※この作品はR-18です。

セシリア様の女尊男卑(新)   作:ねむむむむむむ

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|・ω・*)チラ. [壁])≡サッ!!



第三話

学内の照明は全て落ち、虫の鳴き声だけが木霊する深夜のIS学園。

そこはIS学園寮にあてがわれたセシリア・オルコットの私室。

 

本来であればルームメイト、寮長以外が無断で入室するこを許されない最新の電子ロックが施された厳重な一室。

 

室内には部屋で寝静まるセシリアの規則正しい寝息だけが聞こえてくる。

しかし、その落ち着いた静けさが支配する一室に、扉を開けるでもなく、まるで空中から突然現れたかのように、室内の中央に聞き慣れない足音が鳴り響く。

 

「よっと…っ!ふぅ~~、流石私~ちーちゃんの警戒を華麗に掻い潜り無事潜入完了~☆」

 

頭部に付けた機会うさ耳をピコピコ揺らし、誰に向けているのか深い紫の長髪を靡かせその場で一回転、両手でダブルピースを作りながらウインクで決めポーズを披露する不審者。

 

「さ、てとぉ~、あの勘違いした愉快なお馬鹿さんは、ど・こ・か・なぁ~☆」

 

どこか巫山戯た軽快な声、態とらしく周辺を見渡すように手を額に添え一室をキョロキョロと見渡した。

 

「……いたいた~☆それじゃ…さくっとヤっちゃうねぇ」

 

探偵のまねごとでもしているのか、一通り辺りを漁り散らし。

かと思えば、すぐに飽きたのか真っ直ぐ目的の人物の寝静まるベッドまで歩を進める。

 

「私が丹精込めて作ったいっくんの楽園で何を企んでたか知らないけど…お前、うっとおしいから消しちゃうね☆」

 

先程までの楽しげな声色とは真逆の心底冷めきった声で未だ夢から醒めないセシリアに話しかける。

その気性の高低差からは到底常人が理解出来る枠からはみ出た制震構造を持っていることが伺える。

 

「ちーちゃんに全部丸投げするつもりだったんだけどな~…、ホント 虫の一匹如きで私が動くなんてオーバキルもいいところだよぉ~☆」

 

ガチャ、ガチャ…淡々と独り言を愚痴りながらも、手元では現代の科学では到底解明出来ないであろう、質量を無視した巨大な機会が組み上げられ始める。

 

「ある意味才能だと思うよ、そのカスみたいな適正でエリート名乗ってちーちゃん相手にイキってたのは束さんとしては二重丸!まさしくエリートピエロって感じだったな~☆……まぁ、その束さんをイラつかせる才能で帳消しだけどね」

 

淀みなくキーボードが打ち鳴らされ、高速で組み上げられる機械の山。

それはまるで門の形を成してをり、セシリアの眠るベットを跨ぐ様に設置されていく。

そして、その全容が見えた瞬間――つッタ~ん☆

 

「ほい、完成!ただ消滅させちゃうのは味気ないからねぇ~☆特別に束さんからの手向けってコトで…束さん宅でも絶賛稼働中の最戦隊害虫駆除装置!その名も瞬間抹殺くん☆任意の害虫を引きずり込み小規模なブラックホールで跡形もなく消し去る優れ物!それを人間サイズに改造した特注品だよぉ~☆」

 

ベッドに横になったまま微動だにしないセシリア相手に自慢気に披露し大げさ動作で自作の機械の用途を説明しだす正体不明の不審者。

しかし、その奇抜な行動の節々にはベッドに眠る少女へ向けて並々ならない敵意が現れており、セシリアに向ける眼差し心底冷え切っており道端の石ころでも眺めるような冷淡な眼差しを向けている。

 

「それじゃ~束さん直々に天国…じゃなくて地獄に一名様ご案なぁ~い☆誰も悲しむ人がいないだなんて悲しいねぇ~☆ま、心優しいいっくんにも見放されるお前なら当然か…じゃ、死ね」

 

喋り声はどこまでも軽く、しかし言っていることは完全に殺害予告。

到底これからこれから人を殺すとは思えない空気を纏いながらも機械の起動準備を開始し始める、心底人を人と思っていないからこその異常者としか思えない行動。そして、全ての準備を鼻歌混じりに完了させる。

 

「はぁ~い、ポチっと☆」

 

そうして、セシリアを地獄の底に叩き込む無く起動スイッチに指が掛けられ…カチッという音が一室に鳴り渡る。

その瞬間、紫電を撒き散らしながら重力の渦が門を成した機械の中に発生し瞬き一つの内にベッド諸共セシリアを重力渦の中に引きずり込み…後に残ったのは文字通り跡形も無い静寂だけ。

 

「フぅ~~流石束さん良い仕事するぅ~☆じゃぁ~ねぇ、アデュ~☆……さて、とクーちゃんの方は終わったかな~…やっほ~クーちゃん☆そろそろ終わった?」

 

今しがた人を殺めたという負い目がまるで感じられない、一仕事終えた後のスッキとしたような気分良さ気な表情で懐から端末を取り出しどこかに連絡を取り始める。

数度コールの内に繋がると、相変わらずハイテンションな声で端末に向かって元気に喋りかける、その内には、セシリアに向けていた明るい声とは違う明らかな親愛が溢れていた。

 

「流っ石私のクーちゃん!☆あの無能集団ホント規模だけは大きいからねぇ~、ちーちゃんにも手に負えないだろうし害虫とセットでゴミ箱送りに出来て大助かりだよ…愛してるよぉクーちゃぁ~ん☆」

 

端末の先からは呆れたため息が聞こえてくるも、嫌がる雰囲気は無くどちらかというと照れ隠しのような嬉しそうな雰囲気が伝わってくる。少ない会話の中でも二人に確かな信頼関係が感じ取れる。

 

「もぉ~クーちゃんのいけず~…よしッ、一仕事終えたし今日はクーちゃんの好きなものでも食べに行こっか☆今日は束さんの奢りだよ~~!!☆とぉ!!」

 

何気ない日常会話数分繰り返していた後、超高速でこの一室に駆け上がってくるナニカを五感が鋭敏に感じ取る、するとへらへら余裕のあった表情がみるみる焦りに歪み始め、会話を無理やりぶった斬ると、巫山戯た掛け声と共に宙にジャンプ。

 

「束ェーーーッッ゛!!……チッ、逃したか…」

 

直後、凄まじい勢いで電子ロックの扉が蹴破られる。

そこには先程までいた筈の人間、この時間であれば就寝しているであろう生徒の姿、その痕跡一つ残らず消え失せていた。

 

「糞っ、勝手なマネを…ハぁ~…」

 

室内に踏み込んだ女性は、これからの後始末を想像し心底疲れると言わんばかりに深い溜息吐きながら、心労からさっさと部屋へと引き返していった。

 

 




邪悪なジョンソンセシリアさんは無残にも謎の天災科学者によりゴキブリ駆除用のブラックホールで挽肉にされました。
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