今日もさして変わらない何時もの書類仕事をこなす。隣には銀色の長い三つ編みを肩にかけてこちらと同様に書類整理を行っている海風がいた。彼女はこちらの視線に気がついたのか目が合って、困ったように微笑んだ。
筆の音と印鑑を押す音、かすかに耳に届く呼吸の音、窓の外から聞こえる波の音と艤装の駆動音、僅かに届く少女たちの声。執務室には穏やかな時間が流れていた。
海風は書類から窓へと視線を移し、こちらを向いた。
「あっ。そろそろ秋刀魚漁に出かけていた艦隊が戻られますね。戦果はどうだったのでしょう────」
「てぇーとくぅーー!!」
バタバタとした足音が部屋の外から聞こえ、すぐにバンッと勢いよく扉が開かれて、その少女は超人的な跳躍力で机を超えてこちらに飛びついた。
飛んできたときは大慌てしたものの背もたれにぶつかりながらどうにか受け止めると、蜂蜜色の目を細めて笑う少女、海風の妹である江風はこちらの膝に跨って戦果を報告する。
「なー! 提督聞いてよー! 今日は江風がMVPを取ったンだよー! もちろん秋刀魚も大量っ! ぎひひっ。な? 嬉しいよな〜?」
戦果が良好なのは好ましいことではあるし、どちらかといえば報告している江風の方が嬉しそうに語っているのだが、対してこちらはそれどころではなかった。
改装を施されてからは身体のしなやかさに磨きがかかり、程よく肉のついた太ももがこちらの上に乗っている。海風のように出るところは出ているとはまだまだ言えないが、少女から大人の女性に近づいて変化していくのがしっかりと目に見えてわかってしまい、年甲斐もなく胸を高鳴らせて頬が緩んでしまう。
しかしそれを咎めるかのような気迫が、真横に感じられた。
「江風……?」
「……う、海風の姉貴ぃ? な、なんで怒ってンの……?」
海風はにっこりと笑っている。笑顔ではあるのだが、癒されるようなものではなくどこか攻撃的で、余計なことを致せば〆るとでもいうかのような笑みだ。
海風は江風に注意する。
「もうっ。いきなり飛びついてきて、提督が怪我をしたらどうするの?」
「あ、はは……その、ごめンなさい……」
苦笑いをしながら片手を顔の前にちょんと出して謝罪する。そしていそいそと膝の上から降りる江風にお疲れ様と声をかける。
「ン! じゃあ、ひとっ風呂浴びてくるよ。お疲れさン!」
江風は上機嫌に手を振って部屋を出た。見送った後、海風は息をついて、先ほどのことを改めて謝罪した。
「すみません提督。妹があんなことをしでかすなんて……」
申し訳なさそうにしている彼女に、戦果も出てるし悪い気はしなかったので問題はないと答えた。すると、ほんの一瞬だけ彼女は不満そうに眉を寄せた。
「そう、ですか。わかりました。海風、お茶を淹れてきますね」
彼女はこちらから顔を逸らしてお茶を汲みに行く。その後ろ姿を見ながら、何か余計なことを言っただろうかと作業をしつつ思い返したが、結局わからないままお茶が汲み終わる。
「はいっ。濃いめの緑茶でよろしかったでしょうか?」
私は、笑顔に戻っていた海風から急須を受け取って、一口飲んだ。二時間近く何も飲んでいなかったせいかいつもよりお茶特有の甘さを感じる。舌で転がして味わっていると、海風が尋ねた。
「提督は、江風のことをどうお考えでしょうか?」
彼女の妹のことだった。砕けた態度でサバサバとした性格で接する江風は、少し子供っぽいがそこも魅力的で可愛いと思う。側に置いたら、退屈などはきっとしないだろう。
「よく見ていらっしゃるのですね」
軽い見立てのような感想なのに、海風は嬉しそうに笑う。やはり妹を褒められると嬉しいものなのだろう。
不意に、視界が揺らぐ。
「ええ、とても嬉しいです。提督が、海風の妹のことを、江風のことをよく見てくださっているのは。だからこそ」
揺らぎはどんどん大きくなって身体が筋力では支えきれなくなり、ついに机に突っ伏す。
「だからこそ──海風は少し、嫉妬してしまいます」
海風の言葉を最後に、ふわついた意識はどこかへ行ったのだった。
頭の中がが痺れるような刺激が走る。何かを突き抜いた感触とともに、暖かい何かに包まれる感覚が身体に伝わった。程よい重さが心地よく、気持ちがいい。体の一部が外気にさらされたかと思えば、また心地の良い場所に突き込まれる。
夢の浅瀬に浸かっていると、耳に女の喘ぎ声が等間隔で届いて意識がすぐに浮上する。薄眼を開けると、目を疑う光景が広がっていた。
「は、ぁ…… ていとく、起きたのですね……」
裸になった海風が仰向けで寝ているこちらの上に跨って腰を振っていた。その端正な顔を歪めながら、苦しそうに声を漏らす。
「ひ、ぎぃっ……き、きもちい、ですか? 海風の、おなかのなか……寝ている間に腰を揺すったらとろんとしてて、あ、ぐっ、可愛らしいお顔をされてましたよ……?」
そう語る彼女との結合部には赤が流れており、それが海風の純潔の証だということを理解するのに時間がかかった。
おとなしい彼女が、なぜこんなことを。それが顔に出ていたのか海風は語る。
「海風は提督のこと、ずっとお慕いしておりました。けれども、貴方のことが好きな娘はたくさんいて……妹も、そうなんです。海風は、提督がほしかったんです」
海風は少しでも刺激を与えようと腰をゆっくりと上下に動かす。腰が下にさがるたびにぬぷぬぷと陰茎を飲み込み、逆に上げると逃すまいとずるずると膣が引きずって強烈な快感を与えられ、声が漏れる。
「あ、はっ……ていとくっ、かわいいですっ、もっと見せて、くださいっ。海風だけに、わたしだけにっ……」
苦痛と過度な愛情が彼女を狂わして、行為がさらに激しくなる。少女というには完成された乳房は雄の情欲を煽るように、腰の動きに合わせてぷるぷると上下に揺れる。膣内はさらにスムーズになり、男の子種を搾り取ろうとする名器と化す。
海風は、そんな自身の胸を見せつけるように寄せた。
「あなたがよろこぶと思って、いっぱいいやらしいことも……たくさんおぼえました。知ってますか?最近の少女漫画にはえっちに関することもっ、詳しく書いてるんですよ?胸を大きくする方法とかも、あって、それで、前よりワンカップ、大きくなったんですっ」
ふにゅりと少女の両腕に寄せられた柔らかそうな果実に手を伸ばそうとしたが、身体がうまく動かない。疑問に思っていた私に、少女は答える。
「ごめんなさい。さっきのお茶に、んっ……お薬を入れました。……安心して、ください。数時間すれば効果は消えて、はあっ、後遺症も残りません。ですが……」
片腕を胸から離して、後ろ手でこちらの袋を軽くつまむ。触られて気がついたが、やけに重く感じる。
「精力増強剤とかの効果も入っているんですよ?ふふ。全部終わった頃には、どうなっちゃっているんでしょうね……?」
海風は自身の腹部を撫でる。言わずもがな結合部には何の隔たりもない。避妊具に使われるコンドームすらもだ。彼女はようやく芽生えたわずかな快楽を味わうように腰を振る。
「もし動けるようになったら、海風のだらしなくおおきくなったおっぱい、お好きにしてもいいですよ? んうっ、んんっ! はぁっ。ミルクはまだ出ませんが、あかちゃんみたいにちゅうちゅう吸ったり、男らしく乱暴に揉んだり、このかたくてりっぱなおちんちんをずりずりって挟んでも、いいですからっ……!」
彼女の目にある情欲の色が強くなる。膣壁はうねり、ラストスパートに移りつつあった。
「あんっ!あううぅっ……! は、あははっ……! おかしーですっ、ていとくっ。初めてなのに、きもちいって思っちゃうんですっ……! 提督っ。あなたのことを襲って処女を散らしちゃう、こんな恥知らずのおまんこに、どうか……!」
抽送の感覚が狭まる。ぱんぱんと腰を打ちつける音はなくなり、代わりにぬちゅぬちゅと奥底で押し付けあうかのようなセックスに変化する。
あまりの快楽に精巣が活発になり、精嚢との分泌液と混合し、外尿道を昇ろうとする。出してはいけないことは頭でわかっている。しかし抵抗手段は何もないし、なによりも雄としての本能はこのいやらしい雌を孕ませたいと疼く。
「はぁっ、くうぅっ! きちゃ、きちゃうぅっ、あぁんっ! ていとくっ、てぇ、とくうぅ……!!」
そんな葛藤をぶち壊すように海風が絶頂を迎えたのか膣内がきゅうっと締まる。あまりの気持ちよさになすすべなく膣内射精をしてしまう。薬でブーストされた射精は、尿道が破裂するのではないかというくらい強烈だった。
「ひぎゅうううあぁぁっっ……!!」
少女は、身体をガクガクと仰け反って痙攣させながらはじめてのエクスタシーを迎える。抑えきれずに漏れた絶叫は少しずつ小さく掠れはじめ、糸が切れた人形のようにこちらの上に崩れる。
「ん、ふふっ……てぇとく……」
あんなに激しい情事の直後だというのに切り替わりが早く、彼女は幸せそうにこちらの胸を枕に眠っていた。
さて、これからどうしようか。どう責任を取ればいいのだろうか────考えたのもつかの間、すぐに眠気が襲ってきたので、もう考えるのをやめることにした。
後日、尋ねたところ。
「妊娠、ですか? い、いえ、海風はあらかじめ別のお薬を飲んでいましたので……」
そう言って彼女は懐からピルケースを取り出した。だったらなんであんなことを。
「だっ、だって、提督が江風とくっついてる時すごくにやにやしていましたしっ! 江風に取られちゃうと思ってつい……!」
そこまで言って海風は両手で自身の口を押さえた。なるほど、だから嫉妬か。
呆れてため息をつくと海風は手を離して続けた。
「……ですが、考え方を改めました」
……はい?
「提督にいっぱい、その、お情けをかけていただいて、幸せでしたが……あれを海風だけ独り占めするのはよくないかなあ、と……思いまして」
ガチャン、と後ろのドアが開かれた。
振り向くと妙に息遣いの荒い江風が目を潤ませながらこちらを見ていた。それはまるで薬でも使ったかのような──
「てーとく……! なンか、身体が熱いンだっ……!」
「……その、提督、みんなで幸せになりませんか?」
海風ぇーーー!!!?