※この作品はR-18です。

凶禍刻みし復讐   作:獄華

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白咲町内の小中高すべての臨時休校が確定した中河川敷に6人の生徒が集った。


鎌蟹をあしらう重甲虫

学級閉鎖から5日登校しただけでまた休みとなった。

今度は臨時休校だ。

帰宅後彩菜は亮と電話し動向などを話す。

「健太郎の言うように学級閉鎖からの臨時休校のダブルコンボになっちゃったわね」

 

『だな』

 

「しかも白咲町内の小中高含めた全校が同時にだもの……並の事態じゃないよね」

 

『まぁ学校は学校で問題が起き、町内でも騒ぎが起きてるしな。一番いい方法だろうよ。俺達もこの町の異変を調べられる』

 

「あら流石正義マンさん。将来の夢は警察かしら?」

 

冗談きついぞと亮は笑った。

 

『実はこの頃胸がざわめくことが多いんだ。嫌な予感がするって言うか……ちょうど隕石騒ぎがあった時ぐらいからだ。煌輝はさ適合者の仕業って言ってたけど』

 

「死体も見つかったって話してたね煌輝君。下手に探って貴方が殺されたりしないかしら……」

 

その葬った死体が人間じゃなく適合者だったとすれば相当の実力を持つ。

大丈夫なの……亮一人で。

 

『勿論煌輝や翔太とかケン達にもあたってみるさ。この町の裏で何が起きてるか俺は確認してこれ以上街が滅茶苦茶にされるのは防ぎたいんだ』

 

良かった……一人で突っ走るわけじゃなくて少し安堵した。

 

「……分かった。協力できることがあれば言ってあなたの為に私も協力したいから」

『ありがとな!。でも先ず彩菜は自分の目的を達成できるように頑張ってくれ。彩菜が目標を遂げられる頃には解決出来るように頑張るつもりだけどな』

 

「うんありがとう。好きよ亮」

 

『俺もだよ彩菜』

 

じゃあまたなと告げられ電話が切れた。

 

亮に自身の試練を話したことは無いが……ここ最近の自分の様子を見て何かに奔走してると判断したのかもしれない。

 

よく見てるんだね亮って。

 

 

改めて彼を見直した。

 

 

 

=====

 

同日……白咲町河川敷に6人の生徒が集った。

 

「あー、ねみぃ」

 

「なんだよ詩織昨日は夜遅くまでイチャついてたのか?」

 

「ねーよ」

 

ケラケラ笑いながら話す二人の女子を見て四人の男女は不快な思いを抱く。

彩菜イジメの主犯格の真莉、真央、詩織その手下に当たる結衣、杏奈と二人の彼氏の哲也と正敏。

真央はこの4人を使い彩菜を貶める作戦を企てようとしている。

が……。彩菜が強くなった今このまま真央達の命令に従っていたら逆に自分達が痛い目見るんじゃないかと考えるようになっていた。

この4人を纏める結衣は彩菜の逆襲を恐れて以前真央に手を引きたいと言ったが……その願いは叶わなかった。

今呼び出されてるのはまた真央の手先として彩菜を嵌める為と考えると……動悸が激しくなる。

 

どうしよう……彩菜に謝れば良いのかな……でももう私を許さないかもしれない……。

 

パシンと顔を叩かれた。

 

「おい結衣、お前いつから私を無視出来るくらい偉くなったんだ?」

 

「あ……ちがっ」

 

「結衣になにをすんだっ!」

 

彼女の危機に彼氏の哲也は、鎌蟹ショウグンギザミの力を纏い手を変化させ真央に飛びかかる。

「蟹野郎が、蟹なら蟹らしく横歩きでもしろ」

 

真央が発言した直後、姿が見えなくなった。

「消えただと?結衣!大丈夫か?」

 

「うん……ありがと。哲也」

 

「真央の奴能力を使ったか。えげつねぇな」

 

髪で顔半分隠した詩織は笑いながら言った。

 

「ガァ!」

 

突如走る鈍痛。

痛みに耐えきれず膝をつく。

 

「哲也……?」

 

「結衣離れろ。見えないほど速く動くなにかに攻撃されてる……ぐぁぁぁぁ!」

 

苦しい呻きを揚げ前のめりになり、首の部分が哲也の背後より延びる緑色の円月状の尾の刃に絞められ持ち上げられた。

詩織を覗いた全員が急に哲也の背後に表れ絞め上げてる真央に驚く。

 

「がはっ、げふっ……」

 

首と口からの吐血し飛び散った血が地面や服を赤く染めていった。

「哲也……哲也ぁぁぁぁ!」

 

「ふん彼女も大したことなきゃ、その女の彼氏も大したことねぇな」

「お前どうやって哲也に気付かれず背後を取ったんだ……?。ゲネル・セルタスが高速移動するなんて聞いたこともねぇ……!」

 

鈍痛を訴えた時も真央が哲也に触れたのは事実だが……攻撃に移るまでの軌道と動作が全く見えなかった。

ゲネル・セルタスはおろか他のモンスターにも視認出来ないほどの速さで動けるのはいない。

 

「高速移動か、少し違うな。私のゲネル・セルタスがこの能力身に付けたのは……詩織と特訓してた時さ。鍛えられてレベルアップでもしたんじゃねぇかな。気付いたら自分の時間を加速する能力が発現した」

 

「なんだと……」

 

「無制限に自分の時間を加速する能力だ。加速中は感覚や思考もその加速された時間が基となり行動可能。別に私が速く動いてるわけじゃない。加速された時間に応じて動いてるだけだよ。ま、加速された時間から見れば加速前(現実)の時間の奴等は止まって見えるけどな」

 

もっとも加速された時間に順じて10秒ぐらいの制限時間はあると付け加えた。

真央の説明を受け正敏はこれならばまだただの高速移動の方がマシなのではないかと考えてしまう。

あんな一撃一撃が重い重甲虫ゲネル・セルタスが時間加速で速く動いて鈍足の弱点を克服したなんて古龍種もビックリだ。

 

「でだ、そこの泣いてる女は前私に生意気にも意見しやがったしこのままこいつ絞め殺そうかな」

「ぐぅぁぁぁぁぁ……」

 

 

「やめて!哲也は私の大切な人なの!だからやめて!」

「ほう、そんなにやめてほしいか……じゃあ私がこれから言うことを聞いてくれるよな」

 

ブンと掴んだ哲也を川へ投げた。

 

「ブハァッ……!」

 

「蟹には水がお似合いだからお前はそこで聞きな」

 

 

「クソッ……!」

 

「てっちゃん……」

 

項垂れ水を叩いた。

 

 

「藤沢彩菜をこっちが狩る番だ。その役目をお前らにやるんだから光栄に思え」

 

 

 

 

その日彩菜の家に電話がかかった。

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