※この作品はR-18です。

反逆のディストピア   作:コトナガレ ガク

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第11話 最強の盾と矛

「おのれナチュラル。ペガサス 及び スレイプニルは高度を下げてビルを盾にしろ。今のままでは狙い撃ちにされるぞ」

「了解です」

「そしてMS隊はあのデカブツの排除に向かわせろ。

 ナチュラルは知能がやはり劣る。あんな見るからに機動性の無いデカブツ、MSの的にすぎない。

 ナチュラル共に劣等種であることを思い知らせてやれ」

 ゾンゲル中将の命を受け街の交通の要所を制圧していたMS部隊が一気にGに向かって行く。

 先陣を切るのは飛行能力のあるディンⅡ。その後をザク部隊が続いていく。

 

「ディンⅡが5機、此方に向かってきます」

「ピンポイントバリア展開しつつ対空砲で迎撃」

「了解」

 マイの報告にタウラスが即座に命令、フェアがザムザーに搭載されてたシュナイドシュッツSX1021の改良型のピンポイントバリアが発動しバリアがGの各部に輝くシールドが展開される。

 だが複数展開されてもGの巨体を覆い隠すには面積が足りなすぎる。その隙間を嘲笑う

如くディンⅡ部隊がスピードを緩めること無くGに突撃していく。

「馬鹿が、隙間だらけだ」

 ディンⅡのパイロットはコーディネイターの正確な操縦技術で機動性を遺憾なく発揮しバリアの隙間に回り込みマシンガンをGに放つ。

 ズガガガガガガガガガガッと放たれる弾丸、Gの厚い装甲でも無事では済まないと思われた瞬間、バリアがすっと動いてGに巨体に食い込むはずだった弾丸を弾き返した。

「何!?」

 パイロットが驚いた時にはGの背びれから放たれた対空レーザーによってディンⅡは真っ二つに切断された。

 シュナイドシュッツSX1021を可動部に取り付けただけのこと、特に革新的技術な訳では無い。Gの巨体故にシュナイドシュッツSX1021の巨大な発生装置を可動部に取り付けるスペースがあっただけのことである。

 何のことも無いことだが、その効果は絶大でGをただの的から鉄壁の防御を誇りつつ荷電粒子砲を持つ最強の矛と盾をもつ最強MAに昇華させたのである。

 

「そんなもの虚仮威しに過ぎん」

 ディンⅡ部隊を率いていた隊長が地面すれすれをまるでホバーで移動するかのように滑空しGの対空砲を回潜り、マシンガンを斉射。弾丸を防ごうとピンポイントバリアが動いた瞬間に一気に加速してピンポイントバリアを回潜った。

 Gの懐に潜り込んだ技量はエースと呼ぶに相応しい。

「はっは、ナチュラルのおもちゃなどこれで終わりだ」

 気分が最高潮に高まった隊長だが引き金を引くこと無く意識は途絶えた。

 

「たっ隊長」

 残された部下達はGの尻尾に無残に潰された隊長機に絶望する。戦意喪失するかと思われた瞬間、騎兵隊が現れた。

「待たせたな、俺達に任せろ」

 後続のザク部隊が来たのだ。彼等の武器はビームライフル、ディンⅡが持つマシンガンとは威力が違う。

「撃て撃て、バターのように溶かしてやれ」

 ザク部隊から放たれる必殺ビーム、だがピンポイントバリアが防ぐ。

「良し。デルタスリーとフォーは今のうちに左右から背後に回り込め」

「了解」

 前面にバリアを集中させ、その間にガラ空きになった背後に回って攻撃するというシンプルな作戦、故に効果的に思われた作戦。

 

「馬鹿が、Gが鈍重などとなぜ思い込んだ」

 機体制御担当のタウラスが雄叫びを上げれば、Gが走った。

 ザクなどより余程素早い動きで地を走り回り込もうとしていたザクに追い付くと尻尾を振り回しかっ飛ばす。

「ふはははっはっはっは、これぞGだ。

 仲間と協力することでパワーを発揮し、悪のコーディネイターをやっつける。

 これぞ、このGこそナチュラルの希望に相応しい。

 何がミラーシステムだ。この俺のGが量産されればそんな小細工に頼ること無くコーディネイターなど根絶やしにしてくれるわ。

 まずは我等が青き地に土足で降りてきたコーディネイター共を成敗してしてやる」

 ノリはもはや戦隊物、タウラスは正義の炎を炎上させGを操縦する。

 その巨体でザクを踏み潰し。

 対空レーザーでディンⅡを切り裂き。

 尻尾を振り回してザクをかっ飛ばす。

「雑魚はあらかた片付いたな。

 ならば仕上げに荷電粒子砲でこそこそビル影に隠れる敵艦ごと薙ぎ払う。

 荷電粒子砲エネルギーチャージ開始」

「開始します」

 Gが荷電粒子砲の発射態勢に入り、Gのグワッと開けられた口に粒子が溢れ輝き出す。

 100%で薙ぎ払えば街諸共ザフトの地上軍ごと薙ぎ払える。当然まだ街に残る多くのナチュラルの市民も地上で陸戦隊と戦うカプリコンも犠牲になることは承知の上。

 ナチュラル千人犠牲にしてコーディネイター一人打ち倒せれば、圧倒的に数が多いナチュラルが最後には勝ち残る。

 明日のナチュラルの勝利の為、あらゆる犠牲が肯定される。

 粒子が充填され街が消し飛ぼうとしたとき、天より剣が現れる。

「大気圏外から何か来ます」

「何?」

「こっこれは、ストライクフリーダム、ラクスの愛妾です」

 顔面蒼白になったマイが死神の訪れを告げるのであった。

 

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