※この作品はR-18です。

反逆のディストピア   作:コトナガレ ガク

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第5話 喝采

 ストライクフリーダムが発進されるのが見えた。

 頃合いか。

 俺は全部隊に繋がる回線を開く。暗号化はされてない。

 コーディネイター共よ聞きたくば聞くがいい。

「聞けっ、同志諸君。

 これは聖戦である。

 我等ナチュラルの未来を掛けた戦いである。

 ここで我等が負ければ私達の子供達、子孫に人間としての未来は無い。

 このままいけば遠からず政治経済文化はコーディネイターが独占する。

 自ら政治経済文化を担うことが出来なくなった我等はラクスの温情で生かされるだけの人という家畜となる。

 それでいいのか。

 我等は人間だっ人間として生きる。

 我等ナチュラルに未来を」

「「「ナチュラルに未来を」」」 

 同志全員の合唱が轟き艦が震えた。

 まだ戦える、ナチュラルは牙を失ってないことが実感できた。

 ここには

 芸術家を目指したが生まれ持った才能の壁コーディネイターに阻まれ挫折した者達

 スポーツ選手を目指したが生まれ持った才能の壁コーディネイターに阻まれ挫折した者達

 エンジニアを目指したが生まれ持った才能の壁コーディネイターに阻まれ挫折した者達

 生まれ持った才能の壁コーディネイターに阻まれ夢を失い挫折した者達が多く参加している。

 だが彼等は挫折を乗り越え再び立ち上がった。

 未来のためにと牙を取り戻した。

 ならば私は彼等の誇りに応えるため鬼畜となってナチュラルを勝利に導く。

「勇者よ、怪物に立ち向かう勇気を示せ」

「「「「「勇気を」」」」」

 ウィンダム戦隊の五人の声が重なり五人はミラーシステム起動のスイッチを同時に押す。

 瞬間五人の心は一つになる。

 

 演説が終わるのを待っていたかのようにストフリのマルチロックオンが終了し、一斉斜が行われる。

 だが心が一つになった五人が五人とも攻撃を避けた。

「やったっ」

 ガッツポーズ、思わず盟主らしからぬ威厳の無い喝采を上げてしまった。だが喝采を上げずにいられようか。

 コーディネイターのトップエースクラスで無ければ避けられない必殺の一斉射、それを平凡なナチュラルが避けたのだぞ。

 ミラーリンクシステムに間違いはなかった。この希望のシステムをなんとして、持ち帰らなくては成らない、どんな卑怯な手を使い悪名を帯びようとも。

「ウィンダム戦隊がラクスの男妾を抑えている内に脱出する。

 艦長最大船速でユニコーンに突撃、活路はそこにあり」

「了解です」

 

 ミラーリンクシステムを発動させたウィンダム戦隊が一糸乱れぬ連携でストフリに襲い掛かり、その後方より最大船速で突撃をしていく。

 ユニコーンはストフリが邪魔に成り此方に艦砲射撃が出来ない。

 ぐんぐんユニコーンとの相対距離が縮まっていく。

 

 しかし五人の心が一つになったウィンダム戦隊相手に互角に切り渡っているストフリは何だというのだ?

 五人でやっと互角だというのか、やはりスーパーコーディネイターは人間の範疇を逸脱している。

 まさに怪物だよ。

 だが怪物は人間に倒されるのが運命。

 いつか退治してやる。

 決意を固めると同時にストフリを追い越しユニコーンとすれ違う。

 これで脱出出来る。

 確信したと同時にウィンダム戦隊の一人が撃墜された。

「今機密が漏れるわけにはいかない。

 ウィンダム戦隊のシステム爆破。土方と沖田には各個に脱出するように伝えろ」

「了解」

 その言葉と同時にウィンダム戦隊のパイロットの頭が内部から破裂、同時に自動AIモードとなってストフリに襲い掛かり時間を稼ぐ。

 

 さらばだ。君達の犠牲を乗り越えきっとナチュラルの未来を掴む。

 遠ざかる戦場に心を残しつつ、私は脱出するのであった。

 

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