※この作品はR-18です。

その男、粗暴につき   作:もっち~!

37 / 87
巻き込まれる者

 

---坂本一弥---

 

学校の帰り道、蹲り苦しんでいる女性を見つけた。

 

「大丈夫か?」

 

起き上がらせて、抱き締めた。抱き締め効果の為と、胸の感触狙いであるが…なんて気持ちの良い乳房だ。彼女は着やせするタイプなのか?見た目はスリムだったが、マシュマロのような乳房がなんとも気持ち良い。

 

「おい!俺の彼女に何をしてやがる!」

 

俺のドリームタイムは、男性の怒声で終わった。女性から離れて、振り向くと、半グレグループの浜面がいた。

 

「おぉ、浜面じゃないか?!」

 

俺の顔を見て、青ざめる浜面。

 

「か、一弥…」

 

「そうか~、お前の彼女かぁ~」

 

「てめ~、いつからナンパ師になったんだ?」

 

「なってねぇよ。浜面、たまには戦うか?」

 

「はぁ…ふざけるなよ…」

 

更に青ざめる浜面。

 

「まぁ、寛大な俺は、お前に忠告してやる。真面に仕事しろよ!彼女が出来たんならさぁ~」

 

俺はその場を後にした。乳房の感触の妄想を膨らませて…

 

◇

 

そういや、五和に最近、会っていないような。ヴァイオレットも見かけない。家にはいない。そうなると変態信者が集う教会にいるのか?なので、教会に立ち寄った。そこで、聞いた衝撃的な事実…五和とヴァイオレットは海外遠征だという。

 

「まさか、フランスじゃ無いだろうな?」

 

首を縦に振る変態の長。

 

「五和が敵に捕まって、あんなこと、そんなことされて、回されたら、てめぇ~、どう責任を取ってくれるんだ?」

 

「そんなヤワではないのよな」

 

こいつの口調は苛つく。

 

「火織は?」

 

「バチカン…なのよな」

 

俺から徐々に距離を取る変態信者達。

 

「ふざけんなよ~!」

 

次の瞬間、目の前が真っ暗になった。

 

 

 

---土御門元春---

 

一弥の五和と会えない為の禁断症状は深刻だった。インデックスが何かを念じると、一弥はその場で倒れ込んだ。

 

「お前、何をしたんだ?」

 

「義手に埋め込んである緊急停止コマンドを起動させた」

 

そんなコマンドを埋め込んであるのか?

 

「壊さない為の処置だよ。壊れたら一弥の料理が食べられなくなるもん」

 

そんな理由なのか…さすが、喰う寝る喰う女は言うことが違う。

 

「で、どうする?五和はいつ戻るの?」

 

「後、1週間は無理だな。ねーちんも、その位だな」

 

「その間の一弥の興味をどうするかだね」

 

その通りだ。番外もフランスだしなぁ。あとは、探偵の娘と、女刑事と、若手女優かぁ…ちょっとインパクトが低いかにゃ。

 

「インデックスが脱ぐとかは?」

 

「私と打ち止めでは発情しないと思うよ。あと、オリジナル体もだな」

 

幼児体型はダメか…後は…誰だ?

 

 

 

---坂本一弥---

 

あれ?教会にいたはずだけど…

 

「疲れているんじゃないの?」

 

美和子が隣にいてくれた。

 

「そうなのかな?」

 

「最近、会っていないもんね」

 

留置場に最近行っていないし…

 

「放置して、ごめんね」

 

美和子が俺の上に載った。萎えていたアレは、美和子の中で元気を取り戻していく。

 

「忙しいのか?」

 

「そこそこ…凶悪過ぎる事件は無いのが、救いかな」

 

平和が一番だよな。

 

◇

 

翌朝…二人でシャワーを浴び、美和子は出勤準備をし、俺は登校の準備をしていく。美和子の仕事道具から、1枚の男の写真が落ちた。

 

「あれ?コイツは…」

 

「一弥、知っているの?今、探しているヤツなんだけど…」

 

コイツ、どこかで見たなぁ。あぁ、浜面のところボスか…

 

「半グレの武装集団『スキルアウト』のボスで、駒場利徳だよ」

 

美和子が俺の情報をメモしている。

 

「サンキュー。助かったわ。前科が無いから、人物特定が出来なくて困っていたのよ」

 

って、笑顔で出勤をしていく美和子。う~ん、俺も放課後、探すかな。駒場は争いごとを好まないが、俺と同じで、護る戦いはするヤツである。何か、起きて居るのか?

 

放課後、駒場の元を訪ねた。だけど…フルボッコにされて、息も絶え絶えだった。

 

「どうしたんだ?」

 

「あぁ、一弥か…浜面を頼む…」

 

そこまで言うと意識が途絶えたようだ。美和子経由で救急車を手配してあげた。浜面を探すか。

 

駒場の抑えていたエリアは、違う半グレ集団がたむろっていた。領地闘争か?新顔のアイツらに挨拶をしていく。そして、コイツのボスの情報を集めていく。

 

「おもしろそうなことをしているじゃねぇか!」

 

アクセラレーターに見付かった。コイツも俺と同じ護る戦いを好む、俺と同じ粗暴人である。

 

「新顔に挨拶中だよ。なぁ、浜面、見なかったか?」

 

「見てねぇな。駒場に訊けや」

 

「アイツ、たぶんICU行きだ」

 

「ほぉ~、新勢力誕生か。面白い展開だなぁ」

 

二人で粗暴自慢をしながら、新装開店したパチンコ屋に来た。

 

「ここの地下に、裏カジノがあるんだそうだ」

 

「なるほどな…」

 

周囲を鉄パイプなどを持った集団に囲まれた。う~ん…

 

「ここは俺にまかせろ!お前は中へ行け!」

 

そういうとアクセラレーターが、躍動して、次々に伸していく。俺は店内に入った。方々から銀玉や銃弾が飛んできた。が、チタンナックルを嵌め、叩き落としていく。地下への階段はどこかな?

 

あっ、これからな?『関係者以外立ち入り禁止』の看板の向こうにある階段へ向かう。階下からは女体の叫び声が聞こえた。

 

 

 

---浜面仕上---

 

敵対組織に捕まり、滝壺が薬漬けにされ…くそっ!

 

「なかなか、良い女じゃないか。浜面!お前にはもったいないぞ。ふふふ」

 

下着姿の滝壺に抱きつく、ケダモノ達。

 

「おい、商品にするんだ。傷は付けるなよ!」

 

潮岸…代議士のクセに、半グレ集団のボスとは…

 

「浜面、お前も駒場の元へ行ってもらうぞ!」

 

もうダメだ…

 

ドスッ!

 

うん?入口に立っていた奴らが、床に倒れた。

 

「あぁ、ここにいたのか…浜面!」

 

最悪な場面で、最悪なヤツが現れた。

 

「貴様は誰だ?」

 

「浜面の彼女を横取りしよう画策中の通り縋りのバトルジャンキーでぇ~す」

 

ほぼ、一瞬で俺と滝壺以外の奴らの意識を狩り取った一弥。

 

「浜面!彼女、薬漬けか?お前はクソだな」

 

一弥が滝壺を抱き上げ、頬を重ねている。

 

「お前は、ハイエナか…」

 

また、誰かが入って来た。

 

「一弥、終わったか?」

 

更に絶望的な状況だ。アクセラレーターだと?

 

「お目当てが薬漬けだよ」

 

「それは災難だったなぁ。おぉ、浜面じゃないか」

 

俺の人生は終わったかもしれない。この凶悪な二人から逃げる自信は無い。まして、滝壺が人質に取られているし。

 

「さて、帰るか。浜面、彼女を一晩借りるぞ!文句無いよな?助け賃だし」

 

「文句は無いけど、それはダメだよ」

 

知らない女性が入って来た。誰だ?

 

「えっ!なんで、ここに?」

 

「一弥、浮気はダメだと思うんだけど…」

 

「いや。浮気とかでは無くて…」

 

「上に救急車を待たしているの。彼女を連れて来なさい!」

 

女性の言葉に項垂れる一弥。あれが、一弥の彼女か?!そんなことを考えていると、警官隊が入って来て、俺は捕獲された。あれ?アクセラレーターがいない。逃げたのか…

 

 

 

---坂本一弥---

 

五和の代わりにって思ったのに…美和子に阻止をされた。そして、別荘へ…

 

「浮気未遂ってことで、次の非番まで入っていなさいね」

 

柵の向こうには笑顔の美和子がいた。非番なんかあるのか?って、浮気未遂って、刑法にあるのか?

 

「そんな顔しないの。明日、非番だから、明朝迎えに来るよ」

 

俺はどんな顔をしていたんだ?

 

◇

 

数日後…美和子の機嫌が良くなった。毎晩、ご機嫌伺いをしてして…美和子には頭が上がらない俺。美和子のケツに敷かれているのかもしない。

 

放課後、有希子の亭主が待ち伏せをしていた。バレたのか?

 

「一弥君だね。ちょっと話がある」

 

二人で、工藤優作の缶詰になっている部屋へ向かった。何の話だ?

 

「楽にしてくれていいよ」

 

ペットの亭主相手に、楽になれるわけ無いだろう。

 

「で、有希子のことなんだが…君は、有希子をどう思っているんだね?」

 

アイツ、亭主に告白したのか?う~ん…

 

「どう?そうだねぇ。嘘吐きの大人って、思っているけど」

 

事実を述べた。本人達の意志を無視して、アイツが蘭と麻衣と別れろと言って来たんだし。

 

「嘘吐きとは?」

 

アイツ、事実をねじ曲げて、伝えたのか?俺は、アイツに、言われたことを伝えた。

 

「そんなことを言ったのか?」

 

「あぁ、だから、俺は二人に、二度と会わないと伝えた。それが、二人の為だと言われたからな。だけど、彼女達は望んでいなかった。あんたの女房は、とういう了見だ?二人共、工藤新一の物になればいいのか?」

 

「いや、それは…彼女なりの親心が、働いたのかもしれない」

 

「クリスがいるのに、まだ二人も息子の物にしたいのか?とんだ、ハーレムの女王様だなぁ」

 

話をすり替えて、話を誤魔化す。

 

「そうか、君達には迷惑を掛けた。その点は謝ろう」

 

上から目線の謝罪だな。それよりも『その点』って言い回しはなんだ?

 

「で、君は有希子に報復をしたのかね?」

 

『その点』って、そこか?

 

「報復とは?」

 

「有希子に何かしたのかね?」

 

「何もしていないが…どういう意味かな?」

 

あれは、アイツが勝手に奉仕しただけである。

 

「有希子がな…君に脅されたって言うんだよ」

 

「脅す?意味がわかりませんが…」

 

「君は嘘吐きなのかな?」

 

まぁ、嘘吐きである。そこは自己納得しているし。

 

「どう嘘吐きだと言うんですか?」

 

「う~ん…有希子と肉体関係を持っているのかね?!」

 

どストレートな質問だな。

 

「持っていないですよ。どうして、そんなことを言うんですか?」

 

「うっ…」

 

言えない部位の変化で気づいたのか?この夫婦、ずいぶんとご無沙汰のようだし。

 

「証拠は有るんですか?」

 

「証拠か?あるにはあるが…」

 

「その相手が俺である証拠はあるんですか?」

 

「有希子の自白だ」

 

アイツ、旦那に泣き付いたのか?

 

「愛する奥様の告白は信じるのですね。ならば、信じれば良い。それは夫婦間の問題ですから、俺の介入する問題では無い」

 

「貴様!開き直るのか?!」

 

「開き直る?俺は、その告白をダウトします」

 

「否定するのか?!」

 

するだろう?普通は…

 

「本当に、自分の息子のクラスメイトと不倫したと、奥様が自白されたんですか?」

 

「それは…」

 

「俺は工藤有希子って、女優のオナニー姿を、見たことがありますよ」

 

ジャブで話題を変えてみた。

 

「何?!」

 

「生では無くて、流出物の所謂裏AVってヤツですよ。確かにムラムラするボディですよね」

 

「裏AVだと…」

 

工藤優作の声は裏返っていた。

 

「後で、コピーして、持って来ますよ。長い夜長に見てはいかがですか?」

 

ショックを受け、固まった工藤優作を残し、家に帰って、支障の無い映像をDVDに焼いて、工藤優作の部屋に届けてあげた。

 

 

 

---工藤優作---

 

有希子のオナニー姿…激しい…こんなにも、彼女は溜まっていたのか。彼女を放置してしまったのは、俺の責任か…だから、彼の言葉は鵜呑みに出来ない。確かに、有希子本人から告白はされていないし。全て、俺の勘である。

 

そもそも、この映像はどこから流出したのだ?背景から察すると、有希子の部屋だと思うが、どこから撮影したんだ?有希子が自ら撮影したとして、何の為に撮影したのだ?

 

疑問が尽きない。坂本一弥…有希子とどういう関係なんだ?

 

プロに探って貰うか…俺は新宿へ向かった。

 

 

 

---槇村香---

 

久しぶりの仕事…問題は依頼主が男である点である。私の相棒は、依頼主が女性で無いと、快く仕事を引き受けてくれない。どうするかな。

 

「で、今度の依頼主は、女性か?」

 

相棒である冴羽リョウに訊かれた。

 

「う~ん…男性なんだけど…有名人だったよ」

 

「有名人?誰だ?」

 

あっ、興味持ってくれたようだ。

 

「工藤優作よ」

 

「頭脳明晰な彼から依頼?殺しか?」

 

「浮気調査よ。奥様の工藤有希子の浮気の調査!」

 

だけど、浮気の調査だけでは、わざわざスイーパーには依頼しない。浮気が確認できれば、相手を殺せってことなんだろう。

 

「おしどり夫婦は、実は仮面夫婦だったのか」

 

参考資料を見せるか…優作氏から預かった流失物のAVを再生させた。

 

「どうして、工藤有希子は、こんな映像を撮影したのか?だって…」

 

「そこに男の存在を疑っているのか?」

 

「そんな感じよ」

 

「で、容疑者はいるのか?」

 

依頼主が男なのに、ずいぶんと真剣である。

 

「息子さんの同級生の坂本一弥だって」

 

「坂本一弥?」

 

一瞬、リョウが固まった。高校生にビビってのか?有り得ないよね?

 

「まさか…あの坂本一弥か…う~ん…」

 

「あのって?」

 

「裏の世界のキングに上り詰めたヤツがいるんだ。ソイツの名前は坂本一弥、職業は高校生だ」

 

うっ!情報がドンピシャなんだけど…まさかねぇ。

 

「たぶん、工藤有希子が、何かをしでかして、彼の逆鱗に触れたんだろう」

 

「じゃ、浮気は事実?」

 

「浮気はしていない。強要だろうな。二度と逆鱗に触れるように、罰を与えているのだろう」

 

落とし前ってことか…

 

「救い出せないの?」

 

「夫婦で謝罪をしていないんだろうな。このヤマ、ヤバ過ぎるぞ」

 

「ヤバ過ぎる?」

 

「あぁ、香、断れ。この件には関わるなよ。深入りすれば、大事になる」

 

「なんで?ただの高校生だろ?」

 

「ただの高校生が、裏の世界のキングになれると思うか?」

 

あぁ~、そういうこと…とっても危険な香りがするわね。

 

「関われば、香だけでなく、俺の周囲にいる女性達が、何かされるぞ」

 

それは、冴子さんとか、麗香さんとか、冴子さん?

 

「断って来い!いいな、香」

 

久しぶりの仕事なのに…断るのか…まぁ、リョウが危険だと判断した以上、引き受けられないわね。

 

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。