※この作品はR-18です。

反逆のディストピア   作:コトナガレ ガク

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燻る炎

 CE79年

 議長を倒し天下を掌握したラクスの支配体制は強化されつつあった。

 スーパーコーディネイターキラ率いる武力は圧倒的で反乱の目は素早く刈り取られていき、ブルーコスモスの残党も消滅していった。こうした働きにより大規模な戦争はなくなりつつあった。

 だが仮初めの平和に人々が酔いしれる中確実に世界の歪みは大きくなっていく。

 ラスクが打ち出す自由平等主義により、コーディネイターの政治家などへの職に就くことを禁止する国は自由平等の名の下キラ率いる部隊により問答無用で潰され、体勢を変えられいった。

 そうした傀儡政権の下コーディネイターに対するヘイトは完全に禁止され表でコーディネイターへのヘイトを口に滑らせようなものなら芸能人であれ政治家であれ直ぐさま思考矯正収容所に送り込まれることになった。

 多少強権かと思われる行為だが以前のようなコーディネイターへのテロを防ぐ為仕方ないと世論は容認した。

 そうコーディネイターへのヘイト、それ自由平等への挑戦と名指してマスコミにレッテルを貼られてしまう社会において誰も口に出す勇気は無い。

 結果地球上においても影に追いやられていたコーディネイターが徐々に表に出だし、とうとう政治家まで生まれるようになった。

 一度堰を切ったら洪水のように政治経済界はコーディネイターに占められていき、こうなっては地球に残る名家資産家は生き残る為我先と子供を少しでも優れたコーディネイターにしようとギリギリまで遺伝子を弄くり生み出していく。

 優れた人物による政治経済のリード、ある意味DPにも似た流れにより戦争で傷んだ経済は成長率を取り戻し好景気に沸いた。

 だがその影で能力に劣るナチュラルは徐々に社会の主要から弾き出されていき下層民へと落ちぶれていく。

 大金を掛けてコーディネイターを生み出せる金持ちはどんどん上に、自然出産しかできないナチュラルはどんどん下に、ある意味固定された階級社会が生まれつつあった。

 自由平等を謳うラスクの下こういった社会になるのはどんな皮肉なのか?

 それでもラクスは自由平等を謳い、実際に実行する。ただそれに反対する者を罰するのみ。

 

 CE79。

 戦争は無く能力がある者が上に立つユートピア世界。

 今このユートピアに反逆する者達が結集しつつあった。

 地下の大講堂。万と並んだ者達は檀上の一人を見詰めている。

「聞けっ、我が愛する同志諸君。

 ラクスの独裁体制の自由平等の美辞麗句の下ナチュラルは貧困に陥れられている。

 このままではナチュラルは永遠にコーディネイターの奴隷である。

 諸君達は自分達の子供が一生奴隷でもいいのか。

 否である。

 今しか無い、今ここで立たねばナチュラルに未来は無い。

 同志諸君、諸君達の命をナチュラル同盟盟主、GFに託して欲しい」

「「「うおーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。

  我等の命GFの為に」」」

 万と揃った人々が雄叫びを上げる。

 CE79年、今偽りのユートピアが終わろうとしている。

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