※この作品はR-18です。

その男、粗暴につき   作:もっち~!

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絡み合わない事件達

---宗方一弥---

 

朝目覚めると、かえでとミサカが添い寝をしていた。この二人、意外に仲が良いらしい。見た目、同い年くらいに見えるしなぁ。二人を起こさない様にして、ベッドを抜け、シャワーを浴びる。今日こそは、イリュージョンの設計をしたいなぁ。何か良い案を考え無いとなぁ。

 

魔石とDNAの鑑定結果を訊きに、インデックスの元へと向かった。

 

「もう少し、鑑識要員を増やして欲しいなぁ」

 

現状インデックスとシスターズしかいない。確かに、荷が重いか。

 

「わかった。考えておくよ。で、鑑定の結果は?」

 

「他人だよ」

 

野々村と多岐の間に、血縁関係は無いらしい。そうなると、佐助はご神体を返す相手がいなかったのか。いや、現在の神主にはどうだ?ダメか…盗んだことがばれるか。って、ことは、返す気は無いってことなのか。

 

問題は宗方家の秘宝だな。それは何だ?あと、若林弁護士に依頼をした人物は誰だろうか?金田一は何を見つけたんだ?疑問が山積みである。

 

「魔石の方は?」

 

「まだ、解呪方法が見つからないんだよ」

 

そうか…

 

「メドゥーサ系か?」

 

「違うな。あれは、その者の姿のまま石化だし」

 

なるほど。

 

「あぁ、海の小屋の処女は目覚めたよ」

 

インデックスに目覚めた処女、いや少女の元へ連れて行ってもらった。少女の名は双葉里央。かえで同様、裏の人格が実体化した物であった。

 

「どうする?もう消えたいか?」

 

「消えたく無い」

 

まぁ、そうだろうな。消えたく無いから実体化して、消えるのを防いだのだから。

 

「ならば、ここで暮らせ。ここ以外だと、保護しきれないから」

 

頷く里央。五和が彼女の現在の状況を説明してくれたようで、境遇に納得してくれているようだ。

 

「化学の知識があるらしいなぁ。ここで鑑識要員になってくれないか?」

 

「ここって、何?」

 

「探偵事務所だよ」

 

「はぁ?」

 

今いる場所は、病院ぽいしなぁ。まぁ、おいおい全体像を見せていくか。

 

「なんで、かえでちゃんが居るの?麻衣さんも…」

 

五和はそこまで説明をしていなかったようだ。彼女達の来た経緯を説明する。

 

「そんな…何がいけなかったのかな?」

 

何かが起きて、人間関係のバランスを欠いたのであろう。存在を危うくする程の何かだ。

 

「調査中だよ。何かが起きて居るのは確かだ」

 

何が起きたんだ?

 

◇

 

コナン君から、金田一が隠し持っていた証拠が送られて来た。

 

『ダイイングメッセージらしい。アイツ、咄嗟にメモ帳から抜き取ったそうだぞ』

 

受信した画像には『タト』と書かれたメモが映っていた。警察にも知らせず、一人で調べていたそうだ。チームワークは出来無いのか?

 

「で、ここから何か見つかったのか?」

 

『いや…死体ばかりしか見つからないようだ』

 

佐助の娘の死体を3体見つけたそうだ。

 

「なぁ、これって、『タキ』って書こうとしたんじゃ無いのか?」

 

『あぁ、俺も服部も、その結論に達している。で、どう動けばいい?』

 

「多岐について調べてもらえるか?」

 

『了解だ』

 

問題は、宗方家の秘宝だよな。それって、なんだ?祖父より前の所有なのか?祖父はお宝を持っていた記憶は無いし、両親は海外生活者だしなぁ。う~ん…

 

 

 

---安室透---

 

コナン君から情報を得たのだが、特に危険人物では無さそうだ。

 

「性癖以外は真面だよ」

 

って…性癖は問題あるらしい。

 

「野望持ちでは無いのかな?」

 

「野望?あぁ、ヒモ生活が出来るくらいに、平和な世の中にしたいそうだよ。女性関係以外は、問題は少ないんじゃ無いかな?」

 

女性関係は大いに問題有るらしいが、それ以外は問題は無いようだ。そんな彼が、危険なブツを保有しているとは思われない。むしろ、あの女の方が問題があるだろうに。捜査は難航していた。得たい情報がまるで掴めないのだ。こんな案件は珍しい。本当にジョーカーを持っているのか?そんな疑いすら持ってしまう。一高校生が簡単に手に入る物なのか?

 

そんな俺にベルモットから連絡が入った。お呼び出しのようだ。待ち合わせ場所へ急ぐ。

 

待ち合わせ場所は廃ビルの一室だった。その部屋に入ると、女性の喘ぎ声が響いていた。

 

「止めて…お願い…あぁぁぁぁ~!」

 

ベルモットが、珠代を責めているのか?声のする方へ向かうと、ベルモットが一弥の妹に調教されていた。全裸にされ、四つん這いになっているベルモットのアナルにピンヒールを突き立てている少女。

 

「バーボン…助けて…」

 

俺に命乞いをするベルモット。どうして、こうなったんだ?高校生の少女に、こんな目に遭わせられるほど、ヤワでは無いだろうない?

 

「何を探っているんだ?」

 

俺の目の前に、宗方一弥が現れた。咄嗟に胸元から銃を取り出し構えた俺。

 

「水鉄砲では威嚇にならないぞ」

 

何を言っているんだ?手にした得物を見て愕然とする。確かに水鉄砲である。コイツ…いや、コイツ自体がジョーカーなのか?

 

「ジョーカー探しをしているのか?まぁ、いいや。今後、お前達は俺の傘下に入って貰うよ」

 

傘下に?

 

「あの方に何かしたのか?」

 

まだ見ぬボスのことを訊いた。

 

「あぁ。不老不死の身体にしてやって、組織を譲って貰ったんだよ」

 

不老不死にした?

 

「不老不死薬を持っているからね。まぁ、彼の望みとは言え、きっと後悔しているだろうな。だって、人間では無くなったからね」

 

人間では無いだと?

 

「限るある寿命を持っているから人間なんだよ。理を曲げて、不老不死になれば、人間失格だよ」

 

目の前の少年は無表情である。

 

「さて、知っていることは、総て吐いてもらおうか」

 

俺の身体は闇に溶け込んでいった。

 

◇

 

闇から解放されると、目の間にはジン、ウォッカ達の死体が転がっていた。ベルモットは恍惚な表情を浮かべ、余韻に酔い知れるようにして果てていた。

 

「珠代って、捜査員は、殺人犯だよ。まぁ、公安の捜査上の行為にすれば、罪は問えないんだろうけど」

 

ここはあの組織の隠れアジトのようだ。俺とベルモット、後正体の掴めないラム以外は粛正されたようだ。

 

「今後は、二人とも、ベルツリー探偵社の捜査員って扱いだからね」

 

逆らえば、簡単に殺されてしまうのだろう。ジン達の額には釘が刺さっていた。釘を打ち込んだのか…生きたまま…

 

「感電死がいいのか?」

 

「いや、指示に従う。俺はまだ生きたい。護りたい者がいるからな」

 

「賢明な選択だな。この女も護りたい者がいるようだから、助けたよ」

 

目の前が真っ暗になり、暗転すると、違う場所にいた。どこかの病院の病室のようだ。

 

「降谷さん…大丈夫ですか?」

 

心配そうに俺を見つめている部下の風見。

 

「ここは?」

 

「警察病院です。降谷さんが誰かに狙われていると、セキュリティーの固い病室に入れるように、上層部に進言した者がいたようですよ」

 

一弥かぁ…アイツ、何者だ?警察の上層部と繋がっているのか?

 

「そうか。俺の相棒はどうしている?」

 

「えっ?誰のことですか?」

 

風見が困惑している。

 

「今度の案件で、俺の相棒になった多岐川珠代と言う女性捜査官だよ」

 

「なんの話ですか?降谷さんに相棒はついていませんよ」

 

おい…アイツ、公安の捜査官ですら無いのか?

 

「すまないが、多岐川珠代という女を洗ってくれ。公安の身分証を確認したが、本物だったんだ」

 

「わかりました。すぐに、手配します」

 

風見が部屋を出て行った。誰が、敵なんだ?

 

 

 

 

---宗方一弥---

 

美和子達が戻って来た。謎の少女が浮かび上がったそうだ。牧之原翔子…咲太の彼女は大学生の牧之原翔子である。だけど、咲太の家に度々現れる彼女は中学生の牧之原翔子だと言う。

 

「同姓同名って、オチ?」

 

「聞き込みとか、リスト屋で調べたんだけど、大学生の牧之原翔子の所在が見つけられなかったの」

 

中学生の方は、住んで居る家、通っている学校を突き止めたそうだ。

 

「通っている大学、住んで居る家、違法捜査だけど、住基ネットで検索したんだけど、ヒットしないのよ」

 

実在しない人物かぁ。ソイツがカギになるのか?

 

「どう思う?」

 

不可思議物件の専門家であるシスターに訊いた。

 

「考えられるのは、その大学生も裏人格の実体化とか」

 

あぁ、そういう解釈もあるなぁ。保護している里央もかえでも、住基ネットではヒットしないだろうし。

 

「美和子、中学生の方を調べもらえるかな?別に人格を作るほどの悩みがあるかどうか」

 

「わかったわ。明日、調べて来るわね」

 

美和子が部屋を出て行き、入れ替わるように、探が入って来た。

 

「弁護士殺害の件だけど、押収した品が消えたそうだよ」

 

「公安絡みみたいだから、持ち出されたんじゃないか?」

 

「なるほど」

 

俺の意見に納得する探。

 

「公安が絡んでいるのか。それならば、納得だよ。捜査の進展がないからね」

 

きっと、圧力でも掛かったんだろう。政治家、法曹界などのシガラミからの圧力とか。多岐の立ち位置が分からない上、秘宝って何だ?

 

「秘宝が分からないんだよ」

 

「物とは限らないんじゃないかな?」

 

何かに気づいたような探。

 

「物じゃない?」

 

「探しても見つからないんだろ?そうなると、見つからない場所にあるんじゃないかってね」

 

見つからない場所?記憶…かな?俺のか?

 

「俺は何も訊いていないぞ」

 

「存在自体かもしれないよ」

 

存在?そうなると、指紋とか掌紋…生体認証のカギってことか?

 

「まぁ、色々可能性はあると思う。ただ、手がかりが無さ過ぎるんだよ。手がかりがないと、探偵は動けない」

 

謎解きは行動しなくても、安楽椅子で出来るもんなぁ。

 

「多岐を捕まえるか…」

 

 

 

---安室透---

 

あの女の正体、立ち位置が未だに不明である。公安の力を借りても、まるで分からない。どこの組織の者なんだ?上司に訊いたが、そのような捜査員はいないらしい。

 

調べ方を変えてみるか。あの女は、世界征服を目論んでいるようだった。そっち系の組織を調べて行く。すると、怪しい組織を見つけた。大漢連合と言う組織である。

 

かって中国大陸にあった国家である大漢。大戦中に他の国に取り込まれて以来、国土を持たない国家として、過激な活動をしている組織らしい。大陸に伝わる怪しげ術を使い、証拠の残らない犯罪を繰り返しているらしい。あの女は、そこの工作員ぽい。

 

「あぁ、あの組織ね。あの方と、そこの上層部のヤツが知り合いなのよ」

 

ベルモットから、確信に近づく情報を得た。

 

「あの組織とは関わらないようにね。危険な術を使うことで有名なのよ」

 

「そのようですね」

 

催眠術のような感じで、他人を操ることが出来るらしい。公安の身分証は、捜査員から奪い、なりすましたのかもしれない。いや、あの女自体が操り人形の可能性もある。

 

「対抗できる勢力はあるんですか?」

 

「ある…あいつらのターゲットである宗方一弥の組織だよ」

 

狙いはそこか。ジョーカーを奪うだけでなく、対抗組織を潰す為か。

 

「だけど、あいつらの誤算は、宗方一弥の実力を見誤ったことだ。あの子、相当にキレ者だわ。ジョーカーを道具として使うのでは無く、仲間として護って貰っているしねぇ」

 

ジョーカーの一人に電磁砲使いがいるらしい。その者は、金属を音速で飛ばす事が出来るそうだ。ジン達を襲った5寸釘は、その者が撃ったのだろう。

 

 

 




1話に1事件って現実的では無いですよね(^^;
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