付き合いしてもらい、嬉しいですし。結婚を前提でお付き合いをしたいです」

 

結婚?

 

「結婚を前提だと、つきあえない。悪いけど」

 

「なんでですか?」

 

目に涙を溜めていく明日奈。

 

「縛るのは好きだけど、縛られたり、飼われたりされるのは、嫌だからだよ」

 

「じゃ、どうすれば、ずっと傍にいられますか?

 

「自然体で良いんじゃ無いかな?改まって、何かしようって、明日奈らしさが消えそうだよ」

 

突然、俺に抱きついて来た明日奈。胸の感触が…自然と手がお尻に…撫で回している自然体の俺。

 

「いいですよ、好きにして…」

 

明日奈から唇を…

 

◇

 

予定外に体力を使ってしまった。明日奈があんなにも激しいとは…ふと路地裏に目をやると、拳銃で脅されている女子を発見。脅しているのも女子だけど…なんで、拳銃を持っているんだ?二人の間に割って入り、拳銃を粉砕した。あれ?モデルガンのようだ。

 

「お前、何者だ?」

 

茂みから出てくる女子の配下のケダモノ達。殺してもいいのかな?へへへ…

 

結果、俺は留置場にいる。

 

「なんか、久しぶりだよね、一弥」

 

笑顔の美和子。

 

「あぅ…反省しております。過剰防衛ですよね」

 

10名程の男子高校生を病院送りに…

 

「分かっているなら、何も言わないけど…被害者の子から話も聞いたし、2日ほど泊まろうね。裏が取れるまで」

 

笑顔を絶やさない美和子。差し入れに、枕と肌掛けを持って来てくれた。

 

翌日、釈放された。身元引き受け人はキャーリサだそうだ。美和子は事件捜査に出て、来られないそうだ。

 

「街角のヒーローさん、どこへ行きます?」

 

「寒い…暖まりたい」

 

キャーリサとホテルへ…全裸で挑発するキャーリサ。だけど、放心状態の俺。久しぶりのコンクリートのベッドは、冷えすぎた…

 

「なんか、つまんないな?英国の女王に啖呵を切った人物と思えない」

 

「釈放直後は、いつもこんな感じだよ」

 

キャーリサという肉布団に包まれて、熟睡…

 

 

 

---土御門元春---

 

キャーリサとホテルにしけ込んだ一弥。

 

「英国の第二王女と裸で添い寝で、熟睡って…つまらないわ!」

 

あどけない寝顔の一弥。

 

「たぶん、マインドロストだ。その右腕は大食らいだからな」

 

魔法が使えない一弥には、きつい装備である。

 

「制作者に似るのか?」

 

「ちげえねぇ~。推測だが、一弥の精神が壊れないように、腕がなんかしたんだろう」

 

結構繊細な一弥の心。悪役を演じるには、優しすぎるんだろう。あの右腕はミサカネットワークともリンクをし、一弥の安全を確保する狙いもある。

 

「で、どうするの?」

 

「一弥に手を出したガキ共の親達は調べ上げて、利用出来るのは利用する。役に立たない奴らは消す。そんな感じだよ」

 

「私はどうすればいいの?」

 

「一弥の子守りを頼む。あぁ、ヤリたいときは、一弥の興味の対象になれ」

 

「わかったわ」

 

したたかな第二王女も、一弥に掛かれば、乙女になるんだろうな。

 

 

 

---ジョディ・スターリング---

 

ジェミーが処分されたそうだ。心を壊し、暴れたそうで、大使館内で、SP達の手に依って…

 

坂本一弥…恐ろしい相手だ。彼もなんらかのシステムで、人間離れした能力を持つのか?

 

「ジョディ、坂本一弥の件から手を引け」

 

シュウがアドバイスをくれた。彼は私達の仲間で、赤井秀一という潜入捜査官である。

 

「彼は悪い奴じゃない。俺とCIA、公安のモグラを組織から逃がしてくれた」

 

逃がしてくれた?そんな優しさが有ると思えないけど。

 

「どこかで、情報がねじ曲げられている可能性がある。坂本一弥を消す為にな」

 

情報がねじ曲げられている?

 

「誰がそんなことをするの?メリットは?」

 

「遠い将来、米国に不利益をもたらす悪魔を消す為だ」

 

悪魔…坂本一弥は悪魔なのか…

 

「それに、俺は彼に恩がある。その恩に報いる為、俺は彼のサイドになる」

 

シュウ…なんで…敵対しちゃうよ。

 

「助けられたモグラ達も、同じ意志だと思う。あの組織を潰してくれたからな」

 

各国の諜報機関、捜査機関がモグラを送り込んでも、潰せなかった組織を、彼が潰したのか?

 

「彼は、何者?」

 

「彼は…世界を変える者だ」

 

シュウの視線は遠くを見つめていた。

 

 

 

---坂本一弥---

 

出所明けだと言うのに…

 

「一弥、お腹ぺこぺこだよ~」

 

この『喰う寝る喰う』女と来たら…

 

「ねぇ、満腹になるまで寝かさないよ~」

 

疲れているんですが…

 

「ハンバーグって、ミサカはミサカはリクエストしま~す」

 

ミサカはかわいいから許すが…

 

「ねぇねぇ、この前のチーズケーキが食べたいなぁ」

 

美琴は成長期だから、しょうが無いとして…

 

「オカズも米はいやだよ~」

 

このダメシスターは…はぁ~

 

「五和の料理じゃダメなの?」

 

「一弥の料理が食べたいの~」

 

あぁ、明日奈のレバニラ炒めも作らんと。

 

「お~い、摘まみは無いのか?」

 

「はぁ?土御門は、未成年だろ?妹の乳でも吸っていろよ」

 

「出ないにゃ」

 

あぁ、なんか、住民が増えているんですが…

 

「焼きプリンって美味しいわね」

 

って、キャーリサ。いつの間にか、同居しているし。

 

戦場のような厨房。同じ戦場でも、拳が活かせる戦場が好きなんだけど…

 

◇

 

やっと、料理から解放された。もう0時だよ…お風呂に入らなきゃ…

 

なんか、心地良い乳房に身を預けている俺。

 

「あれ?ここは?」

 

「あぁ、お風呂場の前に倒れていましたので、一緒に…」

 

恥ずかしそうな五和の声。月明かりの綺麗な夜だ…

 

「私じゃダメですか?」

 

「ダメじゃ無い。五和で無いとダメだな」

 

「えっ…そうなんですか?」

 

「いつか、五和と食い物屋をしたい。ささやかな夢だよ」

 

「その言葉だけでも、嬉しいです」

 

五和の身体に包まれていく俺。身も心も温まり、幸せな気分になっていく。

 

「この世界から、戦争とかが消えたら…叶えたい」

 

「はい…私も尽力します」

 

◇

 

朝、目覚めると、自分の部屋のベッドに寝ていた。あれは夢だったのか?インデックスとミサカが添い寝はわかるが、何故ウザミンがいるんだ?ウザいんですが…

 

「ふぇ?あぁ、お兄ちゃん、おはようございます…」

 

目覚めたと思ったら、俺に抱き付き、もう一眠りするウザミン。コイツを強制排除すると、ミサカを起こしてしまいそうだ。どうするかな…

 

「兄さん、おはよう。あぁ、ここにいたんだ…宇佐美…」

 

数馬が、ウザミンを排除してくれた。これで起きられる。

 

「助かったよ、数馬」

 

「いえ…あぁ、そうそう。例の箱物が着工しました。貸しスタジオ部分だけ、先行オープン予定で、3ヶ月後くらいです」

 

「そうか。じゃ、オープンライブを企画するか。ポピパを主軸にして」

 

「そうですね」

 

そういや、クリスとかおたえは元気かな?

 

 

 

---山吹沙綾---

 

お店でパンを物色して、練習での差し入れとして持っていく。練習場のアリサの家へ向かう途中、後から抱きつかれた。徐に胸を揉まれている。

 

「一弥さん?」

 

「おいしそうなパンの妖精さんかな?」

 

うなじを嗅がれている。彼の鼻息で、下腹部に異変が…ダメ…こんな場所で…

 

「麻衣さんに報告しますよ。おたえがいいですか?」

 

耳タブを口の中で転がされている。ダメ…感じる…彼に身を預けた。

 

「あれ?体調が悪いのかな?少し休憩していくか?」

 

誰のせいで、体調が悪くなったと思っているのか。あぁ、ダメだ…悶悶として来た。

 

路地裏に連れ込まれ…連れ込み宿へ…えっ、ラブホで無いのか?そこは部屋に露天風呂があった。服を脱がされていく。抵抗する気はない。彼に身を預けている私。こんなにも大胆だったのかって思える。

 

下着姿で、彼と抱き合う。そしてブラをはずされ、パンティを脱がされ…洗い場でスポンジでマッサージをして貰う。気持ちいい…プチ昇天を繰り返して居る感じだ。麻衣さんに抱かれた時と違う、感覚である。

 

湯船の中で交わった。腰掛けている彼に乗っかり、背位から突かれている。胸には彼の腕と手の平が、耳には彼の口が、脚には彼の脚が絡んでいる。徐々に、頭の中が真っ白になっていく…

 

気が付くと、私の上に彼がいて、寝ている。動けない…身体に力が入らない。刺さったままの彼…おたえもこんなことをしているのか。あんな細い身体で…麻衣さんだって…二人の卑猥な姿が脳裏に浮かぶ。こんなにも、私はいやらしい女だったのか。優等生を演じていただけなのかもしれない。

 

「あっ、おはよう。さーやは激しいんだな」

 

激しい?あぁ、記憶に無いよ。私、何をしたんだ?

 

「さすがはドラマーだ。足腰がしっかりしているんだな」

 

騎乗位でもしたのかな。

 

「そうだ、話をしないと」

 

「えっ、この体勢でですか?」

 

「あぁ、気持ちがいいから…さーやの身体は」

 

そうなのか。気持ちいいならいいか。

 

「新しい箱でオープンライブをして欲しい。ポピパを主軸にして、知り合いのバンドに声を掛けてくれるかな。予定は3ヶ月後から6ヶ月後だ」

 

坂本不動産のアリーナのオープンライブ…光栄である。

 

「わかりました。で…また、お願いできますか」

 

「もちろん…」

 

◇

 

アリサの家の蔵の地下に練習場があった。そこへ行き、彼から聞いたライブの話を持ち出した。

 

「やる。やるよ~」

 

って、喜んでいるかすみ。

 

「すごい…やりたいなぁ」

 

って、りみりん。

 

「スポンサーからの依頼だし、断る理由は無いな」

 

楽しそうなアリサ。おたえはバイトなので、ここにはいない。

 

「新曲をお願いね、かすみ」

 

「うん、がんばるよ」

 

 

 

---クリス・マンロー---

 

サブリナからメールが来た。

 

『蜥蜴の尻尾切り』

 

とだけ記されていた。雇い主が、私達を処分し始めたってことだ。まさか、ケリーとボスレーもか?ジョディに連絡をしてみた。だけど、

 

『お掛けになった番号は現在使われていません』

 

という、アナウンスが流れるだけだ。サブリナは消されたのか?次は私か?

 

『助けて…お姉ちゃん…』

 

姉の携帯の留守電にメッセージを残した。

 

夜の町を逃げ回る。追っ手がいる。追い込まれている気がする。人の多い場所に行くが、背中に銃口が当たっていた。

 

「ちょっと来てくれ。ミス・マンロー」

 

地下駐車場へと連れ込まれた。

 

「ここなら、防音だし。巻添えを作る事もないだろう」

 

目の前には、屈強な身体付きに黒いサングラスに黒服の男が、10名くらいいる。逃げられない。ここまでか…

 

「おい!俺の金庫番に何をしているんだ?」

 

えっ!一弥の声…金庫番?私が?

 

「ほぉ~、重要な獲物がノコノコお出ましですか?」

 

「一弥!逃げて!」

 

大声で叫んだ私。

 

「逃げる訳に行かない。これから行うイベントに、必要な人材だからな」

 

パシュ!パシュ!パシュ!

 

サイレンサー付きの銃声。次々に倒れる男達。

 

「貴様!」

 

私の後にいた男を倒した一弥。そんな一弥に抱き締められた。

 

「ジルから連絡を受けてね。仲間に、君を探してもらったんだよ」

 

「じゃ、こいつらはCIAでもらっていいかな?」

 

知らない女性…CAIの捜査官なのか?

 

「そうだな。FBIとか公安じゃ、捜査権限が無いし」

 

連れて行かれる男達。

 

「クリス、大丈夫か?」

 

御姫様抱っこされた…この歳で、これは…恥ずかしい。

 

「新しい箱物の経理を頼みたい」

 

屈託の無い笑顔の一弥が、そう言った…

 

 

 

 

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