---坂本一弥---
家に帰り着くと…インデックスとミサカが待ち構えていた。
「頭脳労働を一杯したんだよ。一弥、お腹減ったよ~」
って…どんな頭脳労働したんだ?
「今日の気分は煮込みハンバーグって、ミサカはミサカは心に訴えたり。お腹減ったんだよ」
ミサカはかわいいから、許すが…
「で、インデックス。彼女の腕は治ったのか?」
「まだ完成していない。製造するのは私で無いし」
取り敢えず、手軽に作れるお好み焼きを焼いて喰わせる。五和もミーちゃんもまだ戻って来ていない。俺一人でこの巨大な底なし胃袋と対決なのか?自信無いんだけど…
---クリス・マンロー---
サブリナと連絡が取れない。ジョディともだ。取り敢えず、私は助かったようだ。SPACEで伝票をチェックして、帳簿を付けていく。助けてくれた恩には報いたいから。
「クリスさん、今日は精が出ますね」
フロアースタッフが声を掛けてきた。
「新しい箱が、もう少しらしいから」
「えぇ、聞きましたよ」
ここのスタッフは全員雇用するそうだ。バイト希望者以外、全員正規雇用にする方向だと言う。
「たえさんはバイトのまま?」
受付業務をしているたえに訊いた。
「えぇ、まだ学生ですから」
彼女は彼の愛人の一人である。一体、何人の愛人がいるんだ?って、いうか本命は誰なんだろうか?そこが気になる。吊り橋効果なのか、彼に心が傾いているようだ。
---坂本一弥---
翌日…先生も登校していた。タフだなぁ~。アレを2滴垂らしたのに、普段と変わらないし。先生の視線はどこか鋭い。怒っているのか?
「坂本君、後で部屋に来なさい」
え?呼び出しだし。
「一弥、なんかやらかしたの?」
蘭に訊かれた。
「いや、園子に躾をしている現場を、目撃されたというか?」
「それって、尾行されたのか?」
世良に訊かれた。
「今日は世良にするか?」
「えっ!」
固まる世良。放課後、先生の部屋か…
◇
放課後、先生の部屋?あれ、何の教科だ?教務課で先生の部屋を聞き、漸く向かった。担当教科は英語なのか。
ノックして、部屋に入る。そこへ、いきなりの蹴り。捕まえて、倒して、アキレス腱固めに…
「何?」
のたうちまわる先生。スカートの中に手を入れて、お尻を撫で回す。
「貴様!」
先生から離れると、直ぐに反撃で蹴りが襲って来た。水面蹴りで膝裏を蹴り抜く。
「痛っ!」
前のめりになった処に、両脚の間を蹴り上げた。
「うっ!」
顔面から床に落ちた先生。
「今日はどうされたいんですか?」
「お前…」
直ぐに立ち上がり、タックルしてきた。カウンターで膝を合わせると、額を強打し、脳震とうを起こして倒れた。では、あの液体を一滴、下着の上から滴下した。蒸れている下着内で気化しても効能は得られるらしい。
「うっ…あぁぁぁぁあ~」
強烈な刺激で意識を回復したようだ。
「学校内で淫乱な姿を晒しますか?」
「はぁ…はぁ…はぁ…貴様…」
既に呼吸が荒くなっている。効果テキメンのようだ。
「うん?これが先生のフェロモンですか?」
微かに香る香しい香り。
「あぁぁぁぁ~、学校内で、それは反則だぞ!」
いきなり、蹴りを入れた先生には言われたく無い。
「どうします。明日の朝まで飢えた雌犬でいますか?」
「くそっ…」
大人しくなった先生。先生の両腿が震えている。耐えているようだ。
「何か刺激を与えれば…感度があがっていますよね?」
俺を睨む先生。だけど、固く股間を閉じるような姿勢である。何かをガマンしているのか?
「どこに刺激を入れますか?」
俺を睨む先生。じゃ、これはどうだ?真空刃で、ブラウスのボタンを斬り落としていく。
「えっ!」
ブラウスの前ははだけ、ブラが露わになった。次に、ブラのストラップを斬り落とし、仕上げにブラの谷間部分だけを斬り裂いた。この間、動いたのは俺の指先だけである。先生の顔が恐怖で歪んでいく。
「どうしたんだ?見事な乳房ですね、先生。生徒を誘惑ですか?」
睨みが怯えに変わっていく。先生に近寄り、胸を揉み、乳首を口に含みに、股間に指を這わしていく。
「やめて…」
小さい声で呟くように言う。では股間にあの液体を滴下してあげた。おぉ~、みるみる乳首は固くなり、乳房に血管が浮き出てきた。使えば使うほど、効果が凶暴になっていくようだ。
「もう、やめて…」
「言ったでしょ?正義のヒロインを、陵辱するのが好きなんですよ」
「あっ…ダメ…」
崩れる様に床にへたり込んだ先生。達したようだ。
「じゃ、また明日ね、若狭先生」
◇
尾行が付いていないか、何度も確認しながら、五和のいる教会へ向かった。
「どうだ?」
アーシアに訊いた。
「外傷はだいぶ良くなりました。でも、精神は…」
二人とも、瞼を開き、ベッドに横になっているが、ピクリとも動かない。
「栄養は?」
「栄養剤を点滴でいれています」
精神だけか…どうすればいいんだ?
「あぁ、そうか。現実を見せればいいのか」
インデックスに何かが閃いたようだ。こいつ、教会だと働くなぁ。
「一弥、彼女達を抱き締めてみて。あぁ、交わるんでなくて、まず腕で抱き締めるんだよ」
さすがに、五和の前で、他の女性とはプレイしたくないです。まず、腕無しの戦士を抱き締めてみた。
「えっ!ここは?」
俺に抱き締められて意識を取り戻した女性。
「ここは天草式十字教の教会ですよ」
五和が優しく語り掛けた。
「助かったんですか?」
「腕が…今、義手を製作中です」
「腕…また、戦えますか?」
「それは無理です。日常生活をする程度が限界ですよ」
「そうだ。もう、君は戦わないでいいんだ」
「あなたは?」
答えようとすると、
「この方は私達のボスです」
って、五和。俺ってボスなの?この変態教団の??
「教祖様?」
「いえ、十字教団のプリエステス様の彼氏です」
「十字教団の…」
俺に身を預けてきた女性。
「一弥、成功だね。じゃ、もう一人も」
あぁ、抱き締めている彼女をベッドに横たえさせて、隣のベッドの彼女を抱き締めていく。
---土御門元春---
なるほど…『幻想殺し』で、暗い過去という幻想を消し去って、現実を見せたのか。
「一弥、今抱き締めているのはアイズだ。で、先程の女性はヴァイオレットだ。名前で呼んでやれよ」
調査した結果を伝えた。
「あぁ、そうする。アイズ、大丈夫か?」
「ここは?」
「教会の中だ。安全だから、ゆっくり休養していいんだよ」
「そうなんだ…随分と長い夢を見ていた気がする」
長い夢?過去という名の悲惨な記憶だな。
「土御門…ちょっと」
一弥に別室に連れ込まれた。あの二人に訊かせたく無い話か?
「で?」
「アイズのいた戦場はどこだ?」
「まだ、わからない。だが、戦場では無いかもしれない」
「どういうこと?」
「迷宮探険かもしれない。トレジャーハンター達のガーディアンって、感じかもしれないんだ」
世界の至る所に、地下迷宮なる宝の山が、埋まっている場所がある。この国にも、埋蔵金伝説があるしな。
「未知の生物がいる場合があるそうだ。それらを倒すのが冒険者って言われるガーディアン達だよ」
一弥の目は輝き始めた。興味を持ったのか?オススメは出来ないんだが。
「未知の生物かぁ~」
えっ?お宝じゃなくて、ソッチか?まさか、飼育か?
「一角ウサギとか…後、スライムはいるかな?」
間違い無い。コイツ飼育目的だ…異形なる生物の飼育は、ねーちんが怒りそうだが…いやいや、それ以前の問題で、『幻想殺し』で触ったら消えるんじゃ無いのか?そういう空想系の生物だと。
「一弥。そういうのは飼育しちゃダメだ。外来生物だぞ」
「そうなのか。この国固有の生態系を壊すのか…う~ん…」
マジに、飼育に興味持ったようだが、あきらめてくれそうだ。
「一応、冒険者の訓練施設を探してみるわ」
「あぁ、頼む」
一弥の興味を、あの二人に向けさせないと…厄介だな。ドラゴンを飼いたいなんて、言い出しかねない、このバカは…
---桜島麻衣---
漸く、クランクアップした。これで帰れる…一弥に会える。
「麻衣ちゃん、送ってあげるわよ」
先輩女優の工藤有希子さんに声を掛けられた。隣にはクリス・ヴィンヤードさんもいる。クリスさんは有希子さんの息子さんの彼女だそうだ。華麗なる一族っぽい。
「ありがとうございます」
休憩時間に雑談をしていて、家が近所であることがわかった。それ以来、私に目を掛けてくれている。
「麻衣ちゃんは、彼氏いるの?」
「います」
「どんな彼氏?」
どんな?
「心強い後輩です」
愛人が多いのが難点とは言えないよなぁ~。プレイボーイっぽさはまるで無いし。
◇
「えっ!こんなにも近所だったの…」
有希子さんが驚いている。工藤邸は坂本邸隣に有り、私の住んでいるマンションの裏であった。
「私も驚いています。ほぼ隣の敷地だし…」
「こんな偶然有るんですね」
って、ライバルがやって来た。
「あれ?蘭ちゃん、どうしたの?」
はぁ?知り合いなのか?
「おば様…あれ?麻衣さんの共演相手だったんですか?」
「えっ?二人は知り合い?」
戸惑う有希子さん。
「まぁ…今の彼氏を巡ってライバルって言うか…」
って、真実をバラされた。
「ライバル?麻衣ちゃんの彼氏って、蘭ちゃんの彼氏?」
更に驚いている有希子さん。そこに運悪く、一弥が帰宅してきた。
「麻衣、お帰り!」
って、私に抱きつく一弥。
「むっ!」
蘭がむすっとした。少し優越感があるなぁ。
「あ、蘭、来てくれたのか?」
「えぇ、一弥のお手伝いが出来て嬉しいわ」
蘭は確実にポイントを稼いでいるようだ。って、2番手争いだけど。
「新ちゃんを振って、二股男君に乗り換えたの?」
有希子さんが一弥に失礼な事を…
「おば様、一弥は二股男じゃないです。もっといるんですよ」
爽やかな笑顔で、トンでも無い暴露をしている蘭。だけど、一弥は気にしていないからいいか。
「もっといる?ハーレム?」
「とは違うかな。一弥は一人しか見えないから」
「って、蘭、この人って、工藤新一の母親?」
「そうよ、一弥」
「ふ~ん…」
有希子さんを舐める様に見ている一弥。興味を持ってしまったか?
「一弥、おうちに入ろうね。夕食の支度しないと」
蘭も気づき、一弥を有希子さんから隔離しようとする。
「あぁ、そうだ。麻衣も手伝ってくれよ。あのダメシスター、胃袋が拡大中なんだよ」
慌てて家に入る私達。
---工藤有希子---
蘭ちゃんと麻衣ちゃんの彼氏が同じって…見た目、冴えない男風だったけど、どこに惹かれたんだ?
家に戻ると、クリスは新一とラブラブだし。私は一人、その謎に挑み始めた。ダメシスターって言っていたわね。成長期の妹さんがいるのかしら?
コンコン
ドアをノックしてクリスが入って来た。なんで?新一とラブラブでは?
「有希子に忠告しておくわ。一弥に近寄ると、危険だからね」
そう言い残し、部屋を出て行った。えっ?クリスも彼を知っているのか?危険って、どういう意味?私は尻軽女では無い。優作さん一筋だもの。二股男が彼氏では麻衣ちゃんの将来が危ないし、蘭ちゃんも幸せになれない。ここは、私が人肌脱いで、説教してやるか!
◇
翌日、校門で待ち伏せして、彼を誘い出した?
「工藤の母親が、何か用か?」
目上の者への言葉遣いを知らないのか?
「麻衣ちゃんと蘭ちゃんと別れなさい。二人の為にならないわよ」
「そうなのか?わかった。今度会ったら、そう言っておく」
へ?なんか、あっさり、了承した彼。どういうこと?
その夜、蘭ちゃんと麻衣ちゃんが苦情を言いに来た。どうして?
「どういうことですか?新一の差し金ですか!」
怒り心頭な蘭ちゃん。
「なんで、あんな酷い事を言ったんですか?出入り禁止にされましたよ!」
これまた怒り心頭な麻衣ちゃん。
「だって、あなた達の為よ。あんな二股男は為にならないし、将来が台無しになるわよ」
「「私の恋愛に口を出さないで!!」」
なんで、わからないかな?
「一時の気の迷いで、そんないい加減な男に引っ掛かるのはダメよ」
「「一弥はいい加減じゃない!」」
ここは人生の先輩として、目を覚まさせないとなぁ。
「目上の者への言葉遣いが出来ない、粗暴な男よ。目を覚ましなさい」
「一弥は粗暴じゃない。おばさまの目は曇っているんですか?」
「一弥は私の為に、芸能事務所を作ってくれて、私の芸能活動を、後押ししてくれているんです。いい加減な男じゃないです!!」
えっ?芸能事務所を作った?麻衣さんの所属って、坂本企画だっけ?へ?坂本…
ガチャ!
あれ?英里がやって来た。
「二人共、一弥君を説得したわ。家に帰りなさい。後は、大人の会話でケリを付けるから」
「ありがとう、お母さん」
「妃先生、ありがとうございます」
二人とも嬉しそうに、出て言った。
「さて、今回のオチは何かしら、有希子…」
英里の目付きは据わっている。なんか、虎の尾を踏んだ気分である。
「オチなんて無いわよ。私はねぇ、二股なんかする男は止めた方が良いと思うのよ」
「一弥君は、二股じゃないわよ。来る者を拒まないだけ。だから、他者の忠告によって、出入り禁止、接見および接触禁止を言い渡すのよ」
来る者拒まず…それって、彼から言い寄ったんでは無く、彼女達の方から…
「後、彼はいい加減では無いわよ。彼は坂本家の次期当主に選ばれているの。将来、有望な経営者になると思うわ。どこかの探偵かぶれと違って、生活力は豊富なのよ。後盾は大英王国、ルシファード帝国が付いているしねぇ。どこかの探偵かぶれは、そんなコネがあるのかしら?」
自慢げに話す英里。新ちゃんと比較しすぎだよ。
「後、私は坂本家の顧問弁護士だからね。法廷で有希子と再会はしたくないわ。言っている意味は分かるわね。私の娘が決めたことを、ジャマしないでくれる?あなたの息子には勝てない相手だから。では、アディオス!」
華麗なステップで帰って行く英里。なんか、悔しいんですけど…