※この作品はR-18です。

凶禍刻みし復讐   作:獄華

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ある電話を受け図書室へ来た彩菜は、結子と恵美から助言をもらおうと考えていた。
同日、結衣は哲也に自分のしでかした愚業を話した。


罪と力と色欲と

町の図書室の机に突っ伏しながら、どうしようと彩菜は溜め息をついた。

 

「真央達に属する結衣からの招待状ね。明らかに罠だと思うけど……」

 

結子もやはり罠と見ているか。

まぁそうだよね、何か仕掛けが無いと思う方がどうかしてるし。

 

現在この場には彩菜の他に結子と恵美がいる、念のため相談しようと自分が呼んだ。

こんな明確な罠に飛び込んでいいものか。

 

「結衣と杏奈かー。なんかあの二人って真央達の威を借りて彩菜をいじめてた気がするよ。現に彩菜が強くなってから全然手を出して来なくなったし」

 

改変前でもそんな感じだった。

弱い時は徹底的に叩くが……強弱が一変すれば急に大人しくなる。

改変前のあの威勢は何処へやらだ。

今では明らかに彩菜を見るとおどおどするようになった。

 

「いくらもう恐怖に支配されてようと、結衣達への試練も私は行わなければいけない。それが私の運命なんだから」

 

「意外とビビりだと思うから、あまり暴力的なことにはなんないじゃない?。恐らくこの招待状をを考えたのは真央達だと私は睨んでるわ。理由は今彩菜が言った通り」

 

「私に恐怖を抱く結衣にその度胸はないか……今、考えれば3年生のクラスに上がって私がいじめられるきっかけになったあの出来事も真央達が絡んでるのかも」

 

忘れもしないあの記憶……。

 

 

3年になってすぐ彩菜は真莉達と遊ぶ機会があった。

まだいじめもなくある日真莉に誘われた彩菜は放課後自転車でカラオケ屋へ二人で向かう。

真央と詩織は先に行ってるらしい。

道中真莉がジュースを買い忘れたと戻り、彩菜は待ってると申しでた。

 

「先に行ってていいよ彩菜」

 

「うんうん。待つよ」

 

「分かった。すぐ戻るから待ってて」

 

「うん!」

 

こうして彩菜は自転車を置いて真莉を待った。

 

「ん?」

 

その時視界にちらりと結衣、哲也、杏奈、政敏の姿が見え彩菜の視線に気付いた結衣は慌てて周りのメンバーに催促し場を離れた。

 

「なにかしら……あれ」

 

この時の行動が後の災いに繋がるなど考えもしなかった。

 

次の日彩菜は凄まじい剣幕の詩織と真央に駆け寄られた。

 

「彩菜ぁ、あんたさぁ結衣と杏奈が浮気してるってデマ流したんだって?」

 

真央の台詞には?と反射的に出た。

 

「は?じゃねぇだろ。なんなのあんた一日だけつるんだ仲の癖になに調子こいてんだよ」

 

ドスの聞いた詩織の声にたじろむ彩菜。

 

「私は何も言ってないよ!そもそもただちらりと結衣達が見えただけで……」

 

「ほら!私が言った通りでしょ!。その女は私達の現場を見て出鱈目言いふらしたんだから!」

 

「最低!私と結衣があんたに何したってのよ!」

 

雰囲気と怒号に押され彩菜に弁論の余地は残されてなく更には杏奈の彼氏の政敏まで人の彼女の悪口言い触らすとかお前って最低な女だなと彩菜に強気に申し出る。

この後真央はやっても無いことで彩菜に謝罪を要求し彩菜は言われるがまま……謝るしかなかった。

 

一方的に悪者に仕立てられ謝らされた記憶に彩菜は拳を震わせた。

 

 

「あれが彩菜いじめの最初……」

 

「確かに一方的にあなたを悪者と決めつけてたものね真央と詩織は、例え下っ端の結衣がでっち上げた報告を真央にしても彩菜を叩ければ事実は関係なかったってことね」

 

「意図的にまくし立てられたんだね私、やっぱり今回はある程度あの4人に力を振るうことになるな」

 

「いつなのその御誘いの日は?」

 

「3日後……私一人だけでこいってさ。私達四人と遊びましょうって言ってきてね……上等よ」

 

これまでの辛酸舐めさせられた経験を必ず返してあげる。

 

 

 

=====

 

 

「結衣今のは本当か!?」

 

「うん……」

 

互いに一切れ纏わぬ状態で結衣の自宅のベッドの上で哲也は結衣の肩を思いっきり掴んだ。

 

「俺は信じていたんだぞ彩菜が結衣達の出鱈目言いふらしたから酷だが彩菜がひどい目に会うのは彩菜に非があるからだって!……それがお前がでっち上げで彩菜を嵌めただと……」

 

「あの時は本当に彩菜が私達のこと言いふらすと思って……だから先手を打とうと真央達に話したの。そしたら真央は私が嘘ついてるとか特に疑わないで。『分かった。後は任せな』って……」

 

泣きそうな顔で語る結衣。

溜め息を吐いて頭をかきむしった、呆れた女だ。

 

「……お前もお前だけど、何故真央も疑わず信じたんだ?まるで彩菜を陥れるなら嘘でも構わないみたいな……」

 

「分からないよ。はははもう私どうなっちゃうんだろ。このまま壊れたい……んぅ!」

 

結衣の顔に強引に口付けした。

手は彼女の胸にむかう。

 

「てっちゃぁぁん……」

 

「なんかしてた方が気が紛れないか?」

 

「やぁぁぁ……」

 

舌を絡めあわせ互いを強く抱きしめる。

次第に体温が上がってくのを肌身で感じあった。

今日の哲也はいつもと違う、ガツガツと自分を求めてきてる。

 

「結衣!」

 

「あぁん!」

 

彼の肉棒に激しく突かれそのまま腟で彼の熱い液体を受け止めた。

余韻に浸りながら結衣は横になる。

 

「てっちゃん…私のこと殺す気?。しかもなんにも付けないで出しちゃって赤ちゃん出来ちゃうかも」

 

「赤ちゃんが出来ればお前は母親だ。俺は卒業後働く卒業すれば結婚だって出きる。お前は確かに融通が効かなく自分勝手なとこがある、だけどそれでも俺はお前が好きだ!俺はお前を壊せさせないぞ将来の花嫁として」

 

この旦那様はどんなぶっ飛んだプロポーズをしてくるのだろうか。

 

「ぁは、ぁははははははっ!ははははははは!」

 

「なんか俺おかしいこと言ったか?」

 

「なんにも、哲也はぶっ飛んでるって思っただけ。決めた私彩菜に謝る。許してくれるまで何度も何度も、もう真央の言うことは聞きたくない」

「その意気だ。俺も政敏達に真央の計画はやめて彩菜を騙したことも謝るように言うよ、俺も一緒に頭を下げるからなお前一人じゃないぞ」

 

「うん、ありがと」

バターンと鍵を掛けたドアが勢いよく開き血塗れの2つの死体が部屋へ投げ捨てられた……結衣が小さい時から見覚えのあるその遺体は自分の父と母だ。

足や腕の関節があり得ない方に曲がり少し焼け焦げていた。

「あぁぁ……。お父さん!お母さん!」

 

 

「結衣の親父さんと御袋さんが!誰がこんな真似を!」

 

 

「お楽しみ中だったか。哲也、結衣」

 

「政敏!なんの真似だ!」

 

「私とまーくんはあるお方から力を分けて頂いたのよ。そしたら人間をこんなにするまで強くなったの。この力があれば彩菜なんて怖くないよ」

 

得意げに杏奈は話した。

その力とやらの影響か瞳がうっすらと赤くなっている。

 

「そうさ!今なら彩菜だけじゃねぇ!クラス全員ぶっ殺せそうだ。お前らも受けとれそうすりゃそんな謝ろうだのくだらねぇ考えもなくなる」

 

「くだらねぇ考えだと!だましうちしたのを悪いと謝って何がくだらねぇ!?」

 

「結衣、あんただってさ謝るぐらいならもう殺しちゃった方がいいじゃん。そもそも彩菜に謝る価値があんの?」

 

「私は……私は……もう謝りたいの!。ビクビク生きるのも、激しい殺し合いに巻き込まれるのも、真央の操り人形もごめんよ!」

 

意を決しての台詞を政敏と杏奈は嘲笑った。

 

「操り人形だぁ?。そりゃお前に力がねぇからだろ。テメェらの惚気話部屋から聞こえた時はこっちが恥ずかしくなるどころか、弱者の遠吠えに聞こえて憐れみを覚えたわ」

 

「本当本当。もう真央や詩織も私達は怖くない。この件が彩菜の殺害をもって終わったら次はあいつらよ!」

 

二人とも本当にどうしてしまったの……。

 

頬を水が伝った。

 

「はぁ?泣いてんじゃないわよ。あんたって困難にぶつかればすぐ逃げ出すんだから昔から変わらないねその逃げ癖……でも安心しなさい。あの御方の力はあんたみたいな愚者を救う為にあるのだから」

 

杏奈の右手から黒いエネルギーが溢れた。

電気が流れるような音を一定に鳴らすその黒いエネルギーを結衣目掛けて放った。

 

悲鳴をあげて目を瞑る……だが自分に当たらなかった。

「結……衣には、手を出させないぞ……」

「て…つや…いやぁぁぁ!」

 

結衣を庇い哲也は倒れる。

「あーあ、結衣に放ったのに横取りしないでよね。ま、彼氏がなった方があんたも受け入れやすいか」

 

急に目を見開き起き上がった。

哲也が助かったんだ!。

 

そんな喜びも束の間である。

 

「哲也……大丈夫?」

 

「……あぁ」

 

 

『凄く気分がいい』

 

 

「かはっ……」

 

 

突然胸に走る激痛。

自分の胸を哲也の手が貫き、その顔は満面の笑みに飾られていた。

「てっちゃん……?」

 

「分かれ。これが一番痛みが少ない力の分け方だ。愛するお前の身体に負担を掛けないな」

 

黒いエネルギーが腕を伝い結衣の身体の中に注入されていく。

味わったことのない感覚が自分の中で充たされてくる……。

胸が凄く心地いい。

 

「……~っ!」

 

「あらやだ、この子ったらエネルギーもらって蕩けちゃってる」

 

「哲也のやつ、余程今お前がやったやり方は痛みを伴うと判断したんだろうな。泣かせる愛だな」

 

ふん、と杏奈はそっぽを向く。

 

 

 

「てっちゃん凄いね……これ」

「大丈夫だ。直に順応するさ」

 

黒いエネルギーの快楽に震える結衣を抱きしめて頭を撫でながら優しく言った。

「これでお前らもあの御方の力を受けとったわけだ」

「確かにこのエネルギーは凄いものだ。お前らの豪語も間違いではないかもな。なんのモンスターのエネルギーなんだ?」

 

「……それは言えねぇな。だがそんじょそこらの常識じゃ計れねぇ強さを持った方だ」

 

古龍種か?。並の常識が通じないと言えば生態系を逸脱した種族の古龍種ぐらいしかいない。

「わっ……結衣!」

 

押し倒された。

 

「黒いエネルギー食らったせいかな。もっとてっちゃんが欲しい」

 

「落ち着け。第一お前の両親を奴等は殺害して……死体が消えてる何処へやった!?」

 

「並の常識では計れないって言った筈よ。死者を甦らすことぐらいどうってことないから。あんたが結衣の頭撫でてる時に私が外へ置いてきたの」

 

本当にこの力を持つモンスターはどんな存在なんだよ。

 

 

「3日後までまだ時間はある。細かい段取りはラインでいいだろ。お二人さんは取り込み中だ失礼するぜ」

 

「全くどんだけ愛しあってんのって感じ。私も行くから」

 

「杏奈」

 

「なに?」

 

「力を与えてくれてありがとう」

 

「例ならあの御方にするのね。伝説の力を持ったあの御方に……」

 

じゃあね、と杏奈も後にした。

 

 

「その御方の名前言わなきゃどうしようもねぇだろうに」

 

二人は苦笑する。

 

 

「それで結衣、彩菜に謝ると言う気持ちは消えてしまったか?」

 

「うんうん。ちゃんと謝りたい気持ちはある。力を手にしたとは言え彩菜とは戦いたくない……もう彩菜を嵌めるのは嫌、これは本心よ」

 

そうか、と頷いた。

 

「戦闘になったら?」

 

「仕方ないよね。彩菜は私達を恨んでるし、杏奈と政敏の方からちょっかいを出す可能性もある。だからその過程で戦闘になったら最低限の防御だけはするわ。彩菜の気が済むまで私を攻撃してくれて構わない」

 

「防御持つのか?」

 

「正直分からない。でも私からは死なない程度に攻撃を遮断して謝るぐらいしか出来ないからさ……弱いね私」

 

そんなことないと哲也は肩に手を当てる。

 

「お前は改心したじゃないか。力をもらってももう彩菜を傷付けたくないと言ってるんだぞ。益々お前に惚れたよ」

 

「っバカ……なに言って……」

 

「一人の楯では不安かもしれないが俺も防御に力を貸せばどうなるか分からない。そして二人で彩菜に謝ろう」

 

「うん、将来の旦那様!」

 

二人は再び抱き合った。

「プロポーズ嬉しかったからね哲也」

 

ひっそり呟いた。

 

 

 

 

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