※この作品はR-18です。

その男、粗暴につき   作:もっち~!

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安室に迫る闇

---宗方一弥---

 

翌日、目が覚めると、巨乳な少女が目の前で怯えていた。パンダなかえでと、バニーな麻衣に問い詰められているようだ。どういう状況だ?

 

「ミサカ19365号です。と、ミサカはお兄様にご報告を致します。七里ヶ浜海岸での清掃作業中に、閉鎖中の海の家で寝ていた処女を捕獲しました」

 

19365号は処女ハンターになったのか?って、この子も、人間では無さそうだ。かえでの場合に似ているような。インデックスを呼び出して、ホムンクルム送りにしてもらった。

 

「一弥の推察通り、かえでちゃんと同様の別人格の実体化のようだね」

 

なるほど…

 

「で、麻衣とかえでは、何を問い詰めていたんだ?」

 

「お兄ちゃんと添い寝していた件です!私の寝床なのに…」

 

俺はかえでの抱き枕なのか?

 

「彼女は咲太の数少ないガールフレンドの一人なのよ。だから、あの子の投身自殺の件を訊いていたのよ」

 

って、麻衣。警察の見解は他殺っぽいからなぁ。訊かれた方も戸惑うよな。

 

◇

 

数日ぶりに土御門が帰ってきた。

 

「色々調べてきたぞ」

 

お土産がたくさんあった。家系図のコピーとか、写真とか…

 

「まず、ご神体だが、箱だけで中身は空だった。これには現神主も驚いていた」

 

まぁ、有るはずの物が無いんだからな。

 

「箱はたぶん本物だと思う。まぁ、中身だけ盗んだんだろう」

 

箱に価値がある場合が有るのだが…盗んだのは、神社関係者では無いなぁ。そうなると佐助が臭い。

 

「野々村家の人々の写真をコピーしてきたぞ」

 

テーブルに写真をぶちまける土御門。多岐って娘はかわいい。多岐の両親の写真は無いようだ。

 

「なぁ、多岐の両親の写真は?」

 

「それが1枚も無いんだよ。おかしいだろ?野々村夫妻の娘の結婚前の写真は、多岐にそっくりな1枚だけだよ」

 

そっくりだな。って、同一人物の可能性は無いか?

 

「今の神主は、野々村夫妻の事を知らないみたいなんだよ。それらは、遺品として残されていたそうだ」

 

野々村夫妻は、年の差カップルのようで、旦那よりも奥様が若く見える。

 

「なぁ、宗方大社に行って来てくれないか?」

 

土御門に住所を渡した。

 

「お前が行けば良いのでは?」

 

「宗方の分家筋が継いだんだ。俺が行けば波風が立つ。後継問題に巻き込まれるのは、ゴメンだな」

 

妙な能力を持っている為、俺が生き神様にされそうになり、祖父は俺を連れて、大社を出たのだ。両親はマジシャンとして世界を渡り歩いていたらしく、俺は祖父に育てられていたらしい。小学校に上がる歳には、ダンブルドア校長の元へ送られたので、あまり幼い頃のことは覚えていないけど。

 

「そういうことか。わかった。で、何を調べて来れば良い?」

 

「野々村の旦那の性癖とか、諸々だよ」

 

「性癖?あぁ、そういうことか。妻が若すぎる件というか、佐助と年齢が近い件だな?って、いうか、多岐のDNAを調べれば一発で無いのか?」

 

「そうだけど、それだと、多岐って女に接触しないとダメだろ?」

 

「避けたいのか。わかった。調べてくるよ」

 

土御門が部屋を出て行った。

 

◇

 

翌朝、また違う事件が起きた。俺は犯人の元へ向かった。

 

「なぁ、これは、どういうことだ?」

 

大手新聞の一面に、怪盗キッドへの挑戦状を次郎吉が掲載していた。

 

「あ?いや、最近キッドの動きがないと思うてな。こちらから仕掛けてみた」

 

俺の努力で、キッドを引退させたのに、この爺は…

 

「今2件の案件を抱えて、探偵社に探偵がいないんだ。引き下がってくれないか?」

 

現状でフリーなのは金田一だけだし。アイツ、怪盗向きじゃ無いよな?

 

「何?あの小童もいないのか?」

 

キッドキラーのコナンのことか?

 

「いないよ。今長野に服部と情報収集に行かせている。アイツ、長野県警にコネがあるからな」

 

「う~ん、そうなのか…困ったのぅ~」

 

「ニセキッドに襲撃されたら、ベルツリー美術館の二の舞になるぞ」

 

戦車の砲撃により、半壊した美術館。

 

「戦車対策はしたぞ」

 

「バンカーバスター対策は?」

 

「お主がおるだろ?」

 

えっ!また俺を爆心地に置くのか?

 

「もう、ワガママ言うなよ。おや?」

 

今回、展示するビックジュエルが目に入った。だけど、これって…

 

「どうしたのじゃ?」

 

「これ、展示するのか?」

 

「そうじゃ。珍しい真っ白な宝石なのじゃよ」

 

「これ、有る意味お宝じゃないか。宝石じゃ無いけど」

 

「はぁ?なんじゃと…これは宝石では無いのか?」

 

真っ白な大きな玉状の石ではあるが…

 

「これ海泡石だと思うよ。この大きさで、この形状に加工するには、原石はとてつも無く大きかったんだろうな。これの鑑定書はあるのか?」

 

「鑑定書?いや、特に無い。まだ、見つかって間もないところ、オークションで落としたのじゃからな」

 

宝のような石だから、宝石で間違いは無いけど…表面は加工されており、一見海泡石とは分からない細工をされている。象牙の代わりか?

 

「少なくてもキッドの狙う石では無いな。違うヤツが狙いそうだけどな」

 

持って見ると、何かが入っているようだ。海泡石にしては重すぎるし。『強奪』してみると、ラピスラズリの玉が出てきた。金色のラインが何本も入っていて、すごく綺麗である。

 

「こんなのが入っていたぞ」

 

「お主…何をしたんだじゃ…」

 

ラピスラズリの玉を見て固まる次郎吉。これって、魔石ぽいんだけど…

 

「あの白い玉は、コイツを隠す為のケースだな。海泡石って多孔構造だから、湿気を吸うからな」

 

多分、この蒼い玉を保護するタメの処置だろうな。

 

「軽くなってしまったぞ」

 

「中身がなくなったからだよ。それはそれで価値有るものだ。展示すべき宝だよ」

 

製法が不明である。表面のコートの素材も分からないし。

 

「この蒼い玉で、キッドは呼べるのか?」

 

「透明の石じゃないと無理だ。って、いうか、これ魔石だぞ。預かっていいか?」

 

「後で、返してくれるのか?」

 

「難しいなぁ。何かを石化させたのかもしれない」

 

空間にしまい込んだ俺。

 

「で、本題だけど、キッドは引退させた。だから、もう呼ぶな!」

 

「い、い、引退じゃとぉぉぉぉ~!」

 

「あぁ、そうだ。だから、寝た子を起こすなよ。事件を未然に防ぐって、そういうことだろ?」

 

犯罪をする者を更生させれば、ソイツの犯罪はもう起き無いはずである。

 

「一弥!お主…」

 

「キッドで遊ぶなよ。それよりも、そっちの白いのを展示前に鑑定してくれないか?」

 

「これか?何か気づいたのか?」

 

「加工方法がまるで分からないんだよ。表面コートの方法もなぁ」

 

「一弥でも分からないのか…う~む、わかった。鑑定に回して、結果次第で、展示をする。新聞の方は、撤回しておく。キッドを引退させた話を載せてええかの?」

 

「あぁ。以後、予告が来たら、ニセモノだよ」

 

俺は家に戻り、蒼い玉をインデックスに任せた。

 

 

 

---安室透---

 

公安から仕事が舞い込んだ。宗方一弥というヤツの調査だと言う。

 

「降谷さんと仕事が出来るって、光栄です」

 

今回のパートナーだという多岐川珠代と言う女性捜査官が、ポアロにやってきた。

 

「俺の名前は安室透だ。そっちの名前で呼ぶな!」

 

「了解です!」

 

なんか、ノリの軽い女性である。歳は20代前半か?そうなると新人ってことか?

 

「場所を変えよう。21時に、拝戸公園に来てくれ。今、勤務中なんだよ」

 

「わかりました」

 

女性は店を出て行った。

 

◇

 

ポアロの勤務を追え、拝戸公園で珠代を拾い、二人でホテルの一室にチェックインした。そこで、珠代の持って来た資料に目を通していく。

 

宗方一弥…高校生。ベルツリー探偵社の代表。ベルツリー探偵社だと?コナン君や蘭ちゃん、工藤君が在籍しているところだな。情報は得やすいか。

 

「彼はどうして調査対象者になったんだ?」

 

国家に害を為すとは思えない。あの鈴木次郎吉氏が後ろ盾になっているし。

 

「裏の顔があるからじゃないですか?それを、上層部が危惧しているとか」

 

目の前の珠代は、先ほどの印象とは違い、30代前半に見える。コイツ、食わせ者か?

 

「どういう裏の顔だ?」

 

「先輩はジョーカーの存在を知っていますか?」

 

ジョーカー?世界に影響力のある切り札的存在か?

 

「あぁ、世界に数名いると聞いているが」

 

「そのジョーカーを一人で集めたらしいんです。これって、危険でしょ?一高校生レベルの持つ存在では無い。それこそ、国家レベルで管理し、運営すべき存在だと思いませんか?」

 

珠代の瞳が怪しく輝いた気がした。こいつ、まさか、横取りする気か?

 

「公安で管理、運営するべきだと思うんです。そうすれば、国連の安保理国も、制御できるはずですよ」

 

「本当に、公安からの依頼か?」

 

「先輩、私と世界を牛耳りませんか?」

 

公安からの依頼では無いようだな。コイツを含む、一部の過激思想な工作員達からの依頼の気がする。

 

「牛耳ってどうするんだ?」

 

「我が国が、世界を支配するんですよ」

 

「悪いが、手は貸せない」

 

「いいんですか?組織に降谷さんのことをバラしても…」

 

何?コイツ、俺を強請る気か?

 

「ダブルは、あなただけでは無いのですよ。手助けをしてくれますよね?」

 

この俺を脅迫だと…俺をベッドに押し倒す珠代。コイツ…

 

 

 

---宗方一弥---

 

金田一が釈放され、指示をしていないのに、大神家を探り始め、また死体を見つけたそうだ。アイツ、何をしているんだ?

 

「ごめんなさい、ハジメちゃんがご迷惑を掛けて…」

 

美雪が俺に謝っている。俺は、コナンに金田一を長野県警の牢から出すなと指示を出した。

 

「まぁ、いい」

 

どうも、若林弁護士の現場で何かを見つけ、警察や俺達にも内緒にしているらしいのだ。手柄の独り占めか?うちの社の方針には合わないが、探偵ってそんな物なのかな。

 

コナンに工藤新一に変身してもらい、金田一から情報を訊き出すことを指示した。コナン姿だと、舐められるからなぁ。

 

「一弥、ようやく多岐の所在を掴んだよ」

 

探が情報を探り当ててくれた。

 

「どこにいた?」

 

「公安調査室だそうだ。騙っている名前は不明だけど、DNAを手に入れてきたよ」

 

潜入捜査中の事故により、身元不明遺体として発見されるケースを想定して、潜入捜査員達はDNAを保存しているそうだ。そのDNAを佐助のDNAと照合すると、親子関係である可能性が浮かんできた。

 

「一弥の推理通りか?」

 

「まぁ、概ねだけどね。土御門の捜査結果にもよるが」

 

佐助と野々村妻の関係が分からないと断言は出来ない。その二人に血縁関係があると、ややこしいことになりそうだ。野々村家の関係者でDNAが採取出来るのは多岐だけだからだ。

 

「野々村家の墓は、どこにあるかわからないそうだ」

 

墓があっても、骨が無ければ、鑑定は出来無い。

 

「おお、探もいるのか」

 

都合良く土御門が帰ってきた。

 

「野々村の断髪した髪の毛を入手したぞ」

 

神主であって、坊主では無いのだが、入門した時に、断髪して髪の毛を奉納したそうだ。それを鑑定に回した。

 

「で、どうだった?」

 

「お前の読み通りだ。野々村は薔薇だ。多分、佐助とはそういう関係だった可能性がある」

 

そうなると、野々村の妻は佐助と…その娘が多岐か?たぶん、野々村の死後に受精させたんだろうな。

 

「人工授精の可能性もあるなぁ。いや、代理出産か?」

 

「わかった。調べてくるよ」

 

探が出て行った。アイツ、本当に調べるのが好きだな。

 

「後、なんか、あるか?」

 

「今度、一弥を連れて来てくれってさぁ。生き神様を奉りたいそうだぞ」

 

「ミイラにされちゃうよ」

 

即身仏ならぬ即身神にされそうだ。

 

「お前なら、生き埋めにされても、脱出出来るだろ?」

 

「出来るけどさぁ…生き埋めは嫌だよ」

 

「大丈夫だよ。そんなことは、ねーちんのとこが許さないから」

 

天草式十字教か?あそこの信者は苦手だぞ。五和を除いて。

 

 

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